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ローズマリーの剪定!正しい時期や簡単な方法をご紹介!手入れのやり方も!

ローズマリーの剪定について解説します! 剪定というと、初心者さんは「どこから手をつけて良いか分らない」と感じますよね。だからといって放置してしまうと、ローズマリーはどんどん木質化が進んで蒸れてしまいます。強剪定できる時期や、初心者さんにおすすめの方法をご紹介!
更新: 2021年5月27日
三ツ矢ナオ
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ローズマリーの剪定はどうすればいい?

人気ハーブの剪定方法を解説!

剪定とは、不要な枝をカットして株をすっきりさせる作業のこと。庭で大きくなりすぎた株も、剪定でコンパクトにまとめます。ローズマリーのようなハーブ類は、剪定した葉をそのまま食用として使えるのが嬉しいところ。

「でも、どこをどうやって剪定するのが正解なの?」……なんて疑問に思ったことはありませんか? 

多くの人が「なんとなく」で行っている、ローズマリーの剪定。強剪定ができる時期や、初心者さんでも実践しやすい方法など、徹底的にご紹介します!

ローズマリーの剪定をする4つのメリット

1.ローズマリーの嫌う「過湿」を避けれる!

ローズマリーは蒸れを嫌います。過湿になると、葉が黒くなって痛んでしまうのです。剪定を行って風通しを良くすることで、葉に痛みの少ない、美しいローズマリーになります。

2.木質化を避ける!

ローズマリーは庭でほったらかしておくと「木質化」が進んでいきます。最初は緑だった茎の部分が、木の幹のような茶色に変化する現象です。特に、ローズマリーの株元に近い部分に多くみられます。

いちど木質化させてしまうと、剪定ばさみでも切るのが大変なほど。樹木を剪定するときのような、強力なはさみが必要になることも。こうなる前にこまめな剪定を行うのが理想です。

3.見た目がキレイ&コンパクトに!

剪定を行えば、樹の見た目をスッキリと美しく保つことができます。蒸れによって葉が黒ずんでしまうのも防げますし、全体にバランスよく見えます。

ローズマリーを大きくしたくないときも、剪定は欠かせません。すでに大きくなりすぎたのであれば、バッサリ強剪定してしまうのもあり! ちなみに強剪定とは、その名の通り強めの刈り込みを行うことです。

4.食べたり飾ったりできるから、無駄にならない!

剪定で切り落とした葉は、ハーブとしてお茶にしたり、料理に加えたりして食べるのはもちろん、飾ることもできます。最近ではスワッグ作りやラッピングに添えるといった使い方も人気が高いです。

剪定せずに放置すると……

木質化する

ローズマリーは株元の部分が自然と木質化していくものです。が、ずっと剪定をさぼっていると、上のほうの茎まで木質化してしまいます。

いちど木質化してしまうと、剪定作業や収穫にあたってカットするのも大変ですから、できるだけこまめに剪定や収穫を行ってあげるべきです。また、「木質化した部分には葉と花がつきにくくなる」というデメリットも。

蒸れやすくなる

枝が茂り、蒸れやすくなってしまうと、健康を損ないます。特に、隣に別のローズマリーや植物が植っている場合、枝同士がぶつかり合ってますます成長に影響が出てしまいます。

葉が枯れてくるだけでなく、庭の見栄えも悪くなりますから、剪定作業は毎年行ってあげてください。剪定が面倒であれば、収穫のときに剪定を兼ねて行いましょう。

夏の雨は蒸れを引き起こしやすいですから、できたら初夏には剪定を終わらせておくべきです。

ローズマリーの剪定1.時期

春~夏の時期がおすすめ

基本的に1年中行うことができます。おすすめは春~夏(4月〜6月)の、ローズマリーがよく成長する時期。この時期以降は特に蒸れやすくなりますから、剪定でスッキリとさせておいてあげましょう。

強剪定にも向いている時期です。また、わき芽が出てよく茂ってくれる時期でもあります。

ただし、7月~9月の暑い時期は、一度に強剪定を行うと枯れるリスクが高まるので、それだけは注意しましょう。切り戻しをするなら、3月か、5~6月あたりが適期です。

6月以降の剪定は、花が咲きにくくなる!?

