有機培養土 14L
はじめに
アマリリス栽培を解説!庭植えで気になる体感温度も
アマリリスは冬用の花としてポットに植えているものを買ったことがある方も多いのではないでしょうか。そのまま上手に育てることで毎年花を咲かせてくれます。ポットから地植えにして花壇で楽しむのも良し、そのまま越冬対策として植え替えしながら鉢で育てることも。アマリリスの栽培の植え時や増やし方・耐寒温度を考慮した10月11月以降の冬場のお世話の仕方もご紹介しましょう。
アマリリスについて
育て方の前にまずはアマリリスとはどのような植物なのかという基本情報と、その性質や見た目の特徴・開花時期をご紹介しましょう。
基本情報
科・属:ムラサキ科 ヒッペアストラム属
原産地:中央アメリカや南アメリカ
英語名/学名:/Hippeastrum× hybridum
特徴や開花時期
すっと伸びた太い茎の上に大きなラッパタイプの鮮やかな花を咲かせるので、1株あるだけでも十分な見応えがあります。ポット売りで購入したものは冬に咲くように温度調整して育てているので、そのまま育てると春4-5月頃が毎年の開花時期となるでしょう。ポット売りの他に球根から育てることもでき、開花時期まで2ヶ月もかからず早く花が咲くのが楽しい花です。
アマリリスの育て方1:準備
それでは、早速育て方を解説していきます。まずはこの植物を育てるにあたっての準備から。特に道具は一般的なガーデニングツールが揃っていれば問題ありません。ポット売りのものを買って育てるか、球根から植え付けるかを選んで育てはじめましょう。
アマリリス栽培で用意するもの
一般的な育て方としてある程度大きく育ったポットを買ってきて開花を待つ方法。その場合、水やりのためのジョウロが必要になります。そのまま続けて翌年以降も越冬させ開花させたい場合は肥料や植え替えのための土・新しい鉢なども準備しましょう。(庭植えの場合は鉢は不要)
球根から育てるか・ポット植えで買うか
アマリリスは冬に部屋に飾る用にポット売りで買う方が多いでしょうが、自分で球根を買って1から育てることも可能。開花時期が冬ではなく通常の春4-5月となりますが、植え付けから2ヶ月もすれば立派な花が咲くので短期間に花栽培を楽しみたいという方にもおすすめ。ポット植えは初年度は冬に楽しめ球根ははじめから春咲きが楽しめるという違いがあります。
アマリリスの育て方2:日当たり
アマリリスが好きな日当たりは
日当たりはよい場所が良いですが、真夏の直射日光は苦手です。地植えの場合は日当たりが強すぎるところは避けるか寒冷紗やすのこなどで夏の間だけは日よけをしてあげてください。耐寒温度は普通ですが、地植えでもマルチングすることで越冬させることが可能。できるだけ上に軒などの遮断物があり霜が降りない場所が理想となるでしょう。
冬の置き場所は耐寒温度を考慮して
鉢植えで育てる場合は冬場は室内でも良いですし、屋外の軒下などに置けば耐寒温度的には問題なく育てることができます。開花時期を過ぎた鉢は目立たない場所に置きたい方も多いでしょうが、できるだけ地植えと同様に霜に注意することが大切。屋外に適当な場所がない場合は屋内に入れてしまうことも考慮してください。
アマリリス栽培のポイント
夏の直射日光を除き日当たりがよく風通しのよいところに置くのがアマリリスを上手に育てるポイントです。半日かげになってしまう場所でも、午前中はできるだけ日が当たるところを選んであげましょう。
アマリリスの育て方3:土
アマリリスの用土
アマリリスの土は普通の土の作り方よりも多少腐葉土が多めに配合するのがコツ。そこにパーライトを1割りくらい混ぜて作ってください。赤玉土と腐葉土は半々か多少赤玉土が多いくらいにします。
植え替えにおすすめ培養土
有機培養土 14L
アマリリスを地植えにせずに鉢植えで育てる場合は、培養土を買ってしまうのが植え替えも楽でおすすめ。市販の球根用の培養土でできるだけ水はけの良さそうなもので、有機肥料配合のものならなお良いでしょう。初心者の方やマンションなどのベランダで育てる場合にも、市販の培養土は重宝します。
アマリリス栽培のポイント
土づくりは水はけの良さを重視すること。市販の培養土にパーライトや川砂を混ぜるのも水はけをよくするコツです。はじめから有機肥料が入っていれば追肥として液体肥料をあげるだけでも育ちますので、植え替え時の土の選び方であとあと楽になることも。
アマリリスの育て方4:植え時
アマリリスの植え時はいつ?
