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短機関銃「UZI(ウージー)」の開発経緯から実戦投入までを時系列でご紹介!

荒石 誠

短機関銃「UZI(ウージー)」の開発経緯から実戦投入までを時系列でご紹介!

荒石 誠

UZI(ウージー)サブマシンガン(短機関銃)はイスラエルで生まれ、その後世界中で使用されているサブマシンガン(短機関銃)のベストセラーとも言えるモデルです。その単純な構造からくる信頼性と扱いやすさから広く使用されました。そんなUZI(ウージー)をご紹介します。

UZI(ウージー)サブマシンガンの開発経緯

第二次世界大戦後、パレスチナに建国したイスラエルは、敵対する周辺のアラブ諸国から自国を防衛するための兵器を必要としました。その中で、個人兵装としての銃火器として開発されたのがUZI(ウージー)サブマシンガン(短機関銃)です。

UZI(ウージー)開発の必要性:第一次中東戦争

1948年、イスラエルの建国に伴い第一次中東戦争(イスラエル独立戦争)が勃発しました。当時は各国からかき集められた雑多な銃火器類が氾濫し、弾薬の統一もとれず、メンテナンスや個々の兵士の取り扱いなどについても混乱をきわめました。

UZI(ウージー)は貧弱な工業基盤から生まれた

当時のイスラエルは建国間もなく、まだ工業基盤が整っていませんでした。アラブ諸国から武器の輸入ができないイスラエルでは、当初チェコスロバキアからサブマシンガン(短機関銃)を輸入することを検討しましたが、チェコスロバキアの社会主義化に伴いソ連主導のアラブ諸国支援の方針に切り替わったために輸入計画は頓挫しました。

UZI(ウージー)の開発者、ウジエル・ガル

第一次中東戦争にも従軍したイスラエル国防軍の技術将校であったウジエル・ガル少佐が、イスラエル初の国産兵器、UZI(ウージー)サブマシンガン(短機関銃)の開発を行いました。それまで主に使用されていたイギリス製のステン短機関銃(SMG)を更新するために、彼はチェコのサブマシンガンを参考に開発を行い、当時は採用例の少ないグリップにマガジンを挿入するスタイルを取り入れます。UZI設計完了後の1951年から、イスラエル・ミリタリー・インダストリーズ社で製造が開始されました

UZI(ウージー)の特徴

画像はUZIのアッパーレシーバー。プレス製であることがわかります。

UZI SMGのシンプルな構造

当時工業基盤が整っていないイスラエルでは複雑で精密な銃を生産することはできないこともあり、極力部品点数を減らして単純な構造の設計が行われました。レシーバーやボルトなどはスチールプレスでボルトも四角形で先端はバレル後端を包むような構造です。これにより重心が前寄りになり射撃時のコントロール性の向上にも貢献しています。

UZI SMGの信頼性

部品点数も少なくシンプルな構造のUZIは故障も少なく、各部のクリアランスが大きいために砂漠での使用でも作動不良を起こしにくい特徴を持っています。オープンボルト方式なので精密射撃には難がありますが、確実に作動する点と、その重さからコントロールが容易で、既存のSMGの良いところを取り入れた優れたSMGになりました。

UZI SMGイスラエル国防軍への採用

UZI SMGは1955年からイスラエル国防軍に配備されました。その後1967年に勃発した第3時中東戦争時もイスラエル国防軍では現役で使用されていましたが、9mmパラベラムを使用するサブマシンガンの威力不足や短い射程距離などの短所があるUZIサブマシンガンから、イスラエル国防軍はより近代的な突撃銃への切り替えを検討する中で、新型のガリル突撃銃に切り替わっていきました。しかし近接近戦用の兵器としての有効性は変わりません。

UZI SMGの優秀性から西側各国で配備

イスラエル国防軍では、9mm口径のサブマシンガンの威力不足からアサルトライフルへの転換を進めたわけですが、各国の法執行機関や特殊部隊などでは非常にコンパクトで信頼性の高いサブマシンガンとしてたくさんの軍や警察で採用されました。西ドイツのドイツ連邦軍をはじめ、アメリカではシークレットサービスがウージーを使用していることが、レーガン大統領が狙撃された時に明らかになりました。その後小型化などのバリエーションも増えていき、他にも、オランダ、ベルギー、デンマークなどのNATO諸国でも採用されました。

