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アライメント調整の必要性とは?その効果とタイミングをご紹介!

アライメントの調整をする必要性や効果、アライメント調整をするタイミングを紹介します。定義が少し難しいのでアライメント都は実際に何なのか、店に出した場合の作業料金はいくらなのか、調整方法等を紹介していきます。これでアライメント調整方法などに詳しくなりましょう。
2020年8月27日
tryyua
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はじめに:アライメントは車の命

アライメント調整、自動車を乗っている方や頻繁に弄っている方ならご存じのはずです。今回はそのアライメントについての紹介をします。必要性があまりわからないけれどアライメントとは何なのか、アライメント調整は必要なのか、どのような影響が運転に表れるのか、作業料金、そして調整するタイミングや方法などに触れていきます。足回りのデリケードな部分で複雑ですが、できるだけわかりやすく説明したので参考にしてください。

アライメントとは:車を安心して走らせる方法

アライメント、正式名称ホイール・アライメントは、自動車の構成要素の1つであるホイールがどのような角度(整列具合)で取り付けられているのかを示すものです。乗り心地や自動車の寿命のために必要性の高いことです。ホイール・アライメントを決定する部分は4つからなっています。

トーイン・トーアウト

トーイン・トーアウトとはタイヤの角度です、しかしこの場合の角度とは自動車を上から透かして見たときの角度のことを示します。トー、つまりタイヤ・ホイールのつま先が内側を向いているのか、それとも外側を向いているのかを示す際に使われる用語です。

キャンバー角

キャンバー角とはトーイン・トーアウトと同じようにタイヤの角度のことです。キャンバー角はタイヤのトーがどちらを向いているのかを示すものではなく、タイヤ・ホイールを正面から見た際にどれくらい傾いているのかを示します。正面から見た、つまり地面に対してどれくらい角度が付いているのか、という基準になります。

キャスター角

タイヤの中心を通る地面に垂直な軸を基準とした、キングピン軸(=車両が回転動作をする際に回転軸となる線のこと)との前後の角度差をキャスター角と言います。キングピン軸の傾き角度、という表現がされることもあります。キャスター角が付いていることで、直進安定性が向上、さらには進行方向と逆方向にタイヤを戻そうとする慣性が働きやすくなります。

キングピン角

キングピン角は、上記で紹介した回転軸となるキングピン軸とタイヤの中心を通る地面に垂直な線によって生まれる角度のことを示します。キングピン角が大きくなると、ステアリング操作が軽くなる、ステアリング操作中のキックバックがなくなる、などの効果があります。

アライメント調整の必要性

必要に応じてアライメントの調整を行う必要があります。アライメントが最適に調整されたときのものと異なる・ずれてしまうと様々な良くない変化がタイヤ・ホイール、車両の操縦性や乗り心地に起こってしまうからです。


アライメントが悪いと車が真っすぐ走らなくなる

不正確なアライメントで発生する現象の1つは車が真っすぐ走らないということです。ステアリングホイール(ハンドルのこと)を中心に合わせてアクセルを踏んでも、車が左右どちらかに寄ってしまい真っすぐ走らなくなるのです。そのずれる分ステアリングを逆方向に回せば真っすぐは走りますが、乗っている運転手としては一抹の不安が残ります。タイヤ・ホイールのバランスが取れていない、タイヤ・ホイールのトーが合っていない、などの可能性が考えられます。

タイヤが編摩耗する

アライメントが合ってないとタイヤが編摩耗する可能性があります。タイヤが編摩耗する、つまりタイヤのトレッド部分が地面に均等に着いていないということです。一部分しか接地していないことによりその部分のタイヤグリップしか使うことができません、本来のタイヤの能力を発揮することができなくなります。ネガティブキャンバーを付けたり必要以上にキャンバー角を付けることが原因の1つです。

ステアリングが振動する

アライメントに関係する現象としてステアリングが走行中に振動するということがあります。これの原因として考えられるのはホイール自体のバランスが取れてない場合です、ホイールに歪みが生じている・ホイールのバランスが取れていない場合、ある程度の速度(筆者の経験だと90㎞/時くらいから)に達するとステアリングが振動し始めます。そのような時はまずホイールのバランス取りや交換を行いましょう。

アライメント調整の工賃

アライメント調整を自身でできない場合、ディーラーや自動車整備工場に持っていく必要があります。その際には工賃が掛かります、工賃がいくらくらいになるのでしょうか。3-4社のアライメント測定・調整の工賃を比較したところ、税抜で6,000円~20,000円程度の料金になると思われます。

アライメント料金の内訳というのは、主にアライメント測定料と調整料から構成されます。調整はさらにフロント側とリア側に分けられます。測定だけなら測定料で済みますが、調整するとなるとフロントとリアそれぞれに工賃がかかり、費用が増える、という仕組みです。車高調に付けたときタイミングでアライメント調整の必要性はあるので、取り付けを店に任せる場合は任せておきましょう。

