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クランプメーターの使い方!正しい電流の測定方法とメーターの見方をご紹介!

クランプメーターは電気作業に欠かすことができない道具です!使い方が分かりやすいことで専門業者からも重宝されるクランプメーター。その正しい使い方を初心者にも分かりやすくご紹介します。これでご家庭にある電化製品を測定すれば流れている電流の数値が分かりますよ!
更新: 2024年1月22日
石倉
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クランプメーターとは

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クランプメーターは電流の計測器

クランプメーターとは電流の数値を具体的に測定する計測器のことです。最大の特徴は洗濯ばさみのような形状をしたクランプと呼ばれる部分、ここで測定したい電線をガシっと挟み込むことで磁場の力を借りて電線の中に流れる電流の数値を割り出します。

他の一般的な計測器やテスターなどと違い、電流を測定したい対象の回路の電源を切る必要はありません。

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簡単な使い方で測定できる革新的なテスター

電源を落とさずに通電したままで電流を測定できるのは電気工事をする上で大変なメリットがあります。また、クランプメーターは電気回路に介入させて電流を計測する従来のテスターと違い、外部的な接触だけで電流測定が行えるので安全です。

クランプメーターの中でもテスター機能のあるものは「革新的なテスター」としてプロの電気業者の間でも使用されています。

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従来の測定器

クランプメーターの基本的構造

使い方は電線を挟みこむだけ

メーカーによっていろいろなタイプのクランプメーターが販売されていますが共通の構造としてあるのが鉄心です。これはトランスコアとも呼ばれ、電線を交流する電流を計測する交流測定器としての役割を担っている部分です。

金属製の洗濯ばさみのような形状を持つクランプメーターは、この部分で電線をクランプすること、すなわち挟み込むことに名前の由来があります。

測定した電流の情報を映す表示部分

電線を挟み込むトランスコア部分、そして交流測定器で計測した電流を映す表示部分、さらに測定する電流の設定を変えるためのメモリやスイッチなどがクランプメーターの基本的構造となります。

クランプメーターの種類1:負荷電流と漏れ電流

負荷電流測定タイプ

通常の測定なら負荷電流測定タイプのもので十分です。負荷電流測定タイプは簡単に言えば「一定以上の電流のみを測定できるタイプ」となります。微細な電流漏れなどは測定できません。おおむね数アンペア以上の電流のみに測定対象を限定していますので測定する用途に応じては注意が必要です。

漏れ電流測定タイプ

漏れ電流測定タイプは微細な数値の電流、例えば漏電しているかどうかなど繊細な測定を可能にするタイプです。数アンペア以下の微細な電流も見逃さずに測定できるので、漏電の有無を測定する必要があるなどの場合はこちらのタイプを選択する必要があります。

負荷電流・漏れ電流両方の使い方ができるタイプ

最近は負荷電流と漏れ電流の両方を測定できるタイプもメーカーから販売されています。その場合は、自動で切り替えするタイプと手動で負荷電流か漏れ電流かを選択するものがあります。測定の際には確認の上、作業に移りましょう。

クランプメーターの種類2:直流と交流

直流電流を測定可能なタイプ

直流電流とは簡単に言えば、乾電池から流れ出ている電流のような一直線の流れの電流のことを表します。

例えばスマートフォンの充電器などの場合には一方的にケーブルを通してスマートフォンに向けて電流を通していますが、このような電流が直流電流になります。直流電流を測定したい場合には直流測定機能のあるクランプメーターを選びましょう。


交流電流を測定可能なタイプ

交流電流は直流電流と違い電線に流れる電流の向きは行きと帰りで絶えず行き交っています。例えばコンセントから流れている電流は全てこの交流電流となります。

ちなみにコンセントの電流は交流電流ですが、スマートフォンなどの充電器を通すことでその電流の向きは一方向に固定され直流となります。この交流電流を測定する場合には交流測定の機能をもったクランプメーターを使う必要があります。

