検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

DIYで木箱作り!簡単手作りできる作り方や設計図を解説!蓋付きも簡単?

DIYで木箱を作ってみましょう!簡単そうで意外と奥が深いことが分かります。木箱が作れるようになると、それを元にさまざまなバリエーションの箱を作ることができます。おしゃれなものから実用的なものまで自由自在!木工DIYのレベルもアップ!ぜひチャレンジしてください!
更新: 2024年2月22日
watamoco45
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

DIYで木箱を作ってみましょう!

木工DIYで木箱を作ること自体は決して難しいことではありません。手始めにちょっとした小箱を作ってみましょう。

蓋つきは後から考えるとして、まずは升のような形の小物入れでいいでしょう。小箱であれば電動工具もいりませんし、たとえば小学生の木工のとっかかりとして最適かもしれません。材料も、合板でもコンパネでもなんでも大丈夫です。

箱作りは木工DIYの基本!

木箱に限らず、棚でも小屋にでも通じる木工の基本がつまっています。ここをしっかりしておくと、組み方も自在で、蓋つきなども思うようにできるようになります。それには設計図、展開図が非常に大事で、基本ができたら最後にデザイン的な工夫をして、アンティーク調に仕上げるなどします。

DIYで木箱を手作り 設計図の描き方1

まず最初に決めること3点

まず始めに、木箱の外観の大きさと、何ミリ厚の木材を使うのかを決めます。そして組み方も決めるのですが、最初は突き合わせでいいでしょう。突き合わせとは、切り欠きや溝掘りなどをして接合するのではなく、単純に直角に合わせて側面からビス留めする組み方です。この3点が決まれば設計図、そして展開図が描けます。

DIYで木箱を手作り 設計図の描き方2

外側の大きさの四角と内側の大きさの四角を配置

まず木箱の外観の大きさの四角を描きます。その内側に木材の厚み分一回り小さい四角を描きます。例えば木箱の外観の大きさが200ミリ×100ミリで、木材の厚みが10ミリなら、内側の四角は180ミリ×80ミリとなります。CADソフトでの配置の仕方はいろいろやり方がありますが、対角線を引いて中心を重ねればOKです。

DIYで木箱を手作り 設計図の描き方3

決めた組み方に合うように線を足す

二つの四角が回の字の状態になったら、それが木箱を上から見た状態ですので次は木材の組み方を決め、それに合うように線を足します。

底板を横から留めるのであれば内側の四角、下から留めるのであれば外側の四角が、底板の大きさということになります。前者はビスの頭が見えますし、後者は底板の側面が見えます。デザイン的にはどちらもよくありませんが、最初はどちらでもいいでしょう。

DIYで木箱を手作り 設計図の描き方4

正面からと側面からの図を配置

先ほどの設計図が木箱を上から見たものですので、今度はそこに横から見た設計図を描き足します。ラインを合わせて、下側に正面からの図、右側に側面からの図を描きます。ラインを合わせることによって寸法の間違いを防ぐことができます。

DIYで木箱を手作り 設計図の描き方5

展開図から必要な材料を書き出す

設計図を元にそこから展開図を描きます。展開図によって何センチの木材が何枚必要で、大きな1枚板からどのように材を切り出せば無駄が出ないかが分かります。

ラインを合わせた展開図によって必要な材料が正確に分かります。幅10センチの木材が、18×2、10×2、20×1で、計76センチ必要だということが分かります。

このように、まずは寸法は考えず木箱を斜め上方から見た大まかな設計図を描き、次に寸法を決め木箱を真上から見た設計図を描きます。そしてそのラインに合わせて正面からと側面からの図を描き、最後にそこから展開図を描くという順序です。

DIYで木箱を手作り 作り方1

木工DIYでは、これだけの道具があれば木箱を作ることができます。

板材の種類

木工で箱を作るには当然板材が必要ですが、いろいろな種類があります。特に決まりはありませんので、用途、厚さ、強度、値段などを考慮して選んでください。

種類を説明する前に

板材の種類はいろいろとあり過ぎてすべては説明しきれません。主なものだけ説明しますが、ベニヤ板、合板、コンパネ、このあたりの名称が混同されて使われていることが多いようです。しっかり区別しておきましょう。

