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「運命を分けたザイル」は実話の登山映画?原作含めて映画内容や魅力を解説!

「運命を分けたザイル」はどんな映画か解説します。あらすじ、原作、監督、出演者について説明し、映画「運命を分けたザイル」の劇場予告編の無料動画やDVD販売の紹介もします。そのあとでネタバレの全ストーリーを紹介。最後に映画の魅力と主人公二人の心の葛藤に触れます。
2020年8月27日
aakm.yamada
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運命を分けたザイル

映画「運命を分けたザイル」とは

英国の若い登山家ジョー・シンプソンとサイモン・イェーツがペルー、アンデス山脈のシウラ・グランデ峰の未踏の西面の壁に挑戦し、帰路にザイルでつながれたままで遭難する。究極の判断でイエーツがザイルをナイフで切り、シンプソンが墜落するがシンプソンは奇跡的に生還する。このエピソードを実際の登山の関係者3人へのインタビューと俳優によって再現された映像で構成される英国の実話ドキュメンタリー山岳映画です。

英国で興行収入1位!映画賞も受賞

この映画は2003年12月に英国で公開され、ドキュメンタリー部門興行収入1位のそれまでの記録を塗り替えました。2003年度の英国アカデミー賞(英国作品賞)、2004年度英国インディペンデント映画賞(ドキュメンタリー賞と技術貢献賞)を受賞しました。この映画の原題は「Touching the Void」ですが2005年に日本で公開された日本語版の題名は「運命を分けたザイル」です。

「運命を分けたザイル」のあらすじ

登頂後下山時にシンプソンが滑落

1985年英国人の若き登山家ジョー・シンプソン25歳とサイモン・イェーツ21歳がペルーのアンデス山脈のシウラ・グランデ峰(6,600m)に挑戦します。未踏の西面(下の写真)の氷壁を頂上目指して登っています。3日目に多くの困難に打ち勝って頂上に立ちます。しかし下山中に悪天候に見舞われる中でシンプソンが雪庇の崩落に巻き込まれ数十メートル滑落して右足を骨折します。登山経験の多いシンプソンは状況から判断して死を直観します。
 

イエーツは単独救出を目指す

この時イェーツは冷静で、他に救助を頼めない状況の中で二人で生還する方法を考えます。二人の体を90mのザイルで結び、シンプソンを45mおろして足場を確保させてからイェーツもその場所まで降りる、ということを何回も繰り返して下まで降りる単独救出を目指したのです。何回かは順調にいきましたが、そのあとでシンプソンの足場の雪庇が崩れて宙吊りになってしまいます。シンプソンは自分の手でザイルをよじ登ることはできず、イエーツもシンプソンの体重にひきずられて、自分の体を確保するのが難しくなってきます。この極限状態の2人の葛藤と決断を描いたのが「運命を分けたザイル」という作品です。

「運命を分けたザイル」の原作について

原作は「死のクレバス アンデス氷壁の遭難」

Photo by Masa Sakano

「運命を分けたザイル」(原題は「Touching the Void」)の原作は、世界中でベストセラーになった実話ノンフィクション山岳文学の「死のクレバス アンデス氷壁の遭難」(原題は「Touching the Void」)です。著者はペルー、アンデス山脈のシウラ・グランデ登頂で遭難した二人組登山家のうちの一人で奇跡の生還を果たしたジョー・シンプソンです。

原作はシウラ・グランデ遭難の3年後に出版

世界中でベストセラーになった実話「死のクレバス アンデス氷壁の遭難」は1985年のシウラ・グランデ遭難の3年後、1988年に出版されました。作品の中身はシウラ・グランデの未踏の西面氷壁登頂に成功したものの帰路で遭難し、ジョー・シンプソンが墜落骨折、宙づり状態になり、パートナーによるザイル切断によるクレバスへの墜落という絶望的な状況から奇跡的に生還した過程を、自身の肉体面の苦闘と、心の内面の葛藤の両面から実話として記録したものです。

「Touching the Void」の意味は?


