検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

クリスマスローズの種類まとめ!ヘレボルス原種の特徴や人気品種をご紹介!

花が少なくなる冬の庭に、彩りを添えるクリスマスローズの魅力は、一つ一つ個性的な咲き方、色合いをしており、花期も長く丈夫で毎年咲くことにあります。そんなクリスマスローズの品種や種類についてご紹介します。また、ヘレボルス原種の人気品種や種類もご紹介します。
2020年8月27日
yyjjkmd
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

クリスマスローズの種類まとめ!

クリスマスローズとはどんな植物

クリスマスローズ、日本では、キンポウゲ科ヘラボレス属の総称としてその名前が使われています。クリスマスローズは明治から大正にかけて日本に薬用植物として導入されました。和名”寒芍薬”と原種ニゲルは”初雪起し”と呼ばれ、日陰に強い植物として、和風の庭の下草として使われていました。ヘレボルス属はヨーロッパを中心に16種類の野生種が自生しています。ヘレボルス属には、無茎種(土から出た葉から花茎を伸ばして花をつける)12種と有茎種(土から出た葉から茎を伸ばし、葉と多数の花を房状に付ける)3種、その他1種にわける事が出来ます。丈夫で育てやすく、シングルやダブル、セミダブルなど、花色や花の形の種類が多く、鉢植えや地植えどちらにも向き、春になる前の冬枯れの庭を彩り人気があります。

クリスマスローズ・ヘレボルス原種・品種の特徴

クリスマスローズ・ヘレボルス属とは

クリスマスローズの呼び名は、原産地のヨーロッパなどではヘレボルス属原種の1種類ニゲルを指しますが日本では、原種、交配種を問わずヘレボルス属の総称として全体をクリスマスローズと呼んでいます。ヘレボルス属の花の、花びらのように見えるのはがくが発達した物で、花びらは退化して、小さな蜜腺になっています。クリスマスローズは無茎種のヘレボルスで、無茎種の原種を交雑させて出来た園芸品種です。多年草で多くは常緑です。

クリスマスローズ・ヘレボルス属の病害対策

クリスマスローズは比較的害虫の被害を受けることが少ないのですが、ウィルス性の病気をもたらす可能性がある(アブラムシ・ダニ・スリップス)などは駆除して下さい。アブラムシは、蕾の中などで越冬している場合がありますので、見つけ次第虫の付いている葉や蕾を切り取り、焼却し殺虫剤を散布して下さい。 原種のニゲルには、ダニなどが発生する場合がありますが、通常の殺虫剤では駆除は困難ですので、ダニ専用の駆除剤を使用して下さい。また、庭植えのクリスマスローズは、ヨトウムシなどの被害を受けやすいので浸透移行性殺虫剤オルトラン・オルコン(粒剤)などを散布する必要があります。害虫は葉の裏に着く場合が多いので、水やりの際に葉の裏側から水をかけるのも予防につながります。つねに被害を受ける前に葉の観察をすることも重要です。

クリスマスローズ・ハイブリッド品種とは?

好きな花同士を人工的に交配することをハイブリッドと言いますが、単に好きな花を人工的に交配するのではなく、まずは、交配する双方の長所を引き出す受粉親を選び、雄しべから花粉が出始める前にピンセットなどで雄しべを取り除きます。交配するまでは袋を被せて昆虫などによる自然受粉を防ぎます。晴れた日の日中を選んで交配を行って下さい。受粉親の柱頭に花粉親の花粉を付けて受粉させます。翌日もう一度同じように受粉させ、交配後は自然受粉を防ぐために、また袋を被せて1週間程そのまま置き、その後袋を外してよく日に当てて種が育つのを待ちます。これがハイブリッドです。

日本のクリスマスローズ

クリスマスローズは本来クリスマスの頃に花を咲かせるヘレボルス・ニゲルのことを指していましたが、日本の園芸店などで流通しているクリスマスローズはヘレボルス属全体を総称してクリスマスローズと言っています。日本で販売されているクリスマスローズは、数種類の原種を交配させて作り出されたガーデン・ハイブリッドが主流となっており、年々次々と新品種が作られています。ガーデン・ハイブリッドは、花の咲き方(シングル・ダブル・セミダブル)や花色、花の形、花の模様が多く変化に富んでいることが魅力で人気です。また、原種に比べて比較的育てやすく、丈夫という特徴もあります。

クリスマスローズ希少種や人気の品種をご紹介!

