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スギゴケを育てよう!テラリウムにも最適なスギゴケの栽培方法と増やし方!

庭園の景観造りに人気のスギゴケ。コロニーを形成し緑一面にするさまはとても和みます。水やりなどの基本手入れを必要とせず、管理がしやすい特徴から忙しい人にも人気の植物です。「でもスギゴケをどうやって育てればいいのか?」。そんな、育生に関する疑問を簡単に紹介します。
更新: 2021年12月27日
haduki0
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スギゴケはどんな苔?

スギゴケ科全てを総称した呼び名

スギゴケとはコケ植物の一種です。コスギゴケ、ウマスギゴケ、オオスギゴケなど約400種類以上の品種があります。日本庭園など景色を作る為に利用されていることが多々あります。 スギゴケは一つの品種の名称ではありません。

スギゴケ科全てを総称した呼び名になります。その為、一般的な人は品種の区別をしないので、全ての品種を「スギゴケ」と呼称しているようです。

スギゴケは、一つ一つが小さな杉の木のような形をしています。その為、「杉の木のような苔」=「杉苔」と呼称されるようになったそうです。

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スギゴケの特徴は?

スギゴケの特徴は、硬質な葉と直立する茎です。しっかりと形を作るスギゴケは、その特徴から日本庭園など景観を作る為に利用されています。 多くの品種を選べ、形がいいスギゴケは苔マニアだけではなく、園芸家からも人気を誇っています。

スギゴケは乾燥に強い?

苔は乾燥に弱いです。これはスギゴケでも変わりません。ですが、乾燥しても水を与えることで元に戻ります。 スギゴケは乾燥すると、葉をしぼめて全体的に丸く縮れてしまいます。

一見枯れているようにも見えますが、水を与えることで葉が広がる、数時間もたてば元通りになります。 多少手入れを忘れてしまい乾燥させてしまっても、水を当て得れば元通りと言うのがスギゴケの特徴です。

ただ、茶色に変色していたら元には戻りません。あくまでも縮れているのは乾燥しているだけであって、枯れているわけではありません。茶色く変色し枯れてしまっては諦めるほかありません。

「枯れても水やりをすれば元に戻る」と楽観視はせず、しっかりと手入れと水やりを行いましょう。

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スギゴケは失敗しやすい?

スギゴケは、多くの人達が貼り付けや育成をしていますが、失敗も多い植物です。 失敗する主な理由は、環境の調整が上手くいっていないことが原因です。スギゴケは苔の中では大型な部類です。その為、風の影響を受け乾燥しやすくなります。

苔は乾燥すると枯れてしまいます。 見栄えが良い場所だからといって、風通しがいい場所に貼り付けても定着しません。

スギゴケに限ったことではありませんが、それぞれが育っていた「適切な環境」というものがあります。それを理解せずに貼り付けても定着しません。苔の特徴を理解し、苔ごとに合った育て方をしましょう。

スギゴケの花言葉?

花が無いのに花言葉はある!

スギゴケを含めた苔植物は花をつけず、主に胞子や無性芽によって増える行きます。その為、「花」というものはスギゴケに存在していません。 一応、雄株が花のように見えますが「花」そのものではありません。

ですが、スギゴケにも「花言葉」は付けられています。 意味は「母性愛」「信頼」「孤独」「物思い」です。

母性愛は、草木や岩石を包み込む様子が、母が子を庇う姿を連想させるため付けられたそうです。

「花が無いのに花言葉はあるの?」と疑問に思うかもしれませんが、他にも山菜の「ゼンマイ」などにも花言葉はある為、スギゴケに花言葉があるのは特に珍しくないと言えるでしょう。

スギゴケの生息地

湿気が多い場所を好む

スギゴケは日本全土に生息しています。岩の隙間や腐木上など、湿った場所を好みます。特に低地~山地の日陰地に群生していることが多いようです。 スギゴケの品種によっては、湖、沼地、湧水など水辺に生息している品種もあります。

