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さつまいもの育て方!失敗する前に知っておきたい7つのテクニック!

サツマイモは、収穫して食べる事のできる野菜。サツマイモは低温には弱いですが、肥料水やりもいらず簡単に育てられます。 今回は初心者でも失敗なく家庭で育てられる方法と育て方のコツをご紹介します。収穫時期に大きなお芋を掘りだしたときの驚きと喜びはひとしおです。
更新: 2021年5月24日
angel22
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サツマイモの原産地と歴史

サツマイモは、ペルー原産のヒルガオ科の植物で、甘藷とか琉球芋、アメリカなどでは、スイートポテトまたはヤム芋と呼ばれることもあります。トマトや赤唐辛子、じゃがいもなどと同じく、新大陸から持ち込まれた野菜です。日本には、17世紀の初め頃に琉球(沖縄)→九州を経て本州へ伝わり、江戸時代には飢饉対策のために栽培されるようになりました。戦争中はお米がなくて代わりにお芋を食べた、お芋のつるを食べたという話も聞かれたことが多いと思います。やせた土地で肥料がなくてもよく育ち、連作障害もほとんどなく水やりしなくても手間いらずで成長し収穫できるので、初心者にも簡単に育てられます。色々な意味で重宝されているのがサツマイモです。

サツマイモ栽培:品種の選び方と育て方は?

どの品種の育て方も同じ、初心者でも失敗なく簡単に家庭菜園で栽培、収穫できます

サツマイモの品種は色々ありますが、現在人気があるのは、 火を通した後の食感が、ホクホクしたタイプと、しっとりしたタイプに分けられます。 ホクホク芋のタイプの品種は、紅あずま、金時で、天ぷらや煮物などに向いています。 しっとり芋のタイプの品種は、安納芋、シルクスイートです。 焼き芋にすると、中から蜜が出てきます。焼き過ぎるくらいがおいしくて、とっても甘くてとろけるようになります。 ホクホク感も残し、しっとり感もあるというのが、紅はるかです。 また、パープルスイートロード 紫色のサツマイモもあります。 どの品種のつるや苗も植え付ける時期、栽培方法、収穫時期は同じです。水やりも肥料もほとんど手間いらずで簡単、初心者の方でも失敗なく育てられます。家庭菜園でもプランター栽培もOKなので、初心者の方もお好きな品種を選んで栽培しましょう。

サツマイモを失敗しないで育てる7つのポイント

サツマイモは、初心者でも簡単に育てられ、収穫できます

苗、つるの入手方法〜収穫のコツまで7つの項目でご紹介します。 初心者の方でも美味しく育てられるはずです!

サツマイモ栽培の簡単で失敗しない方法①:苗、つるの入手方法

つる、苗、色々あります

サツマイモは春の時期になると、苗よりもつるを10本とか30本とか束で売っているのが主で、初心者の家庭菜園向けにはちょっと多い量です。が、バラ売りしているホームセンターも見かけました。ほとんどのホームセンターや園芸店では、4月初め頃からサツマイモのつるの予約を受け付けています。 すぐ売り切れることもありますから、初心者の方ははやめに問い合わせてみてください。ホームセンターによっては、6月初めくらいまで置いてあるところもあります。 また、苗として売っているが、そこから育ったつるを切って植えるタイプ、ビニールポットに植えられていて、そのまま簡単に定植すればいい苗も売っていますので、お好みのものを選びましょう。

サツマイモの栽培、初心者でも簡単、失敗しない種イモからつるを育てる方法

今年の春はサツマイモを植えよう!と早くから準備するならば、スーパーやデパートで買ったお芋から、自分で育てて芽を出して、そのつるを植えてみましょう。初心者でも簡単に出来ます。じゃがいもの種イモの場合は、スーパーで買ったものよりも、殺菌してある園芸店のものが推奨されますが、サツマイモはスーパーで買ってきたサツマイモを種イモに出来ます。 種イモにするサツマイモは、黒斑病予防のために、47度くらいのお湯に30分ほど浸けましょう。 その後、プランターなどに種イモを入れて土をかぶせて水やりをして栽培します。肥料はいりません。 すると種イモから芽が出てくるので、約2か月ほど育てて2,30cmほどに伸びてきたら、茎を切って数時間置いてから、プランターや家庭菜園に定植します。尚、種イモをそのまま植えておいても、サツマイモは出来ません。