種類/人気の品種 糸ピコティ

究極のハイブリット(異なる種類・品種の植物を人工的にかけ合わせた交雑種)で白以外にも黄色やピンクなどもあります。シングルの花びらの縁に赤いピコティがとても綺麗です。

種類/糸ピコティダブル

淡い色の花びらの縁を濃い赤や紫などで彩る人気の糸ピコティダブルです。(花びらの外周を異なる色で縁取られている物をピコティと言います)

種類/メリクロン種”濃姫”

濃いあずき色でダブル、ボリュームのあるしっかりした花で、花首が強く横向きに咲きますこの濃姫というクリスマスローズは組織培養というメリクロン技術によって培養された希少種です。

出典: https://item.rakuten.co.jp/ogis/104mn/?s-id=shop_header_reco
‘濃姫(のうひめ)’

種類/シングル赤

シングルの赤いハイブリッド種は鉢植えでも庭植えでもどちらでも大丈夫な強い品種で人気です。開花までには発芽から2年ほどかかります。

種類/卑弥呼

深紅の花びらの形は丸や、先がややとがったものがあり、シングルの花です。そして最大の特徴は雄しべの管が花びらと同じ深紅の色をしていて、花粉の黄色が美しく生え人気の品種です。

種類/セミダブル

キンポウゲ科クリスマスローズ属の多年草で2月~4月に花が咲きます。セミダブルは“アネモネ咲き”とも呼ばれ雄しべの根元にある小さな花弁のようなもの“蜜腺”が元の花びらに戻ろうと大きく変化した花です。

種類/ゴールドブロッチ

学名ヘレボルス・ハイブリッド、キンポウゲ科の耐寒性多年草です。黄色系の花で蜜腺部が黄色からオレンジ色で、赤みのブロッチ(点)と蜜腺部の対比が美しいです。通称ゴールドと呼ばれています。

種類/ブラックダブル

耐寒性に強く暑さにもやや強い、学名ヘレボルス・ハイブリッドです。ヨーロッパ原産のキンポウゲ科のクリスマスローズです。黒系の八重咲きで、早春から春に花が咲きます。

種類/グリーンピコティダブル

緑色の花に赤系の縁取りが入るヘルボルス・ハイブリッドです。このピコティは咲き始めには濃くはっきりと色が出ますが、咲き進むと徐々に縁取りが見えにくくなります。人気上昇中の種類です。

種類/ヘレボルス・チベタヌス

ヘレボルス・チベタヌスは、中国四川省の高山に生育する希少な落葉性のクリスマスローズです。花はシングルで春にうつむき加減に咲き夏には地上部が枯れ、休眠期に入ります。学名の由来は発見当初の場所が当時チベットと呼ばれていたことによります。

クリスマスローズ品種の原種ニゲル

原種ニゲルはヨーロッパアルプスの東端や、イタリア、ドイツ、オーストラリアなどに自生し、12月のクリスマス頃から真っ白なシングルの花を咲かせるので“クリスマスに咲くバラ”“クリスマスローズ”の名前がつけられた、人気のある原種です。 日本でもニゲルは、ガーデン・ハイブリッドなどとともに人気が高く、多くの愛好家にも楽しまれてきました。一般的にはシングルですが、ニゲルは原種の有茎種と交雑しやすく、最近では、ダブルのニゲルやセミダブルのニゲルも発見されています。

ニゲル

20~30㎝くらいの草丈で繁殖は主に株分けや実生からなりますが、寿命は短いです。小さな苗からでも大株に短期間で育てることが出来る育てやすい原種です。純白でシングルの花、葉の色は濃い緑色です。ニゲルには、葉に斑の入った種類、花がダブルで咲く種類があり、自生する産地によって花の色も赤やピンクになる種類もあります。

クリスマスローズ希少種

ヴェシカリウス

ヴェシカリウスはシングルの可愛らしい花を咲かせ、ヘレボルスの原種ですが、自生する場所が他のヘレボルスに比べて、気候や自然環境の厳しい地域に生育する希少種のクリスマスローズです。国内でヴェシカリウスの種を入手するのは非常に難しいです。もし希少な種を手に入れる事が出来れば、ガーデンハイブリッドの種と同じ要領で10月頃に軽石を混ぜた赤玉土に植えて下さい。


