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寒冷地仕様車とは?その特徴と普通仕様車との装備・機能の違いを解説!

車のカタログを見ていると寒冷地仕様という単語を見かけます。この寒冷地仕様とはどのような車なのでしょう。具体的に普通仕様の車との違いをご紹介すると共にプリウスやハイエースを例にしてさらに具体的に見ていきます。また普通仕様車と寒冷地仕様車の見分け方もご紹介します。
更新: 2021年2月23日
佐藤3
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寒冷地仕様車とは?プリウスやハイエースを例に

寒い季節、普通仕様では不満を感じる

日本は小さな島国ですが四季がハッキリしていて、暑いときと寒いときの差が激しい国です。年間を通して快適に運転するなら普通仕様では物足りないこともあるでしょう。そんなときに気になる寒冷地仕様車。寒冷地仕様車のメリット・デメリット。プリウスとハイエースを例にして具体的な普通仕様車との違いをご紹介します。

寒冷地仕様車とは

寒い地方・寒い時期の使用に特化

寒冷地仕様車はその文字を見れば「寒い地方の車なんだな」とぼんやりと意識するでしょう。でも、それは豪雪地方や東北・北海道など本当に寒いといわれる地方だけのものではありません。それは日本には四季があるから。

寒い地方限定バージョンではなく、寒い時でも車を快適に運転するための特別仕様車と考えた方がよいでしょう。冬になって車の調子がどうも悪い。朝など特にエンジンのかかりが良くないという人は寒冷地仕様車の買い替え、後付けについて検討してみても良いかもしれません。

寒冷地仕様車のメリット

寒冷地仕様車のメリットとはどこにあるのでしょうか。もちろん、メーカーや車種によって寒冷地仕様車の装備も違いがでてきます。一般的な寒冷地仕様車のメリットをここでは紹介します。

メリット1:バッテリー容量が大きい

寒い冬の朝、車のエンジンをかけようとしたときにセルの音が元気がない、エンジンがかからないなどという経験をしたことはありませんか?バッテリーにとって寒い季節は苦手な季節です。寒冷地仕様車はバッテリー容量が大きなものを使用しています。

メリット2:ミラーなどの曇り対策も

寒い時に困ることはそれだけではありません。寒い時だけのことではありませんが、ミラーが曇って視界が悪いということを防ぐために温めて氷を溶かし、曇を防ぐヒーター機能がプラスされているタイプもあります。

メリット3:雪対策・凍結対策がバッチリ

バッテリーやミラーの例のように、寒冷地仕様車には寒さや雪による車の運転の支障となるような事を解決するための機能が最初から取り付けられており、寒さ対策はバッチリの車となっています。

寒冷地仕様車のデメリット


寒冷地仕様車はメリットはあってもデメリットらしき変更はあまりありません。強いてあげるとすればというデメリットをご紹介します。

デメリット:価格がアップ

寒冷地仕様車は普通仕様の車と違い寒さに対する装備が揃っているという良いことだけでなく、中にはデメリットになることも。寒冷地仕様車のデメリットといえば価格が普通仕様の車よりもアップしてしまうことでしょう。

装備が厚くなるのだから価格のアップは仕方がないと思っている人にとってはあまりデメリットには感じないでしょうが、少しでも車購入費用を下げようと思っている人にとってはデメリットとなるでしょう。

寒冷地仕様車と普通仕様~プリウスを例に~

寒冷地仕様車と普通仕様の違いはメーカーや車種によってまちまちです。ここからは人気車種の寒冷地仕様車はどのようになっているのかをプリウスとハイエースを例にしてご紹介します。

冷却水濃度の違い

プリウスは電気自動車として人気の高い車です。このプリウスの寒冷地仕様車は普通仕様の車と比べて冷却水濃度の違いがあります。冷却水とはロングライフクーラントと呼ばれるもの。見積書などではLLCなどと書かれている場合もあります。

