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「庭木の王様」シャクナゲとは?その基本情報と育て方をご紹介!

春の季節に咲く花として有名なシャクナゲ。 季節を彩り美しく綺麗なシャクナゲの育て方・剪定・手入れ・植え替えについて詳しく書いていこうと思います。 育てる場所・育てる土・水のあげ方のポイント等もまとめてありますので是非読んでください。
2020年8月27日
ayaka.9359
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「庭木の王様」シャクナゲ

4~6月の春の季節に咲く花として有名です。 綺麗な色に大きな花びらが特徴ですが葉に有毒を持っています。 摂取すると吐き気や下痢、呼吸困難を引き起こすことがあるそうです。 綺麗な見た目とは裏腹に毒をもつ少しミステリアスなシャクナゲですが、別の花名があったことをご存知ですか? 元々は中国が原産で<石楠花>また<石南花>と書き、<しゃくなんげ>と読んでいたそうです。 <しゃくなんげ>という言葉が少しずつ変化をし、現代の<しゃくなげ>に至ったという説が最も有力だそうです。

シャクナゲの開花時期

シャクナゲの開花する季節は?

シャクナゲの開花する季節は春の4月下旬~5月中旬頃になります。

シャクナゲの種類

種類① ヤクシマシャクナゲ(R.yakushimanum)

屋久島の特産種。 矮性で葉縁がそり返り、暑さに強く地植えもされます。 交配親としても重要な存在。 花弁は5枚で葉裏の毛は褐色で長く細かいです。

種類② アズマシャクナゲ(R.degronianum)

ツクシシャクナゲの変種で日本の中部以東に自生しています。 地植えされることも多いです。 花色は薄赤紫~白で花弁は5枚。 葉裏の毛は淡褐色で細かいです。

種類③ 貴婦人(R.hododendron‘Kifujin)

上品な藤色で中心は白色となる大輪品種です。 黄色のブロッチがほどよいアクセントになっており5月中旬開花します。

その他の種類

ジーン・マリー・ド・モンタギュー (R.hododendron The Hon. Jean Marie de Montague) 赤色の代表。花は大輪で古くから栽培されています。 モーニング・マジック (R.hododendron Morning Magic) ヤクシマシャクナゲが交配されており、蕾は薄ピンクで花が開くと白になります。 プレジデント・ルーズべルト (R.hododendron President Roosevelt) 花は大輪で、葉に黄色の斑が入っている。 花の周りは赤色で中心は白色をしていて5月中旬開花します。 シャクナゲには上記以外にもたくさんの種類があります。 花によっても特徴が異なったり、開花時期が違うものもあるので好みの花を探すのも楽しみの1つになるかもしれません。

シャクナゲの花言葉は?


「威厳」「荘厳」 シャクナゲの美しく豪華に咲き誇る姿から由来されているといわれています。 「危険」 こちらは、シャクナゲの葉に毒があるところから由来されているそうです。

シャクナゲの基本情報

園芸分類 庭木・花木 形態 低木・高木 草丈/樹高 50cm~5m 開花季節 春 開花時期 4月下旬~5月中旬 耐寒/耐熱 強い/やや弱い

シャクナゲの育て方のポイント!

シャクナゲは低木で育てやすいので、庭木として人気のある植物です。 特に近年、ヤクシマシャクナゲをベースに小型品種がたくさん作られています。 育てる庭に合わせたシャクナゲを探すことも、育て方のポイントになると思います。 シャクナゲは高山植物なので高温過湿を嫌います。 なので、日当たりがよく風通しのよい場所を選ぶことが育て方のなかで大切ところです。 地植えの場合は広葉樹林の側に植えてあげると安心です。

シャクナゲを育てる場所・日当たり

庭腐植質に富んだ水はけのよい場所を選びましょう。 シャクナゲは酸性土壌を好み、地表近くにたくさんの細い根が張ります。 水はけの悪い場所では、底に大粒の軽石などを5~10cmの厚さで敷き込み、酸度未調整ピートモスと腐葉土をすき込みます。 市販のツツジ専用土や山野草用培養土を単用するか、赤玉土(小粒)や鹿沼土を腐葉土と混ぜあわせたものに植えるのもおすすめです。 鉢植えは、夏の暑さと直射日光を嫌うため、朝日が当たる涼しい場所に置いてください。 鉢植え・庭植え共に共通するのが3月中旬~10月までは西日のあたらない半日陰、11月~3月上旬までは寒風の当たらない日向で管理しましょう。

シャクナゲの植え方

シャクナゲは種と根から育てることができます。 種から育てる場合、10月頃に種を採取し、3月頃にまきます。ただし、花を咲かせるまで10年近くかかるため、苗で育てる方が一般的です。 地植え・鉢植えとも苗の植え付けは共通していて、適期は3~4月/9月中旬~10月頃です。

地植えの場合

根元に光が当たると、生育障害を起こすので半日陰の場所を見つけます。 根を痛めないようにポットから引き抜き、1/3ほど根を軽くほぐし植えつけていきます。 地表近くに根を張るので、根の上が見えるくらい浅く植えつけるのがポイントです。 もし、株が不安定な場合は支柱を立てたりするといいでしょう。

鉢植えの場合

鉢植えの場合も、地植えと同じように根を痛めないようにポットから引き抜きます。 根を1/3ほど軽くほぐし、根を広げるようにして植えつけていきます。 その後、たっぷりのお水をあげ、直射日光のあたらないところで管理します。