ポットで買って冬の間は室内で楽しんだアマリリス。花も終わって越冬させたら地植えにする方もいらっしゃるでしょう。また株が大きくなってせまく感じたら新しい大きな鉢に植え替える必要も。植え替えのための植え時は霜の心配がなくなったころにおこないます。
植え時の見極め方
植え替えや地植えへの植え時は春3月末-4月が適期。しかし寒い地域でまだ霜が降りる心配があるようであれば、もう少しあとにずらしても。気温が10度を下回る朝が無いことが重要です。
アマリリス栽培のポイント
アマリリスの植え時は開花時期の10月や11月から3月までの冬の間を避けて行います。特に植え時に適しているのが暖かくなりこれから成長期を迎える4月ころ。また真夏のようなあつすぎる時期に植え付けをするのも避けた方が良いでしょう。
アマリリスの育て方5:庭植え
アマリリスは庭植えしても大丈夫か
ポットで買って冬の花を楽しんだあとのアマリリス。そのあと庭植えにしたいという方もいらっしゃるでしょう。鉢植えのアマリリスを地植えにしても大丈夫です。ただし鉢植えとは少し違ったお世話方法が必要になりますので、はじめはポットのまま楽しんで慣れてきたら庭植えにするのがおすすめ。
庭植えの注意点
庭植えにするなら、ポットからの植え時が重要です。避けたいのが真夏や真冬といった植物にとって過酷な時期。それを除けば植え替え可能です。
アマリリス栽培のポイント
日当たりの項目でもお話した夏の直射日光と冬の霜が庭植えアマリリスの場合の注意点です。これらをうまく対処してあげることで、花壇のメインの花として立派なアマリリスを咲かせることができるでしょう。寒冷紗や敷きわらなどのアイテムを使って夏と冬を乗り切ってください。
アマリリスの育て方6:ポット栽培
ポット栽培のやり方
ポット栽培はその季節に合わせて適した場所に簡単に移動できるので、育て方は簡単。そのかわり株が大きくなってきたら定期的に植え替えしてあげる必要が出てきます。
越冬しやすいポット植え
ポット植えの利点としては冬の管理が楽になること。軒のある下に置くことで関東以西の地域であれば屋外に置きっぱなしでも枯れてしまうことはほぼありません。心配であれば、台の植えに鉢を置くとさらに霜被害が防げるのでお試しください。
アマリリス栽培のポイント
ポット栽培のアマリリスは定期的な植え替えを行います。目安として球根が分球したとき。とはいえ、そう簡単に分球しないので数年に一度程度の頻度で十分です。他に気をつける点としては、大きな花が咲くので上部が重くなり少しの風でも鉢ごと倒れてしまい花や株を傷つけてしまうおそれがあるので、使用する鉢は重さのあるものまたは二重鉢にして土台を安定させてあげてください。
アマリリスの育て方7:水やり
アマリリスの水やりは
植物の日常管理といえば水やりや肥料やりなどがありますね。水やりは春3月ころから10月までで11月以降はあげないのが一般的。また球根を植え付けた後は葉や蕾が出てくるまでは控えめに、それ以降は普通に水やりをするのもコツです。
アマリリス栽培のポイント
越冬させる場合、開花が終わった11月以降の水やりは不要です。他の花は休眠期でも少なくするだけで水やりは時々おこないますが、アマリリスは春になるまでまったく水は与えないでください。
アマリリスの育て方8:肥料
肥料を与える時期
肥料は元肥として化成肥料を施しておけば開花まであげなくて大丈夫です。花が咲いた後球根を育てるために、水溶性肥料を水代わりに時々与えるにとどめてください。
アマリリス栽培のポイント
与える肥料の種類ですが、窒素・カリ・リンのバランスがほぼ等倍なものかややカリが多く配合されているものがおすすめ。水溶性肥料をあげるのが面倒という方は、固形の緩効性肥料を株元に置くことで代用可能です。
アマリリスの育て方9:10月11月のお世話
アマリリスを育てるにあたって1年で重要な時期はお世話の切り替え時期ともいえる10-11月です。今まで普通の植物とほぼ同様なお世話をしていたと思いますが、この花は冬には植えっぱなしで乾燥させるという特徴があります。しかしただそのまま放置すれば良いというわけではないので注意が必要。
初年は10月11月は開花時期
ポットで購入したアマリリス。初年は10月ころが開花時期となります。これは温室などで気温と日照など管理してこの頃咲くように調整されているためで、通常花壇や鉢で育てる場合はもうこの時期には咲くことは狂い咲きでもしない限り起こらないでしょう。たった1度の秋冬の開花を楽しんでくださいね。
10月11月は冬に向けて準備をする時期でもある
2回目の10・11月は越冬準備をはじめる時期。それまで水をあげていたものを少しずつ控えめにして最後はまったく水やりをやめたり、霜のおりない場所に鉢を移動させたりという作業をおこなってください。
アマリリス栽培のポイント
