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ナイフを自作してみよう!刃の切り方、ヤスリかけ、刃つけまで手順を紹介!

アウトドアなどで使うナイフは市販品もいいですが、自作をしてみると愛着が沸くものです。初心者でも自作でナイフを作れるように刃の作り方からナイフの完成、更にはナイフの鞘にになる革シースの作り方までその手順を説明していきます!
更新: 2024年2月27日
ysakura3928
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アウトドアで重要なナイフ!

いろんなことに使える必需品!

アウトドアで使うナイフは薪割りから魚をさばくまで様々なことに使われます。ナイフ一つだけでサバイバルするブッシュクラフトなどでは最重要な道具になります。ナイフはほとんどの人が既製品のアウトドアナイフやサバイバルナイフなどを使用していると思います。

サバイバルナイフとは?

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アウトドアに使われるナイフの一種にサバイバルナイフがあります。

サバイバルナイフというとランボーなどの映画で出てきたナイフの背にノコギリのようなセレーションあるナイフが正しいサバイバルナイフなのですが、最近ではアウトドアなどサバイバルに使えるのならサバイバルナイフとして認識されるようになってきました。

よって本稿でもアウトドアやサバイバルに使えるナイフ=サバイバルナイフとして表現させていただきます。

ナイフは自作できるのか?

既製品のナイフでは物足りない

既製品のナイフを使用しているとナイフの大きさや形、機能などが自分に合わなかったり物足りなかったりしてくるでしょう。そんな時には自分好みのナイフを自作するカスタムナイフを自作するのがおすすめです。

時間はかかるが楽しい自作

ナイフを自作するのは非常に楽しいですし好みのナイフを作れますが、その分だけ時間もかかります。しかし、時間がかかる分だけ理想のサバイバルナイフが出来上がりますので、その面白さなどに惹かれる人はとても多くて一部の業界ではカスタムナイフは絶大な人気を誇ります。

銃刀法の問題はないのか?

ナイフを自作するにあたって刀剣類に適応する「刃渡り15cm以上の刀、やり及びなぎなた、刃渡り5.5cm以上の剣、あいくち並びに45度以上に自動的に開刃する装置を有する飛び出しナイフ」を作らなければ何の問題もありません。

カスタムナイフやサバイバルナイフはアウトドアや釣り人、猟師などさまざまな人に必要とされています。

ナイフを自作してみよう!

ステンレスの板からナイフを一から作る!

ナイフを自作するのには大まかには2種類あって一つは完全なステンレスなどの板から自作するフルカスタムです。こちらはナイフの形など全てにおいて自由に作れますが、その分だけ時間もかかります。

初心者でもできますが、慣れない作業が多いと思いますので次項に書くナイフキットを作った後におすすめです。全てにおいて自作したナイフはまさに理想のナイフですので、非常に愛着が沸きます。

カスタムナイフキットで入門してみよう!

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初心者におすすめできるのがカスタムナイフのキットです。これはある程度まで形が出来ていて、ナイフを作る工程を比較的簡単に味わえる商品です。

カスタムの幅は狭まりますが、基本的なヤスリのかけ方などが学べるのでこちらで制作の技術を学んでからフルカスタムナイフを自作するという流れが良いでしょう。

ナイフを自作するのに必要なもの

ナイフの鋼材

ナイフの本体となる鋼材は炭素鋼とステンレス鋼のがおすすめです。どちらも独特な特性があるので自分の用途に合わせた鋼材を選ぶようにしましょう。刃物専用の鋼材がナイフショップなどで販売されています。

ステンレスの5mm厚を使うとサバイバルナイフとして十分でしょう。ただしステンレスは加工がしにくいので初心者には炭素鋼を、中級者以降にはステンレスをおすすめします。

ナイフのハンドル(グリップ)

ナイフのハンドル(グリップ)は主に木材や動物の骨・角、またはマイカルタなどの合成樹脂版が使われています。それぞれによって強い個性があるので、好みや用途に合わせて購入しましょう。

その他の必要素材

刃から指を保護するヒルトを作るための板材、ハンドルを固定するための専用ボルト、紐通し用のホールパイプ、固定用の細い金属ピンなどが主に必要な素材です。

素材の種類はいくつかあるので組み合わせをカスタムすることができます。ただし、ステンレス製のものは加工が難しいのでやめておくのが無難です。

ボール盤orハンドドリル

ナイフを作る際には穴を開ける工程が多くあります。できれば卓上ボール盤が望ましいですが、ハンドドリルでも加工はできますので、購入できる方を用意しましょう。

ドリルは鉄工用ではなくステンレス用の物を購入しておくと加工の幅が広がるのでおすすめです。

ヤスリ各種

ナイフの加工に使うヤスリはステンレス用のものを購入してください。おすすめはニコルソン製のマジカットヤスリという商品で、切れ味がいい上に加工後の表面も荒れにくいので作業がスムーズになります。

その他には木工ヤスリ、精密ヤスリセット、耐水紙やすりなどがあるとよいでしょう!

