アイスランドホピーとは?その特徴と最適な栽培環境や正しい育て方をご紹介!のイメージ

アイスランドホピーとは?その特徴と最適な栽培環境や正しい育て方をご紹介!

柔らかそうな花びらがはかなげなアイスランドポピー。この可憐な花が風にそよいでいる姿を見ると春の訪れを感じますね。一見ひ弱そうなアイスランドポピーですが繁殖力があり育てやすい事から園芸種としても親しまれています。栽培環境や育て方などをご紹介いたします。

2019年11月28日更新

kureko
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目次

  1. アイスランドポピーとは
  2. アイスランドポピーの特徴
  3. アイスランドポピーの育て方/環境
  4. アイスランドポピーの育て方/種まき
  5. アイスランドポピーの育て方/植えつけ
  6. アイスランドポピーの育て方/ 生育管理
  7. アイスランドポピーの花
  8. アイスランドポピーの害虫対策
  9. アイスランドポピーの病気対策
  10. まとめ

アイスランドポピーとは

アイスランドポピーはケシ科ケシ属の多年草で、その多くがシベリア、ヨーロッパの寒帯~亜寒帯に分布しています。ケシ科ケシ属だけでも60種もありますが、さらに品種改良された園芸種が数多く世界の各地域で栽培されるようになり、温暖な日本でも育てられるようになりました。

アイスランドポピーの名前の由来

アイスランドポピーの名前の由来は、18世紀に北極探検隊に加わっていたロシア人の植物学者がシベリアで花を発見したことにより、シベリアヒナゲシという名前がつけられました。しかし発見した時のシベリアの気候がアイスランドの気候に似ていたことからアイスランドポピーという呼び名が定着し、シベリアヒナゲシという名前は全く使われなくなりました。日本には大正時代初期に渡来し、現在に至っています。

アイスランドポピーの基本情報

学名:Papaver nudicaule「パパウェル・ヌディカウレ」

科名:ケシ科

原産地:北アジア(シベリア地方)

和名:シベリアヒナゲシ

アイスランドポピーの特徴

特徴1:1つの茎に1つの花

特徴の1つ目は 一つの茎に一つの花を咲かせる事です。株元から一本ずつ花柄を伸ばして一輪ずつ花をつけます。茎や蕾は細かく柔らかな毛で覆われていますが、これは原産地がシベリアであるアイスランドポピーが寒さから身を守るためと考えられています。

特徴2:葉の形や生え方

2つ目の特徴は葉の生え方が、ロゼット状に根生(こんせい)しています。ロゼット状とは葉が地面に放射状に貼りつくように広がる事、また根生とは根元から葉が出ている事で、まるで地中の根っこから葉が出ているように見えるのがアイスランドポピーの葉の特徴です。葉の形も羽状深裂(うじょうしんれつ)と言って葉の中央脈まで深く切れ込みが入っています。葉の色は白っぽいグリーンで茎や蕾とは違って葉には毛が無く、つやつやしています。

特徴3:癒し効果がある優しい香り

3つ目の特徴として、柔らかな花からはほのかに優しい香りが漂い、この香りは癒し効果があると言われています。薄い花びらがピンクや赤やオレンジなど暖かい花色に染まり、風にゆれる姿が可愛らしく、花言葉にも「なぐさめ」や「いたわり」など癒しの言葉があります。

アイスランドポピーの育て方/環境

育て方に適した環境とは

日照時間が少なく、水はけの悪い場所は生育が甚だ悪くなるので注意が必要です。逆に日当たりが良くて、水はけの良いそれほど乾燥しない土壌なら問題なく育てることが出来ます。さらに風通しがよく、有機質に富んだ土壌でしたら申し分ありません。

育て方に良い土壌とは

アイスランドポピーは中性に近い弱アルカリ性を好みますので、土壌が酸性の場合は、苦土石灰を施して土壌を中和してから栽培にとりかかりましょう。アイスランドポピーは寒冷地シベリアが原産地だけあって、高温多湿に弱いので暑すぎない環境で育てる事も大切です。

連作をしない事も重要

アイスランドポピーは連作が苦手な植物なので前年に育てた場所ではなく、別の所に植えて下さい。また、深植えはせず、通風をよくするため株と株の間隔を15~20㎝くらい空けて植えましょう。

