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リンドウ(竜胆)の色別花言葉!由来が怖いと噂の真相とは?

爽やかな秋の季節、野山のあちこちに美しい色の花を開花させる「リンドウ(竜胆)」。代表的な青紫のほか、白やピンクの花色の種類もあります。リンドウ(竜胆)には興味深い花言葉があり、ちょっと怖い印象のものも。リンドウ(竜胆)花言葉や花名の由来などをご紹介いたします。
更新: 2023年8月29日
Yukari.S
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リンドウ(竜胆)ってどんな花?

リンドウ(竜胆)は日本原産の多年草で、日本全国の野山などに自生しています。リンドウ(竜胆)の草丈はだいたい15~40センチのものが多いです。秋の季節の訪れを教えてくれるかのように、時期がくると足元にぽっと花が咲くといった印象です。

ただし品種改良によって、1メートルくらいの高さのリンドウ(竜胆)も存在します。リンドウ(竜胆)は、群生ではなく単独で自生しています。またリンドウ(竜胆)は、古来より漢方薬として人々に重宝されてきた歴史を持っています。

リンドウ(竜胆)の花の特徴

リンドウ(竜胆)の花が美しく開花する時期は秋。爽やかな秋風の吹く季節に、釣鐘型をしたなんとも可愛らしい花を咲かせ、見るものを楽しませてくれます。ただし品種改良により春に花を咲かせる種類もあります。

リンドウ(竜胆)の花の色は、青、水色、紫、白、ピンクなどがあります。なかには紫の地色に白い模様のはいった珍しい品種もあります。リンドウ(竜胆)の花の直径は2センチ前後で、5~6枚の花びらです。花びらの先端はとがっていて、どちらかというと三角形といった印象です。

リンドウ(竜胆)の花は太陽に向かって咲く

リンドウ(竜胆)の花は、天気の良いときだけ太陽に向かってまっすぐに開花します。くもりや雨、また夜には花を閉じてしまい咲きません。

リンドウ(竜胆)の葉の特徴

リンドウ(竜胆)の葉っぱは細長く笹を少し細くしたような形状です。リンドウ(竜胆)の葉っぱの色は深い緑色をしていて花の美しさを引き立ててくれるようです。

リンドウ(竜胆)とうさぎの物語

リンドウ(竜胆)とうさぎの物語<前半>

日光の山道を歩いていた、修行者の役小角(エンノオヅノ・634~701年)は一匹のうさぎを見つけました。よく見ると、そのうさぎは雪の下からリンドウ(竜胆)を掘りだして、しきりになめています。

役小角はうさぎのその行動を不思議に思い、うさぎに問いました。するとうさぎは「私の主人が病に伏せっています。病を治すため、この草を探していたのです。」と答えて、いそいそと山の中に消えていきました。

リンドウ(竜胆)とうさぎの物語<後半>

役小角(エンノオヅノ)は、うさぎに教えられたその草の根を、うさぎと同じように雪のなかから掘り出しました。彼は、試しにその草の根を病人に飲ませてみました。するとどうやらその草には本当に優れた効果があることが分かりました。

役小角(エンノオヅノ)は、ありがたい二荒神のお告げに違いない、と大層感謝しました。後に、日光ではリンドウ(竜胆)を霊草とする風習となっています。

リンドウ(竜胆)の花言葉

リンドウ(竜胆)には、大変おもしろく、興味深い花言葉がたくさん存在します。全体の花言葉とは別に、紫や白などの花色別の花言葉もあります。リンドウ(竜胆)の全体の花言葉や色別の花言葉、西洋の花言葉について詳しく見てみましょう。

リンドウ(竜胆)の全体の花言葉1


リンドウ(竜胆)の全体の花言葉には、「勝利」「正義感」というものがあります。古来より、リンドウ(竜胆)の根っこが漢方薬として人々に用いられてきたことから、「病気に打ち勝つ」というイメージに由来する花言葉です。

リンドウ(竜胆)の全体の花言葉2

リンドウ(竜胆)には「あなたの悲しみに寄り添う」「寂しい愛情」という花言葉も存在しています。どれも一見、なんとなく怖いような少し悲しいような言葉でもありますが、実はその由来は怖いものではありません。

野山に自生しているリンドウ(竜胆)ですが、群生はせず単独で育つ特性を持っています。野山のあちらこちらで、1本ずつひたむきに咲いている花姿からつけられた花言葉なのです。

リンドウ(竜胆)の西洋での花言葉

西洋にもリンドウ(竜胆)の花言葉があります。「I love you best when you are sad(悲しんでいるあなたを愛する)」「intrinsic worth(固有の価値)」「loveliness(愛らしい)」といったものです。