アライメントを調整するタイミングその1:車高調を取り付けたとき

車高調を車に組んだ際にはアライメントを調整しましょう。車高調は車高調整式サスペンションのことです。自動車の車高を調整することができるのが車高調の特徴です。ちなみに、サスペンションの構成要素であるダンパー(ショックアブソーバーとも巷では呼ばれています)の減衰力の調整もできます(基本伸び側の減衰力の調整ですが、オーリンズのスーパーオーリンズなどだと縮み側の減衰力も調整可能です)。

現在付いているサスペンションを外して新たに車高調を取り付ける場合、アライメント調整を行う必要があります。サスペンションの交換はネジを6-7本外して新たなサスを一式取り付けるだけですので工具があればできますが、アライメントの調整を必ず行ってください。

アライメントを調整するタイミングその2:事故に遭った時


事故に遭った際はアライメントを取り直すと良いでしょう。一見少しぶつかっただけのような事故でも、車両の内部にダメージを負っていることが多いです。

そもそも事故に遭わないような注意深い運転をできるようになることが重要です、といってもしょうがないので事故に遭って足回りにダメージを負っていたら部品の交換と合わせてアライメントを取り直しましょう。

アライメントを調整するタイミングその3:キャンバー角を付ける時

キャンバー角を付けるならアライメント調整を行ってください。ちなみに、キャンバー角を付けられる自動車と付けられない自動車があります。キャンバー角を付けることを検討している方はおそらく車高調を組んでいる人が多いでしょう。

モータースポーツで、キャンバー角を付けてよりタイヤがグリップするようにする方はいますが、一般道でキャンバー角を付ける人は鬼キャンの人たちくらいではないでしょうか(もちろんアライメント測定してキャンバーを付けている人もいると思いますが)。

アライメントを調整するタイミングその4:ステアリングセンターがずれたとき

ステアリングセンターでアライメントがわかる

ステアリングセンターがずれてきたらアライメント調整のタイミングです。アライメントがしっかり出ている自動車でも、走行距離が長くなるにつれてアライメントが少し変化することが有ります。ステアリングセンターがその具体的な例です。

中心にしても真っすぐ走らない

ステアリングを中心にして走っているにも関わらず車が真っすぐ走らず左右どちらかに向かっていく、そんな経験をされた方も多いと思います。それはアライメントが変化を起こしたことでずれが生じている証拠です。気にならない人は気にせずに運転していると思いますが、安全とは言い切れません。このことからもアライメント調整を行う必要性があります。この場合はトー角を調整すれば解決できます。

アライメント調整方法

方法1:タイヤ・ホイールを交換又はバランス取りする方法

アライメント調整方法として、少し例外的ですがタイヤとホイールを交換する方法があります。ホイールのバランスが取れていないとステアリング操縦性に影響が表れるのです。タイヤとホイールを交換する、又はバランス取りをするなどして状態がよくなればOKです。


方法2:トー角を調整する方法

2つ目のアライメント調整方法はトー角の調整です。トー角の調整を行うタイミングはサスペンションを交換した時、車高を調整した時です。ステアリングを中心に合わせてもそのままでは真っすぐ走らない(走るときもあるとは思いますが)ので、トーイン・トーアウトを調整する必要があります。基本的にはトーイン・トーアウトが0度になるような調整が理想となります。

タイロッドに付いているナットはスパナで緩めます。ナットを緩めたらタイロッドを必要な分だけ回して調整してください。例えばタイロッドのネジピッチが1.25mmであれば、タイロッドを1週させると1.25mm分トーイン又はアウト(回す方向による)が増える(片方は減る)という仕組みです。緩めったナットを締め直したら完了です。

方法3:キャンバーボルトを使う方法でキャンバー角変更

3つ目の方法はキャンバーボルトに交換する方法です。ストラット式サスペンション(ヴィッツやデミオはこのタイプの足回りです)で説明します。ストラットのサスペンションとナックル部分を固定しているボルトを2つとも外します。ちなみにデミオ(2007年のDE5FS、15C)だとボルトのナット径は17mmです。

2本のボルトでサスペンションとナックルが組付けられているのでこれを2本とも外したら、このタイミングでボルトを1本キャンバーボルトに交換してください。付けたいキャンバー角によって上のボルトか下のボルト、どちらを交換するかが変わってきます。

キャンバー角の調整を終えた後はサイドスリップの調整が必要になります。テスターにかけてから再度タイロッドを調整して合わせる、という流れを経てキャンバー角の調整は完了です。

まとめ

自分でアライメント調整できるに越したことはありませんが、工具を揃える料金が結構かかります。そのため、DIYで使う・車弄りが趣味などで必要性が高いからという方は工具を揃えて挑戦すると良いでしょう。反対にそれほど弄らないし工具を揃える料金が高い、といった方はお店にやってもらうほうが最適です。やってもらう分料金はかかりますが、安心を買える料金と考えましょう。

アライメント調整の必要性は、普段の生活ではあまり感じられませんがとても高いです。私たちが安心して自動車で時速60㎞や100㎞を出せるのはアライメントが的確に出されているからなのです。普段街乗りする際にも一度ステアリングのセンターポジションやタイヤのトー角を観たりすると、愛車の異変に気がづきやすくなったりするかもしれません。