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ヒイラギモクセイの育て方!正しく剪定して綺麗な白い花を咲かせよう!

ヒイラギモクセイの育て方をご紹介します! 日当たりや植える場所はもちろん、生け垣や庭木として形を整えるための剪定作業にも触れています。さらに、まぎらわしいキンモクセイやギンモクセイとの違いも解説。ヒイラギモクセイの綺麗な白い花を咲かせて、香りを楽しみましょう!
2020年8月27日
三ツ矢ナオ
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目次

ヒイラギモクセイとは

ヒイラギとギンモクセイの雑種

ヒイラギモクセイ(柊木犀)は、モクセイ科モクセイ属の白い花を咲かせる木です。ヒイラギとギンモクセイの雑種だと考えられており、葉はヒイラギに、花はギンモクセイに似ています。おもな用途は生け垣で、耐陰性があるので、日の当たりにくい場所にも植えることができます。

栽培難易度

初級~中級者向きです。管理方法は特別難しくありません。ただし、美しい見た目に保ちたいなら、「剪定」という作業を行う必要があります。とはいえ、ヒイラギモクセイは剪定難易度の低い木ですので、身構える必要はありません。

ヒイラギモクセイの育て方

育て方1.植え付けの時期

4~5月ごろが適期です。

育て方2.場所

日当たりと水はけのよい肥沃な場所に植えます。が、日当たりに関してはあくまで理想で、ヒイラギモクセイはキンモクセイよりも少ない日光で育ちます。日陰がちな場所でも大丈夫なので、家の塀のすぐそばに植えることもできます。

育て方3.土

堆肥や腐葉土を多めにすき込み、肥沃な土壌を作っておくと良いでしょう。土質には特別こだわる必要がなく、やせ気味の土でもわりと育ちます。

育て方4.肥料

花つきが悪い場合、肥料が不足しているか、肥料を与えすぎているかのどちらかである可能性が高いです。過不足ないバランスを心がけましょう。いままで肥料を与えていなかったのであれば、2月と9月に肥料を与えてみてください。鶏糞、油かす、化成肥料を1~2握り株周りにすき込みます。


育て方5.水やり

雨水だけで育つので、水やりは基本的に不要です。ただし、夏場の極端に乾燥する時期や、苗木が根付くまでの期間は、水やりをしつつ管理したほうが良いでしょう。

育て方6.害虫

5~9月には、カイガラムシやハダニといった害虫が発生することも。風通しが悪いとこれらの害虫が湧きやすくなります。2月に石灰硫黄剤を散布しておくことで予防すると安心です。もし害虫が発生してしまったら、早めに駆除しましょう。

育て方7.増やし方

挿し木で増やすことができます。時期は6月中旬~7月上旬が良いでしょう。15センチくらいの長さで枝を切り、水をためた空き瓶や花瓶に2時間くらい挿します。吸水させたら、挿し木用の土に挿しましょう。根付けば成功です。苗木としてある程度の大きさまで育てたら、好きな場所に植え付けます。 ポイントは、今年生えてきた若い枝を使うこと。茶色っぽい枝より、まだ細くて緑っぽい枝を使うと、成功率が上がります。

ヒイラギモクセイと剪定

剪定とは

剪定とは、不要な枝を切り落とす作業のこと。植物の形を整えることで見た目が美しくなるだけでなく、健康状態も良好に保てます。

剪定に強いヒイラギモクセイ

ヒイラギモクセイは剪定にかなり強い木です。植物によっては、芽吹く力が弱く、強く刈り込んでしまうと元気を失ってしまうこともあるのですが、ヒイラギモクセイであればその心配はほとんど要りません。むしろ、剪定してわき芽を増やしておかないと、古い葉がやがて落ちていき、あとでスカスカした見た目になってしまいます。

どうやって剪定するの?

3~4月か、11月の剪定が望ましいです。木全体が自然な形になるように、整えていきます。好きな形に整えやすい木ですので、こんもりとした円柱状や、切りそろえられた生け垣など、イメージに近づけるために不要な長い枝を切ります。

剪定のコツ

1度にたくさん刈り込むより、毎年少しずつ切るのを繰り返したほうが、コンパクトできれいな形を保ちやすいです。生け垣にしたい場合、ある程度の大きさに育ててから、頂点を切って横への生育を促すのがコツです。


