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カンパニョーロの魅力を人気ホイール&コンポのインプレから探る!

自転車部品業界の三大部品メーカーの一角、カンパニョーロ(Campagnolo)の魅力について、主な製品であるホイールとコンポーネントのインプレッションから迫っていこうという記事です。カンパニョーロの魅力とは一体どこにあるのでしょうか…?
2020年8月27日
おおかみ
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この記事で紹介しているアイテム

SHAMAL ULTRA

SHAMAL MILLE

EURUS

ZONDA

BORA ULTRA 35

BORA ONE 35

BULLET ULTRA 50MM

BULLET 50MM

BORA ULTRA 50

BORA ONE 50

RECORD EPS REAR DERAILLEUR

そもそもカンパニョーロ(Campagnolo)って?

カンパニョーロはイタリアの自転車部品メーカーです。 自転車部品を作っている大手メーカーは三つあり、三大部品メーカーとして知られています。その3社は、釣り具でも有名な日本のShimano、マウンテンバイクなどオフロード系の技術に強みを持つアメリカのSRAM、そして今回取り上げるイタリアのカンパニョーロなのです。カンパニョーロは主にロードバイク用のコンポーネントやホイールを製造しているメーカーです。 イタリアはロードレースの三大ツール・ジロ・ディ・イタリアが開催される国とあって、ロード競技の本場のメーカーといったイメージでしょうか。

カンパニョーロの特徴は?

カンパニョーロの製品(特にコンポーネント)は、古きから新き、廉価モデルから最上級グレードに至るまで、ヨーロピアンな意匠が盛り込まれているデザインのものが多く、組み付けることで機能美を超えた美しさを自転車に付加することができる製品とも言えるでしょう。ヨーロッパメーカーのフレームをカンパニョーロで組み上げる… 「ロードレースの本場」であるヨーロッパの、その心意気を感じるためにはこの上ない組み合わせかもしれません… もれなくお財布は薄くなりますが、それだけの価値を感じさせ、所有欲を満たす製品が多く作られています。イタリアの風を感じたい方にはおすすめです。(特にコンポーネント)

カンパニョーロのホイール

カンパニョーロについて、大まかに理解していただけたでしょうか?ここからは、カンパニョーロのホイールについて見に行きましょう。カンパニョーロのホイールのモデル名は、ヨーロッパに吹く風の名前が付けられているものが多いので、その点も気にしながら見ると楽しいかもしれません。メーカーの遊び心でしょうか。

カンパニョーロホイール共通のテクノロジー

カンパニョーロ系ホイールに特有(一部姉妹ブランドにも使用)のテクノロジーを先に紹介しましょう。 有名なものは、「CULT」「USB」「G3」「Dynamic Balance」でしょう。

USB

上位モデルに使用されるハブ「USB」は今や欠かせなくなった規格の、ユニバーサルシリアルバス…ではなく「Ultra Smooth Bearing」の頭文字だそうです。カンパニョーロのノーマルベアリングからベアリングボールをセラミックに変更することで、より滑らかな回転を目指したハブです。同時に、ハブ筒もカーボンを一部使用することで軽量化を果たしています。

CULT

「CULT」は、「Ceramic Ultra Level Tecnology」の頭文字をとったもので、USBベアリングのセラミックボールベアリングに加え、スチールボールよりも硬く、レースを変形させてしまうことのあるセラミックボールを受けるレースを特殊なステンレスに変更することで、ノーマルなカンパニョーロハブに搭載されるベアリングの9倍の回転効率を果たすことができるというものです。最上位グレードのモデルに使用されています。

G3スポーキング

カンパニョーロはスポークを特殊な配置「G3」というパターンでホイールを組みます。3本づつ固まった配置で作られるこのパターンは、一目でカンパニョーロホイールだとわかるアイコニックな存在です。チェーンからの駆動力を受ける側(ドライブサイド)に多くのスポークを配置することで、大きな力がかかるドライブサイドの力を余さず活用するための設計だとも説明されています。

Dynamic Balance

カンパニョーロのホイールは、チューブのバルブが位置する場所と正対する位置にカウンターウェイトを入れることで、重量バランスをととのえ走行時に起こる車輪のブレを抑制しています。これをDynamic Balanceテクノロジーと呼んでいます。

カンパニョーロホイールのラインナップとグレード

カンパニョーロは用途に合わせて様々な種類のホイールをラインナップしています。ロード用途のものでは、リムの高さによって三種類に分けられています。ロードバイクでよく見かけるホイールは、MID-PROFILEモデルと、 HIGH-PROFILEモデルに多いのではないでしょうか。二つのラインナップから、比較的見かけるホイールを見ていきましょう。