ベニヤ板

基本的には薄い単板の木材のことをいいます。それに対し、ベニヤを複数枚重ね合わせたものを合板といいます。ホームセンターなどで、表面がきれいなシナ材で作られた板がシナベニヤとして販売されたりしてますが、厳密にはシナ合板という木材となります。

合板


一口に合板と言ってもさまざまです。よく言われる構造用合板というのは、木造住宅の壁や床や屋根の下地として使われ、厚さは12ミリありますが、それ以外にもいろいろな厚さのものがあり、小箱であれば、5ミリ厚ぐらいの合板で充分です。

コンパネ

パネコート コンパネ 12mm

出典:楽天
出典:Amazon
出典:楽天
出典:楽天
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon

合板の総称としてコンパネと言われることもあるようですが、厳密には別物です。合板は合板ですが、コンパネは用途が違います。

コンパネというのはコンクリートパネルのことで、コンクリートを流し込むときの型枠を作るときに使われます。厚さも12ミリあり、小箱には適しませんが、もっと大きなものを作るときには使用してもいいでしょう。

ホームセンターにもありますが、黄土色の板です。コンクリートが固まった後型枠を外すため、あらかじめ塗装が施してあり、耐水性をもたせてあります。

パイン集成材

集成材とはその名の通り、いくつもの細い木材を集めて接着剤で圧着させたもので、テーブル天板などでよく見られます。生木や無垢材のような反りやねじれが出にくいので、テーブルの他にもラックや棚板など、さまざまな木工品に使われます。表面もきれいですし、やや大きめの木工をするときは集成材を使うといいでしょう。

ファルカタ集成材

コーナン オリジナル ファルカタ材

出典:楽天

集成材にもいろいろあり、パイン集成材は木工家具のテーブル天板や棚板などにも使われる重くてしっかりした木材です。ファルカタ集成材は軽く、加工もしやすいので、小箱を作るには最適かもしれません。

MDF

スライスウッド MDF

出典:楽天
出典:Amazon
出典:楽天
出典:楽天
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon

Medium Density Fiberboardの略で、直訳すると中密度繊維板となります。木質ボードとも呼ばれ、木を繊維状にし圧縮して板状にしたものです。100均にも、10センチや20センチぐらいのものがありますので、それをそのまま使用して小箱を作ることもできます。

無垢材

無垢材とは、合板やコンパネ、集成材のような加工材ではなく、丸太から切り出された木材のことです。節や割れがあったりしますが、アンティーク調の仕上がりにしたい場合は、コンパネなどよりも無垢材の方がいいかもしれません。ちなみに、味のある高級木工家具の多くに無垢材が使われています。

このような大きめの箱を作るときは、強度が高く値段も安い合板が最適です。ちなみに画像の木材はコンパネではなくOSB合板というものです。薄い切片状の木をランダムに接着、プレスされたもので、その独特の見た目から好んで使う方も多いようです。

構造用合板やコンパネは主に12ミリ厚なので、小箱には少し厚いのですが、畳ほどの大きさで1000円ぐらいなので、多少失敗しても新しく切り出すこともできますし、最初に使う材料としてはいいかもしれません。

特にコンパネはあらかじめ防水用に塗装してありますので、それをうまく利用するのもいいでしょう。ただ、アンティーク調にするには不向きかもしれません。

DIYで木箱を手作り 作り方2

板材を寸法通りカット

設計図を描き展開図を描いたら、木材を用意しましょう。展開図から、何センチ必要かが分かります。ホームセンターで販売されている木材はある程度寸法が決まってますので、できるだけ無駄が出ないようにしましょう。

ただ、たくさん端材が出ても今後いろいろと使えるので大丈夫です。また、寸法通り切る自信がない方はホームセンターのカットサービスを利用しましょう。

DIYで木箱を手作り 作り方3

仮組してみる

木材が用意できたら組み方を確認し、まずは向かい合う板同士を合わせてみます。同じサイズになっているかどうか確認します。次は側面の4枚の板を合わせて同じ高さになっているか確認します。最後に底板が合うか確認します。