品種によって群生している場所は様々ですが、総じて湿気が多い場所に好んで生息しています。

スギゴケの育て方 その1「環境づくり」

管理する場所


スギゴケは光合成する為、日光が必要です。ですが、熱に弱い為、直射日光を与え続けては枯れてしまいます。 明るい日陰や木漏れ日など、日差しが弱い場所で管理をしたり、日に数時間の日光浴など、日照時間をコントロールする必要があります。

一応全日照でも育てることは可能ですが、枯らさない様にする為、水やりに注意する必要があり、育て方の難易度が高くなってしまいます。 スギゴケは熱の他に乾燥にも弱いです。

室外機やエアコンの風などがあたり続けることで、乾燥して枯れてしまいます。完全な無風だとカビなどの細菌が繁殖してしまう為よくありませんが、風通しの悪い場所で管理する必要があります。

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品種によって育て方が違う?

苔の管理する場所は基本的に半日陰を好みますが、種類によって少し違ってきます。 日本で有名なスギゴケは「ウマスギゴケ」と「オオスギゴケ」ですが、それぞれ望む日光の量は違います。

ウマスギゴケ:日当たりのいい場所 オオスギゴケ:半日陰 オオスギゴケは他の苔と同じような扱いで大丈夫ですが、ウマスギゴケはオオスギゴケよりも日が差す場所に植える必要があります。

半日陰でもウマスギゴケは育ちますが、日光不足からうまく育たない場合もあるわけです。

一緒くたに同じような環境で育ててもいいですが、より綺麗なモスグリーンを見せるには、それぞれに合った環境を作らなければならないと言えるでしょう。

面倒ではありますが、スギゴケを育てる際には、それぞれが自生している環境に合わせた育て方が必要です。愛をこめて環境づくりを頑張りましょう。

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土壌管理

スギゴケは湿った土壌を好みます。その為、ある程度の保水性が必要です。ですが、水はけが悪いと水が腐ってしまう為、ある程度の排水性も必要になります。 一般的に使用される土壌は「黒土」が多いですが、特にこれといった指定はありません。

黒土と川砂を半分でもいいですし、培養土だけでも育ちます。他の一般的な苔の土(ケト土:赤玉土=7:3)でも問題なく育てることが可能です。

排水性と保水性が両立していれば何でもいいと言えるでしょう。 ただ、品種によって多少の違いはあります。

全て同じ土壌で育ててもいいですが、それぞれの品種が生息していた環境に合わせて土壌を作成するとよく育ちます。 特に指定が無い為、初心者は購入してしまうことをお勧めします。特にどれと言うものはないので、苔用の土壌から好きなものを選びましょう。

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価格 500円(2018/10/25現在)

培養土や苔で有名な「翔美苑」の用土です。 様々な苔植物に相性がよく、失敗しにくいのが特徴です。 値段も手ごろなので初心者でも簡単にそろえることが出来ます。

スギゴケの育て方 その2「水やり」

常に水を切らさないように注意しよう!

苔の管理全般に言えることですが、水やりが最も大切な管理と言えます。 特に植え付けた直後のスギゴケは、常に水を切らさないように注意しなければなりません。 水やりするタイミングは朝に行いましょう。

一日一回しっかりと水やりをしてください。 ただ、水やりをする際は水の勢いに注意してください。ホースで思いっきり水やりしてしまうと水圧によってスギゴケが飛ばされてしまいます。

特に、植え付け3か月くらいまでは根付いていない為、簡単に剝がれてしまいます。如雨露やシャワーを使い優しく水やりをしましょう。

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夏の水やり

夏の水やりは朝の他に夕方にも行います。 気温も高くすぐに水が乾いてしまう為、朝だけでは水分は足り無くなってしまうからです。 注意することは、日光が出ている時は水やりをしてはいけないことです。