剪定の時期が遅いと、花が咲きにくくなります。ローズマリーの花を観賞したいのであれば、夏の時期が来る前に剪定や切り戻しを終わらせると良いでしょう。料理やお茶に入れるために1年中収穫したいなら、数株育てるのも手です。

ローズマリーの剪定2.枯れた部分を取り除く

まずは枯れた部分から優先的に切り落としていきます。株が小さければ剪定ばさみでも充分ですが、木質化した部分が切りにくいときは、もっと大きくて強力なはさみを準備しましょう。植木用の剪定ばさみでも代用できます。

ポイント

黒ずんだ葉がついている枝、全体的に干からびてしまっているような見栄えの悪い枝は、どんどん切ってしまうのがコツです。葉の枚数が少なく木質化しているような枝も、だいたいは元気がないかと思いますので、切ってしまいましょう。


ローズマリーの剪定3.地面につきそうな部分を切る

枯れている枝を切ったら、つぎは地面につきそうな部分の枝を優先的に切りましょう。ローズマリーには立性とほふく性、その中間のタイプがあります。

うちのローズマリーは下に垂れ下がるように育っているなと思ったら、おそらくほふく性か、中間のタイプです。できるだけ日の当たりが悪そうな下のほうの枝から切ってください。

立性のローズマリーは、ふつうの木と変わらないような姿なので分りやすいかと思います。立性の場合、ぐるりと周囲を回りながら、地面に触れそうないちばん外側の枝を切ります。

ポイント

枝の数が充実しているのであれば、思いきってバッサリいってしまうのがコツです。ほふく性・半ほふく性の場合、地面に触れるとそこに根を下ろし、横にどんどん広がっていきます。

株をコンパクトに収めたいのであれば、根元から下側の枝をきれいに切り落としましょう。放置すると、根を下ろした部分から栄養を持っていかれてしまいます。

ローズマリーの剪定4.細い枝を優先的に切る

外側(下側)の枝をぐるりと切り落としたら、お次は細い枝を見つけて優先的に切り落としましょう。お次に紹介する間引き作業と同時進行で行ってもかまいません。

ポイント

細い枝をもったいぶって取っておくと、蒸れの原因になります。枝の充実している株であれば、思い切りが重要です。

ローズマリーの剪定5.混み合っている部分を間引く

外側の枝整理が終わったら、今度は内側の混み合っている部分を間引いていきます。

優先的に切るべきは、 ・重なり合っている枝 ・混雑していて、風通しの悪い部分の枝 ・細い枝(ひとつ前の項目を参照) ・下に垂れ下がっている枝 ・ななめに伸びている枝 です。間引き作業のときは、枝は切り戻しをするのではなく、根元からまるごと切ってしまいましょう。

ポイント

枝の伸びている方向が全体に揃うように剪定するのがコツです。多くの枝の向きに対して、ななめに伸びようとしていたり、下に伸びようとしていたりする枝は、切り落とします。のちのち他の枝と重なり合って、蒸れやすくなってしまいますし、見た目も悪くなります。

ローズマリーの剪定6.横に飛び出ている部分を切る

ここまで来れば、あとは全体を見て形を整えるだけです。横に飛び出ている枝がないかチェックし、あれば切り落とします。

ポイント

枝がこれから伸びていこうとしている方向を見極めて切りましょう。上方向にまっすぐ伸びようとしている枝は残し、下にいこうとしている枝、横に突き出すように伸びようとしている枝は剪定してしまってかまいません。

人の背くらい大きくなったローズマリーの剪定

切り戻しをする

買ってきたときは小さかったローズマリーも、大事に育てていると2メートルほどの大きさになることがあります(ほふく性の場合は1メートルの高さにもなりません)。この場合の剪定は、「切り戻し」をして形を整えるのがおもな作業になってきます。

