玉ねぎを育ててみよう
玉ねぎは、どの家庭でも料理には欠かせない食材の1つではないでしょうか?そんな玉ねぎを自宅で作れたらいいなぁと思っている人も多いと思います。今回はそんな家庭の人気野菜の玉ねぎを種から育てる栽培方法を詳しく紹介して行きます。初心者でもコツさえ押さえれば、種まきから苗を作り、定植させ大きくて豊富な玉ねぎの栽培が楽しめます。家庭菜園をしている人も、これから始める人もぜひ玉ねぎの育て方をチェックしてみましょう。今まで、難しそうに感じて玉ねぎの栽培を躊躇していた人もこの機会にチャレンジしてみて下さい。
玉ねぎの育て方の特徴
タマネギは、冬を越えて成長する野菜の種類です。その為どのように秋に定植させて、冬を越すかも大切な要素となって来ます。また、玉ねぎは収穫した後は、干すことで長期間の保存も可能な野菜なので、たくさん収穫したいと考える人も多いでしょう。今回は、初心者でも安心してタマネギ栽培に挑戦できるようにコツを抑えて行きたいと思います。タマネギ栽培のポイントは長期間の栽培期間での雑草対策や、苗の植え付けの時期ややり方になるかと思います。タマネギは良い苗を育てることでより美味しくたくさんタマネギの収穫が楽しめます。
タマネギの育て方①
玉ねぎの栽培時期
タマネギを栽培するにあたって、まず大切なのは栽培時期です。タマネギは基本的に夏の終わりの9月頃に種まきをし、苗作りを作り秋に苗の植え付けを行います。苗の植え付けの時期は、だいたい11月の初旬から中旬です。そして収穫の時期は5月から6月頃になります。比較的、長い栽培時期がかかりますが、それぞれ上手に育てる為のポイントはあるので、ポイントを抑えてさまざまな栽培工程を楽しんでみて下さい。また、タマネギは栽培する地域や品種によって時期に多少の違いが出てくるので、自分の住んでいる地域や育てる品種を確認してから種まきをしましょう。
タマネギの育て方②
苗床作り
タマネギの種まきをする前にまずは、苗床を作る必要があります。苗床をしっかり作ることで、種まきから発芽まではスムーズに進みます。まずは、種まきを行う時期の3週間以上前に、タマネギの種まきを行う場所に堆肥を入れたり、表面を耕しておきます。もし畑や家庭菜園ではなく手軽にプランターなどでタマネギを育てたい人は、プランターにホームセンターや園芸店で購入できる腐葉土などを入れて苗床を準備しておきましょう。玉ねぎを定植させる前にちゃんとした苗床で発芽を促すことで、よりよい玉ねぎの成長にも繋がります。
タマネギの育て方②
玉ねぎの種まき
苗床作りが終わったら、いよいよ種まきをして行きます。タマネギの種は真っ黒で小さいのが特徴です。まず、家庭菜園や畑にまき溝を作ります。まき溝とは種まきをする場所のことで、10㎝程のまき溝を作り、2~3㎝間隔で条撒きにします。タマネギの種まきは、土が乾燥すると発芽をしにくくなるので、たっぷり水やりをするのが大切です。また、もみ殻などをかけてあげるのも良いでしょう。乾燥しすぎてしまうと種が発芽せず失敗してしまうことがあるので注意して下さい。しばらくは、毎日乾燥していないかチェックしてみるのも良いでしょう。
発芽の後の間引き
種まきをして発芽をしたら、間引きをするのが大切です。まんべんなく、平等に発芽がした種があるように株と株の間隔を6㎝程にするのが理想的です。さらに間引きをする際に、条間の土が固くなっていたら、土寄せをしてあげるとより良い苗に育ちます。ちょっとした手間をおしまずしてあげることで、しっかり定植することができ、タマネギの成長に影響して行くのです。間引きをしないと玉ねぎに十分な栄養が回らず結果的に良い玉ねぎが収穫できなくなってしまうので、注意して下さい。
タマネギの育て方③
玉ねぎを苗から育てる
種まきからタマネギ栽培をするのがめんどくさい人は、ホームセンターや園芸ショップなどで苗を購入してくるのもおすすめです。もしも種まきをして発芽に失敗した場合も苗から始めるのがいいでしょう。苗はだいたい50本ずつ束になって300円程で購入出来ます。苗から栽培することで、種まきの失敗を恐れることなく、手軽にタマネギを育てることが出来るのです。苗から始めればすぐに定植をすることが出来るので、定植させるまでに時間をかけたくない人にもおすすめ。苗にも品種により種類があるので、自分の育ててみたい玉ねぎの種類の苗を選んでみて下さい。