サツマイモ栽培の簡単で失敗しない方法②:つるを植える時期


つるや苗は、暖かくなってから植えましょう

寒さに弱いのがサツマイモの弱点なので、5月になって気温18℃以上の時期にならないと育ちません。 5月初めから6月末の梅雨時までが植え付けの時期です。家庭菜園の場合は、植え付けの前に土づくりを、プランター栽培の場合は、プランターとか容器と土などに元肥、肥料を入れて準備をしておきましょう。

サツマイモの栽培、初心者でも簡単、失敗しないつる、苗の選び方

他の野菜の苗の選び方は、葉っぱが生き生きして緑のものですが、サツマイモのつるは、葉っぱはしなびていても茎がしっかり太く、節と節の間が間延びせず、少し根が出ているのを選びましょう。よい苗やつるを選べば、初心者でも失敗なしに栽培できる確率が80%に上がると言ってもいいくらいです。 そして、買って来てすぐ植えるのではなくて、数時間日向に置いて、葉っぱをしなっとさせてから植えましょう。そうすれば、吸水力がついて根が出やすくなり、しっかり育つということです。

サツマイモ栽培の簡単で失敗しない方法③:家庭菜園での育て方

水はけよくふかふかの土で、高い畝を作って育てましょう

サツマイモは日当たり良く風通しの良い、水はけの良い場所を好みます。 あまり肥料は必要ないとは言うものの、やはり苦土石灰をまき、草木灰や堆肥などの有機肥料を入れて、苗やつるの植え付けの2週間前から土づくりをしておきましょう。小石やごみなどをとってかなり深めによく耕して、ふかふかの通気性の良い土にしておくのが、サツマイモを失敗なく作るコツです。そして、幅30cm、高さ30cm以上の畝を作り、黒いマルチを貼っておきましょう。黒マルチを貼ると、土の中の温度が保てて、雑草が生えにくく、水やりの手間もいらず保水できるし、雨の跳ね返りの泥で葉っぱが汚れることがなく、サツマイモの生育に良いのです。

サツマイモの栽培、初心者にもおすすめのプランター、ビニール袋などでの育て方

ホームセンターか園芸店で、深く大きめの野菜用プランターを用意し、鉢底石を入れ、花と野菜の土を入れておきます。 ひとつのプランターに、サツマイモの苗かつるは、1,2本植えられます。 見栄えを気にしない方は、花と野菜の土の入ったビニール袋とか、スーパーや八百屋さんでもらってきた、発泡スチロールの箱に苗やつるを植え付けると、初心者でも失敗なく簡単に育てることが出来ます。 花と野菜の土のビニール袋の下の方(底に穴を開けると土がこぼれるので、横側に)に、水はけ用に穴を20個ほど開け、ビニール袋の開け口を丸めるようにふちを作ります。このとき、水やりのときに水があふれないように、ふちと土の間に数センチはあけます。サツマイモの生育状態によって増し土をするので、最初は70%くらいの容量にしましょう。 ビニール袋容器で育てるサツマイモのつるや苗は、2本です。 発泡スチロールの箱は、底に5個程度の穴をあけて、虫よけの網を張り、発泡スチロールを適当に砕いたものを入れて鉢底石の代わりにしてから、花と野菜の土を入れます。 この容器で育てるサツマイモのつるや苗は、2,3本です。

サツマイモ栽培の簡単で失敗しない方法④:つる、苗の植え方

つるを育てて、節の間から出た根っこがお芋に成長します

サツマイモのつるを植えるには、水平植え、斜め植え、船底植え、垂直植えなどの植え方があります。家庭菜園でもプランターでも植え方は同じです。 水平植えは、深さ5cmくらいの溝にサツマイモのつるを2、3節を埋める植え方です。 節の間から根が出て、その根が肥大してサツマイモに育つので、節を多く埋めるとそれだけサツマイモの出来る数が増えて収穫が多くなります。 つるを植えた後は、たっぷりと水やりをしておきましょう。 その後、水やりは1週間くらいしっかり根付くまで行い、後は放置です。 サツマイモは、とても簡単で手間いらずに育ちますが、水はけが悪い土と、水のやりすぎを嫌い、窒素肥料が多いとつるぼけになってお芋が出来ず、失敗してしまいます。初心者の方は、水のやりすぎて失敗することがありますが、あまり手を掛けず、見守って育てましょう。