切り戻しとは、枝を途中の部分までカットして、わき芽をふやす作業のこと。

大きく育ったローズマリーは、1本1本の枝も長いですから、好き勝手な方向に枝を伸ばさないためにも、切り戻しをして整理しましょう。

切り戻しの時期

株全体の切り戻しを行いたいのであれば、強剪定と同じく、7月~9月は避けます。3月、5~6月ごろの、あたたかな時期がおすすめです。涼しくなってからの秋でもかまいません。

切り戻しのコツ

大きくなりすぎたローズマリーを丸い印象に仕上げたいなら、まずは全体を水平にバッサリと強剪定します。その後、外側の枝だけを、さらに短く切り詰めましょう。

形を整える程度の切り戻しで良いのであれば、ほかの枝と違う方向(横に流れるように伸びようとしている)枝を20センチくらい切ります。枝の長さにもよりますが、だいたい全体の半分程度の長さであれば切ってしまってOKです。

切る長さが分らないとき

花が咲いた部分を目安に剪定

枝を切る長さが分らない初心者さんは、「花が咲いていた部分まで」を目安に剪定・切り戻しを行うと良いでしょう。


花後の剪定をするメリット

花が咲いたら、その枝をずっと放置せずに剪定してしまうのが吉です。茶色くなった花がらが残っていると、見た目が悪いですし、風通しも悪くなります。風通しの悪さが病気を引き起こすことも。

初心者さんにおすすめの剪定

初心者さんは収穫と兼ねて行おう!

初心者さんにとって、剪定は難しい作業のひとつですよね。剪定作業をあまり複雑に考えないのが、長続きのコツです。まずは、収穫と兼ねて、好きなところから切っていきましょう。

株が大きくなってくると、「この枝はほかの枝だと違う方向を向いている」「この葉は黒ずんでいるから、枝ごと切ってしまっていいかもしれまい」等、気になる点が出てくるかと思います。

最初から強剪定をしようとする必要はありません。徐々に慣れていきましょう。

剪定に正解はない

植物は生き物です。品種や栽培地域によって、特性が違います。「この方法が正しい!」と言い切れる剪定の手順はなく、あくまで「やりやすい剪定の方法」「おすすめの作業手順」にすぎません。

だからこそ初心者さんは難しく感じられるのだと思いますが、あまり肩に力を入れず覚えていってくださいね。

ローズマリーでハーブの生け垣作り!

庭の生垣にできるの?

ローズマリーは庭の生垣としてはマイナーな植物です。ですが、ハーブのよい香りがあふれる生垣を実現できたら素敵ですよね。そこで、「ローズマリーを庭の生垣にしたい!」と思ったとき、最低限注意したいポイントをまとめました。

生垣にするなら、立性のローズマリー

ほふく性や半ほふく性のローズマリーでは、整然とした生垣が作れません。生垣にしたいなら、立性のローズマリーを数本並べて植えましょう。

生垣は蒸れに要注意

庭の生垣にするということは、株と株が触れ合うようにローズマリーを植えなくてはいけないということです。ところが、ローズマリーは風通しが悪くなり蒸れてしまうと、とたんに元気を失う植物でもあります。

これが、ローズマリーの生垣をマイナー化させている理由でしょう。特に日本は、ヨーロッパより湿度の高い国ですから、生垣にしたいのならよく剪定を行ってあげる必要があります。

できるだけ手のかからない生垣を作りたいと考えている方には、残念ながらあまり向いている植物ではないでしょう。

庭先に植えるだけでもおしゃれ

生垣作りはハードルが高い! と感じるなら、庭先に植えるだけでもおしゃれです。画像のように、葉がシルバーのオリーブと一緒に植えてあげれば、相性抜群! 初心者さんでも簡単に真似できますよ!

強剪定で大量に出た枝を活用しよう

強剪定後は、余すところなく活用!