植物全般に言えることですが、日差しが強いと水がレンズの役割をして植物を焼いてしまいます。また、水が温まり腐りやすく、根腐れなどを起こす原因にもなります。 葉焼けや蒸れの原因になる為、日差しがある際に水やりをするのは止めましょう。

冬の水やり

冬の水やりは無くて大丈夫です。 他の植物同様にスギゴケも冬眠します。その為、水を必要としません。 むしろ、朝方に水やりをしてしまうと水と一緒に凍ってしまいます。 スギゴケは寒さに強い植物です。水やりの必要もないので、冬の間は特に何もせず放置して大丈夫でしょう。

スギゴケの育て方 その3「手入れ」

スギゴケの手入れは水やりだけではありません。絶対に必要と言うわけではありませんが、スギゴケの綺麗に大きく育てるためにも手入れは行いましょう。


除草

スギゴケ同士の隙間に雑草が生えますので除草しましょう。特に植え付けてすぐはコロニーを形成していないので雑草が生えやすいです。 ある程度コロニーが形成すれば隙間がなくなって雑草は生えにくくなります。

雑草を抜くときは、根元を抑えて垂直に抜きます。乱暴に抜くと周りのスギゴケまで抜いてしまうことになる為注意してください。

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刈り入れ

スギゴケは垂直に伸びます。大体3~5cm程度1年で成長します。 スギゴケが育ちすぎて密になると、成長したスギゴケが邪魔で新芽が生えにくくなります。 また、逆に少なすぎても生長したスギゴケが互いを支えられずに倒れてしまう為よくありません。

あまりスギゴケを伸ばしすぎず、ある程度隙間が出来る様に借り入れをしましょう。

使用するはさみは雑草用刈り込みばさみで結構です。マットの表面を軽く刈り込みます。 刈り入れして出た苔は、そのまま撒きゴケに出来ます。そのまま目土入れしてもいいですし、集めて別の場所に撒きゴケしてもいいです。

好きな増やし方ができます。 暑くて乾燥しやすい「真夏」と、休眠している「真冬」の刈り入れは避けましょう。

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目土入れ

目土入れは、目地を埋め、根付かせるために行います。 主に、植え付けや撒きゴケの際に行いますが、乾燥や日照の影響を受けにくくする為に行う場合もあります。他にも強風で飛ばされたり、大雨で流されるのを防止する効果も期待できます。

人によっては「目土入れは必要ない」と言う人もいますが、環境の変化により弱ってしまうこともある為、定期的に行った方が枯れにくくなります。また、目土入れをした方が新芽も出やすくなります。

行う際は、大体年一回程度で十分です。川砂と黒土を等分混ぜた目土で目土入れします。その後沢山水をやり、目土が苔の隙間に入り込むようにします。 どの時期に行ってもいいですが、乾燥しやすい夏に行うと、乾燥防止出来て効果的です。

スギゴケの増やし方 その1「撒きゴケ」

撒きゴケのやり方

スギゴケを手でバラして土に植える増やし方です。 1:スギゴケを採取する 2:用意したスギゴケを手でバラバラにする

3:ばらしたスギゴケを用意した土壌にまく 4:スギゴケの上に軽く土をかぶせる 5:水やりをする 約1カ月もすれば新芽が出始めるでしょう。それまでは、土壌が乾燥しない様に水やりをしてください。

乾燥防止にキッチンペーパーを使用する

以上の方法で大丈夫ですが、乾燥させないようにする為、濡らしたキッチンペーパーを被せる方法もあります。 鉢全体に濡れペーパーをかぶせ、新芽が乾燥するのを防ぎます。

ペーパーは濡れて崩れることで見た目は悪くなりますが、パルプなので苔自体に影響はありません。気にならないようならそのままでいいでしょう。

増やし方のポイント

1:スギゴケを撒く際あまり重ならない様にする 2:苔自体が大きい為、用土を多めに被せますが、1/3程苔の頭が出る様に調整する 撒きゴケした直後は、苔のコロニーが形成されていない為、隙間から土壌が見えます。

