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ししとう(シシトウガラシ)の基本情報まとめ【植物図鑑】

野菜のししとうの基本情報や栽培方法などをまとめました。発祥地や科名・学名、花言葉なども説明しています。また、ししとうを使った美味い料理のレシピなども紹介しています。栽培方法も様々な方法があります。与える水の量などポイントを説明します。
2020年8月27日
tryyua
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目次

ししとう(シシトウガラシ)とは

科名

シシトウガラシはナス科に属しています。ナス科に属する他の果菜は、ナス・トマト・ピーマン・トウガラシなどがあります。ナス科の果菜は、上位子房からできます。そのため、萼(がく)はへたとなってしまいます。これらの果菜にへたがついているのはそのためです。

学名

シシトウガラシの学名は“Capsicum annuum var. angulosum”です。

花名由来

シシトウガラシの名前の由来は、獅子から来ています。説が2つあります。ししとうが獅子の頭に似ているためというものと、ししとうの先端が獅子の口部分に似ているから、というものです。

ししとう/品種・原種

原産地

ししとうの原産地は中南米で、その中でも熱帯地方の地域になります。15世紀にはコロンブスがししとうをヨーロッパに広め、その涼しい環境下で育ったことで別品種のししとう(辛みを抑えたもの)が誕生しました。

分布域

上述した通り中南米の熱帯地方とヨーロッパ、そして日本で生産されています。夏期に分類されるししとうですが、温室などを使えば年間を通じて育てることが可能です。

ししとう/花言葉・開花時期

花言葉

ししとうの花言葉は、「旧友」、「雅味」、「辛辣」そして「嫉妬」です。辛辣と嫉妬は、ししとうの辛さを浮かべると納得のいく花言葉ですね。

開花時期

開花時期は収穫する2週間ほど前になります。逆算して、大体5-9月ごろが開花時期になります。


ししとう/特徴

ししとうは甘味種と呼ばれるものに属しています。ピーマンもこれに当てはまります。比較的辛みが少なくなっています。とうがらしの味の辛さで分類したひとつがこの甘味種で、反対に辛いものは辛味種と呼ばれています。

品質の高いししとうの特徴として、 ①きれいな緑色の皮をしている ②張りがあってツヤもある ③ピンとしたへたをしている ④切り口が変色していない などが挙げられます。

ししとう/育て方・栽培方法

難易度

ししとうの栽培は比較的簡単です。これから栽培を始めたいという方々にもおすすめです。 数字で表すと、5段階中1段階の難しさになります。

時期

夏期の野菜ということもあり、栽培の時期は夏ごろになります(4-5月)。 これは、ししとうの生育適温が22~30℃ということが非常に関係しています。

植え付け

ここでは地植えを行う前提で話を勧めます。 まず植え付けの準備をします。具体的には、植え付け予定の畝にたっぷり水をあげます。それを終えたら、畝全体にポリフィルムをかぶせます。これによって土が温められます。

次に植え付けです。ししとうの苗の入った鉢にたくさん水を与えてください。水をたくさん与えた後にその苗を鉢から抜き取ります。植え付け準備で用意したポリフィルとを敷いてある畝に、ししとうの苗を植えるための植え穴を開けてください。

種まき

種まきをする場合、2-4月ごろから種まきを始めます。ししとうの種の発芽適温は28-30℃となっていて比較的高温です。そこから苗になるまでには70-80日ほど必要になります。種まきに適した土(例えば赤玉土の小粒タイプなど)を育苗箱に入れて準備し、そこにししとうの種をまいてください。 ししとうの種は日光が当たると発芽しない(このようなものを嫌光性種子といいます)のでできるだけたくさんの土を種にかぶせましょう。 管理方法ですが、暖かいところに置いてください、それから水は土が乾いてしまわないように行います。 上記で述べた通り、基本的には温暖地域で栽培されます。北海道や東北地方などの寒い地域では種から育てるのは難しいです、その場合は苗から育てることをおすすめします。

水やり

ししとうの種や苗への水やりは、ししとうの実の辛味に影響します。つまりとても重要なのです。実際ししとうは乾燥にそれほど強くありません。水を多く与えるようにしてください、もし水が足りていないまま生長すると、辛味が増してしまいますので注意しましょう。 水やりの目安として、鉢やプランターで栽培する場合、土の表面が乾燥してきたら水を与えるようにします。夏期は気温が非常に高くなる時期ですので、水やりを1日2回(朝と夕方)ほど行うと良いです。1度の水やりで水を多めにあげるようにしましょう。 地植えをされている方は、土の乾燥が酷く進んでいる場合を除いてよっぽど水やりの必要はありません。乾燥しているかどうかに気を付けましょう。


肥料

肥料不足を引き起こすと、水不足と同じようにししとうの辛味を増してしまいます、注意してください。 肥料を与えるタイミングとして、 ①植え付けるときに与える(緩効性化成肥料など) ②7-10日に1度のサイクルで液体肥料を与える ③緩効性化成肥料を1カ月単位で根本に与える。 となっています。ししとうの実が付き始めたら2週間単位で肥料を追加します。

剪定

剪定をすることで風通しを良くすることができます。様子を見て必要があれば剪定を行ってください。

ししとう/その他おすすめ情報

栄養価

ししとうに含まれる栄養価には次のようなものがあります:

カプサイシン:体内でのエネルギーの消化を促進します。これによって新陳代謝が活発化しますので、ダイエットをしている方にも、日頃の食事から健康を意識されている方にもおすすめです。 また、辛さを食事に取り入れることで食欲を高め、より食事を楽しむことができます。暑い時期に収穫される食べ物ですから、夏バテ対策におすすめです。

βカロテン:カロテンの抗酸化作用によって老化防止効果が期待されます。それらに加えて、美肌効果・免疫力の向上にも効果があると言われています。今日のストレス社会で蓄積したストレスを発散するのにおすすめの食材です。

ビタミンK:血液や骨に必要な栄養素です。骨にあるカルシウムが出ていくのを抑え、骨の強化に貢献します。

ビタミンC:免疫力を高め、疲労回復にも効果をビタミンCは備えています。これらに加え、細胞が老化するのを防ぐ効果も持っています。ししとうはビタミンCの含有量が多いです、夏バテ対策などにいかがでしょうか。

ビタミンB6:たんぱく質の分解及び吸収を促進させます。たんぱく質不足は臓器や皮膚、爪や髪といった体全体に悪影響をもたらす可能性が高いです。それらの可能性をより低くするのがビタミンB6の役割と言えるでしょう。

カリウム:過剰なナトリウムを排出して血圧を下げる働きをします。筋肉が活動するために必要なミネラルでもあります、カリウム不足に注意しましょう。

食べ方・調理方法

ししとうの食べ方は様々です。基本的な調理方法である「揚げる・炒める・茹でる」などで調理すれば食べることができます。以下で調理方法やレシピも紹介していきます。

ししとうの下ごしらえの方法を紹介します。

1.まず初めに、しし唐を水洗いします。それから水気を切ってください。

2.ししとうの軸を切り落とします。軸は硬いですから、切り落とす際は注意してください。


3.ししとうに縦の切り込みを入れます。この時、包丁の刃先を使ってください。又は竹串や爪楊枝で穴をあける方法でも構いません。ししとうに切れ込みや穴をあける理由は、丸ごと調理する際にししとうが破裂する可能性があるからです。

4.(ししとうを切る場合)半分に切ります。切った後は中の種を取り除いてください。ししとうをこのように切ることで、食べる際の口当たりが良くなります。斜めにししとうを切っても構いません、どのような見栄えにしたいかによって切り方を変えることをおすすめします。

5.ししとうを切らずにそのままの形で調理することも可能です。

おすすめのレシピ

ししとうの王道料理と言ったら天ぷらです。これを外すことはできません。既に説明した通り、ししとうに数か所爪楊枝などで穴をあけておきます。それから衣をつけてあげてください。 材料(4人分) ししとう(4-5本) 米粉(大さじ2/3) 天ぷら粉(120g) 水(130-170㏄) 氷(数個) キャノーラ油(適量) 調理手順 1.ししとうのへたを取ります。 2.爪楊枝などでししとうに数か所穴をあける。 3.鍋に揚げ油を注ぎ、弱火または中火で加熱する。 4.ボウルに水・天ぷら粉・氷を入れたら、それらを混ぜる。 5.ししとうに米粉を付ける。ポリ袋などにししとうと米粉を入れるとつけやすい。 6.米粉が付けられたししとうに衣を付け、熱の入った油でししとうを揚げる。程よく揚がったら取り出して完成です。

続いてししとうの天ぷらです。しかしこれはただのししとうの天ぷらではなく、生姜のすりおろしを衣と一緒にししとうにつけて揚げています。なかなかの一品です。 材料(2人分) ししとう(8本) 天ぷら粉(大さじ1.5杯) 生姜のすりおろし(小さじ1/2杯) 揚げ油(適量) 調理方法 1.ししとうに爪楊枝などで穴をあける(揚げているときにししとうが爆発するのを防ぐため) 2.ししとう、天ぷらの衣、そして生姜のすりおろしをよく混ぜる。ボウルなどに入れて行うと良い。 3.鍋に油を入れて熱を入れる。 4.鍋の油が中温(170℃前後にあたります)になったらししとうを揚げ始める。程よく揚がったら(時間にして2分半くらい)取り出して完成です。

ししとうに豚肉を巻いて挙げてあります。ししとうの淡白な味と豚肉のしっかりとした食感が絶妙な組み合わせとなっています。ご飯のおかずや肴などにおすすめです。 材料(2人分) ししとう(8本) 天ぷら粉(大さじ1.5杯) 豚肉(ししとうに巻く分、小間切れをおすすめします) 揚げ油(適量) 調理方法 1.ししとうに爪楊枝などで穴をあける(揚げているときにししとうが爆発するのを防ぐため)。 2.ししとうに豚肉を巻く。 3.豚肉を巻いたししとう、天ぷらの衣、よく混ぜる。ボウルなどに入れて行うと良い。 4.鍋に油を入れて熱を入れる。 5.鍋の油が中温(170℃前後にあたります)になったらししとうを揚げ始める。程よく揚がったら(取り出して完成です。

まとめ

もともと夏の食材であるししとうですが、温室などで育てることで年間を通じて食べることができます。 健康増進の効果もある程度含んでいますので、旬の時期はもちろんのこと年間を通じてお勧めする野菜です。 栽培方法もそれほど複雑ではなく初心者向けですので、これから家庭菜園を始めたいという方々にお勧めします。調理方法も基本的です、天ぷらや炒め物など、融通が利きます。お好きな食材と混ぜて料理するのもおすすめです。