ヒイラギモクセイの魅力

キンモクセイより日陰・寒さに強い

人気のキンモクセイは日光を好み、暖地に生える木です。日当たりの悪い場所や、東北よりも北の地域では、育てにくいとされています。しかしヒイラギモクセイは、日陰にも強く、キンモクセイよりも寒さに耐えます。キンモクセイが育てられない地域にお住まいの方でも、ヒイラギモクセイなら育つかもしれません。ただし、地面が凍ってしまうほどの寒さには耐えられないので注意が必要。できれば温かい地域での管理が理想ではあります。

好きな形に整えやすい

剪定に強いので、生け垣や、人工的に整えられた丸っこい樹形など、好きな形に刈り込んで楽しめるのもポイントです。剪定初心者さんでも失敗しにくい木です。

香りがある

モクセイ類全般に言えることですが、ヒイラギモクセイの花にはとてもよい香りがあります。花の時期になるとお庭がなんともいえない幸せな芳香で包まれ、癒やしを与えてくれます。

魔除け・防犯

葉のトゲトゲが、魔除けや防犯になるとも言われてきた植物です。

ヒイラギモクセイの見分け方

まぎらわしいモクセイ類

モクセイ類の木々は非常にまぎらわしく、見た目も似ているため、混同されがちです。特に似ているのは、ヒイラギモクセイと、ギンモクセイ。両方とも、花が白くて形も似ているため、見分けるのは葉に注目するのがポイントです。

ヒイラギモクセイの特徴

・モクセイ類の中でも、目に見えてギザギザした葉をしている。触ると痛い ・キンモクセイやギンモクセイに花の形は似ているが、葉の形はヒイラギ譲り ・花の色は白

ヒイラギモクセイに似た、モクセイ類


ここではヒイラギモクセイとよく似た植物を紹介し、どの点がヒイラギモクセイと異なるのかを解説していきます。

1.キンモクセイ

モクセイ類の中でもっとも知名度が高いのは、キンモクセイでしょう。オレンジ色の花にはたいへんよい香りがあり、この香りで秋を感じる人も少なくありません。もともとは中国から渡来した花ですが、今や日本の風物詩的存在として認知されています。 キンモクセイの特徴は、 ・オレンジ色の花 ・トゲトゲ感がほとんどなく、先端が少し尖っているだけの葉 ・モクセイ類の中でも、開花時期が早い ・モクセイ類の中でも、花つきがよく、まとまって房状に咲く といった点です。開花期であれば、花の色でヒイラギモクセイと区別できるでしょう。葉のみの時期は、葉のギザギザ具合で見分けます。

2.ギンモクセイ

知名度はキンモクセイに劣るものの、実はモクセイ類の大本的存在であり、キンモクセイはこのギンモクセイの変種です。ギンモクセイは、ヒイラギモクセイの片親的存在というだけあって、見た目もかなり似ており、紛らわしいです。花はキンモクセイの白版といった見た目で、よい香りがあります。 ギンモクセイの特徴は、 ・キンモクセイに酷似した白い花 ・葉はキンモクセイよりわずかにトゲ感がある といった点でしょう。キンモクセイよりも葉のトゲが強いと一般的に言われていますが、正直いって遠くから眺めるだけではなかなか判別しづらいものがあります。ギンモクセイもキンモクセイと同じく、トゲ感があるとはいっても、ほとんど目立たないからです。しかし、開花時期になってしまえば、花の色が明らかに違うので見分けることができます。ヒイラギモクセイよりは明らかに葉のトゲが少ないです。

3.ウスギモクセイ

ウスギモクセイも、キンモクセイと同じく、ギンモクセイの変種です。「ウスギ」という名の通り、キンモクセイとギンモクセイの中間のような、薄い黄色の花を咲かせます。 ウスギモクセイの特徴は、 ・クリーム色の黄色っぽい花。キンモクセイほどくっきりと発色しない ・葉は細めで、わずかにトゲがある ・キンモクセイより香りは弱いとされる といった点です。開花時期に花の色で見分けるのが、もっとも容易でしょう。

まとめ

好きな形に整えて楽しもう

基本的な管理は簡単で、植え場所も選ばないヒイラギモクセイ。「ちょっと難しいかも?」と感じられるのは剪定かと思いますが、よく分らなければ伸びすぎている部分をカットして、混み合っている部分を整理するという手探りの感覚でOKです。 「寒い地域に住んでいるから、キンモクセイは育てられそうにない……」というお庭でも、ヒイラギモクセイなら育てられるかも!? 秋にはたまらない香りを漂わせてくれるヒイラギモクセイ。ぜひ育ててみてくださいね。