コレが凍結してしまうと車がオーバーヒートしてしまう大変重要な液体です。プリウスの寒冷地仕様車のロングライフクーラント濃度は50%。普通仕様が30%なのに対して20%もアップして凍らないよう工夫されています。

フォグランプの追加

雪道で困るのは視界の悪さもあります。プリウスの寒冷地仕様車にはフォグランプが装備されています。これで雪道の視界の悪さをライトの灯りでフォローし後続車や対向車にこちらの車の存在を知らせ注意を促すことができます。

その他の普通仕様車との違いは

その他にもプリウスの寒冷地仕様車には普通仕様にはない装備がついています。ワイパーの凍結防止機能、車内の暖房性能をアップさせるための部品、PTCヒーターリアヒーターなどです。運転だけでなく、寒い時期の運転者の快適さも求めた仕様となっています。

寒冷地仕様車と普通仕様~ハイエースを例に~

ハイエースの寒冷地仕様車はプリウスのそれとはまた違ったところで変更が見られます。ハイエースの寒冷地仕様車の普通仕様との変更の代表的な仕様は以下のようになっています。

冷却水濃度の違い

ハイエースの寒冷地仕様車もロングライフクーラントの濃度がアップしています。普通仕様が30%、寒冷地仕様車が50%となっているのはプリウスと同じですね。狙っている効果も同じで冬季のクーラント液の凍結予防です。

バッテリー容量の違い

バッテリーには寒冷地仕様車だけでなく大容量のバッテリーというものが存在します。これは普通仕様の車を買って後付けで取り付けることも可能です。最初からこの大容量バッテリーが搭載されているのもハイエースの寒冷地仕様車の特徴です。


その他の普通仕様車との違いは

ハイエースの寒冷地仕様車としての装備の違いはその他にも塗装がサビに強い2コート塗装になっている、雪による凍結のためドアが開かなくなるのを防ぐカバーがついていたり、PTCヒーターリアヒーター、AT車に限り2速発進できるなどありますが、寒冷地仕様車のみというわけでなくグレードの高い車に装備されている仕様もあります。

寒冷地仕様車と普通仕様車の見分け方

PTCヒーターリアヒーターなど外からではわかりにくい仕様変更もありますが、寒冷地仕様車かどうか、外から見て見分ける方法も存在します。ここでは、寒冷地仕様車の簡単な見分け方をご紹介していきます。

出典: https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E7%AB%8B-HITACHI-75D23L-%E6%97%A5%E7%AB%8B%E5%8C%96%E6%88%90%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE-%E5%9B%BD%E7%94%A3%E8%BB%8A%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%BC/dp/B00C5YQLMU/ref=pd_sim_263_2?_encoding=UTF8&pd_rd_i=B00C5YQLMU&pd_rd_r=f5ddc18c-6f5e-11e8-b5ff-ab741cd1babd&pd_rd_w=wSsuy&pd_rd_wg=xdWxU&pf_rd_i=desktop-dp-sims&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_p=7990452376513976631&pf_rd_r=YDZBNWEZN7SYMXQQKNVW&pf_rd_s=desktop-dp-sims&pf_rd_t=40701&psc=1&refRID=YDZBNWEZN7SYMXQQKNVW

見分け方1:バッテリーの容量

中古車などで購入する場合、その車が普通仕様車なのか寒冷地仕様車なのか提示されていないこともあるでしょう。寒冷地仕様車かどうか見分ける方法にはいくつかの車のパーツを確認する方法があります。

その大きな特徴としてバッテリー容量がアップしているということです。ハイエースは普通仕様車よりもバッテリー容量がアップされていましたね。ボンネットを開けてもらいバッテリーを見て確認してみましょう。

見分け方2:ドアの凍結防止スポンジ

簡単に寒冷地仕様車かどうかわかるポイントに、ドアのステップ部分に凍結してドアが開かなくなるのを防ぐためのスポンジがついている・・・ということもあげられます。特に後部ドアにこのような部品がプラスされているものは高級車、または前オーナーが高級車並の仕様にしていたことが伺えます。