一番めの「悲しんでいるあなたを愛する」は日本の花言葉のもととなった言葉です。また「intrinsic worth(固有の価値)」「loveliness(愛らしい)」という言葉は、リンドウ(竜胆)の上品で可憐な花姿からイメージされてつけられた言葉です。花の美しさを感じる人間の心は万国共通なのですね。

リンドウ(竜胆)の紫色の花言葉

紫色のリンドウ(竜胆)には、「満ちた自信」という花言葉がつけられています。こちらも少し怖い印象のある言葉ですがそうではありません。紫というのは古来より高貴な身分の人が身につけ好んだ色でした。そうした風習からつけられた花言葉のようです。

リンドウ(竜胆)の白色の花言葉

白色のリンドウ(竜胆)は、「貞操」という花言葉を持っています。リンドウ(竜胆)の花は太陽に向かって花を咲かせます。くもりの日や雨の日、夜には咲かず、まさに太陽の光にのみ誠実に反応して開花することからつけられた花言葉です。

リンドウ(竜胆)の花名の由来

漢字の「竜胆」の由来

リンドウ(竜胆)は、古くより、世界中で有用植物として人々に利用されてきました。古代エジプト時代には、リンドウ(竜胆)が薬として使われてきたという記述が残っているそうです。また中国では、リンドウ(竜胆)を漢方薬として利用してきました。

漢方薬にする場合には、主にリンドウ(竜胆)の根っこを服用するのですが、その味は大層苦くていくら体に良いと知ってはいても飲みづらいものでした。そこで人々は、リンドウ(竜胆)を「まるで竜の肝の様に苦い」と例え、ここから「竜胆」と名付けられました。

和名の「リンドウ」の由来

中国での漢字の「竜胆」の読み方「リュウタン」が、いつの間にかなまっていき現在の「リンドウ」となったそうですが、その成りゆきははっきりしていません。

リンドウ(竜胆)の学名「Gentiana」の由来

リンドウ(竜胆)の学名は「Gentiana」です。この名前は、ゲンチアナ王に由来しています。ゲンチアナ王は、紀元前2世紀頃のイリリア国(現在のアドリア海沿岸地方)の王様で、リンドウ(竜胆)の薬効を発見し、利用価値を見出した偉大な人物です。

リンドウ(竜胆)の基本データ


科名属名

リンドウ科リンドウ属

学名

Gentiana scabra

和名

竜胆(リンドウ)

英名

Gentian

原産国

中国、日本

リンドウ(竜胆)の種類

リンドウ(竜胆)には、約400種類もの品種があります。日本に出回っているのは18種類くらいです。草丈もさまざま、花色もさまざまで、一瞬これがリンドウ(竜胆)と分からないようなものもあります。

種類によって栽培方法が少し異なるほどです。一般的には草丈が短く秋に花を咲かせるリンドウ(竜胆)ですが、品種改良により春に花を咲かせるタイプのものや、草丈のかなり短い地を這うタイプのものもあります。

キリシマリンドウ

やや薄い青紫色の花がとても可憐な印象のリンドウ(竜胆)です。小型の種類で清楚な印象です。爽やかな季節にぴったりの品種です。

メルヘンアシロ

濃いピンク色の花がとても可憐なリンドウ(竜胆)です。花壇に向いた種類で、40~80センチの草丈になります。リンドウ(竜胆)の花の季節は、ちょうど彼岸の時期とも重なるので、一株植えておくと、切り花としても重宝します。


アマギリンドウ

濃い青紫色の花は、まさにリンドウ(竜胆)らしいカラーです。小型の種類で少し丸みを帯びたような花姿が可愛らしいです。

シロバナコケリンドウ

シロバナコケリンドウは、春咲きのリンドウ(竜胆)です。まるで苔のように地面に張りついたような草姿で、小さくて可愛い白い花を咲かせます。リンドウ(竜胆)らしからぬ珍しい花姿でガーデナーに人気のある種類です。

ガビサンリンドウ

ガビサンリンドウも、春に花を咲かせるタイプのリンドウ(竜胆)です。濃いピンク色の小さい花をたくさん咲かせてくれます。とてもキュートで、一瞬リンドウ(竜胆)とは分からない雰囲気を持っています。

秋の訪れとともに咲くリンドウ(竜胆)を愛でよう

日本を原産国とする「リンドウ(竜胆)」。リンドウ(竜胆)は、高貴なことを示す紫色と病気に勝つことに由来する「勝利」という花言葉から、敬老の日のプレゼントフラワーとしても人気のある花です。

清楚で上品な花模様から古くより愛されてきました。リンドウ(竜胆)は、時期がくると誰に教えられるわけでもなく、野山のあちこちで、すっくと花を咲かせ秋の訪れを教えてくれます。リンドウ(竜胆)の花にそっと心を寄せれば、いにしえの風景にいざなわれていきそうです。

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