DIYで木箱を手作り 作り方4

クランプは締め付け用、はたがねは固定用

接合する木材をクランプではさんで固定します。ビスや木工ボンドと併用するとより強固に固定できます。ボンドを塗ってからクランプではさみます。小さい箱であれば上の画像のはたがねという道具ではさんでも大丈夫です。

圧着するとボンドがはみ出しますので、つけ過ぎには注意しましょう。その状態で下穴を開け、ビスの頭がきれいに収まるように面取りします。

はたがね

はたがねは上の画像のように使います。クランプは強固に締め付けるのに対し、はたがねは締め付ける力は弱いので、あくまで固定するために使います。

DIYで木箱を手作り 作り方5

金具で固定

ボンドやビスで固定する方法をご紹介しましたが、金具を利用して固定する方法もあります。下の画像の箱のコーナーに付いている金具がそれです。

箱の上部の金具はL字型で、2方向に留めることができます。下部の金具は3方向に留めることができます。おしゃれな金具もありますので、アンティーク調に仕上げたい時などに利用するといいでしょう。

DIYで木箱を手作り 作り方6

木口を見せない


板の端面と側面を直角に合わせるのが一番簡単な方法ですが、見た目やデザイン的にはあまりよくありません。最初のうちはそれでもいいと思いますが、少し慣れてきておしゃれな箱を作りたいという場合には、板の端面をすべて45度に切断して合わせます。

そうすることによって板の木口をまったく見せることなく接合できます。また、このとき底板を側板の内側にすると完璧です。すっきりとした外観になります。

図のように45度に合わせると木口が隠せます。

DIYで木箱を手作り 蓋つきの作り方1

乗せる

簡単なのは乗せるだけの蓋ですが、ただの平板のままではおさまりが悪いので、蓋の裏側に部分的にガイドを付けるなどすれば大丈夫です。

上の画像は、箱の前板と側板の高さを少し変えて、そこに合わさるように蓋の形を工夫したものです。

DIYで木箱を手作り 蓋つきの作り方2

かぶせる

乗せるタイプに比べると少し手間がかかりますが、密閉度は高くなります。外周が同じサイズで、浅い箱と深い箱を作ります。深い箱の上部内側に、頭が数ミリほど出るように薄い板を貼り付けます。それをガイドに浅い箱を乗せればそれが蓋になります。外周が同じなのでぴったりはまります。

DIYで木箱を手作り 蓋つきの作り方3

蝶番

「ちょうばん」とも「ちょうつがい」ともいいます。いろいろな種類のものがありますので、デザイン的にもおしゃれな箱を作ることができます。

アンティーク調の木箱を作るときにも、アンティーク風の蝶番がありますのでぜひ使ってみてください。ビスが板を突き抜けないように気をつけましょう。また、蝶番によって開き方が違ったりしますので、ビス留めする前に必ず確認しましょう。

画像のように蝶番に合わせて、同じデザインや質感のロック金具を取り付けるのもいいでしょう。

何の加工もしないただの平板でも、蝶番を使えば蓋つきの箱にすることができます。

DIYで木箱を手作り 蓋つきの作り方4

スライド式

スライド式の蓋つきタイプにする方法もあります。もちろん木の板でもできますが、あえて中を見せる箱として、透明のアクリル板をスライド蓋として使用します。作り方としては、トリマーなどで側板にアクリル板の厚さの溝を堀り、前板を少し低くします。

画像のように前板を背板より低くし、側板の溝にアクリル板などを通す組み方になります。アンティーク調の蓋つき小箱にしたい場合は、蓋を木の板にするとよいでしょう。

見事なアンティークです。金具を使って蓋つきにし、スツールとしても使えるようです。

応用

引き出し

木工で箱が作れるようになったら、応用で引き出しも作ることができます。箱の開口部を横向きにして、そこに入るサイズの一回り小さい箱を作れば、簡単に引き出しができます。収まりのよさや滑りのよさ、取っ手など多少の細工や部品も必要ですが、難しくはありません。

