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ウバメガシとは?特徴を踏まえた育て方・栽培方法をわかりやすくご紹介!

ウバメガシとはどのような樫の木かご存知ですか?気をつけて見ていると街なかでも非常によく見かけるポピュラーな木で排気ガスにも強い木として人気の植物。ウバメガシの名前の由来や種まきから苗を作って植え替えとこれを読めばこの植物がわかる樹木マニュアルを御覧ください。
2020年8月27日
佐藤3
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はじめに

ウバメガシの名前の由来や育て方・花の時期を紹介

ウバメガシとは姥目樫と書く日本の樫の木の中のひとつの種類。樫の木と言えばいわゆるよく知られたどんぐりの木で、街路樹としても日本全国で見かけることができる身近な樹木です。〇〇ガシと呼ばれる木はこの他にもたくさんありますが、その中でも幹や枝が非常に硬くて良い燃料として名高い備長炭の原料にも選ばれるほど。樹木の栽培といえば敷居が高いように感じる方も多いでしょうが、排気ガスにも強く現代の街なかでも育てやすい植物なので初心者の方でも失敗が少なくおすすめ。今回はこのウバメガシ栽培を植え付けから日常管理・種まきからの増やし方とご紹介していきます。

ウバメガシについて

まずはウバメガシの基本情報と花の咲く季節やその様子から見ていきましょう。原産地の中には日本もありますが寒い地方では栽培も難しく、関東以南の暖かい地域であることがポイントとなってきます。

ウバメガシの基本情報

科・属:ブナ科コナラ属
原産地:日本の関東より南・朝鮮半島・中国
学名:Quercus phillyraeoidesA. Gray

ウバメガシの開花時期

ウバメガシの花は4-5月ころに咲きます。その色は黄色く雄花と雌花に分かれているのが特徴的。通常よく目立つ花穂となっているのが雄花で咲き終わるとポロッと枝から落ちているのを開花時期にはその株元によく見かけるでしょう。それと比べて雌花は1本の枝の先に2つずつしか咲きません。

ウバメガシの特徴

ウバメガシの名前の由来と共にその特徴を3つご紹介します。名前の由来は栽培するのには直接関係ないことですが、自分の持っている植物についてのうんちくがあることはちょっとした自慢にもなり、なお一層その植物に対する愛着がわくことでしょう。

特徴1.見た目・名前の由来

ウバメガシの葉は非常に固く、ツルツルとして濃い緑色の丸みが強い形をしているのが特徴。またその実はどんぐりと呼ばれるものでこれがウバメガシ(姥目樫)の名前の由来にもなっています。その由来とはおばあさん(姥)の目の色のような実がなる樹木というもの。また一部では姥ではなく馬がなまってウバになったという由来が伝わっているところもあります。

特徴2.生け垣にも出来る丈夫な植物

はじめに触れましたがウバメガシは排気ガスにもとても強い性質を持っているという特徴があります。そのため人家の生け垣としてもよく利用されているのを見かけることも多いでしょう。常緑広葉樹ですのでしっかり手入れさえしていれば、冬にもピカピカの緑の生け垣が暮らしている家族だけでなく、お客様や道行く人々を楽しませてくれます。

特徴3.日本で唯一のコナラ亜属

〇〇ガシと名前のついた植物は日本にもたくさんありますが、その中でコナラ亜属であるのはこのウバメガシだけ。その点では価値のある木とも言えますね。小豆島の皇子神社愛知県知多郡の羽豆神社ではウバメガシの社叢(しゃそう:社を囲む林のこと)が国の天然記念物に指定になっているほどです。


ウバメガシの育て方1.日当たり

ウバメガシとはどんな木なのかひととおり見てきたところで早速その育て方をご紹介していきます。まずはこの木が好む日当たりから。樹木は一度植えてしまうと植え替えが大変ですので、まずは大事な置き場所から決めていくのが良いでしょう。

ウバメガシか好む日当たり

この木は日当たりの良い場所を好みます。寒いところは苦手ですので、本州の関東以南が栽培には向いている地域。

ウバメガシの栽培ポイント

ウバメガシとは基本的に日当たりが良い場所で肥沃な土壌であれば、苦労することなく根付いてどんどん勝手に生長していく手間がかからない木。その分日当たりには十分注意して、庭木として植樹する場合はよくおひさまが当たるところに植え替えてあげてください。

ウバメガシの育て方2.土づくり

ウバメガシ用の土づくり

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ウバメガシは一旦根が張ってしまえばよほど水はけがよろしくない土壌でない限りすくすくと大きくなりますが、植え付けや植え替えの時は肥沃な土を用意してあげてください。鉢穴を掘ったら半分くらいの割合で堆肥と腐葉土を足したものを混ぜ込んだ土作りをしてあげると良いでしょう。

ウバメガシの栽培ポイント

鉢植えで育てる場合は植え替えも必要になってきますが、地植えにするなら用土の心配は1度きりのもの。また手入れも簡単なウバメガシは気にかけることといったら季節ごとの剪定とこの土づくりくらいです。根づきも土の出来で変わってきますので生長の早さにも影響するポイントとなる部分。水はけは良いけれど乾きすぎない肥えた土を用意してあげてください。

ウバメガシの育て方3.植え付け植え替え

大きなウバメガシの木を購入した場合は植え付け植え替えは大変かもしれませんが、力が弱い女性でもできる植木の植林のやり方動画も一緒にご紹介します。このようなやり方であれば重たい木でも、誰でもひとりで植え付けることができます。