MID-PROFILEモデル

リムの高さが中間のモデルで、様々な道に対応しうるバランスのいいモデルです。カーボンモデルとアルミモデルに大別できます。


アルミハイエンドクラス

SHAMAL ULTRA

アルミのハイエンドモデル、シャマルウルトラです。USBハブ搭載で申し分ない性能です。カンパニョーロの中で迷って、ホイールを一本で済ませたいなら間違いのなくおすすめできるモデルです。

SHAMAL MILLE

SHAMAL Urtlaのマイナーチェンジモデル、シャマルミレです。ブレーキ面にプラズマ電化酸界処理(PEO処理)を施すことで、ノーマルモデルに比べ耐久性・ブレーキ性能を高めています。グレード的にはこちらが上とも言えるかもしれませんね。引き締まった印象を与えるので、自転車の見た目を引き締めたい方にもおすすめです。

EURUS

アルミセカンドモデル、ユーラスです。トップグレードのシャマルとの差はハブのみ。お買い得モデルだと思います。個人的なおすすめモデルです。

アルミミドルクラス

ZONDA

初めてホイールをアップグレードする人向けのおすすめとして必ず名が挙がるミドルモデル、ZONDAです。 昨年のマイナーチェンジによるワイドリム化で、若干の重量増となりましたがコストパフォーマンスの良いモデルです。程よいスペックがその印象を加速させますね。トレーニング用のスペアに購入する方もいるようです。

アルミモデルの中では唯一35mmと少し高めのリムハイトを持つ廉価モデル、シロッコです。 高いリムハイトで空力性能の改善に寄与しています。その分少し重めですが、スピードに乗れば慣性が大きく速度の維持に向いているとも言えるでしょう。

カーボンモデル

BORA ULTRA 35

ミッドプロファイルモデルで一番お高いモデル、ボーラウルトラ35です。ミッドプロファイルモデルで唯一CULTベアリングを最初から搭載しているモデル。プロ選手も使用するスペックのカーボンホイールです。

BORA ONE 35

カーボンモデルのお安い方、ボーラワン35です。35mmのリムハイトを持ちながら、リムを全てカーボンで製造することで圧倒的な軽さを手に入れました。ウルトラからのグレードダウンは、USBに変更されたハブです。若干柔らかめに感じるというインプレも耳にしたことはあります。

HIGH-PROFILEモデル

高めのリムハイトを持ったモデルで、高速を維持するようなコースにおすすめです。速度を維持するための空力特性や慣性の面で優れます。見た目も派手になるので、スタイリング目的にもいいのかもしれません。高くなったリムでかさみがちな重量を抑えるため、カーボンが使用されることが多いと言えます。

アルミ/カーボンモデル

ブレーキ面のみアルミで、リムはカーボンによって作られているモデルです。フルカーボンモデルよりも、ブレーキシューの運用などといった面で煩わしさが少ないかもしれません。

BULLET ULTRA 50MM

50mmと言う高いハイトを持つ、アルミ/カーボンモデルのバレットウルトラ50。CULTベアリングと高いハイトによる速度の維持は高速巡航の強力な味方になるでしょう。

BULLET 50MM

バレットウルトラからハブをグレードダウンしたモデル。まさに平地番長。

フルカーボンモデル


BORA ULTRA 50

50mmハイトを持つボーラウルトラ50。トッププロのカンパニョーロ使用チームで一番よく見かけるのがこのホイールかもしれません。他のULTRAシリーズ同様CULTベアリングで滑らかに回転します。

BORA ONE 50

50mmハイトのボーラワン50。ワンのグレードはCULTベアリングこそ搭載していないもののその性能は十分に過ぎるものです。

カンパニョーロホイールのインプレッション

カンパニョーロホイールに関するインプレッションですが、姉妹ブランドであるフルクラム(Fulcrum)に比べて剛性感がマイルド、と言う声を聞くことが多いです。そのようなインプレを疑いつつ私も一度Eurusを使ったことがありますが、赤黒の攻撃的な見た目とは裏腹に乗り心地が良かったことを意外に思ったことを覚えています。

カンパニョーロホイールのアイコンとも言えるG3スポーキングがかっこいい!という意見はやはり多いです。似合うフレームを選んでしまうという難点はありますが…見た目を重視する方にもおすすめできる選択肢でしょう。

カンパニョーロのコンポーネント

続いては、カンパニョーロのコンポーネントについて見ていきましょう。機械変速か電動変速か、リムブレーキかディスクブレーキか、で同じモデルでも最大四種類のバリエーションがありますが、ブレーキ関連部品以外はあまり差がないのでここではブレーキ方式による差異は割愛します。

