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疫病とは?症状と対策方法を徹底解説!発生する前に行う6つのコト!

植物疫病とは、梅雨や秋雨など雨がよく降る時期に発生しやすくなる代表的な植物の病気です。この疫病をそのまま放置してしまうと、植物全体が枯れてしまいますので早めの対処が必要です。今回は疫病の症状と対策方法を徹底解説致します。
2020年8月27日
ゆん
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植物疫病(えきびょう)とは?

植物疫病(えきびょう)とは、代表的な植物の病気の1つで、過去にアメリカだけでも年間数十億ドルの経済被害をもたらした最悪の病気でもあります。また、1845年から数年、アイルランドで起こった大飢饉も疫病が原因で、歴史の教科書に載るほどの被害でした。

「カビ」が原因の土壌病害

植物疫病の原因は、疫病菌と言われるカビが原因です。この疫病菌は60種類以上存在しており、菌糸を保有していることから菌類と見なされていましたが、フハイカビに近い種類ということが発覚したため、フハイカビ科に属します。

降雨量が多い時期に発生しやすい

疫病は水が媒体となり発生します。そのため、5月の梅雨~10月の秋雨にかけて発生しやすいです。特に気を付けておくべき時期は、カビが発生しやすい梅雨と、夏の「台風」です。水たまりや、葉が濡れっぱなしになっていると疫病の発生率が高まります。そのため、雨対策をしっかり行う必要があります。

疫病の意味は伝染病

植物疫病の名前の意味は「伝染病」です。この疫病は伝染病のため、他の株にも伝染します。また、前年度疫病が発生した土をそのまま利用してしまった場合も発生しますので注意が必要です。酷いときには広範囲に渡って植物が枯れてしまいますので、大ダメージになりかねません。

疫病になりやすい植物は野菜が多い

疫病にかかりやすい植物は実のなる「野菜」が多いです。そのため、先にも紹介したように不作が続くと大飢饉や経済的影響を及ぼします。

ナス科の植物は要注意

野菜の中でもナス科に属する植物は注意が必要です。特に、ジャガイモ・トマト・ナス・ピーマンに発生しやすい傾向にあります。その他にも、キュウリやカボチャなどのウリ科の野菜も毎年発生報告が上がってきます。そのため、梅雨前の時期から事前に対策を行うことがポイントとなってきます。

ラン類も疫病になりやすい

実のなら無い植物の中では、ラン類が疫病になりやすいです。その理由は、ランは「ラン菌」という最近によって発芽します。この菌は菌糸を伸ばすため、疫病の菌糸と絡んでしまうとあっという間に疫病が発生してしまいますので、より注意が必要です。


疫病の症状

初期は水がしみたような病斑

疫病の初期症状は主に葉に発生します。水がしみ多用は灰緑色の病斑が発生し、徐々に暗褐色に変色していきます。パッと見だと、日焼けか水染みのように見えるため、見分けにくいです。茎も似たような症状が現れます。葉に病斑が合った場合は、茎にも同じ病斑が無いか確認しましょう。もし茎に病斑が合った場合は、そのまま根にまで菌糸が伸びてしまいますので、感染スピードが速くなります。

進行するとカビが発生し枯れてしまう

初期の疫病を放置していくと、菌糸が発生し白い霜のようなカビが発生し、発生部分から枯れ始めます。こうなると時間との勝負です。根まで疫病が発生してしまうと株全体が枯れて腐敗します。実の場合は、熟れているものより若い実に疫病が発生しやすく、白い霜のようなカビが発生後、腐敗して繊維が見え始めます。

近くにある他の植物も感染するため注意

疫病が根にまで発生すると、土を経由して近くにある他の植物にまで完成してしまいます。また、感染した株を処分しても、土に疫病菌が生き残っているため、また感染する可能性が潜んでいます。これに気づけないでいると、いつまで経っても植物が成長しないのでご注意下さい。

疫病発生する前に行うべき6つの事

疫病を発生させないため、事前にしっかりとした対策を行う必要があります。特に今からご紹介する6つのことに気を付けましょう。

水はけの良い土壌作り

疫病菌は本来、水の中に生息するカビです。そのため、土の中や上、葉っぱなどに水が溜まっていると発生しやすいです。水はけのよい土や、土を盛って高低差をつけて一か所に水が溜まらないようにしましょう。また、水を上げる時は上から葉を濡らすのではなく、根元の土に水を与えるようにしましょう。