バイスorクランプ

ナイフを加工するときや穴あけに必要になる固定具は机などに取り付けるバイスか、大型のCクランプなどをおすすめします。これがないとナイフの刃を作るのも難しいですし、安全に固定できないとケガの原因になりますのできちんとしたものを用意しましょう。

弓のこぎり

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弓のこぎりは力が入るものであれば、どんな形ものでも構いません。気にするのは交換用の刃の方で、ステンレス用や真鍮用など各種素材に合わせたものを購入しておくのがおすすめです。

自作ナイフの形を作ろう!

ケガキをして形を出す

ナイフの設計ができたら厚紙等で写しを作ってナイフに形をケガキましょう。ケガキとは金属の表面に薄い傷を付けて加工する場所などを示す作業です。鋼材の表面はそのままではわかりにくいのでケガキ用の塗料やマッキーなどで塗装しておくと見やすくて良いです。ステンレスなどは硬くて傷つきにくいのでケガキ針を使うのがおすすめです。

ドリルで穴を開けよう!

ケガキで穴あけのマークなどができたら、まずはハンドルの固定用の穴などを先に開けてしまいましょう。穴を開ける際には当て木などをしてバリが出にくいようにすると良いです。

ステンレス鋼材は非常に硬いのでゆっくりと慎重に作業してください。外形を切り出す穴は多ければ多いだけ楽になるので、この段階でできるだけ外形を取るようにしましょう。

弓のこぎりで外形を切り出そう!

穴を開け終わったら弓のこぎりでナイフの外形を切り出して行きましょう。この部分が大分ときつい作業になりますが、これが終わればナイフの形にかなり近づくので頑張りましょう。

切り出しが終わったら、残ったいらない部分を鉄工ヤスリで整えていけば外形の削り出しは終わりです。

自作ナイフの刃をヤスリで削り出す!

刃を削り出す

ナイフの命である刃を削って行く準備としてナイフに残す刃の厚みと削る段階をケガキましょう。これをしっかりしていないとナイフの表面がデコボコになって切れ味や見栄えが悪くなります。刃の厚みを残すのは焼入れを施す際の余裕と小刃を付けるためです。

焦らずじっくりと削ろう

ナイフの刃は片側ごとにじっくりと削っていきましょう。あらかじめつけたケガキ線を目標に削っていくと平坦にしやすいです。慣れないうちはヤスリをどのように当てたらいいかわからずになかなか平坦に削れないことが多いと思いますが、ここが一番の時間のかけどころですので頑張りましょう!

ポイントは平坦に削ること!

平坦に削るポイントとしてはなるべく長くて幅のあるヤスリを使うのがおすすめです。大きいヤスリだと一回のストロークが同一線の動きになるので平坦な面を作りやすくなります。または両手ヤスリというヤスリ併用して使うと平面が出やすくなります。

自作ナイフを焼入れに出そう!

紙やすりで表面を整えよう

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ナイフの刃を削り終わったら紙やすりで表面を研磨していきます。最初は#120番辺りから鉄工ヤスリの痕を消すようにしながら最終的には#600番まで仕上げていきます。刃の部分だけはこのあとほぼ加工しなくなりますので、念入りに綺麗にしておきましょう。

ナイフを刃物として使えるようにする焼入れ

研磨が終わったら、前段階の終わりとして焼入れに出します。焼入れというのは鋼材を加熱することで固くして刃物になった際の切れ味などをよくする方法です。焼入れをすると鋼材は非常に硬くなって鉄工ヤスリやドリルは効かなくなってしまうので、加工したい部分があるのでしたら焼入れに出す前に終わらせてください。

業者に頼むのがおすすめ!

焼入れは個人でもできますが、非常に手順や場所などが要求されるのでおすすめできません。焼入れは専門の業者がありますので頼むのがおすすめで、価格も安く宅急便で取引できるので誰でも気楽に取引できるのが良いです。

自作ナイフにヒルトやハンドルをつけよう!

刃の保護をしてから

焼入れから帰ってきたら紙やすりで酸化皮膜を取り除きましょう。酸化皮膜がとれたら刃の部分の加工はもうしないのでゴムテープや養生テープなどを巻いて表面を保護します。保護をしておかないとこのあとの作業で出る金属粉末などで傷がついてしまいます。

手を守るヒルト

焼入れから帰ってきたら紙やすりで酸化皮膜を取り除きましょう。それができたら今度はナイフを握った際に刃の方へ指が行かないようにするヒルトを作ります。ヒルトはナイフの厚み分で穴を開けてコの字型になるようにしましょう。隙間が空くと汚れがたまる原因になるのでなるべく隙間があかないように作るのがポイントです。

接着とピンのカシメ

作り終わったヒルトは隙間を接着剤で埋めながら、同一素材の金属ピンでカシメます。カシメピンは思い切り叩き潰すのではなく、ピンの周りを広げるように叩いていくのがポイントで最後にピン全体を叩きます。失敗すると取り返しがつかなくなるので慎重に作業しましょう。

お好みのハンドル(グリップ)をつけよう!

ハンドルは握りの部分を型どるように切って左右から挟み込みます。接着するだけでは強度が足りないので、専用のシュナイダーボルトやラブレスボルトで固定するようにしましょう。外形を握りやすい形に整えたら、紙やすりで研磨してハンドルも完成です。

自作ナイフの完成!