カンパニョーロコンポ全体に見られる特徴

スーパーレコード・レコード・コーラスの上位三グレードになると、材質としてカーボンが使用されます。レバーやリアディレイラーと言った面積を大きく取れる部分に使われているカーボンは、織り目がくっきりと浮かび上がり傍目にもカーボンを使っていることがわかりやすい見た目になっています。クランクアームもカーボン製ですが、こちらは織り目模様ではないカーボンですので、少しわかりにくいかもしれませんね。また、RD,FDともにかなりの肉抜きがほどこされています。加えて、ブレーキキャリパーの効きが絶妙だというインプレも耳にします。初期制動力が控えめで、ガツンと一気に減速することがないために、コントロールがしやすいのだということです。

カンパニョーロコンポーネントの特徴・レバー

一つのレバーに複数の機能を持たせないことで、操作が明確になっています。

カンパニョーロコンポの中でも特徴的と言えるのは、やはりエルゴパワーと呼ばれるコントロールレバーでしょう。上述してきた大手三社は、それぞれシフト操作がことなるレバーを製造していますが、カンパニョーロのシフトレバーは、他の二社と違いシフトアップとシフトダウンを行うレバーがブレーキレバーとブラケット内側付近に離れて位置しています。

機械式シフトモデル

ワイヤーを巻きとる/伸ばすことでディレイラーを動かし変速するタイプです。カンパニョーロの機械式シフターは、シフトレバーを押し込みつづけると、一回のプッシュでダウン方向に五段階まで、アップ方向に三段階までの多段シフトが可能です。

上位三グレード

上位三グレードは、SUPER RECORD、RECORD、CHORUSの三つです。全て2×11速で、シフターのレバー部、RDのボディに織り目模様のカーボン、クランクアームにマルチディレクショナルなカーボンを使用していることを想像させる模様が入り、軽量化への余念のなさを感じさせます。

数年前に4アーム化したカンパニョーロのクランク。当時はらしさが失われた、とされていましたが、カーボンという素材とヨーロピアンな歴史ある雰囲気がうまくマッチしていると思います。現代的なバイクでも雰囲気を出したいのならこっちがおすすめでしょう。

RECORD以上のモデルは、RD本体のみならずプーリーケージもカーボン製です。


同じく上位2モデルはFDのプレート表面に至るまでカーボンが… カーボン柄にひかれる方にはたまらないデザインです。おすすめです。

エントリー/ミドルグレード

機械式シフトの現行エントリー/ミドルグレードは、ともに11速のCentaurとPotenzaです。どちらも上位モデルとは違いカーボンは使用されていませんが、上位モデルの優れたデザインを踏襲したものとなっています。

カーボンこそ使用されていないものの、ポテンツァは上位グレードにはないカラーバリエーションのあるグレードになっています。シルバーの合うフレームは確かに存在しますよね。

カタログ上に於けるエントリーグレードのケンタウルは、上位モデルからデザインが比較的直線的に変更になっています。

EPS(カンパニョーロの電動シフト)モデル

電動シフトモデルであるEPSは、現行では上位三グレードのみの展開です。EPSモデルでは、機械式シフトモデルからさらに多段変則が進化して、シフトアップ/ダウン方向ともにギアがある限りのワンプッシュ連続変速が可能になっています。基本的な部品構成は機械式モデルと変更ないですが、ワイヤーがケーブルになったり、バッテリーなどの部品が増えたりします。お値段はマシマシです。下手すると機械式で一台自転車組めるのではと云う感じです。

RECORD EPS REAR DERAILLEUR

EPSモデルで大きく変わった点といえばリアディレイラーの見た目でしょう。なんというか…言葉にしにくいんですが、メカメカしい中にも丸みがあって、かと思えばあからさまに飛び出している部品があったり…すごく個人的にひかれる部品です。少しスチームパンク感を感じるのは私だけでしょうか、スチームパンク好きな人におすすめするとハマるかもしれませんね。

コーラスEPSのリアディレイラーは、機械式シフトモデルからボディが平織りカーボンではなくなるという変更が加えられています。これはこれでメカメカしくて私は好きです。

カンパニョーロコンポのインプレ

カンパニョーロコンポの特徴とも言えるエルゴパワーのブラケット、握りやすいというインプレは多いですね。大手三社の中ではブラケットが最も細身なように感じられるので、手が小さな方も握っていて疲れない構造と言えるのではないでしょうか。女性にもおすすめできる構造とも言えるかもしれません。長時間使用に関するインプレは、実際に購入しないとわからないので助かりますね。

やはりカンパニョーロコンポのデザインにひかれる方は多いようです。このデザインが浮くことのないフレームを見繕うことができれば、ヨーロピアンなデザインという点で他のメーカーの追随を許すことはないでしょう。

インプレから見るカンパニョーロというメーカーの魅力とは?

ここまで、ホイールとコンポというメーカーのメイン商品を紹介して、カンパニョーロというメーカーの魅力について迫ってきました。インプレなどを参考にすると、歴史に裏付けされたデザインや妥協のない性能への追求といったものが評価されています。ヨーロピアンブランドで統一したい、という方には間違いなくおすすめできる選択肢でしょう。