ヴェシカリウスは2月の始くらいから発芽を開始しますが、双葉までで本葉まで出るのは珍しいです。5,6月には双葉が枯れ夏眠状態になりますので、雨の当たらない所で管理し、翌年の春に本葉が出たら苗を鉢に植え替えて下さい。種の発芽から花が咲くまでに少なくとも8~10年かかる場合があります。

希少なヴェシカリウスの苗を幸運にも手に入れることができたら、苗はこの時点で3年くらいは経過していますので、根もいくらか発達しています。入手した苗はハイブリッド用の土に3~4割くらいの軽石を混ぜた用土に植え替えて下さい。育て方はハイブリッドと同じく、スリット鉢に植えた苗を雨や霜の当たらない場所で育てて下さい。もともと厳しい環境で生き抜いてきた希少なヴェシカリウスです、その希少なヴェシカリウスを育てるには、乾きやすい土の配合と夏の水やりがポイントです。希少なヴェシカリウスの花を咲かせるには、あせらずゆっくりとヴェシカリウス自身の生育サイクルを見守ってあげることです。

クリスマスローズの品種を最も美しく写真に撮る方法

多くのクリスマスローズは下を向いている物が多くその花を綺麗に写真に撮ろうと思うと、腹ばいになったり手で花を支えたりしなくてはなりませんが、手で支えると手が移ってしまったり、ブレてうまく写真が撮れません。

クリスマスローズ色々な種類の写真の撮り方

★クリスマスローズが一番美しく見える角度を見つけ写真を撮ります。 ★たくさん咲いているお庭などでは、横を向いていて綺麗に咲いている花を見つけて写真を撮ります。 ★蕾を利用して花に絡ませたり、花を持ちあげるようにして写真を取るとまっすぐ向いた綺麗な写真が撮れます。 ★クリスマスローズの花の写真を撮るためには、花が咲き、雄しべの塊から7,8本の雄しべが飛び出した頃が一番綺麗に写真に撮る事が出来ます。 ★あまり技巧に走らずに本来持っているクリスマスローズの花の個性や、雰囲気を写真の画面に取り入れるようにすると素敵写真が撮れます。 ★余分なものが入らないように、花だけで十分美しいです。

クリスマスローズ品種の花言葉

私の不安をやわらげて・慰め・追憶・中傷・いたわりのような花言葉があります。クリスマスローズの香りはギリシャでは、“狂人を正気に戻す”と言われており、そこから”私の不安を和らげて”や”慰め”という花言葉につながっているようです。しかし、クリスマスローズの花言葉には“中傷“などと言う花言葉もありますので、”冬の貴婦人”などと素敵な呼び名を持つクリスマスローズですが、贈り物にする場合は、花言葉にも注意をし贈られた方に喜んでもらえる贈り方をして下さい。

クリスマスローズ品種の1年を通した育て方

地植えでも鉢植えでも大丈夫ですが、地植えの場合は株元に雨水が溜まらないような排水の良い場所で、直射日光の当たらない半日陰に植えて下さい。鉢植え栽培には、深鉢で大きめのスリットが入った鉢を選んで下さい。小さな鉢ですと、すぐに根詰まりを起こして生育が止まります。(スリット鉢(切れ込みの入った鉢)は根の発育が良く、スリットの部分から土の内部に光がさし、根がサークリング現象を起こしにくくなります。)

12月~4月”冬から春にかけて”開花中

霜や強い北風にあたるのを避けて、なるべく日が当たるようにして下さい。水やりは土の表面が乾いて白くなってきたら、良く晴れた日の午前中にたっぷりと与えて下さい。クリスマスローズは花が終っても花びら(がく片)が落ちませんので、種を取るつもりが無ければ早めに株元から切り取った方が、株のためには良いです。出来た種が飛び散らないように通気性のある袋をかぶせます。開花中のものには追肥として良質の暖効性肥料を与えて下さい。

5月~8月春から夏 花が終った後

風通しを良くしなるべく直射日光が当たらないようにして下さい。もしどうしても直射日光が当たる場所の場合は、真夏は日よけをして、水は土が乾いて白くなってから与えて下さい。基本暖地ではこの時期は肥料を与えません。寒冷地の場合は7月、8月を除いて薄めの液肥を与えましょう。この時期花は咲いていませんが、常緑の葉が美しくお庭のグランドカバーにもなります。