日当たりと風通しを良くする

室内で発生するカビ同様、水や湿気が多いと発生しやすくなります。そのため、日当たりと風通しが良い環境を作っておくことがポイントとなります。ただし、日光に当たりすぎると植物が日焼けする場合があるため、適度な日当たりの良さが必要となります。

ビニールハウスの場合は室温に注意

雨で湿度が高い、隙間から水が入るなどで植物が濡れている場合、ビニールハウスの室温が18℃~20℃だと疫病が一気に発生してしまいます。そのため、植物によりますはビニールハウスの室温に注意し、湿気でジメジメしないように調整しましょう。


肥料は適量を守る

肥料のやりすぎも疫病が発生する原因になります。特に窒素系の肥料は、多用すると株が軟弱になり疫病が発生しやすくなりますので、肥料の意味が無くなります。また、肥料の与え過ぎは疫病以外に根腐れなどの枯れる原因となりますので、適量はしっかり守りましょう。

周りに泥が跳ねないようにする

泥はねによって疫病の発生が拡大化する場合があります。そのため、マルチシート(土にかけるビニール)で保護することも有効です。家庭のプランターであれば、ゴミ袋を利用する手軽な方法もありますので、周りに泥が跳ねないようにしましょう。

株同士の間隔を空ける

プランターが小さいから、苗が小さいからなどといった理由ですぐ隣などに株を植える人も多いのではないでしょうか。疫病は隣の株にも伝染してしまいますので、株同士の間隔は、最低でも1株分は空けましょう。

疫病が発生した場合の対処方法

もし疫病が発生した植物を発見した場合は、速やかに対処する必要があります。疫病かどうかわからない場合も、放置するのではなく、しっかり対処しましょう。

初期段階の場合は薬剤を散布

初期段階の灰緑色の病斑が小範囲で確認された場合は市販の薬剤を散布して様子を見ましょう。あまりにも広範囲でなければ、薬剤を散布してから数日後にカビが死滅します。

疫病発生個所を取り除く

疫病の発生が確認された場合は、疫病発生個所を取り除きましょう。その際、使い捨てのビニール手袋などを利用して、疫病個所を触れた手で他の植物を触らないようにしましょう。もし、疫病を触った手でそのまま健康な植物を触った場合、手に付着した菌によって疫病が発生する可能性があります。そうなってしまえば、疫病を取り除いた意味が無くなります。

発生した株と周りの土を処分

葉だけではなく、茎や実などの広範囲で疫病の発生が確認された場合は、発生した株と、その周りの土を出来るだけ早く処分しましょう。土を再利用したいという人も多いと思いますが、天日干しで土を殺菌した場合でも再度発生する可能性が捨てきれません。

農薬を使用したくない場合は竹酢を利用

農薬を使用したくない!無農薬にこだわりたい!という方がいましたら、「竹酢」がおすすめです。苗を植える前は、竹酢を約100倍に薄めた水に苗(主に根)を浸します。目が出てからは、竹酢を約500倍に薄めた水を霧吹きに入れ、10日~14日に1回だけ葉の裏表両方に吹きかけることで予防効果が高まります。

疫病におすすめの農薬4選


ダコニール

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葉や茎が変色する病気に効果がある農薬で、幅広い植物に使用可能です。農薬の散布回数が少ないのに、長く効果が続くためコストを削減したい方にもおすすめ出来ます。総合殺菌剤のため、1つ常備しておくと何かと便利です。

サンボルドー

殺菌剤 住友化学園芸 サンボルドー 水和剤(2g×10袋入)

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カビや細菌などが原因の病気に効果がある農薬です。口に入れる野菜に使用しても安全な成分で、有機JAS規格であるオーガニック栽培でも使用が出来ます。

ビスダイセン

カビや細菌、一部虫にも効果がある総合殺菌剤です。ビスダイセン農薬は個別包装になっているため、使い切りで使用できるため家庭菜園におすすめです。

オーソサイド水和剤

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菌糸のカビに効果的な保護殺菌剤です。苗以外にも芝や球根、種子の消毒や土壌病害にも効果的です。目や皮膚に刺激性があるため、直接農薬を触らないように注意してください。

植物は繊細なので日頃のチェックが鍵

野菜などの植物は繊細なので、日ごろのチェックが必要です。少しでも、枯れているのか病気なのかわからない場合は、少な目に農薬を散布もしくは、その部分を取り除く必要があります。もし見逃してしまうと、今まで頑張ってきた意味が無くなってしまいます。健康に成長するかどうかは、日頃のチェックが鍵となりますので見逃さないよう注意しながら、園芸・菜園を楽しみましょう。