全体的な研磨

研磨が不十分なハンドルの背や腹の部分などを研磨しましょう。特に今まで保護していたナイフの刃との境は再度研磨にし直しが必要です。紐通し用のソングホールなどの面取りなどをして怪我をしないようにバリなどは一切残らないようにすると安心です。

完成!

研磨が終わればとうとう自分だけのサバイバルナイフの完成です! カスタムされたナイフは一生ものですので、大切に扱ってあげましょう。また、これでカスタムナイフの練習が出来たという人や更にカスタムを進める人はより難しめのサバイバルナイフに手を出すのも良いでしょう! また保管するためのケース作りに移るのも重要です!

ナイフに刃をつけよう!

小刃をつけよう!

ナイフを使う前に小刃をつけましょう。砥石やダイヤモンドシャープナーで残していた刃の厚みを左右から削ればとうとう物が切れるようになります。包丁と同様に左右を一定回数研いでから反対側のバリを落とすように研いでください。研ぎの最適な角度は鋼材の厚みや小刃によって変わります。

ランスキーシャープナーで楽に刃つけ

砥石などで研ぐのが難しいという方には刃付けようの道具が販売されています。ランスキーシャープナーという商品でナイフの小刃を一定の角度で綺麗に研ぐことができるすぐれものです。ヤスリがけをするような感覚で刃付けができるので初心者にもおすすめです。

自作ナイフの鞘(シース)を作ろう!

ナイフをしまう大事なケース

ナイフは刃が付いていますのでそのままだと危険です。なので、ナイフ専用の鞘(シース)を作ってあげましょう。鞘(シース)はケースのような箱状のものから革で覆い込むようなものなど種類があります。

ケース型のものは家などで置く場合に、革シースなどはアウトドアなどで使うときがおすすめです。革以外にも木材のケースや金属のケースなどでも良いです。

アウトドアで使うには運搬用のケースが必須!

アウトドアにナイフを持ち出すには鞘(シース)だけでなく運搬用のケースもあったほうがよいでしょう。

銃刀法では正しい使用目的などがあれば鞘(シース)だけで十分ですが、都市迷惑防止条例などで運搬時にはすぐさま取り出せないようにしておくのがベストとなっています。

カバンなどの中でももう一個、何かしらのケースに入れておけば問題はなくなるでしょう。

鞘(シース)を作るのに必要なもの

革or木材など

鞘(シース)の本体になる素材です。一般的には革が多いですが、木材やカイデックスなども使用されます。ケースとして使うので硬めで頑丈な素材が使われます。

亜麻糸+蜜ロウ

革などを縫い合わせるときに使います。亜麻糸に蜜ロウを塗りこんだものが非常に強度が強く、滅多なことではちぎれないのでよく使われます。

革用縫い針

革などを縫い合わせる亜麻糸を通すのに使います。通常の針では縫い合わせるときに折れてしまうので、必ず革専用の縫い針を用意しましょう!

自作ナイフの鞘(シース)の作り方!その1

鞘(シース)の型紙を作ろう!

鞘(シース)を作る前に厚紙などで型紙を作ります。型紙は最後まで使うのでしっかりとしたものを作りましょう。ある程度しっかり作っておかないと実物を作った際にナイフが入らないなどケースとしての役目を果たさなくなってしまいます。

鞘(シース)の革を切り出しそう!

型紙ができたら革に型紙を当てて鉛筆などでマークをします。外形をマークに沿ってカッターや革切り包丁で裁断をしたら刃の受ける部分の中子も切り出しましょう。作るパーツは本体と中子の2つが基本です。

縫い合わせる前に

切り出しが終わったらベルト通しを縫い合わせて、中子を本体に接着します。クランプなどで仮止めしてナイフがしっかりと入ることを確認したら片側を、接着後に再度抜き差しして問題なければ残りの面も接着しましょう。

自作ナイフの鞘(シース)の作り方!その2

菱針で穴を開けよう!

接着ができたら縫い合わせる為の穴を菱針で開けます。分厚い革に穴を開けるにはハンマーやボール盤を使うのがおすすめです。菱針が折れると抜けなくなってしまう時があるので慎重に作業するようしてください。

鞘(シース)の革を縫い合わせよう!

穴を開け終わったら亜麻糸で縫い合わせましょう。縫い方は左右から交互に糸を通して締め上げるようにしてください。この縫い方で縫うとどこかの糸がちぎれたとしても勝手に糸が解けることがなく、長い間使うことができます。

コバと形を整えたら完成!

縫い終わったらシースのコバを削って磨けばほぼ完成です。最後の仕上げにお湯にシースをつけたあとナイフを差し込んで形を整えてあげて、乾燥後にオイルなどを塗りこんで完成となります! 出来上がった鞘(シース)はナイフの大事なケースですのでずっと一緒していてください。

ナイフの自作のまとめ

ナイフの自作はいかがでしたか? この自作方法はまだまだ簡単なものですので、ほかにも興味がわいたら色々と調べてみてください!

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