強剪定を行うと、大量の枝がでます。そのまま捨ててしまうのはもったいない! 剪定した枝の活用方法をご紹介します。

剪定した枝の活用方法1.リース

冬には欠かせないアイテム、リース! ローズマリーの枝をくるりと丸めれば、こんなに素敵なリースを自作できちゃうんです。ローズマリーは香りがあるので、飾っておくだけで明るい気持ちにさせてくれますよ。

画像のように、ラベンダーを添えても良いですね。ほかにも、自然の素材や、100均のDIYコーナーで買えるアイテムを有効活用してみましょう。

剪定した枝の活用方法2.スワッグ

スワッグは、最近流行中のおしゃれなインテリア方法。ドライフラワーを束ねて、壁に吊るすことをいいます。画像のように、市販のスワッグとローズマリーを一緒に吊るせば、かんたんに作れちゃいますよ! 英新聞でくるむのも素敵です。 

初心者さんでも簡単に作れます。庭の植物をドライフラワーにして、すべて自家製の材料で作るのも楽しいですよ!

剪定した枝の活用方法3.ドライハーブにして保存

強剪定を1度に行うと、大量のローズマリーが収穫できますよね。でも、一気に使い切れないのが現状。そんなときは乾燥させて、ビンに入れて保存しましょう。

干してもOKですし、電子レンジでチンするだけでも乾燥が行えます。あとで料理に使える実用性はもちろん、キッチンインテリアとしてもおしゃれ! こちらも初心者さんOKな、簡単な利用方法です。

剪定した枝の活用方法4.食卓をデコレーション!


料理の中に入れるのはもちろん、飾りとして添えても大活躍なローズマリー。食卓が一気に華やぎます! 洋風のお料理と相性がよく、お皿に添えても、花瓶に飾っても◎。パーティーシーンでぜひ真似したくなるアイディアです。

剪定した枝の活用方法5.お風呂に浮かべる

「若返りのハーブ」として古くから親しまれてきたローズマリー。若い頃を思い出させてくれる、フレッシュな香りがあるからだそう。お風呂にローズマリーを入れて、ゆっくりリラックスタイムを楽しむのはいかが? 庭で取ってきたら入れるだけなので、手間いらずなのがポイント!

剪定した枝の活用方法6.アロマワックスバー作り

「アロマワックスバー」って知ってますか? 乾燥させたオレンジやドライフラワーを、平べったいロウソク状の土台に並べて固めるインテリアアイテムです。

吊るすだけでも良いですし、アロマオイルを垂らせば、好きな香りを楽しめるのもポイント。おしゃれ度は抜群ですが、購入しようとするとちょっとお高めなので、自分で作ってしまうのも良いですね!

ローズマリーと冬

冬の剪定はできる?

冬でも剪定できます。ただし強剪定は避け、剪定のメインシーズンである4月~6月に行うのがおすすめ。冬は少しの収穫にとどめるのが無難です。

冬越しできる?

ローズマリーは多年草ですから、冬が来ても枯れません。関東地方であれば基本的に屋外で冬越しできます。マイナスの気温や霜にも耐性がある植物です。北海道のような寒い地域での冬越しは、屋内の日当たりがよい場所で行うと良いでしょう。

冬越しに失敗する場合

冬越しに失敗するのであれば、水やりや植え替えなど、もっと根本的な育て方を見直しましょう。

鉢栽培なら、植え替えが必要

植え替えのめやす

画像のローズマリーは株に対して鉢が小さく、根詰まりを起こしている可能性が高いです。植え替えどきでしょう。植え替えのタイミングが分らないなら、株を掘り返してみましょう。

白い根がいきいきと育っているなら大丈夫ですが、鉢の中でどくろを巻いていたり、根が黒ずんでいたりするのであれば、植え替えます。

水はけのよい土に植え替える

植え替えの手順は、他の植物に準じます。水はけのよい土を用意してください。

植え替えは慎重に

ローズマリーはあまり植え替えが得意ではない植物です。植え替えを行うのであれば、根を傷めないよう慎重に行ってください。

ローズマリーの剪定まとめ

剪定で美しい庭造り

人気のハーブ、ローズマリーの剪定についてご紹介してきました。冬越しも難しくはなく、地植えであれば植え替えの手間も省ける植物です。

ただし、剪定せず放置していると木質化が進み、木質化が進んだ枝からは葉と花がつきにくくなります。初心者さんは難しく感じられるかもしれませんが、まずは「気になる部分をまめに収穫する」剪定で大丈夫。

長く楽しみたいのであれば、剪定を怠らないようにしましょう。