タマネギの育て方④
玉ねぎに適した土作り
タマネギ定植させる前に、土作りも大切です。土作りは苗の定植を行う3週間程前から始めるのが良いでしょう。3週間程前に堆肥を家庭菜園などに入れ、2週間前に今度は石灰を入れて耕しておくのがおすすめです。栄養のある土を作ることで、定植がしっかりできて、タマネギの成長を良くしてくれます。その際の土のphは5.5から6.6ぐらいにして下さい。さらに定植の時期の1週間前には元肥を入れて、株の間を15㎝程にして畝を作りましょう。いい土作りこそいいタマネギの収穫に繋がります。
タマネギの育て方⑤
玉ねぎに適した肥料
タマネギの土作りで元肥をする場合に気になるのが肥料の種類です。タマネギを栽培するにあたっておすすめの肥料は、バランスのよい配合肥料です。野菜専用の肥料がホームセンターなどで販売されているので、それを購入して来て使うのが良いでしょう。他にも肥料として骨粉などのリンを多く含む肥料を使用することで、タマネギが大きく成長します。リンを多く含む肥料を使う場合、注意したいのが肥料を与える場所です。リンはあまり深くまでしみて行かないので、タマネギのように深く根が伸びる野菜に使う場合は、深くまで肥料を混ぜておく必要があります。
タマネギの育て方⑥
玉ねぎの植え付け
タマネギの植え付けを行う時期は、タマネギの苗が鉛筆程の太さになった時です。タマネギを植え付けする場合にある程度の大きさになってから寒さに合うととう立ちをしてしまいます。とう立ちとは、茎に花が咲くことです。植物はとう立ちすることで、生殖成長してしまうことで、この生殖成長が始まると栄養成長が止まって葉が固くなったり、味が落ちてしまうことがあります。それを防ぐ為にも適切な大きさの苗を植え付けしましょう。しっかり植えることができるかで、玉ねぎの成長などにも変化が出てくるので、しっかりと定植できるような環境も整えてあげましょう。
植え付けの苗の目安
植え付けに適したタマネギの苗の目安は、茎の太さが5~7㎜で、草丈が20㎝程、葉の数が3枚程で垂直に伸びていることです。さらに白い根が長く伸びている物が良いでしょう。植え付けに合った苗を植え付けすることで、タマネギの成長や収穫の際の大きさも変わってくるので、植え付けを行う前にぜひ苗の大きさをチェックしてみて下さい。
タマネギの育て方⑦
苗を植える方法
苗が出来たら、いよいよ植える定植作業に入ります。苗を植える際は、移植ごてなどを使い、苗を掘り出し1本ずつに分けます。1つの穴に1本の苗を植えるのが良いでしょう。タマネギの苗は浅植えがいいとされていて、指などで穴を開けて苗の白い部分が半分埋まるように植えるのが良いです。植えた後はしっかり水やりをして下さい。あまり深く植えると、成長する際に縦長のタマネギになってしまいます。綺麗な真ん丸な玉ねぎを作る為にも、植える際の土の深さにも注意してみて下さい。
根切り植えの方法
タマネギの苗を植える方法には根切り植えと言う方法もあります。苗の根を1㎝程に切って植える方法です。根を切って植えることで新しい根が伸びて、成長が促進されるという方法です。この方法をすると3~4日程でタマネギの苗の葉がピンとしてしっかり根付くと言われています。根がしっかり定植したか知るには、葉がしっかり上を向いてピンとしているかが目安です。しばらくは水をしっかりあげながら様子を見てあげましょう。
タマネギの育て方⑧
冬の時期の対策
タマネギを育てていく中で、気になるのが冬の時期です。寒さ対策として12月頃の時期になったら、株元に腐葉土や穀をまいてあげます。さらに寒さが厳しい地域などでは不織布をかけてあげるのも良いでしょう。根がしっかりしていないのに、霜が降りて霜柱が出来てしまうと、根が地面に浮き上がってきてしまいます。霜をそのままにしておくと、苗が枯れてしまう原因にもなるので、土と苗がしっかり密着するように足などで踏んで土を固めたりすることも必要です。