アイスランドポピーの育て方/種まき

種まきの方法

種まきの方法は、戸外の花壇に直播きする、鉢に直播きする、直播きしたのを移植するなどがあります。アイスランドポピーは根がまっすぐに伸びていく直根性(ちょっこんせい)で、直根性の植物は、移植を嫌うといわれていますが、種が細かくて直播きも大変なので育苗箱や3号ポットに蒔く方法がわりと用いられています。そして若い苗であれば直根性であっても植え替えは可能です。種まきの時は手のひらの上で種と土とを軽く混ぜ合わせることによって種が土になじんで発芽率がアップします。

種まきの時期と覆土

種まきの時期は秋の初め頃、9月末~10月頃が適期で気温が15~17℃が適温です。また、種まきの後、土をかぶせることを覆土(ふくど)といいますが、アイスランドポピーは種が細かいだけではなく、発芽するときに光が必要な好光性種子なので覆土はしません。

種まき後の水やり

発芽するまでは2週間ほどかかりますが、その間乾燥を避けるために水やりをします。その際、小さくて細かい種が動いたり飛んでしまわないように霧吹きで優しくかけるか、鉢の底から水を与える底面吸水にし、日陰で管理します

アイスランドポピーの育て方/植えつけ

苗の植えつけ

発芽してきたら苗の間引きをし、本葉が6~8枚くらいになったら1本立ちにして花壇や鉢に苗を植え替えます。前述のようにアイスランドポピーは直根性で根が傷むと生育が悪くなりますので苗の根鉢(根と土がひと塊になった部分)を崩さないように丁寧に植え付けます。

苗の植え付け時には庭植え、鉢植えともに、効き目がゆっくりで肥料やけを起こしにくい暖効性肥料をませておきます。苗を鉢に植える場合は根鉢より大きな鉢に、目安としては1株の苗なら3号鉢、2株の苗なら6号鉢に植え付けます。庭植えの場合は苗の株間を15~20㎝ほどあけると花が咲いた時の間隔がベストな状態になります。

地植えの楽しみ、こぼれ種

アイスランドポピー2株以上を庭に地植えしていると、こぼれ種で自然に発芽し、翌年も咲いてくれることがよくあります。花が終って種が出来るとこぼれ種が根元で発芽したり、又、遠くへ飛ばされたこぼれ種が意外なところで発芽して花を咲かせてくれます。

こぼれ種で咲く花

他にもこぼれ種で咲く花はたくさんあります。白い花を咲かせるノースポールや、ネモフィラや、マーガレット。青い花のビオラ。他にもオダマキや、小さくて可憐な花、冬しらず(ポットマリーゴールド)や、デルフィニューム、繁殖力が強いビデンスなどこぼれ種で咲く花は数え切れませんが、いづれのこぼれ種もアイスランドポピーのように小さくて細かい種が特徴です。

アイスランドポピーの育て方/ 生育管理

肥料と水やり

Photo by sorarium

鉢植えの方は月に1~3回の割合で液肥を与えます。庭植えは苗を植える時に暖効性肥料を与えていれば特に与えなくても大丈夫ですが、春の開花前に置き肥を与えても良いでしょう。水やりは、アイスランドポピーはもともと高温多湿を嫌う植物なので乾き気味を好みますので土が乾いてきたらたっぷりと与えますが、乾き気味に管理して下さい。庭植えは天然の雨だけで特に水やりの必要はありません。

冬の管理や日当たりは

寒冷地シベリア原産だけあって寒さには強く種から育てたものは霜に当たっても大丈夫ですが、店で購入したものは霜に当たると葉が傷むことがあるので北国の地域では霜よけした方が良いでしょう。日陰では開花が鈍りますのでとにかく日当たりの良いところで育てて下さい。また開花したら花がらをそのままにしておくとそちらに養分を取られてしまい、株全体に行き渡る養分が少なくなるので早めに摘み取りましょう。

アイスランドポピーの花

前述のようにアイスランドポピーはシベリアからアジア大陸北部にかけて生息している宿根草で、早春から初夏まで楽しむことが出来ます。本来は多年草ですが、高温多湿に弱い事から夏が苦手な花なので秋に種を蒔き翌春に花を咲かす1年草として扱うようになりました。

ピンクや赤の色は無かった?