10月11月は冬越しに向けての大事な時期となります。特に庭植えの場合は盛り土をしてあげたり、敷きわらをするなどして株元の霜対策をしっかりとしないとせっかくのアマリリスを枯らしてしまうことも。
アマリリスの育て方10:耐寒温度
アマリリスの耐寒温度は
ここまで冬の心配として霜だけしかあげてきませんでしたが、この花の越冬耐寒温度10度以上が適温となります。これを下回るような場所では枯れるとまではいかなくても、品種によっては球根の掘り上げ保存を考えた方がよい場合も。
耐寒温度は高いが冬も屋外に置ける
寒さに弱い大輪のルードヴィッヒ系・クリスマスギフト・フェアリーテールなどの他の品種であればそのまま屋外に植えっぱなしで大丈夫です。自分の持っているアマリリスの耐寒温度がどのくらいなのかは、購入したときの札や球根のパッケージなどをご参照ください。
アマリリス栽培のポイント
耐寒温度は品種によって違い、特に海外で交配したようなものは日本の気候に合わないこともあります。国産メーカーが配合したアマリリスは非常に寒さに強く土中温度がマイナスになっても平気というものもありますので、冬に寒い地域でアマリリスを屋外で育てたい場合は国産メーカーの品種から選んでみてはいかがでしょうか。
アマリリスの育て方11:越冬方法
越冬のさせかた
庭植えや鉢植えともに、越冬は11月-3月までのことをいいます。それ以降になると急激に成長期に入りますので植え時となりお世話も忙しいことも。越冬のさせかたはここまでも少しずつ触れてきましたが、お住いの地域の温度に合わせて、屋外に出しっぱなしで霜の管理をすればよいもの・球根を掘り起こして屋内で球根管理をするなど地域と品種によって分けていきましょう。
越冬の注意点
11月以降は越冬時期となります。気をつけるのは気温で10度を下回るような場合にはどの品種でも越冬対策として敷きわらなどを施してください。地中温度がマイナスになるような(霜が降りるような)地域であれば庭植えのものは球根を掘り起こす・鉢植えにして室内管理など対処するのがよいですね。
アマリリス栽培のポイント
球根での越冬は掘り起こしたものを乾燥させてから、おがくずなどの中に入れて屋内に置いておきましょう。球根の植え時は翌年春。気温が上がって霜の心配がなくなった頃となります。
アマリリスの育て方12:増やし方
最後になりますがこの花の増やし方をご紹介しましょう。球根の大きくなるのを待つことになるので、毎年定期的に増やすということはできません。
アマリリスの増やし方は分球で
アマリリスは球根植物なので、花後液体肥料で球根が大きくなるようにしてあげるとゆっくりですが分球してきます。分球の目安は鉢に花の咲かない小さな株が増えてきた時。しばらくはこのまま通常どおり育てて、鉢がきゅうくつになってきたときに植え替えと一緒に分球してしまえと良いでしょう。
アマリリス栽培のポイント
分球した球根はすぐに植え付けるのが良いでしょう。前述のように地植えにするには寒い地域であれば、同様の方法で春まで保存・植え時に植え付けという流れになります。植え替えを春に行えば、どのような地域でも一度に植え替え・分球して新しい鉢に複数に分けるという作業ができて楽ですよ。
まとめ
美しいアマリリスを庭植えや鉢植えで育てよう
ポット売りでよく見かけるアマリリス。とても大型で豪華な見栄えのよい花なので秋冬の花としては重宝します。庭植えにする植え時は春。気温が暖かくなってきころ。夏場の直射日光に注意したら10月11月からは越冬準備として軒下に入れたり、マルチングをして株の寒さ対策をしてください。耐寒温度は10度を目安にそれよりも寒い場合は球根の掘り上げ保存も考慮に入れつつ様子を見るとよいですね。
秋の園芸が気になる方はこちらもチェック
アマリリスの他にも秋に植え付けをしたり、秋冬咲きの花もたくさんあります。暮らし~のではこれらの花の植え方や選び方・育て方などもご紹介した記事をご用意しているので、気になる方はこちらも是非見てくださいね。
10月に植える花といえば?おすすめ品種13選を植える時期や見頃の季節含めてご紹介!
爽やかな秋の季節はガーデニングにも精が出ます。とくに10月といえば春の開花をイメージしながらガーデニングにいそしむ季節。10月に植える花とい...
10月に植える花といえば?おすすめ品種13選を植える時期や見頃の季節含めてご紹介!
爽やかな秋の季節はガーデニングにも精が出ます。とくに10月といえば春の開花をイメージしながらガーデニングにいそしむ季節。10月に植える花とい...
10月に咲く花といえば?ガーデニングでの人気品種16選を花言葉と合わせてご紹介!
10月といえば紅葉が特に美しい季節ですが、秋の花が開花し、ガーデニングでも楽しく、また観賞するにもよい時期です。今回は10月(の頃)に咲く花...