タマネギの育て方⑨
玉ねぎの追肥
タマネギは長期にかけて成長をしていくので、肥料をさらに追肥する必要があります。1回目の追肥の時期は12月中。この際におすすめの肥料は、鶏糞やボカシ肥です。この肥料を玉ねぎの株間にまいてあげると良いでしょう。さらに土が痩せていたりすると成長の妨げになるので2月の下旬ぐらいにさらに追肥を行います。ただ、追肥を何回も行えば良いわけではなく、土の様子などを見て肥料を調整しましょう。さらに生育期の後半に肥料をあげすぎると首のしまりが悪い玉ねぎになってしまうので、2月以降は肥料を与えないようにして下さい。
タマネギの育て方⑩
雑草対策
タマネギに限らず家庭菜園などで野菜を栽培する際に、気になるのが雑草です。玉ねぎも雑草が増えると玉ねぎ自身の成長が悪くなるので、こまめに雑草を抜く必要があります。また、雑草対策としてマルチを張って玉ねぎを栽培する方法もあります。しかしマルチを使っても隙間から雑草が伸びてきてしまうことがあるので、玉ねぎを上手に成長させる為にも雑草対策は欠かせません。少々手間のかかる作業ですが、美味しい玉ねぎを収穫する為にも雑草対策をしっかりしてみて下さい。
タマネギの育て方⑪
ネギ坊主対策
ネギ坊主とは玉ねぎの葉の上に蕾が出来ることで、とう立ちによる影響です。ある程度の大きさの玉ねぎの苗が低温にさらされるとどうしても花の芽があるネギ坊主が出てきてしまいます。そのままにしておくと、玉ねぎの芯が固くなってしまうので、ネギ坊主を見つけたらまめに摘み取ることが必要です。またこのネギ坊主が出来る原因には肥料不足もあるので、肥料が足りているかもチェックしましょう。
タマネギの育て方⑫
玉ねぎの収穫
さまざまな手間をかけた玉ねぎの収穫が出来るのが、5月の下旬から6月の上旬です。収穫の目安は玉ねぎの玉が十分に大きくなっていることです。さらに葉の部分が根元から倒れてくると、収穫時期のサインでもあります。この倒れた葉が枯れるまでに収穫するのが良いでしょう。さらに葉が黄色くなってくると、病気が発生しやすくなってしまうので葉が青いうちの収穫がおすすめです。一度に全部の玉ねぎを収穫したい場合は、全体の8割程の葉が倒れて来たら、収穫を始めましょう。
収穫方法
玉ねぎの収穫方法は、葉の付け根をつかみ、真上に引きます。なかなか抜けない場合はスコップなどを使って株の周りの根を切ってみましょう。収穫した後は3日程家庭菜園や軒下などに並べて乾燥させます。この際、家庭菜園が雨で湿っている場合は、傷む原因にもなるので、乾いている場所に干して下さい。または、晴れた日に収穫して一気に干していくのも良いでしょう。しっかりと干すことで玉ねぎの長期保存も可能になります。
玉ねぎを貯蔵してみよう
玉ねぎは長く貯蔵できるので、とても重宝します。収穫した玉ねぎは乾燥したら書くを4~5個ずつ葉の付け根を紐で縛って束ねて、吊るせるようにします。玉ねぎを吊るして置く場所は、風通しがよく直射日光や雨の当たらない場所が良いでしょう。よく軒下などで玉ねぎがぶら下がっているのを見ることがあると思います。玉ねぎの保管期間は、種類によっても違いますがだいたい2か月から6か月程です。また収穫仕立てと玉ねぎは新タマネギと呼ばれ、苦味も少なくサラダなどにしても美味しく味わえます。
まとめ
玉ねぎは栽培方法を知れば、家庭菜園でも作れる野菜です。玉ねぎはさまざまな料理にも使えるので、たくさん植えることでたくさん収穫できるのも嬉しいです。さらに貯蔵すれば長期間家庭菜園などで作った自分の玉ねぎを味わうことができるので、おすすめの野菜ではないでしょうか?玉ねぎは冬を越さなければ収穫できないことから、冬場の対策などが心配だった人もポイントを抑えれば、家庭菜園でも冬をしっかり越せて美味しい玉ねぎが収穫できるのです。ぜひたくさん植えることで、多くの玉ねぎを収穫してみましょう。
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