UZIはコピーされるほど優秀

UZIはベルギーのFN社でライセンス生産され。スペイン、クロアチア、中国などではコピー生産されました。そのほかUZIは世界90カ国以上に輸出されたとされ、非常に信頼性の高いサブマシンガンとしてポピュラーになりました。またアメリカのイングラムMAC10、MAC11は、そのデザインからUZIの派生型と言っていいかもしれません。

UZI SMGの多様なバリエーション

UZIカービン

UZIを16インチのロングバレルにしてセミオートのみにしたモデルです。現在はアメリカでも州によって所持が禁止されましたが、このようなカービンモデルが一般に売られていました。口径も9mm以外に45ACPや22LRなど各種口径のUZIが生産されました。また画像のように輸出する国によってはフルオートのモデルも存在します。

Mini UZI

ミニ・ウージーはイスラエル警察の要望により開発され、バレルを短縮するなどコンパクトに設計して1984年に完成しました。UZIの3.8kgから2.7kgと大幅に軽量化しました。ミニ・ウージーは小型化に伴いボルトの後退量が少なくなったためにリコイルスプリングが強化され、結果発射速度が毎分950発と非常に速くなり、フルオート時のコントロールが難しくなっています。反動軽減のためにバレル上部にガスポートが設定されました。この時に、クローズドボルトの機構も組み込めるように改修されました。

マイクロ・ウージーもミニ・ウージーと同じ1984年に完成しています。同時に開発していたのでしょう。こちらは重量がミニ・ウージーよりさらに軽く1.5kgになり、発射速度は毎分1400発に達し、さらにフルオート時のコントロールが難しくなっています。近年ではボルトハンドルを側面に移動し、レシーバー上部にピカティニーレールを配したモデルなどもあります。

UZIのアップデート

UZIはもともとオープンボルト方式のサブマシンガンでしたが、オープンボルトの欠点として重いボルトによって弾薬の装填と撃発を同時に行うために精密な射撃は不可能です。近代のH&K MP5シリーズに代表されるサブマシンガンはクローズドボルト方式を採用することで、初弾の命中精度を大幅に向上させました。UZIもMIni UZIからはクローズドボルト方式で使用できるモデルを開発し、今でも現役の小型サブマシンガンとなっています。

現在のUZI

現在IWI社からリリースされているUZI Proは近代の銃器らしくポリマーフレームを採用し、ボルトハンドルをサイドに配置し、ピカティニーレールを装備。現代のCQBに対応できるサブマシンガンとして2009年から生産されています。ダットサイトやタクティカルライトなどを装備できる現代的なサブマシンガンとなっています。9mmや45ACPを使用するサブマシンガンは、攻撃用の武器としてはややパワーが足りないとされますが、要人警護などのディフェンシブウエポンとしては今も第一線の実力を持っています。

第二次世界大戦後のイスラエルで産まれたUZIは、その基本設計を変える事なく60年以上に渡り現在も各国でライセンス製造され、多くの国の軍隊や法執行機関などで使用され続けています。UZIは誕生からも改良を重ね続け、現在では動画のように近代的に改修されたUZI Proのようなモデルも存在し、その信頼性とコンパクトな取り回しで、要人警護や警備などには有用な装備になっています。

UZIサブマシンガン:まとめ

出典: https://iwi.net/products/

フロントフォアグリップとダットサイト装備。ポリマー製の軽量ストックにはチークピースまで装着されています。

第2次大戦後に生まれたUZIは、世界中で使用され映画などにも多数出演し、もっとも有名なサブマシンガンの一つです。60年以上の長期にわたり改良されながら生産されているのは、その基本設計が優れているからに他なりません。最新のクリスベクターなどと比較しても総合的に引けを取らないUZIは、これからも時代を超えて生き残っていく、サブマシンガン・マシンピストルのマスターピースでしょう。

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