花色は赤、オレンジ、黄色、白、ピンク。今でこそピンクや赤など多彩なアイスランドポピーですが、実は本来の野生のアイスランドホピーは白と黄色だけでピンクや赤はありません。品種改良の結果、現在では赤やオレンジ、ピンク等の花が楽しめるようになりました。背丈は30~40㎝にまで成長し、3月~5月頃までピンクや赤やオレンジ、白、黄色の色あざやかな花を咲かせます。

花の特徴

アイスランドポピーの花は、薄く光沢のある美しい4枚の花弁を持ち、中心にある雌しべは多数の雄しべに囲まれていて、円筒形の子房の頂部には筋が放射状に数本入っています。花が終わると子房の中にたくさんの細かい種子が出来て、種子は熟すと花蓋の隙間からこぼれ種となって飛び散り、最適な環境になると発芽します。日本で栽培されるポピー類で他にはヒナゲシや、オリエンタルポピーなどがありますが真っ先に開花するのがアイスランドポピーで、春先の花の少ない時期の花壇を彩ってくれます。

アイスランドポピーの害虫対策

アイスランドポピーはさほど害虫の被害はありませんが、どんな植物にでもつきやすいアブラムシの発生などが考えられますので常に注意深い観察を心掛けましょう。

害虫/アブラムシ

アブラムシは体長およそ1~4mmほどの小さな害虫です。多くの植物に寄生し、おもに新芽やつぼみについて汁を吸い、成長を阻害します。さらに、ウィルス病を媒介するため、やがて植物はダメージを受けて枯れてしまします。

アブラムシの活動時期は

Photo byMabelAmber

1年を通して警戒する事が必要ですが、寒さや暑さが苦手なので、特に活動する時期は3~10月です。アイスランドポピーの開花時期の3月に重なるので気をつけたいですね。

駆除方法は

「オレート液剤」などの浸透移行性の強い殺虫剤や、狭い範囲に散布する時に手軽に扱えるスプレータイプの「ベニカエーススプレー」などが便利です。発見が早いほど効果的ですので日常の観察を習慣づけましょう。

アイスランドポピーの病気対策

アイスランドポピーには格別これと言った病気はないのですが、低温多湿時の環境で発生しやすい病気として灰色かび病が挙げられます。

灰色かび病

灰色かび病は春先から梅雨にかけての雨が多い時期に発生しやすい病気です。多くの植物の、蕾、花、葉、茎など大部分に発生し、成長を妨げたり、枝や茎が侵されると、そこから上の部分が枯れてしまいます。

予防方法は

植物の密植をさけ、風通しを良くし湿度が高い状態をなくして植物を健康な状態で育てます。水やりも、与え過ぎず土が乾いてからあげるようにします。枯れた葉や咲き終わった花がらも見つけしだい摘み取ります。

発病してしまったら

繁殖力が強いので、早めに発病部を取り除き、アリエッティC水和剤やベンレート水和剤、トップジンMゾルなどの薬液を散布します。

まとめ

アイスランドポピーの特徴や育て方についてお話してきましたが、最後に増やし方のお話をしたいと思います。花が終わったら種を採取し、秋に蒔きます。古い種は発芽率が低下するので採取した年の秋に蒔くのが一番有効です。種を採取せずそのままにしておいてもこぼれ種となって自然に生え育つ事も考えられますが、細かくて小さいので風に飛ばされたり雨に流される可能性もありますのでやはりしっかり採取する事をおすすめします。

普通花柄は摘んでしまいますが、種を取るためには花柄はそのままにして種に栄養が行き熟すまで待ちます。種が濃い茶色になったら手で採取します。採取した種は日陰で乾燥させ風通しの良い暗所に秋まで保管しておきます。

育てるのが苦手な人はこんな楽しみ方も

アイスランドポピーは鉢植えでも楽しめますが広い場所にピンクや赤など色とりどりの花がたくさん咲き誇る姿が一番似合う花です。そしてアイスランドポピーを満喫することが出来る場所は沢山あります。例えば「秩父高原牧場 天空のポピー」、横須賀くりはま花の国、館山ファミリーパーク、東京都の国営昭和記念公園、兵庫県観光施設の「あわじ花さじき」など全国にはたくさんの観光スポットがあります。ぜひご家族やお友達とお出かけ下さい。
 

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