潮の満ち引きの基本情報
海面の高さは変動する
潮の満ち引きとは、海面の高さが変動する現象のことをです。この現象を潮汐(ちょうせき)とも言います。海面は1日に2回、最も海面が高くなる状態と最も海面が低くなる状態への変化を繰り返しています。最も高くなる状態を満潮、最も低くなる状態を干潮と言います。
12時間周期で満潮から干潮に
潮汐には規則性があります。潮汐は12時間周期、もしくは24時間周期での潮の動きになります。海面はおおよそ12時間周期で満潮から干潮に変動し、そしてもう一度満潮へと向かっていきます。この12時間の規則的は周期を1日に2回繰り返します。
潮の満ち引きはなぜ起こる
なぜ、潮の満ち引きは起こるのか。それは引力が大きな原因です。さらに引力と言っても地球の引力だけでなく、月や太陽の引力が関係してきます。壮大な話になってきましたが、潮の満ち引きと月や太陽との引力の関係は、どのようにして起きているのか、その仕組みを知るだけであればあまり難しくありません。
潮汐について解説
生活をしていて意識することはない引力ですが、釣りをする上では重要なポイントのひとつにまでなります。潮の満ち引きの仕組みを知ることで、月や太陽の存在まで身近に感じられるようになるかもしれません。潮の満ち引きがなぜ起こるのか、その原因を少しずつ解説していきます。
潮の満ち引きの仕組み1:満潮の起きる仕組み
地球の引力(重力)の影響
私たちが地に足をつけて暮らしているのは地球の引力(重力)があるからです。宇宙で人や物が浮いている状態を見たことがある人も多いと思います。これは宇宙が無重力と言われる環境のため、引力(重力)が働いていないことが原因です。海もまた私たち同様に地球の引力の影響を受けた状態にあります。
月の引力の影響
私たちが地に足をつけて生活できているのは、地球の引力(重力)の働きです。そして海面が上昇する満潮の状態は月の引力の働きによるところが大きいです。海面は地球の引力だけでなく月の引力の影響も受け、海面が月の方へと引っ張られるような状態になります。
月に面している海面が満潮
ではなぜ満ち干きという変動があるのかというと、地球の自転による働きが大きいです。地球は24時間かけて1周回転します。この自転の動きにより、月に面している部分が変わります。このことにより月の引力の影響を受ける海面の場所が変わり、潮汐が起こります。
潮の満ち引きの仕組み2:その他の海面の状態
満潮の左右は干潮に
月に面している海面が満潮ということがわかりました。では他の海面はどのような状態になっているのかを説明します。月と面して満潮になっている状態の左右90度の海面は高さが低くなります。左右90度の海面はいわゆる干潮の状態になります。
干潮の仕組み
なぜ干潮になるのか、その原因は月との関係から見るとわかりやすいです。月に面した満潮になっている海面は、そこに海水が集まってきている状態になります。この海水はどこから集まるのかというと周辺の海です。満潮の周辺に海水が集められることから満潮の左右90度は干潮の状態になります。
もうひとつの満潮の仕組み
月に面している面と左右90度の海面の状態がわかりました。残る月と面している海面の反対側はどうなっているのかというと、この面も満潮になっています。理由は月の影響を最も受けにくいことと、地球の自転の関係によります。このように海面を大きく4つで見たときに満潮と干潮が2つずつある状態になります。
潮の満ち引きの仕組み3:大潮と小潮
大潮と小潮はなぜ起こる
ここまでで満潮と干潮の原因を紹介してきました。そしてこの満潮と干潮のなかにも、海面の変動が大きい時期があります。干潮と満潮で海面の高さが最も違う時期を大潮と言い、変動が最も小さい時期を小潮と言います。ここからは大潮と小潮の原因について説明していきます。
太陽が海面に与える状況
満潮と干潮の起こる原因は月の引力の影響によるものです。そして月ほどではないにしても、太陽にも海面を上昇させる引力が働きます。海面に最も影響を与える月との関係によって満潮と干潮が決まり、そこにさらに太陽の関係が加わり大潮と小潮が発生します。
