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クルビットとは?戦闘機での飛行方法とドッグファイトで有利性に迫る!

皆さんは航空ショーで戦闘機が不思議な機動をするところを見たことはありますか? 中でもクルビットと呼ばれる機動は現代戦闘機で出来るようになった機動で、見栄えだけでなく戦闘用の機動でもあるのです。では、クルビットは実際に戦闘で使えるものなのか知っていきましょう!

2019年06月24日更新

ysakura3928
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目次

  1. 戦闘機の曲芸飛行
  2. 戦闘機の空中戦闘機動とは?
  3. 戦闘機の操縦システム「フライ・バイ・ワイヤ」とは?
  4. 戦闘機Su27とは?
  5. マニューバ・コブラ
  6. マニューバ・クルビットとは?
  7. クルビットは戦闘で使えるのか?
  8. マニューバ・ダブルクルビット
  9. マニューバ・フック(コブラターン)
  10. クルビットやマニューバのまとめ

戦闘機の曲芸飛行

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空に描かれる軌跡

皆さんは航空ショーを見たことはあるでしょうか? 飛行機が編隊行動をとって空中を宙返りしたりクルクルと回る様は驚きと感嘆です。飛行機が通った後にはその軌跡をなぞる様にスモークが焚かれていて雲のようにも見えて大変綺麗です! しかし、この機動には驚きの姿があるのです!

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曲芸飛行は戦闘機動?

見ていて楽しい曲芸飛行ですが、この曲芸飛行は元々戦闘機同士でのドッグファイトに使われていたものなのです。 戦闘機のドッグファイトとは近距離で機関砲や空対空ミサイルの補足をするために相手を追いかけるもので、犬同士が追い掛け回す様からそう呼ばれます。 ドッグファイトではいかに速度と高度を保ちつつ相手に攻撃できるかというもので、無駄な機動をすると速度や高度がなくなって負けてしまいました。そこで研究されたのが戦闘機の「空中戦闘機動」です!

戦闘機の空中戦闘機動とは?

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マニューバという技法

空中戦闘機動というのは戦闘機が空中で使うマニューバのことを言います。マニューバというのは航空機の動きや機動の事で、固定翼の戦闘機のドッグファイトや航空機の曲芸飛行の解説などで使われます。 マニューバにはロールやピッチアップ、ピッチダウンなど基本的な機動も含みますが、航空戦術の基礎である「インメルマンターン」や現代戦闘機でないと出来ない「コブラ」や「クルビット」などが存在します。特に後者のマニューバについては推力偏向ノズルという特殊なエンジンのノズルがないとほぼ出来ない機動なども存在するなど複雑なものになっています!

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推力偏向ノズルとは?

推力偏向ノズルというのは戦闘機などのジェットエンジンに取り付けた可変式ノズルによって発生する推力の方向を変える装置です。戦闘機の中でも最先端の技術で使われている機体はロシアのSu37、アメリカのF22、日本のX-2などが挙げられます! 通常は機体の進行方向とは逆側に推力が発生するわけですが、推力偏向ノズルは推力をノズルの向きに合わせて変化させて機動力を上昇させます。例えば、普通の機体で上昇したい時にはピッチを操作して翼に発生する力で上昇しますが、推力偏向ノズルを搭載した機体ではピッチ操作+下方推力と2つの力で動くため機動性が格段に上昇するわけです。

複雑な操作を求められるパイロット

複雑な機動であるマニューバは非常に操作の難しい技術です。 飛行機の操作は昔の機体ですと操縦桿やラダーペダルから繋がる金属製のワイヤーと滑車等によって、直接あるいは油圧式アクチュエータを経由して動かしていました。しかし、この操作方法では精密かつ早急な操作が出来ず、パイロットの操作が必要以上に大変なものでした。

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戦闘機の操縦システム「フライ・バイ・ワイヤ」とは?

コンピュータによる補助システム

複雑な操縦を求められるパイロットでしたが、技術の発展によって複雑な機体の制御はフライ・バイ・ワイヤと呼ばれる飛行補助システムによって補助される事になりました! 開発されたフライ・バイ・ワイヤはパイロットが操作した操縦桿等の動作を電気信号に変換して、コンピュータによってアクチュエータ等を操作・補助するものでした! コンピュータによって精密かつ高速で機体を操作できるようになった為に複雑なマニューバも実現できるようになった訳です! このフライ・バイ・ワイヤは現代の飛行機のほぼ全てに搭載されています。

フライ・バイ・ワイヤによって動く戦闘機

フライ・バイ・ワイヤの誕生によって数多くの飛行機の動作が安定・向上しました。中でも戦闘機の機動操作は非常に恩恵が大きくて一部の機体では複雑なマニューバを偏向推進ノズルなしで行ったりもします。 特に有名なのがロシアの戦闘機Su27で、「コブラ」と呼ばれる複雑なマニューバを当時のパイロット「ヴィクトル・プガチョフ」が行ったとして広く知られています!

戦闘機Su27とは?

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冷戦期のロシア最新戦闘機

Su27は冷戦時代に作られたロシアの最新型戦闘機です。当時アメリカが使用していたF15に対抗するために作られたSu27は非常に機動性能が良く、対空迎撃戦を主目的に運用されました。 対空迎撃戦というのは相手の長距離航空爆撃機との戦闘と護衛戦闘機とのドッグファイトが多く、その為にSu27は長時間の飛行能力と格闘能力、多数の兵器搭載などが得意としています! 中でも機動能力は非常に高く数々のマニューバをこなしました!

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ポストストール機動とは?