交流直流の両電流を測定可能なタイプ

直流交流の両機能をあわせもつタイプのクランプメーターもメーカーより販売されています。自動で切り替えをするタイプもありますが手動で切り替えるタイプもあり、その場合にはクランプメーター本体にある直流交流を切り替えるボタンやスイッチ、ダイヤルを操作することになります。

AC/DC表記に注意

「直流電流と交流電流の両方を測定できるクランプメーターはないの?」と疑問に感じたそこのあなたに朗報です。両方のタイプの電流を測定できるものがメーカーから販売されています。

クランプメーターには必ずAC、DC、そしてAC/DCの三つの記載があります。この記載によってその製品の測定可能電流が分かるようになっています。ACは交流タイプ、DCは直流タイプ、そしてAC/DCは両用タイプです。

クランプメーターの種類3:平均値方式と実効値方式

平均値方式

電線に通っている電流には波があります。その波の平均を取って数値化したものが平均値です。平均値のクランプメーターの場合は実効値のものと比べて測定で算出される数値にむらが出てきます。

実効値方式

実効値とは電線に通っている電流のなかで実際に生かされている電流を数値化したものです。実効値の方が平均値よりも電流の波を正確に数値化しています。より精密に電流の測定をしたい場合には実効値方式のクランプメーターがおすすめです。このタイプのクランプメーターも多く販売されています。

クランプメーターの使い方1:基本的な使い方紹介

通常のクランプメーターの使い方

まずクランプメーターの電源を入れましょう。そして、直流交流の両タイプを測定できるクランプメーターの場合には、測定対象によって直流か交流かの切り替えを行います。また、レンジの調整も行います。必ず切り替えのスイッチがクランプメーターに付いていますので測定したいものに合わせて調整しましょう。

特に直流電流を測定する場合には

直流電流を測定する場合にはゼロ点調整を行う必要があります。クランプメーター本体にあるゼロ点調整のボタンかスイッチかダイヤルを操作して必ずゼロ点調整を行いましょう。これを忘れると絶対に正しく測定できません。

電線をクランプ部分で挟む

洗濯ばさみ状になっているクランプの部分を開いて、測定したい電線に挟み込みましょう。このとき電線がクランプの中心部分にくるようにすると正確な電流の数値を測定できます。電線がクランプ部分についたり引っかかったりしていると正しく測定できません。


クランプメーター使用上の注意

クランプメーターはクランプ部分で電線を挟み、そして電線から出てくる磁場を測定して電流の数値を測定する仕組みになっているため、他に磁場を発生させる何かがあると測定に支障をきたします。なるべく他に磁場が発生しそうなものをクランプメーターに近づけないように注意しながら作業しましょう。

クランプメーターの使い方2:負荷電流と漏れ電流

負荷電流測定タイプの使い方

負荷電流測定のタイプでも漏れ電流測定のタイプでもまたその両方をかねそなえたタイプでもクランプ部分で電線を挟み込むという方法は同じです。

ただ、負荷電流を測定するときには挟み込む電線の数は一本です。複数本をクランプ内に入れると正常な測定はできません。また、繰り返しになりますが測定したい電線はクランプ部分の中心におくようにしましょう。

漏れ電流測定型の使い方

漏れ電流の測定の際には、負荷電流の場合と違ってクランプで挟み込む電線は互い違いの方向を流れる電線の二本となります。このときにもできるだけ挟み込む電線をクランプの中央に持っていくことを心がけましょう。

クランプメーターの正しい見方

A(アンペア)

Aは電流を表します。基本的にクランプメーターは挟み込んだ電線から出る電磁場からその電線を流れる電流の数値を測定します。どのクランプメーターでも必ず表示される数値がAのアンペアです。クランプ部分で電線を挟み込み、そしてその後にクランプメーターの表示部に出てくるのがその電線に流れている電流の数値になります。

V(ボルト)

Vは電圧を表します。クランプメーターにはA表示以外にV、すなわち電圧も測定できるものがあります。ただ、クランプメーターはあくまで電流を測定する計測器ですので電圧表示がないクランプメーターも多いです。