その為、その隙間から雑草が生えることもあります。雑草を抜き取って手入れをしましょう。ただし、間違ってスギゴケの新芽を抜かないように注意してください。もし、わかりにくい様なら手を出さ無い方がいいでしょう。

スギゴケの増やし方 その2「はりゴケ」

はりゴケのやり方

スギゴケを採取してきて植え付ける方法です。 正確に言えば増やし方ではなく、追加する方法とも言えます。 1:自生している苔、購入した苔、はりゴケ用に育てた苔などを土壌(マット)ごと採取する

2:植え替える場所に土壌(マット)ごと置く(土壌に植えるならあらかじめ土壌も準備する) 3:苔を広げる様に軽く倒し、その上から苔が半分埋まるくらい土をかぶせる

4:水やりをする はりゴケし、しばらくすれば根付きます。すでに植えてあるスギゴケの隣にはりゴケすれば、コロニーがつながり大きなコロニーになります。

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増やし方のポイント

1:はりゴケ先の土壌は、除草剤などを使用したりして、根付きやすいように雑草を刈り取っておく 2:採取する際土壌ごと取りますが、コロニーは脆く崩れやすい為、丁寧に扱う 3:マットを置く際は土壌戸の隙間が出来ない様にする

4:時期は3~6月頃と、9~11月がお勧めの時期です はりゴケは、自分で好きな場所に移植できる為、作品を作りやすいのが特徴です。

日本庭園などで見かける景色もはりゴケによって造られている場合が殆どです。はりゴケになれたら好きな様に景色を作ってみましょう。

スギゴケを採取しよう!

採取の仕方で増やすことも

スギゴケは購入することもできますが、自生しているスギゴケを移植し増やすこともできます。 スギゴケは他の苔と比較して、仮根がしっかりと土壌に張っています。採取する際は、スギゴケの周辺の土壌をやや深めに掘って採取しましょう。

可能ならばバラバラで採取するより、まとまったシート状で採取した方がはりゴケも簡単にいきます。 撒きゴケなら分解する為、気にしなくてもいいです。

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注意点

1:スギゴケを採取する際は窃盗と不法侵入に注意 スギゴケを採取するのは良いですが、採取した場所が他人の敷地内の場合はよくあります。

たかが苔ですが、勝手に持って行ったら窃盗です。不法侵入にも値する為、採取する際は地主に事情を話し許可を得てから採取しましょう。

2:取りすぎは禁物 いくら採取できるからといって取りすぎるのはいけません。根こそぎ採取することで環境が変わり、自生しているスギゴケが育たなくなってしまいます。採取する際は、環境を壊さないように少しだけにしましょう。

テラリウムを作ろう!

スギゴケだけを育てても良いですが、テラリウムを作成する育て方もあります。

水槽や鉢を購入し、そこに用土とスギゴケを入れ育てます。スギゴケだけで育ててもいいですし、石や木などの置物と組み合わせても面白いです。形のいいスギゴケはテラリウム内で良く映えるでしょう。

庭園などとは違い、小規模ですから手軽に作成できます。自分だけの小世界を是非作成してみましょう。

まとめ「自分だけの箱庭の世界」

苔と言うと「ジメジメ」や「ヌメヌメ」などと印象があると思います。湿った場所に好んで生える為、菌類などと混合しがちであまりいい印象は持たれにくいです。ですが実際はそんなことはありません。

しっかり手入れをすれば他の植物と同じように生長していきます。 苔は多くの庭園でも使用されています。鮮やかな緑、小さいながらも力強い葉っぱ、草原や森のように覆いつくす壮大さなど、苔の魅力はつきません。

その魅力を自分で好きな様に表現できるところも、苔栽培の楽しいところです。 苔は手入れがあまりいらない簡単な植物です。仕事でストレスを持つ人こそ、心安らぐ箱庭の世界を堪能してほしいと思います。是非、自分だけのテラリウムを作成してみましょう。