9月~11月秋から冬にかけて

なるべく日光が当たるようにして下さい。水やりは土が乾いて白くなったら、良いお天気の午前中にたっぷり与えて下さい。肥料は暖効性肥料を元肥として与えて下さい。

クリスマスローズ品種の植え替え

クリスマスローズは長年鉢や庭に植えたままにしたり、土が固められたままにして置かずに、季節を選んで植え替えや、株分けをしなければなりません。植え替えをしないまま5~6年もそのままにしておくと、根が板状になります。そして、葉や花の数が減り、株自体も弱って来ます。そうなる前に、新しい根を発生させ株自体を若返らせるためにも、植え替えや株分けをする必要があります。

植え替え・株分けの仕方

鉢植えの場合植え替えは毎年行うのがベストです。鉢植えの植え替えは、一回り大きな鉢を選びます。株分けは、株を傷めずに分割出来る分技点を、根をゆっくりほぐしながら探して、ハサミで3~4芽ずつに割って下さい。株分けした株は半月くらい風が当たらない場所に管理します。株分けは秋から冬の間に行って下さい。


クリスマスローズ品種を種から育てる

クリスマスローズ品種の種を採取し保存する

種を採取しそのまま植える事も可能ですが発芽率が下がりますので、秋まで種を保存しておき秋に種まきをすることをおすすめします。 秋に種をまく場合,種を乾燥しないように保存しておかなくてはなりません。その保存方法として、種を茶漉し袋のようなものに入れ、そのまま湿らせたパーライトの中に入れます。それを日陰で管理します。週に1,2回そのパーライトに水をかけて湿らせます。種は乾燥させてしまうとほとんどの場合芽が出ません。

クリスマスローズ品種の種まき・発芽

秋9月~10月下旬にかけて植木鉢に赤玉土を入れ、そこに種をまきます。1,2㎝くらいの土を被せ、日光や雨が直接当たらないような風通しの良い場所に置き、用土は乾燥しないように管理して下さい。大体発芽してきたら、液体肥料を規定量よりもやや薄めて5月下旬まで月2,3回くらい与えます。種が冬の寒さに耐えた後に発芽しますが、地域によっては凍結しないように注意が必要です。

クリスマスローズ品種の本葉が出たら

3~6月くらいには本葉が出そろいますので、1本ずつ3号くらいのスリット鉢へ移植して下さい。排水性と通気性が良い用土(“赤玉“(中粒)6:”有機培養土“3:”ゼオライト・パーライト・苦土灰少しなど1)に1本ずつ植えます。植えた後はたっぷりと水を与え風通しの良い所で管理して下さい。10月頃に新葉が伸び出したら一回り大きな鉢に植え替えて下さい。早ければ2年くらいで花が咲きます。

肥料の与え方

クリスマスローズに肥料を与えるには、暖効性肥料を開花前の9月~11月に元肥として与えて下さい。開花している12月~3月には、追肥として、暖効性肥料を置きます。6月~8月の夏季の季節は肥料は与えないで下さい。肥料の与えすぎには注意が必要です。与えすぎると肥料焼けを起こしてしまいます。

クリスマスローズの古い葉を切り取る

春から夏にまっすぐ立っていた葉茎が、蕾の成長とともに外側に倒れてきます。古葉を切るのは株の間の空気の流通、灰色かび病、立ちかれ病などの病気からの保護や新葉や花茎、蕾を傷つけないための保護のためで、株もとに日光を当てて丈夫な茎に育てる為でもあります。前年の秋から春に出た古葉を切るのは晴れて空気の乾いた日に元から5㎝くらいの部分で切り取って下さい。切り口から病原菌が侵入しないようにハサミも1株ごとに消毒をし清潔なハサミで切るように、また切り口は早く乾燥させて下さい。

クリスマスローズの寄せ植え

クリスマスローズをメインに寄せ植えを作るには、作る季節はクリスマスローズに合う植物が沢山園芸店で売られている10月~11月にかけて、1年中楽しめる寄せ植えを作ってみましょう。雪の下やカルーナ、ピンクベリー、雪割りそう、クリスマスホーリー、チューリップ、クロッカス、スノードロップなどと一緒に素焼のテラコッタなどを使って寄せ植えすると貴方だけの希少な寄せ植えが出来ます。

まとめ

淋しい冬のお庭を彩り、鮮やかで温かい気持ちにしてくれる花、クリスマスローズですが、花の形もシングルやダブル、セミダブルと色々あり、花の色も赤、白にとどまらず黒や緑と色とりどりあり、観る人の目を楽しませてくれます。ご自分で交配するのは難しいですが、希少な原種同士を交配して、どんな花が出来るか楽しめる花です。