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ハスカップとは?どんな味?身や花の特徴から育て方もご紹介!

北海道限定キャラメルなど北海道のローカルフードとしてよく使われているハスカップとは何なのか知っていますか?ハスカップとはブルーベリーやぶどうのようなフルーツのことで北海道に自生している植物のことです。あまり知られていないハスカップについて紹介します。
2020年8月27日
揚げ餅
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ハスカップとは何?

ブルーベリーやぶどうのような実をつける低木

ハスカップを見たことがあるという方は、北日本生まれや育ちの方ではありませんか?またハスカップが何かわからないという方は暖かい地域に住んでいる方ではありませんか?ハスカップとは何なのかというとブルーベリーやぶどうのような濃い青や紫の小さな実をつける落葉性の低木です。北海道や標高が非常に高い場所に自生し、高山植物としても分類されています。そのため暖かい地域では栽培が難しい植物です。

ハスカップの由来とは

日本に自生しながら漢字で書けそうにない「ハスカップ」という名前は、アイヌ民族の言葉に由来するからです。もともと北海道に自生したことからアイヌ民族の言葉で、枝の上になるものという意味があります。ブルーベリーやぶどうのような暗青色、青紫のみをつけることから、和名はクロミノウグイスカグラとなり、漢字では黒実鶯神楽となります。うぐいすに神楽がついているので縁起物のような名前ですね。

ハスカップの基本情報

ハスカップとはスイカズラ科の木

ハスカップとはスイカズラ科スイカズラ属に分類される木です。薄いオリーブのような葉をしていてブルーベリーの葉とも似ていますよ。品種改良され育てやすいものや、実の風味がいいものも苗として発売されるようになりましたが、もともとは中国の北部、北海道、高山植物として非常に標高が高い場所が原産のため東京より南、西の地域では栽培が難しいでしょう。 高校野球で一躍有名になった苫小牧市の「市の木の花」に選定されています。

ハスカップの品種とは

ハスカップ(クロミノウグイスカグラ)は現在品種改良されさまざまな種類があります。主な品種としてはあつまみらい、ゆうしげ、千歳などがあり、自生する品種とは実の形や大きさなどが異なりますよ。栽培する時にこれら品種名があるとよりおいしく、栽培しやすくなっている品種ということです。他にもいろいろな種類がありますよ。暖かい地域で手に入れるのは難しいですが、通販サイトを利用するといいでしょう。

ハスカップの花とは

珍しい花の付け方をする

Photo by yamatsu

ハスカップの花は黄色みがかかった薄い緑(クリーム色)のろうと状の花を咲かせます。開花時期は寒い地域の基準で5月~6月頃です。ハスカップの花は付け方が珍しいと言われています。一般的に花の数は1つ1つ独立していてそれぞれ開花しますが、2つ一組で咲く珍しい花の付け方をしていて、それぞれ実をつけ2つの実ができるというわけでははなく、2つ一組の花で1つの実ができる不思議な生体です。何のためにそうなっているかは未だ不明なのも神秘的ですね。

花の色は種類によって異なる

クロミノウグイスカグラの他にも日本で育てられるスイカズラ科スイカズラ属の木はたくさんあります。必ずスイカズラの木がクリーム色の花を咲かせるというわけではなく、ハスカップの仲間の木であるウグイスカグラなどでは濃いめの赤い花をつける種類もあります。またウグイスカグラの場合ハスカップのように珍しい花の付け方をせず、2つで一組ではありません。

ハスカップの実とは

面白い形の実

ハスカップの実は色だけならばぶどうのような色をしていますが形は独特な形状になっています。品種によって多少形状が異なりますが、ラグビーボールのように楕円形もの、釣り鐘のような形状をしていますよ。実は非常に珍しいフルーツとなり、北海道でも生のハスカップが販売されていることは少ないです。一般的なフルーツよりも非常に痛みやすく、生のハスカップは自分で栽培しないと手に入りにくいです。

ハスカップの旬と栄養素とは

Photo byCouleur

ハスカップが旬になるのは寒い地域で7月頃となり、それ以外の地域では旬の時期が半年から1月ほど早くなります。旬にとれたハスカップをジャムなどに加工することが多く、ビタミンC、ビタミンEなどを豊富に含んでいます。他にもカルシウムや抗酸化作用をもつ紫の色素「アントシアニン」も豊富に含まれています。アントシアニンは紫色をしたものに含まれていてブルーベリーやぶどうの皮にもありますがハスカップは色素が濃いので豊富です。


赤や黄色のハスカップとは

実はブルーベリーやぶどうのような色だけではなく赤や黄色のハスカップもあります。前述した赤い花が咲くハスカップの仲間のウグイスカグラは赤い実をつけますよ。また品種によっては黄色い実をつけるものもありブルーベリーやぶどうよりも色彩が豊かです。

ハスカップの味とは

酸味のある味

出典: https://image.rakuten.co.jp/f012157-bibai/cabinet/06778502/imgrc0072938969.jpg