ウバメガシの植え付け植え替え時期

植え替え時期は3-7月ころまでに終わらせるようにしてください。ここで差す植え替えとは移植のことではなく苗を植え付けることを差しています。初心者の方にはウバメガシの移植は根切り(伸びている生長した根を切り新しい根を出しておく作業でそれなりに長い準備期間も必要になる作業)など難しいことも多いのでおすすめしません。

植え付け植え替えの方法


先ほど土づくりでご紹介したよく肥えた多湿で水はけのよい土を掘り上げた土にしっかり混ぜ込んで植え付けてください。植えてすぐは根が定着する大切な期間でこの時期だけはしっかり水やりをして乾燥させないよう気をつけましょう。

ウバメガシの栽培ポイント

暖かい時期であれば植え付け植え替えはスムーズに進みます。特に新芽が出てくる3-7月ころは根付きもよく失敗が少なく植え替えができるのでこの時期を選んで作業をしてください。植え付ける日も暖かい日であるとなおよいです。生け垣として植え付ける場合はあまり株間を狭めすぎると根張りが競争になってしまうので、ある程度間隔を開けて植え替えてあげましょう。

ウバメガシの育て方4.日常の手入れ

ウバメガシの手入れと時期1.水やり

Photo byannawaldl

基本的に地植えであれば水やりはまったく必要はありません。自然に振った雨で十分水分が足りるでしょう。しかし植え付けや植え替えた直後はしっかりと水やりをして、株が根を張るお手伝いをしてあげると良いですね。

ウバメガシの手入れと時期2.肥料

肥料もほぼ必要ないと思ってよいでしょう。土留めなどで傾斜の激しい場所に植わっているもので半分根が外に出ているようなものは養分不足も考えられますので、春と秋の2回肥料を与えると大きく健康に育ちます。

ウバメガシの手入れと時期3.剪定

日常のお手入れというわけではないのですが、よくあちこちランダムに枝を伸ばす植物なので乱れた枝はこまめに剪定してあげる必要があります。時期的には6月ころから新しい枝が目立ってきますので様子を見ながら秋涼しくなった9-10月ころまでに剪定を数回繰り返して形を整えてあげると良いでしょう。特に生け垣にした場合は枝の乱れは気になりますので、もう少しこまめに剪定しても。

ウバメガシの栽培ポイント

ウバメガシの世話で、こまめなお手入れが必要なのは剪定でしょう。定期的に形を整えてあげることで庭木として見栄え良く育てることができます。刈り込みのコツはピンピンと飛び出た部分にハサミを入れてあげることです。

ウバメガシの育て方5.どんぐりの収穫

樫の木を庭に植えたなら楽しみなのはどんぐりの季節です。小さなお子さんがいるご家庭ならばそれを使っておもちゃを作ったり、お店やさんごっこのお金の代わりなどにもなるでしょう。自分で増やしたい人にとっては、種ともなるどんぐりの収穫について見ていきます。

ウバメガシの収穫時期

春咲いた花が受粉していれば秋にはどんぐりの収穫時期になります。種まきに利用するのであれば無理に採取する必要はなく、十分成熟して自然に落ちてきたものを拾う形で良いでしょう。

ウバメガシの栽培ポイント

ウバメガシのどんぐりは食用にもなりますが、風で簡単に落ちてしまうので食べるために収穫するのは工夫や管理が必要で自然に任せてですと満足する数を集めるのは難しいでしょう。種まき用のどんぐりであれば熟していれば利用できますので、それほど収穫に気を使う必要はありません。

ウバメガシの育て方6.増やし方


ウバメガシは種まきで増やす

収穫したどんぐりを使って種まきから苗を作ってウバメガシを自分で増やしてみましょう。とても生長がゆっくりとした木なので生け垣に使えるくらいまで大きくするのには目安として5年ほどかかります。長い距離を囲うのであればそれなりの本数も必要になりますが、自分で増やしたウバメガシで家の周りを飾るのはとても素敵なことですね。

種まきの時期とやり方

種まきは収穫したあとすぐに植える取りまきで良いでしょう。こぼれ種からも発芽することもあるくらいですので、難易度は高くありません。注意することといえば種を乾かさないことで、それさえクリアできれば秋まきを避けて春まきにすることも可能。関東以南ですのでそれほど冬の寒さが厳しい日ばかりが続くことはないでしょうが、春まきの方が多少苗の管理は楽になります。

ウバメガシの栽培ポイント

ウバメガシの種まき用のどんぐりは水につけて沈んだものを使います。これは虫に食われて中がすでに空っぽなものもあるためそれを見分けるためにも行います。水からあげたら土の中に横向きに埋めて植えから乾燥対策として落ち葉や腐葉土を掛けておきましょう。土が乾かないように様子を見ながら水やりをすれば翌春には発芽してきます。

まとめ

丈夫で育てやすいウバメガシを庭木や生け垣に

出典: https://image.rakuten.co.jp/hanahiroba87/cabinet/harvest/niwaki/tn06-538n001-01.jpg

ウバメガシは備長炭にもなる固くてしっかりとした丈夫な木。車やバイクなどの排気ガスにも負けないので市街地の街路樹や住宅地の生け垣にピッタリの木です。育て方も簡単で時間はかかりますがどんぐりからの種まきでのんびりと苗から愛情をかけて栽培するのもまた楽しいでしょう。手入れはこまめに剪定をして形を整えてあげてください。手間をかけたぶん美しい姿を見せてくれる常緑広葉樹のウバメガシ。あなたの庭でも栽培してみてはいかがでしょうか。

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