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クンシラン(君子蘭)の育て方!肥料や植え替えの時期や適切な手入れ方法とは?

クンシラン(君子蘭)の基本の育て方と、季節ごとの管理のコツをまとめました。クンシラン(君子蘭)の基本の育て方以外にも、肥料の与え方や増やし方、花が終わったらどうすればよいのかなど、細かい部分までご紹介しているので、ぜひ参考にして、美しい花を楽しんでくださいね。
更新: 2021年1月14日
吉岡てんぱ
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クンシラン(君子蘭)とは

クンシラン(君子蘭)とは、春に咲く、大ぶりな花が魅力的な植物です。ランという名前がついていて、葉もランに似ていますが、実際はラン科ではなく、「ヒガンハナ科」の植物です。そう言われて見てみると、花の付き方は、ヒガンバナによく似ていますよね。

クンシランは、大ぶりな花も美しいですが、つややかで深緑が美しい葉は、1年を通して楽しめることができ、観葉植物好きな人たちからも、とても人気があります。

クンシラン(君子蘭)を育ててみよう

クンシラン(君子蘭)は、見た目が華やかなので、育てるのが難しそうだと思われがちです。しかし、意外と育て方や管理方法、増やし方も、簡単なので、ぜひ、育ててみてください。

ガーデニング初心者の方でも、基本的な育て方さえ押さえれば、よっぽどのことがない限り枯らしてしまうことはないので、安心してチャレンジしてみてくださいね。

クンシラン(君子蘭)の開花時期

クンシラン(君子蘭)は、春の花で、開花時期は3月~5月ごろです。開花時期は短いですが、1つの花が咲き続ける時期が長いことを考えると、長く楽しめる花と言っても過言ではないでしょう。2月下旬ごろから、花茎がすっと伸びて、つぼみが膨らんでくると、わくわくして毎日の観察が楽しくなりますよ。

クンシラン(君子蘭)が好む環境

クンシラン(君子蘭)は、南アフリカのナタール地方原産の植物です。そのため、耐寒性が弱く、秋から春にかけては、屋内での栽培が適しています。

また、日陰でも育てることはできますが、明るい日陰の方が、よく育ちます。詳しくは、後ほどご説明しますが、時期によって、管理する場所を変えた方がいいこともあるので、移動しやすいよう、軽めの鉢に植えるのをおすすめします。

クンシラン(君子蘭)の育て方1.用土

クンシラン(君子蘭)は、多湿が苦手なので、通気性や排水性に優れた用土を使用しましょう。また、アルカリ性ではなく、弱酸性の用土の方が、よく育ちます。

用土の配合の例としては、「赤玉土(中粒)6:腐葉土3:軽石(中粒)1」などです。用土の配合に自信がない場合や、少量で良い場合は、「クンシラン用の培養土」のような、市販されている用土を購入するのもおすすめですよ。

クンシラン(君子蘭)の育て方2.植え方

クンシラン(君子蘭)は、4月~5月ごろ植え付けましょう。鉢植えで購入した際は、1年目は植え替えずに育てた方が、無難かもしれません。4月~5月以外の時期にも、クンシランを購入することはできますが、植え替えは、できるだけ控えるようにしましょう。

クンシラン(君子蘭)の育て方3.水やり

クンシラン(君子蘭)は、年間を通して。水やりが必要です。水やりの頻度は、鉢や株の大きさにより異なりますが、土の表面が乾いたら、たっぷり水やりをするようにしましょう。

また、葉と葉の隙間に水が溜まると、枯れてしまうことがあるので、水は根元や用土に与えてあげてください。もし、葉と葉の隙間に水が入ってしまったら、ティッシュなどでしっかりと吸い取っておきましょう。


クンシラン(君子蘭)の育て方4.肥料

クンシラン(君子蘭)は、開花してから開花後まで(4月~6月ごろ)と、9月ごろの年に2回、緩効性の肥料を与えましょう。肥料の種類は、化学肥料でも、有機肥料でも構いません。