月の状況で把握可能
地球と月と太陽が一直線に並ぶときが大潮になり、直角の状態で並ぶときが小潮になります。干潮と満潮は1日の中の動きだったのに対して大潮と小潮は約1ヶ月をかけた周期になります。大潮と小潮は月の状態からも把握でき、満月と新月の前後数日が大潮、半月の前後数日が小潮の状態になります。
潮の満ち引きと釣り1:潮汐と釣りの関係
潮を読んで釣りをさらに楽しく
潮の満ち引きは釣りにも影響を与えます。潮の流れを読むことができれば釣りがもっと楽しくなることは間違いないでしょう。潮の満ち引きと釣りの関係を紹介します。
潮流が釣りに影響あり
そもそも、なぜ潮の満ち引きが釣りに影響を与えるかというと、潮流が大きな理由だと言われています。潮流というのは読んで字の如く、潮の流れのことを言います。潮の流れによって魚の動きが活性になります。では潮の流れがどのように生まれるかというと干潮と満潮によって生み出されます。
潮の満ち引きと釣り2:1日の中で釣れる時間帯
上げ3分下げ7分
1日の中でおすすめ釣り時間は「上げ3分下げ7分」という表現がよく用いられます。上げ3分は干潮から満潮へと向かう時間を指し、全体を10としたときに潮が3分ほど満ちたころを指します。下げ7分は逆に満潮から干潮への流れで潮が引いてきて7分ほどの時期を指します。
満潮と干潮のそれぞれ約2時間後がおすすめ
上げ3分下げ7分というのが具体的にどの時間帯を指すのかというと、満潮と干潮からそれぞれ約2時間後を指します。この時間帯が釣りには絶好の時間帯になります。細かな理由や原因はわからなくても満潮と干潮のそれぞれ2時間後と覚えておくのもひとつの方法です。
潮の満ち引きと釣り3:大潮と小潮との関係
大潮と小潮と釣りの関係
1日の中でのおすすめの釣りの時間帯を紹介しました。釣りでは1日の動きである満潮と干潮だけでなく、約1ヶ月の動きになる大潮と小潮も影響を与えます。大潮と小潮がどのように釣りに影響を与えるのか、その仕組みと釣りやすい時期を紹介します。
大潮と中潮がおすすめ
大潮から小潮への流れの中では、大潮と中潮(大潮と小潮の中間の時期)が釣りにおすすめの時期になります。ここまで説明してきたように大潮の方が干潮と満潮の差が大きくなります。その分だけ潮流も大きなものになるため、魚の動きも活性になると言われています。
潮の満ち引きと釣り4:それぞれの潮の特徴
大潮の特徴
大潮は最も満潮と干潮の差が大きい時期です。釣りにはよい時期ですが、流れが強すぎるという面もあるようです。また、干潮のときは潮の引きも大きいため水深の浅い場所での釣りが困難になるということもあります。
中潮の特徴
中潮は大潮ほど潮の流れは強くはないですが、その分だけ釣りやすい時期とも言われます。大潮よりも中潮の方が釣りやすいという声もあるようです。いずれにしても大潮同様に釣りにおすすめの時期と言えます。
小潮の特徴
小潮は潮の流れも弱いため、釣りには向かない時期になります。小潮から大潮へと向かう間には長潮と若潮とよばれる時期もありますが、この時期も潮の流れは強くないため一般的にはあまり釣りに向いていない時期と言われています。
潮の満ち引きと釣りのまとめ
釣りやすい時期のまとめ
ここまで潮の満ち引きと釣りの関係を紹介してきました。少しややこしいところもあるので、簡単にまとめます。この情報だけでも押さえて釣りをすると釣果に違いが出る可能性があります。
最も釣りやすい時期は?
1日の中では満潮と干潮のそれぞれ約2時間後がおすすめのの釣りやすい時間帯になります。大潮と小潮という約一ヶ月の周期で見たときには大潮と中潮の時期が釣りやすいです。そのため最も釣りにおすすめなのは、大潮か中潮の満潮と干潮のそれぞれ約2時間後ということが言えます。
潮の満ち引きを知って釣りを楽しく
釣りを楽しむ上で重要な情報
潮の満ち引きについては公開されている潮汐表を見ることで知ることができます。もちろん潮の満ち引きが全てということではないですが、釣りをする上で押さえておきたい情報のひとつです。潮の満ち引きと釣りの関係を把握して、より良いフィッシングライフを楽しみましょう。