サツマイモの栽培、初心者にもおすすめ、コンパニオンプランツと一緒に育てましょう

一緒に植えると生育がよくなるとか、病害虫を引き受けてくれるとか、病気の予防になるなど、相性の良い植物をコンパニオンプランツといいます。 サツマイモと一緒に植えるといいといわれているものは、枝豆や落花生などの豆類です。 赤紫蘇も、過剰な養分を吸収してサツマイモのつるぼけを防ぎ、コガネムシの害からも防いでくれます。 また、ミントを側に植えると、カメムシが寄ってこないです。

サツマイモの栽培、初心者でも簡単夏の育て方、作業 つる返しなど


夏になって、サツマイモの葉っぱが繁りに繁ってきたら、つる返しの時期です。畑やプランターからあふれる葉っぱとつるを裏返して、畑やプランターの真ん中に置きます。 この作業は、つるがあちこちに伸びて節から根を張って、茎の真下に出来るはずのサツマイモの養分が奪われるのを防ぐための処置です。あまりに繁りすぎると、先の方のつるを切ってしまってもいいです。 その他の作業は、サツマイモの近辺に生える雑草抜きです。 尚、家庭菜園の場合は、雨が降ったときの水分程度で、水やりの必要はありません。 プランターやビニール袋栽培では、表面が乾いたらたっぷり水やりをしましょう。

サツマイモ栽培の簡単で失敗しない方法⑤:肥料の与え方

窒素肥料が多いと葉っぱだけが育って、つるぼけになります

プランター栽培では、土2、堆肥1の割合で、元肥を入れます。植え付けから2か月経ってから、化成肥料20g程度の追肥を与えます。その後、20日ほど経ったらもう一度追肥を与えましょう。 葉っぱが少し黄色くなったら、肥料切れのサインです。が、窒素肥料が多いと、つるぼけになって芋が肥大しないので、肥料のやりすぎには注意しましょう。 プランター、ビニール袋、発泡スチロールの箱栽培の場合、追肥のついでに、水やりでかたくなった表面の土をスコップなどで簡単に耕して、中耕と増し土をしましょう。

サツマイモの栽培、初心者が注意したい病害虫

サツマイモの病気には、黒斑病や立ち枯れ病などがありますが、家庭菜園の場合ほとんど心配ないです。水はけが悪いと病気になりやすいので、初心者の方は水やりのしすぎと肥料のやりすぎでの失敗に注意しましょう。 夏の時期になると、バッタなどが葉っぱを食害したり、カメムシやコガネムシの幼虫がいて、サツマイモをかじっていることがありますが、あまり心配しないでも大丈夫です。 初心者のプランター、家庭菜園の栽培でも、充分、無農薬、有機栽培のサツマイモが収穫出来ます。

サツマイモ栽培の簡単で失敗しない方法⑥:収穫時期

霜が降りる前に収穫しましょう

サツマイモのつるを植え付けて、約120日で収穫の時期になります。サツマイモは寒さに弱いので、霜が降りる前に収穫します。11月頃に、一部の葉っぱの緑色が薄くなってきて、黄色くなったら、ちょっと簡単な試し掘りをして、サツマイモの大きさを確かめてみるのもいいでしょう。 収穫時に注意する点は、雨の日や雨が続いた後では、サツマイモが湿っているので、そのまま取り入れて保存するとカビが生えたり腐ったりします。なので、収穫は、お天気が続いた日の午前中にするのがポイントです。