施肥する量は、肥料のパッケージに書かれた容量を守りましょう。また、7月~11月ごろは、1ヶ月に1回程度、液体肥料を与えてあげると、翌年の花がつきやすくなりますよ。

クンシラン(君子蘭)の育て方5.植え替え

クンシラン(君子蘭)の植え替えのタイミング

クンシラン(君子蘭)は、2~3年おきに植え替えをするようにしましょう。植え替えを怠ると、根が詰まってしまい、花つきが悪くなることがあるので、株全体の元気がなくなったら、5月ごろに植え替えするようにしましょう。

クンシラン(君子蘭)の植え替えの手順

クンシラン(君子蘭)の植え替えの手順としては、まず、丁寧に鉢植えからクンシランの株を抜き出します。根を見て、黒く変色した部分があれば切り落とし、古い用土は落とします。

このとき、白い根を傷つけると、株が弱ってしまうので、白い根には触れないよう、注意してくださいね。古い根と、古い用土が落ちたら、新しく用意した用土に植え替えます。株を大きくさせたい場合は、一回り大きな鉢に植え替えるのもおすすめですよ。

クンシラン(君子蘭)の育て方6.増やし方

クンシラン(君子蘭)の増やし方1.種まき

クンシラン(君子蘭)は、種による増やし方をすると、一気に株を増やせることができます。開花後、花を放置しておくと、秋ごろには実が熟れて、赤くなります。赤くなった実は、湿った川砂など、肥料分のない砂に埋めて、4月ごろ掘り返すと、種を取り出すことができます。種は、しっかり洗ってから、土にまいてください。

クンシラン(君子蘭)の増やし方2.株分け

クンシラン(君子蘭)は、株分けによる増やし方もできます。株分けによる増やし方は、4月~5月ごろに植え替えをする際、並行して行うと、株へのダメージが少なくてすむので、おすすめですよ。ただ、数を増やそうと、細かく分けすぎると、株が衰弱することがあるので、欲張りすぎない程度に、株分けしましょう。

クンシラン(君子蘭)の育て方7.鉢回し

クンシラン(君子蘭)は、光が射し込んでくる方向側の葉がよく伸びる傾向にあるので、鉢を適宜回転させて、バランスよく葉が伸びるようにしましょう。花が終わったころから、10月ごろに、しっかり鉢回しをしておくと、美しいバランスのクンシランに育ちますよ。

クンシラン(君子蘭)の害虫と病気

クンシラン(君子蘭)の害虫対策

クンシラン(君子蘭)には、ナメクジがつくことがよくあります。屋内で育てていると、被害に遭うことは少ないですが、夏の暖かい季節になり、屋外に出した後は、ナメクジが鉢の底などに入り込んでいないか、チェックするようにしましょう。もし、ナメクジが見つかったら、捕殺してください。


クンシラン(君子蘭)の病気対策

クンシラン(君子蘭)は、暖かい時期になると、「白絹病(しらきぬびょう)」や「軟腐病(なんぷびょう)」にかかることがあります。白絹病は、用土が過湿状態になったときに発生し、軟腐病は、葉と葉の隙間に水が溜まったときに発生します。

いずれも、水やりの管理をきちんとすれば、発病を防ぐことができるので、水やりは丁寧に行いましょう。

クンシラン(君子蘭)の春の手入れのポイント

開花期は涼しい場所に移動する

クンシラン(君子蘭)の開花期は、涼しい場所に移動して管理した方が、花を長く楽しむことができます。また、開花期に直射日光が当たることで、葉が焼けてしまうことがあるので、窓際のカーテン越しの場所などに置くようにしましょう。

花が終わったら早めに折り取る

クンシラン(君子蘭)の開花期は春です。そのため、花が終わったら、早めに折り取るようにしましょう。花が終わったら、果実を作る準備に入るので、無駄な体力を使わないでいいように、5月中には折り取るのがポイントです。もし、種によって増やしたい場合は、花が終わったら、少々見栄えは悪くなりますが、そのまま放置しておきます。