シャクナゲの肥料・水やりの方法と注意点

肥料

3~4月の花の咲き始めたタイミングと、9~10月頃に固形の有機質肥料か緩効性化成肥料を数個根元においてあげてください。 3月は開花するために栄養が必要となり、9月には冬を越えるためのエネルギーが必要となります。 11~2月の冬の間に肥料を与える必要はありません。 冬の間に肥料をあたえないのも育てる時のポイントになります。 また、植え付け1年以内の苗木には肥料を施しません。


水やり<地植えの場合>

よほど土壌が乾燥している場合以外は水やりを行う必要はありません。

水やり<鉢植えの場合>

土が乾いたら、たっぷりとお水をあげてください。 シャクナゲは、根を張るのが浅いので乾燥しやすいです。 ですが、過湿にとても弱く根腐れを起こしやすいので、天候を気にして定期的に土の状態を確認しましょう。 特に、夏場の暑い時期には土が乾きやすいので早朝と夕方の涼しい時間帯を狙い、1日に2回ほど水やりをしてください。 ※ただし、土を指で触った時に濡れているようならば水はやらないようにします※

シャクナゲの植え替え

植え替えのタイミングは?

2年に1度くらいのペースで植え替えを行いましょう。 鉢は植え替える前よりも一回り大きなものを選んで植え替えてください。

植え替え時期

適期は3~5月上旬、または9月中旬~10月です。 春に植え替える場合は、なるべく芽が伸び始める前に行ってください。 その際には葉の成長を見ることが大切です。小さかったり、色が悪い、水抜けが悪い場合はなどは根詰まりを起こしている可能性があります。 ※ツツジやシャクナゲが植えてあった場所にシャクナゲを植え替えると連作障害を起こし枯れる場合があります。そのような場所は避けるようにしましょう。※

シャクナゲの挿し木

挿し木とは?

挿し木とは、「葉」「茎」「根」等を挿し床に挿し、植物を再生させる方法です。 この方法は古くから行われており、草本・木本の多くの植物で行われております。 挿し木は簡単な繁殖法で、親の植物と同じものが多く得られる特徴があります。 種子繁殖よりは生育が早いですが、斑入りの植物では斑が消えてしまうこともあります。

挿し木床の作り方

素焼き深鉢か15cmくらいの高さがある木箱を用意します。 用土は雑菌の少ない新しい土を用意してください。 (「川砂」「ミズゴケ」「ピートモス」などの単用、もしくは混合土を使用されていますが、ミズゴケを細かく刻んだものを2~3割ほど鹿沼土小粒に混ぜた用土を推奨します。) ミズゴケを加えることにより、通気性と保水性が増加します。 用意した深鉢か木箱に土を入れて完成です。

シャクナゲの挿し木のやり方①

シャクナゲのさし穂をとります。 その後、とったさし穂を1時間から2時間ほど水上げさせます。 水上げ後、葉を3~4枚残し、他は切り離します。 残した葉を1/3から1/2位に切り落とします。 水のなかに茎を浸し、基部をV字型に切り、カミソリで切り落とします。

シャクナゲの挿し木のやり方②


ここで、挿し木床を準備します。 挿し木床が用意できたら、穂木に品名をつけて挿し木します。 葉が触れ合う間隔で挿していきます。 挿し穴をつけ挿していきましょう。 挿し木が終わったら、潅水しながら土をしめ併せて手で押さえていきましょう。 最後にビニール袋にいれ密閉し、容器を半分くらい土に埋めて完成です。

シャクナゲの手入れ

シャクナゲの手入れ①◇剪定

シャクナゲは強い剪定を行わない種類の植物です。 密集して伸びている枝、細い枝や生育の悪い枝、枯れ枝は剪定をしてください。 剪定は、枝が分岐した部分で切ります。

手入れ②◇花がら摘み

花が終わったら速やかに、花茎の基部から花がらを摘み取ってください。 3つの枝から1つの花だけを咲かせるようしっかりした枝に付いた花芽を残し、他は必ず摘みます。 花がらをつけたままにすると、果実(タネ)ができ、新しい枝が伸びるのが遅れてしまい、夏までに充実しないため、花芽がつきにくくなります。 花がら摘みは手入れのなかでも重要になる

手入れ③◇芽かき

芽かきは4月中旬から7月中旬頃に行います。 芽が5cm前後の時に芽を積みましょう。 シャクナゲは枝数が少ないので剪定を行うと芽が伸びないことがあるので、芽かきを行い樹形を整えてください。 春に1枝から1本の新芽しか伸びない場合、伸び始めた芽が柔らかいうちにかき取ってください。 複数のわき芽が出てきます。

シャクナゲの病気・害虫

シャクナゲは、日光の当たり過ぎなどで褐斑病や花腐菌核病などの病気になる可能性があります。 グンバイムシ、アブラムシ、ハダニ、ベニモンアオリンガ、ハマキムシなどの害虫も4~6月と9~10月に発生しやすいです。 ベニモンアオリンガやハマキムシは蕾や新芽を食べてしまいますので特に注意が必要です。 ハダニは葉の裏にくっついて葉っぱを弱らせてしまいます。 いずれの害虫も霧吹きで葉に水を吹きかけて予防しましょう。 発見した場合は殺虫剤を散布して駆除してください。

シャクナゲの育て方のまとめ

シャクナゲの「育て方」「季節」「剪定」「手入れ」「種類」「植え替え」を知っていただけましたか? シャクナゲは根を浅く張る植物なので、水に弱く、直射日光にも弱いです。 水のあげ方や育てる場所のポイントをしっかり抑え、愛情を込めて育てていきましょう! 手入れや剪定の方法を間違えると花を駄目にしてしまう可能性もあるので注意します。 育て方のポイントさえ抑えていれば綺麗な花を咲かせてくれるはずです。 季節を彩る美しい花ですが葉に毒をもっているので、決して食べないようにしてくださいね!