ハスカップが何の味なのかというとすっぱい風味があり、近い表現されるのはブルーベリーとなります。しかし味については、なかなか例えるのが難しいフルーツです。甘みが強くぶどうのように食べやすい味、ブルーベリーやラズベリーより酸味が強く感じられて少し食べにくい味、あまり美味といえない野性味ある味など変化します。旬の時期は同じですが味に変化があり、何の味か聞かれても答える人によってまばらになる不思議な味です。

味が変わるとは

旬の時期でもハスカップが生えている場所、個体によって前述した差が生まれます。そのためどんな風味、何の食べ物と近いのかというのはとれた地域によって異なりますよ。つまり旬の時期では風味は変わりませんが、栽培方法や育て方次第でぶどうのように生食でも食べやすいものから、ジャムに加工しないと少し食べにくいものまでできます。

ハスカップ狩りのポイントとは

旬の時期よりも当たりの木を探す

ぶどう狩りやブルーベリー狩りは旬の時期に行くとおいしくなった実を収穫できますが、ハスカップの場合は旬の時期でも前述したようにある程度個体差が発生します。そのため最初は何も決めずいろいろなハスカップから収穫し、美味しい個体(木)を見つけて、その木から収穫するというのがハスカップ狩りの大切ポイントです。栽培環境や育て方で味が変化するということを意識しておくといいでしょう。

旬の時期を確認する

旬の頃は前述したように初夏となりますが、寒い地域や標高の高い地域などで育つため旬にばらつきがあります。ハスカップ狩りする場合は、事前に農園に連絡して旬の時期を聞いておくといいでしょう。

ハスカップのおおまかな育て方とは

半日陰で育つ

Photo byChesna

北海道なら平野に自生することから日当たりがいい場所に植え付けるべきですが、暑い場所が苦手な植物のため西日が当たらないように午後からは陰になる場所での栽培がおすすめになります。寒い地域なら日当たりがいい場所で大丈夫ですよ。半日陰を確保できない場合は午後からは遮光性のある寒冷紗(かんれいしゃ)で陰を作るようにするといいでしょう。

性質はブルーベリーと似ている

Photo by Free Public Domain Illustrations by rawpixel

実はぶどうやブルーベリーに似ているだけではなく、性質もブルーベリーとよく似ています。ブルーベリーは専用の土が発売されているように酸性を好む習性があり、ハスカップも同じように酸性の土を好むので市販の野菜の土はあまりてきしていません。土は赤玉土や腐葉土で水はけを良くしつつ酸度調整をするためにピートモスを混ぜ込んだ土で栽培するといいでしょう。乾燥を嫌うところもブルーベリーとよく似た性質です。

ハスカップの育て方1

植え付け

Photo byJing

植え付け時期は冬となり11月以降から翌年の3月までとなります。前述したように普通の土より酸性の土を好むのでピートモスを必ず混ぜるようにしましょう。ブルーベリーの土で代用できる可能性もあります。一般的には50cmと深く掘り起こしながら土作りをするので、プランターやポットなどの容器でも育てらますが、できる限り大きなものに植え付けしましょう。種から育てるのではなく一般的には苗からです。

暑さと乾燥に注意


Photo by harum.koh

病害虫が少ないところもブルーベリーとよく似ていますが、暑さには非常に弱いです。ときどき暖かい地域でもホームセンターでハスカップの苗が売られていることがありますが、家庭菜園や庭栽培するという場合は気候が合っていないため諦めたほうがいいです。どうしてもハスカップを育てて見たいという方は、ハスカップの仲間のウグイスカグラを栽培するといいでしょう。ウグイスカグラは北海道から沖縄まで適していて育て方が簡単です。

ハスカップの育て方2

2本植える

Photo by karen_hine

ハスカップの育て方で大切なのは、1本だけで栽培するのではなく2本植えることです。実はハスカップは自分の花粉で受粉にくい性質の自家不結実性となっているため、基本的には2組で育てていきます。さらにハスカップなら何でも良いといというわけではありません。同じ種類のハスカップでは結局受粉しにくいので別の品種を植えるようにしましょう。この点もブルーベリーとよく似た性質ですね。

1本でも収穫はできる

スペースがないという方は1本でも収穫はできますが、収穫量はかなり落ちてしまいます。ブルーベリーは1本で収穫できるものもありますが、それとは異なりますよ。樹高が大きくても2~3mにしかならず、収穫はしやすいのですが、自家不結実性があるため品種のことなるハスカップを複数植えておきましょう。スペースがない方もプランターやポットで省スペースにしてできるだけ2本一組で育ててくださいね。

ハスカップの育て方3

水やりについて

Photo by sorarium

家庭菜園などで地面に直接植えた場合は雨だけでも、水分は十分と言われています。しかし暖かい地域や夏になると乾燥しやすいので、地植えでも土が乾いたらたっぷり水を与えましょう。プランターやポットは土の量が少ないため乾くとすぐに水切れになり枯れる原因になります。土の様子をこまめに確認し、土が白っぽくなり乾いたら必ず底から水が出てくるまで与えましょう。