花が終わって折り取るときのコツ

花が終わったら、花を根元から折り取りますが、このとき、ハサミを使わないで折り取るのが一番株へのダメージが少ないのでおすすめです。クンシラン(君子蘭)の花が終わったら、花がついている茎の根元をつまみ、葉に対して垂直方向に折ると、ポキっと簡単に折れます。

クンシラン(君子蘭)の夏の手入れのポイント

クンシラン(君子蘭)は、夏の直射日光が苦手ですが、暗すぎると、翌年の花のつきが悪くなることがあります。花が終わったら、50%程度の遮光が適当なので、屋内の場合は、カーテン越しの日陰のような、明るい日陰に置いて、管理してください。

屋外の場合は、明るい日陰に置いておくのがおすすめです。ただし、ナメクジが活発に活動する時期でもあるので、注意してくださいね。

クンシラン(君子蘭)の秋の手入れのポイント

10月ごろまでは、屋外での管理も可能ですが、朝晩の気温が10℃を下回る日が出てきたら、屋内の明るい日陰に移動させてくださいね。ただ、秋~冬に2ヶ月程度、5~10℃の空気に触れると、花芽がよく生長すると言われています。そのため、暖房の効いた部屋で管理するのはやめましょう。

クンシラン(君子蘭)の冬越し中の手入れのポイント

冬越し中の水やり

クンシラン(君子蘭)は、冬も休眠状態になることはないので、冬越し中もしっかり水やりを続けましょう。目安は、暖かい時期と同様で、土が乾いたら水をたっぷりあげます。冬越し中は、空気も乾燥する季節なので、暖かい時期よりこまめに土の状態をチェックしてあげるのがポイントです。

冬越し中の置き場所

クンシラン(君子蘭)は、冬越し中も、5~10℃の気温が低めの場所で管理をします。ただし、冬越し中に、気温が5℃を下回ると、株が弱ることもあるので、注意しましょう。また、暖房の効いた部屋での管理は、花つきが悪くなるので、冬越し中は、暖房の効いていない部屋で管理してあげてくださいね。


クンシラン(君子蘭)の品種

品種1.クリビア・ミニアタ(ウケザキクンシラン)

日本で流通しているクンシラン(君子蘭)の大半が、クリビア・ミニアタ(ウケザキクンシラン)です。花色が豊富で、オレンジ色、黄色、緑色の3色が多く、葉に斑が入ったものなどもあります。クリビア・ミニアタは、森の中の半日陰に自生しているので、そのような環境に近くなるよう手入れしてあげる必要があります。

品種2.クリビア・ミニアタだるま系

クリビア・ミニアタには、だるま系と呼ばれる品種があります。通常サイズのクリビア・ミニアタよりもコンパクトな株なので、通常サイズのクリビア・ミニアタより手入れが簡単で、置き場所も選びません。

最近は、だるま系のクリビア・ミニアタの方が、通常サイズのものよりも多く流通してきており、日本では圧倒的に人気な品種となっています。

品種3.クリビア・ミニアタコンパクトタイプ

クリビア・ミニアタには、だるま系よりもさらにコンパクトな品種があります。また、手入れの方法も、だるま系よりも簡単です。ただ、花色はオレンジ色のみなので、他の色のクリビア・ミニアタが好みの場合は、色を取るか、サイズを取るか、悩みどころです。

クンシラン(君子蘭)の正しい育て方をしろう

クンシラン(君子蘭)は、上手に育てると、株分けでどんどん増やしていけるので、育てるのが楽しい植物の1つです。育て方も、基本的な部分さえ押さえれば、病気にも強く、のびのび育ってくれるので、ガーデニング初心者にもおすすめですよ。ぜひ、クンシランの正しい育て方をマスターして、大輪の花を咲かせてくださいね。

クンシラン(君子蘭)が気になる方はこちらもチェック

クンシラン(君子蘭)がお好みの方は、きっと、サンスベリアやヒガンバナも気に入るはずですよ。サンスベリアの美しい葉や、ヒガンバナの花も、ぜひあわせて楽しんでみてくださいね。