ポストストール機動とは機体が失速した状態で行う機動のことです。航空ショーなどで機体が落ちながら回転したりする機動ですが、戦闘では失速した際に操縦不能に陥ることを無くすために使われます。 過去のドッグファイトでは失速すると操作が出来なくなって墜落してしまいましたが、近代のドッグファイトではこのポストストール機動を使う事によって意図的に失速状態に陥り、相手に追い抜かれてから再度追撃するというマニューバが実現されています! 戦闘機ではSu27やSu35、F22などがポストストール機動に優れています。

マニューバ・コブラ

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「プガチョフ・コブラ」

プガチョフ・コブラ(コブラ)とは戦闘機におけるマニューバの呼び方の1つです。1989年のパリ航空ショーでSu27のパイロット「ヴィクトル・プガチョフ」が最初にこのマニューバを披露したことから「プガチョフ・コブラ」と呼ばれる事があります。 プガチョフによって披露された「プガチョフ・コブラ」は機動性に優れる機体でしか出来ないので、後の機体開発においてこのマニューバが出来るかという一種のデモンストレーションとして有名になりました。 また、その飛行時の奇抜な動きから航空ショーなどで人気を出しています!

垂直にそそり立つ機体

プガチョフ・コブラの最大の特徴は飛行時の機体が高度をほぼ変えずに垂直または後方に傾きつつもまた水平に戻る姿です! 言葉にすると非常に難しいので下部に用意したコブラの動画を見てから説明を読んでもらうと良いかもしれない。

コブラは機体を垂直にすることで一気に失速状態まで機体速度を落とします。完全に失速する前に機体を制御して水平に戻すことで再度エンジンの推力で飛行を再開する高度なマニューバです! 通常の機体で失速すると機体は制御不能に陥って機首を下げながら落下することで速度を取り戻して飛行を再開します。最悪の場合はそのまま墜落してしまいますね。しかし、コブラを可能とする機体は落下することなく機首を水平に戻せるので、高度を維持したままエンジンの推力で飛行を再開することが出来るのです!

マニューバ・クルビットとは?

コブラを超えるクルビット

コブラは非常に難しいマニューバですが、さらに高度なマニューバ「クルビット」が存在します! クルビットはコブラを可能としたSu27の後継機であるSu35などが出来るマニューバです。コブラは機体を垂直以上に傾けて水平に戻すという動作でしたが、クルビットはなんとその場で1回転をして機体を水平状態に戻します!

F22のクルビット0:37~ 綺麗な1回転

クルビットとコブラとの違い

コブラとクルビットの違いはより高度なポストストール機動にあります。コブラは完全に失速する手前、つまりは垂直になりつつも前に進んでいる状態で機体を制御していました。しかし、このクルビットは完全に失速してその場に停止しつつも行える点にあります。 勿論、より高度なポストストール機動が必要となる為に推力偏向ノズルの助けが必要となるので、Su35やF22等の一部の機体でしか出来ない特殊なマニューバとなっています。

クルビットは戦闘で使えるのか?

ドッグファイトで重要なのは高度と速度!

現代の戦闘機におけるドッグファイトは非常に早い速度で飛行しつつ行われます。速度と高度を落とすことなく戦闘するドッグファイト時において相手に後ろを取られると攻撃されてしまうので、どうにかして逃げるか逆に相手の後ろに付けるよう機動を取らなくてはいけません。 しかし、速度も高度も落とさずに相手の後ろを取るのは不可能で、水平・垂直旋回をしたりしてなんとか相手の後ろに付くことが出来ます。ですが、その時には旋回をした影響で高度が低くなるか速度が遅くなっていることでしょう。そうすると、次の戦闘の際には非常に不利な状況で挑まなくてはいけなくなります。

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クルビットによる緊急回避と追撃

クルビットはドッグファイトにおいて失速を利用して相手を落とすことを可能にしたマニューバです。 クルビットは説明にあったようにほぼ失速状態で1回転するマニューバです。高速で機動をするドッグファイトにおいて追いかけていた相手が急激に失速すると原則が間に合わずに追い越してしまいます。クルビットはそれを逆に利用して相手の後ろを取り追撃します! 速度は失ってしまいますが、代わりに高度は変わらずに相手の後ろを取り攻撃できるクルビットは相手のパイロットからすると非常に驚異的な機動です!

動画内0:30~ クルビットで相手の後ろを取る

マニューバ・ダブルクルビット

クルビットを連続で!

ダブルクルビットは名前の通りにクルビットを連続で2回行うマニューバです。MiG-29OVT ファルクラムEで始めて使われたマニューバで、クルビットで失速している最中に推力偏向ノズルの力だけで機体を回転させる荒業です! コブラやクルビットは微かながらに進む力が残っているのでポストストール機動の高い機体なら推力偏向ノズルがなくても行うことが可能でした。しかし、こちらのダブルクルビットは完全に失速してしまうので、推力偏向ノズルが無いと出来ません。 実践ではあまり役には立たず、機体の機動性を確かめたり、航空ショーでの見栄え重視のマニューバになります。

マニューバ・フック(コブラターン)

動画内0:25~ わかりやすいコブラターン

その姿は空のドリフト?

フックはコブラをしている最中に機首を前方に戻さないでそのまま水平旋回に戻るマニューバです。 その姿はまるで空中でドリフトをしているように機首はそのままでエンジンの方向のみが逆転するので、非常に小さい半径で旋回することが出来ます。 こちらもコブラと同様にほぼ失速状態での旋回になるので、ポストストール機動が高く推力偏向ノズルがある機体でできるとされています。

クルビットやマニューバのまとめ

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戦闘機の飛行方法やドックファイト。そしてマニューバのクルビットなどはご理解いただけたでしょうか? 昔では考えられない機動をする戦闘機のマニューバはまだまだ新しい技術です。戦闘機の開発も進む世の中では、もしかしたら新しいマニューバも発見されていくかもしれません!

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