水はけを好む植物

腐葉土や赤玉土などを使うと水はけがよくなり通気性の高い土ができます。これは水持ちがよく常に湿っている土ではないということなので、ハスカップはジメジメした環境も嫌うということになり、土が乾く前から頻繁に水を与えてしまうと根が呼吸できずに腐ってしまう原因になりますよ。水やりの回数に気をつけながら土が乾いたらしっかり与えるようにしましょう。

ハスカップの育て方4

肥料について

Photo by salchuiwt

自生する植物のため肥料を大量に必要とする植物ではありませんが、おいしい実を収穫するには植物の栄養となる肥料は欠かせません。ブルーベリーには専用の肥料がありますが、ハスカップの肥料は一般的な化成肥料で大丈夫です。施肥する時期は地植えが、葉が落葉し始める10月頃と翌年に新芽がでる前に2月頃に与えましょう。容器栽培は収穫前後の6月にも与えるようにしてくださいね。

世話が足りないとまずい

前述したように風味に個体差がでる植物です。肥料が少なかったり、水やりがすくなかったりと世話が行き届いておらずストレスがかかるような育て方になってしまうと、梅干しのように非常に酸味の強い実ができると言われていますよ。しし唐辛子もストレスが加わると辛味が増すと言われていて風味とストレスは繋がっています。また肥料にリンが少ないと実付きが悪くなりやすいので注意してくださいね。

収穫

Photo by karen_hine

収穫は実が暗青色になった柔らかいものを収穫します。日持ちはせず保存が難しいのでできるだけ早く食べましょう。ジャムに加工すると保存しやすくなりおすすめです。株全体が一気に熟れるというわけではなくまばらに熟れるので全部収穫するまで時間がかかる場合がありますよ。

ハスカップの育て方5

整枝

Photo byjackmac34

ぶどうは整枝が大切な植物です。またブルーベリーも整枝が必要な植物で風味や実の見た目、性質が似ているハスカップも整枝が必要になりそうですが、ほとんど必要がないと言われています。大胆に切り戻してしまうと元気がなくなる原因にもなるので基本的に何もしなくて大丈夫です。整枝する枝は木の内側、幹の方に伸びるもの、古い枝となります。コンパクトに仕立てるなど樹形を整えるための強い選定はやめましょう。

整枝時期


整枝する時期も植え付け時期と同じ冬です。落葉して暖かくなる前にしておきましょう。何もしなくてもいいのでよくわからないという場合は放任しておいても問題ないです。ブルーベリーと同じで根本が勢いよく伸びてくる枝がよく発生します。この根本から生えてくる枝は古くなったら剪定してすると枝が混み合わないようにできます。

ハスカップの育て方6

植え替え

ポットなどの容器で栽培すると2年ごとに植え替えが必要になります。やり方はポットからハスカップを取り出して軽く根をほぐしてから一回り大きなポットに植え替えるだけです。ことの時に適当な大きさに株分けすることでポットを大きくしなくても植え替えでき、ハスカップを増やせられます。地植えの場合は何もしなくて大丈夫です。

増やし方

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植え替えと一緒にする株分けの他にさし木でも増やせられます。挿し木での増やし方は冬の間に剪定した枝を地面に突き刺して乾燥しないように管理していくと根ができて枝が苗木となります。そのまま土に挿してもいいですがメネデールなどの発根を促進させるような薬(活力剤)を使ってみるといいでしょう。種からも栽培は可能ですが挿し木、株分けのほうが簡単で他の世話と一緒にできるのでやりやすいです。

ハスカップの病害虫について

病気について

ハスカップはブルーベリーとよく似た性質でブルーベリーと同じように目立った病気はありません。ただしカビを原因とする菌核病や灰色かび病などに掛かる可能性があるので、通気性を確保して風通しのいい場所で栽培しましょう。名前を挙げた2つの病気は発生しやすいものになりますが、風通しがあり蒸れなければ病気は気にしなくても大丈夫です。

害虫について

ブルーベリーに付く害虫はハスカップでも発生しやすいです。若芽にはアブラムシが発生しハマキムシ類、ハダニ、カイガラムシなどが発生します。茶色いコガネムシはハスカップで登録されている農薬がないので、見つけ次第捕殺するようにしてください。幼虫は根を食べるので厄介です。

ハスカップの育て方や実のまとめ

Photo by karen_hine

ハスカップは栄養豊富な木の実で北海道のお土産としてお菓子やジュースなどに加工されて発売されています。自生もしますが保存できない実なので生のハスカップは北海道でも珍しい食材です。自分で育てる場合も気候さえあっていると放任していても大丈夫ですが、美味しい実を収穫するには肥料や水やりの世話が重要になりますよ。

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