見分け方3:ワイパーの動きがパワフル

雨と違って雪は重たいもの。ワイパーも普通のモーターでは雪の重さに負けて視界確保が難しくなっています。それを防ぐために寒冷地仕様車はワイパーのモーターの強化もおこなっています。見分け方の3つめとしてはワイパーを動かすことができる状態であれば、ぜひワイパーの動き、モーター音も確認するとよいでしょう。

寒冷地仕様は後付けできる?

今自分が乗っている車を寒冷地仕様のようにすることはできるのか?寒冷地仕様の後付けについて見ていきましょう。すべてのパーツを交換するわけにはいきませんが、簡単にできる寒冷地仕様化の2つのポイントを抑えて寒さに強い車にしていきましょう。

後付け1:バッテリーを交換しよう

寒冷地仕様車ではない車を買ったあと、自分で寒冷地仕様車のように後付けすることも可能です。すべての装備を寒冷地仕様車並にというわけにはいきませんが、すぐできる後付け方法としてバッテリーを大容量タイプに交換するというものがあります。これだけでも普通仕様車を寒冷地仕様車にすることができます。

後付け2:冷却水の交換も忘れずに

寒さ対策に重要なのはバッテリーだけではありません。エンジン冷却水(ロングライフクーラント)も濃度の高いものに入れ替えましょう。これによって冬季のロングライフクーラントの凍結防止ができ、寒冷地仕様車と同レベルとなります。バッテリーの大容量化と冷却水の濃度アップが後付け寒冷地仕様車の要となるでしょう。


寒冷地仕様車はお高い?お得?

メリットがたくさんあった寒冷地仕様車。冬が寒い地域ではもはや標準装備といえるものでしょう。しかし、気になるのはその価格差ですね。寒冷地仕様車と普通仕様の差はどのくらいなのか。またその価格差は何とかすることができないのか。誰もが気になるこの2点について、最後はご紹介していきたいと思います。

普通仕様車との違いは10万程度

装備を見るとどう考えても寒冷地仕様車の方が充実しており、冬の運転、寒い地方の運転を安心して行えることがわかります。でも、気になるのはそのお値段です。寒冷地仕様車は普通仕様の車と比較して約10万ほど価格がアップしていることが多いでしょう。元の車のグレードにもよりますが値段が高くなるのは仕方ありません。

しかし、エンジンがかかりにくい、ミラーが凍結していて見えない、ドアが開かない、ワイパーが雪に負けてしまう・・・等などどうしても困ることばかりですね。突然そのようになってそのたびにJAFや修理工場を呼んで解決したり、後付けで部品交換をする手間や費用を考えると最初から寒冷地仕様車の購入を考えた方が良い地方もあるでしょう。

自分の住んでいる地域の冬がどの程度のものか、身近な人は車を寒冷地仕様車にしているかなど、リサーチしてみるとどちらがお得か見えてくるでしょう。

ディーラーとの交渉次第

寒冷地仕様車は普通仕様の車よりも10万程度割高というお話をしましたが、新車でディーラーから購入する場合、交渉次第でこのくらいのお値段の相談は何とかなることもあります。

メリットは多いですが、デメリットは価格くらいの寒冷地仕様車。新車購入の際にははじめから視野に入れておくことでそれほど出費がかさまず買うことも可能でしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今日は寒冷地仕様車と普通仕様の違いは大きくはバッテリー容量、LLCの濃度、ヒーターの充実などがありました。中古車で探す場合は、外から見た見分け方のポイントも参考にしていただければ幸いです。

デメリットが少なく、メリットの多い寒冷地仕様車。寒い地方はもちろん、冬のある日本では新車購入の際は視野に入れた方がよいグレードの車といえるでしょう。

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