サツマイモ栽培の簡単で失敗しない方法⑦:収穫のコツ

細心の注意で育てたお芋を掘りだしましょう

サツマイモを収穫するときには、先に葉っぱを茎ごとサツマイモの根元から切り取って、別の場所に置いて土の表面をすっきりさせておきます。芋ずる式というくらいなので、つるを引っ張って簡単にサツマイモを取り出せそうに思うのですが、砂地とか柔らかい土ではない、普通の花壇の土の場合は、出来るだけ根元から遠く離れたところにスコップをそっと入れましょう。出来ればビニール手袋か軍手の手で、注意深く手探りでお芋を探すことをおすすめします。これはもう遺跡の発掘のように丁寧に行わないと、せっかく出来た大きなサツマイモを傷つけたり、無理に引っ張ってサツマイモの一部が欠けたりするんです。細心の注意をしながら掘りましょう。根元からかなり離れたところから、意外な大物が出てくることもあるんですよ。 プランター栽培、ビニール袋、発泡スチロールの箱栽培の場合の収穫は、新聞紙を敷いた平らな地面に、プランターごと土をひっくり返してサツマイモを探しましょう。収穫後に2,3日、日干しをして乾燥させてから保存します。

初心者にもおすすめ、失敗しないサツマイモの保存方法

暖かい場所に置きましょう。


収穫したサツマイモは、2,3日、日干しにして乾燥させた後、通気性の良い新聞紙などに包み段ボール箱に入れて、10℃以上の温かい部屋で保存します。この時の大事なポイントは、表面の皮を傷つけないように乾いた土を払うくらいで、絶対に水で洗ったりしてはいけないということです。また、サツマイモは寒いのが苦手です。冷蔵庫に入れたり、冷暗所に置くと、腐ってしまうのでNGです。

初心者の方にご注意!サツマイモは収穫後、すぐに食べないでください

サツマイモは追熟すると、甘くなります。

掘り出して収穫したてのサツマイモは、すぐに食べてもあまり甘くありません。が、2週間から1か月以上置くと、でんぷん質が糖質に変わって、ぐっと甘みが増してとてもおいしくなります。

サツマイモのおすすめ料理 焼き芋!

焼き芋にした安納芋を冷凍にすると、ソフトクリームのようになめらかになるということです。安納芋ならば、焼き芋が簡単でいちばんおいしくいただけるでしょう。 おいしい焼き芋の作り方は、きれいに洗ったサツマイモをアルミホイルに包んで、160℃のオーブンで40分から1時間焼きます。 オーブントースターでは、表20分、裏20分焼きます。 鉄製の中華鍋では、蓋をして表20分、裏20分です。空焼きになるので、必ず鉄製のお鍋を使ってください。 焼き時間はサツマイモの大きさによるので、竹串などを差して中まで火が通ったのを確認しましょう。 高温で短時間で焼くよりも、低温で長時間じっくり焼いた方がおいしく出来ます。 安納芋の場合は、長く焼くほどクリーム状になって、とてもおいしくなります。

初心者にもおすすめ、サツマイモの効用

ぜひ、皮も食べましょう!

サツマイモは、植物繊維が豊富で、ビタミンCなども多いので、健康にも良く、自然の甘さがどなたに差し上げても喜ばれます。え、こんなに大きな安納芋が!買うとすごく高いのに!と言って喜ぶ方も多いです。 また、サツマイモは皮ごといただくと、胸やけやガスを抑えると言われていて、皮もなかなかの優れものだということですが、調べてみると、なんと、植物繊維、カルシウム、ビタミンCにアントシアニンなどの抗酸化物質も、実よりも皮の方に多く含まれているということでした。我が家で出来たサツマイモならば、皮もいただけてしまうでしょう。それは健康にとてもいいことなんですね。

まとめ

サツマイモの栽培は、日当たり良く水はけの良い場所をよく耕して高い畝を作り、暖かい時期になってから植える、よいつるか苗を選んで、数時間日に干してから植える、肥料と水やりは控え目に、そして収穫時期を逃さないのがポイントです。病害虫もほとんどなく、無農薬で大丈夫です。どの品種も同じように簡単に栽培できるので、あの安納芋も、初心者の方が、プランターや家庭菜園で作っても失敗なく収穫できると思います。 あなたも秋から冬にかけて、焼き芋、スイートポテト、天ぷらに大学芋と、ほくほくでおいしいサツマイモがいろんなお料理でたっぷりと味わえますよ!