まずは1面開口の箱を作ります。

ぴったりサイズだと摩擦で引き出せないので、やや小さめの、上開口の箱を作り取っ手を付けます。

きつい場合はサンドペーパーをかけてもいいですし、0.3ミリ厚などのアクリル板などを引き出しの下に貼り付けたりして滑りをよくする方法もあります。

引き出しレールを取り付ければ、スムーズに動く引き出しを作ることができます。レールにはいろいろなタイプがありますが、ホームセンターには安い物では数百円で売られていますので、ぜひ取り付けてみてください。

ただし、レールの厚み分の寸法を考慮して作る必要がありますし、レールの取り付け時の位置合わせはしっかり行ってください。

下からも横からも取り付けられるように、穴が開いています。

しっかりラインを引いて、位置決めは慎重に行いましょう。

幅の狭い板材を使う

合板などの幅広の板がなくても、幅が狭い木材をうまく工夫することによって、画像のように味のある木箱を作ることができます。


これも一種のアンティーク調木箱です。

多角形の組み方

通常は4枚の板を側板にして四角の箱を作りますが、カットする角度を変えることによって組み方のバリエーションが増えます。

画像はフローリング材の端材を使ったもので、丸ノコを30度にセットして60度にカットした板を6枚組み合わせて、六角形のペン立てを作りました。36度にカットすれば五角形、22.5度なら八角形にすることができます。

もっと細かく、丸ノコを18度に傾けて切断すると切断面72度になりますので、それを10枚合わせると図のようになります。最後にサンドペーパーをかけて角をなめらかにすると、丸い箱ができあがります。

精度が大事なので、なかなか難しいかもしれませんが、木の丸い箱というのは既製品でもあまりありませんので、挑戦してみてはいかがでしょうか。

あられ組

あられ組という組み方があります。升などによく見られますが、ネジを使わず強固に固定することができます。道具も必要ですし手間がかかりますが、やはりなんといっても見た目がいい組み方です。ぜひ挑戦してみてください。

下図のような加工が必要になります。おすすめは電動木工トリマーとあられ組用の専用治具ですが、のこぎりとのみの手工具だけでもできます。ただ、どうしてもばらつきが出ますので、きれいにすき間なくはまるように作るのはなかなか難しいでしょう。きつめにカットして、のみで少しずつ微調整しながらぜひ作ってみてください。

組み合わせた先端が0.5ミリほど飛び出すように加工し、組み合わせた後、サンドペーパーをかけて平らにならすときれいに仕上がります。

ねじ穴を隠す

ラミン棒でねじ穴を隠すとよりすっきりとした仕上がりになります。画像は棚の天板ですが、箱でも同じです。合板でもコンパネでも一般的には木工ボンドとネジ留めという組み方になります。道具箱などならそのままでもいいのですが、ちょっとおしゃれにアンティーク調にしたいなどというときにはこのネジを外観上見せたくありません。

そこで、ラミン棒、ラミン丸棒と呼ばれる材木を使います。太さはいろいろありますのでネジの頭がすっぽり収まる太さのラミン棒を選び、それと同じ太さのドリルで、ネジ留めする位置に板厚の半分ぐらいの深さの穴を開けます。

ネジ留めした後、その穴にボンドを入れラミン棒を差し込み、のこぎりを横にして板の面(つら)で切断します。サンドペーパーをかけて仕上げます。

木箱作りのポイントおさらい

図面が大事

ポイントはやはり設計図、展開図になります。特に展開図をしっかり描いておくことによって、寸法の間違いもなくなりますし、作業効率もよくなります。基本ができてしまえば後は応用によっていろんなバリエーションの箱が自在に作れるようになります。

まとめ

箱を作ることは棚やラックを作る上でも基本になりますし、あらゆる木工の基礎が含まれています。組み方を決めたらそれに基づいた設計図を描き、今度はそれを基に展開図を描くという流れになりますが、この展開図が非常に重要なポイントになります。

いろんなアンティークの箱や棚が並んでいます。

すでにある古い箱を再利用する方法もあります。アンティーク調にするにはもってこいです。

蝶番を使って蓋つきにし、キャスターも取り付けてアレンジしたようです。

このように、決まりはありませんので、一から作る前に既製品の箱を少しアレンジして蓋つきにしてみるなど、そういったところから始めてみるのもいいかもしれません。

木箱作りのDIYに興味のある方はこちらもチェック!