そして、電圧以外に他にも抵抗などのさまざまな数値を測定できるテスターとしての役割を担ったものもあります。メーカーによって違うので確認してみるといいでしょう。

AUTO

AUTOの表示は測定する電流のレンジを自動で検出する場合に表示されます。AUTOレンジとは測定する電流の範囲のことです。クランプメーターはAUTOでのレンジ調整とマニュアルでのレンジ調整とを切り替えられるものが多いです。切り替えたい場合には、クランプメーター本体にある切り替えスイッチを押しましょう。

クランプメーターの選び方講座

使い方や用途

クランプメーターはクランプの部分を電線で挟み込むことで電流を測定するのですが、その測定方法には思わぬ落とし穴があります。クランプで挟み込めない電線には使用できないのです。

また、測定できる電流の数値にも幅があり、製品によって変わっています。製品ごとに測定可能範囲や電線のサイズも公表されていますので比較しながらベストなものを選びましょう。

求める電流や平均値と実効値

求める電流が直流電流か交流電流か、そして求める数値が平均値か実効値かでクランプメーターを選定する基準が変化してきます。実効値でのデータが欲しいのに平均値の製品を利用しても正確な数値が出てくれません。

求めるものによって製品の表示をきちんと確認しなければ正確な数値を求められませんので、購入の際には絶対に確認するようにしましょう。

テスター機能付きのクランプメーター

クランプメーターには電流測定以外の機能を付与したテスターとしても使用できるものがメーカーより販売されています。

また、それ以外にもよりコンパクトさを追求したもの、頑丈な作りになっているもの、過酷な温度環境でも使用できるように改良されたもの、より太い電線にも対応できるようにアタッチメントが追加されたものなどさまざまな個性があります。


クランプメーターと従来のテスターとの比較

測定が容易な計測器は

測定の容易さでいえばクランプメーターは従来のテスターとは比較になりません。従来のテスターは回路を一度、きちんと停止させてからテスター本体を回路に組み込み、そして電源を入れなおして測定をします。

さらに測定が終わったらテスターを回収して回路を元に戻す必要があります。クランプメーターの場合は前述したように基本的にただ洗濯ばさみ状のクランプでしっかりと電線を挟むだけで完結します。

測定が正確な計測器は

測定の正確さは従来のテスターに軍配が上がります。回路に組み込んでテスター内部を回路に組み込み通電させることでより精密で微細な電流の流れを読み取れます。クランプメーターはあくまで電線を外部からクランプで挟み、電線から流れ出る磁場を計測して数値化します。そのため従来のテスターに比較して数値にむらが出ます。

出典: https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%89%E5%92%8C%E9%9B%BB%E6%B0%97%E8%A8%88%E5%99%A8-AP-33-Sanwa-%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%86%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC/dp/B000JQFEI8

測定が安全な計測器は

一般的にはクランプメーターの方が安全性が高いとされています。それは回路をいじることなくただクランプで挟みこむだけですむ簡易さに由来するものです。ただ、クランプメーターは通電した状態でそのまま作業に入ることになりますので、正しく慎重に作業をしなければ危険なことは従来のテスターと変わりません。電気作業に過信は禁物です。

クランプメーターと従来のテスターの評価

両方とも同じ電流の計測器だが

クランプメーターも従来のテスターも「電線を介して電流を測定する」という点で言えば共通してします。クランプメーターの場合は簡易的でかつ比較的安全な使い方で電流を測定できるというメリットがあり、その代わりに従来のテスターに比べて数値の正確さで劣ります。

従来のテスターにも利点はある

従来のテスターの最大の利点、それは数値の正確さだけではなく電源が不要であるところです。計測したい回路に組み込んで使用するテスターはその回路の電力を原動力とするので消耗を気にしない取り回しができます。

一概にクランプメーターのほうが優れているとは言い切れません。大切なのは、どういう用途で使用するのかです。それに応じてクランプメーターと従来のテスターを使い分けるのが良いでしょう。

まとめ

電気工事にクランプメーターか欠かすことができない道具です。DIYで電気に関する施工をしようと考える人も、これから専門的に電気工事士などの専門職を目指す人もクランプメーターの正しい使い方を覚えて安全に作業を行いましょう。