原作の題名も映画の原題も「Touching the Void」です。日本語版の題名と全く違いますので原題の意味を調べてみました。Voidを辞書で引くと、虚、虚空、無、空間、空虚な感じ、満たされない感じ、などが出てきます。シンプソンがクレバスへ落下していく時の感覚なのか、クレバスの底で絶望的な状況にあった時やクレバスの底から生還までの苦闘中の心理状態なのかは分かりませんが、シンプソンが遭難し奇跡の生還を果たした過程の中で何か強く感じた内面的なものを訴えたかったように思われます。

「運命を分けたザイル」の監督と主な出演者

「運命を分けたザイル」の監督はケヴィン・マクドナルド

世界中で大ヒットした実話ノンフィクション文学『死のクレバス アンデス氷壁の遭難』を映画にしたのは、英国のドキュメンタリー映画界でもっとも有名な監督のケヴィン・マクドナルドでした。本物に迫る映像を目指し、撮影は実際の遭難現場のペルーのシラウ・グランデ峰で行いました。俳優によるアップ映像のみ欧州のアルプスで撮影されました。同監督は上の名画「ホイットニー」の監督を務め現在も活躍中です。

「運命を分けたザイル」の主な出演者

実際の遭難現場のペルーのシラウ・グランデに遭難した時の当事者、シンプソン、イエーツ、そしてベースキャンプでキーパーを務めたリチャード・ホーキングの3人が集まり、インタビュー出演しています。3人の俳優ブレンダン・マッキー(ジョー・シンプソン役)、ニコラス・アーロン(サイモン・イェーツ役)、オーリー・ライアル(リチャード・ホーキング役)が再現映像に出演しています。両者が巧みに組み合わされて遭難当時の状況を忠実に再現しています。

映画の見どころの紹介(1)

映画の見どころとなると、ネタバレ的な内容となることが多いので、ここでは見どころをネタバレパートとして紹介していきます。ネタバレが気になる方はご注意ください。

ネタバレパート1:イエーツがザイルを切る

シンプソンが宙吊り状態になり、悪天候と厳しい寒さの中でこのままでは二人とも滑落して死ぬか、凍死するでしょう。それを避けるためにはザイルを切る以外に方法はありませんが、それはシンプソンが死ぬことを意味します。に直結します。イエーツは状況を冷静に判断して「ほかの選ぶべき道はありえない」と、ナイフを取り出してザイルを切ります。シンプソンは下で大きく口を開けたクレバスの中へ墜落していきます。

ネタバレパート2:ザイルは切られたことをシンプソンが知る

シンプソンはザイルを切断されて、下の大きなクレバスの中に落ちていきます。誰もが落下者の死を予想する状況ですが、シンプソンはクレバスの中の氷の棚に積った新雪に引っ掛かって、気を失った状態で死を免れます。やがて正気に戻り、体につながったザイルを手繰り寄せます。ザイルの切断面を見て、ナイフで切られたことを知ると声を上げて泣き出します。

映画の見どころの紹介(2)

ネタバレパート3:シンプソンがクレバスから奇跡的に生還する

シンプソンは氷の棚から暗闇のクレバスの底まで苦労の末にたどり着きます。そこにはわずかな太陽の光が差し込んでいました。その方向に進み、外の世界につながる小さな穴を発見します。この穴から外界への脱出し、それからベースキャンプまで超人的な精神力と体力で生還します。生還に向けての3日間ほどの死闘の描写がこの映画のメインパートになっています。


ネタバレパート4:イエーツはなぜかキャンプ地に居続けた

イエーツはベースキャンプに戻ってから、シンプソンの死は間違いないと思いながら、キャンプを撤収せずにそこに居続けたのです。そして、ついに明日はキャンプを撤収しようと決めた最後の晩、真夜中に自分を呼ぶ声に気が付きます。声の先には、シンプソンが別人のような非常にやつれた姿で横たわっていました。それは遭難してから4日目、ベースキャンプを出発してシウラ・グランデに向かってから7日目のことでした。

「運命を分けたザイル」の魅力と二人の心の葛藤

この映画の魅力

この映画の魅力は何と言っても、シンプソンが数々の困難に打ち勝って、超人的な努力で生還する過程の描写でしょう。もうひとつは、ザイルを切ったことに対する、是とする心、否とする心の両方を主人公二人が抱えて葛藤する姿が描き出されていることです。原作のドキュメンタリー小説では著者のシンプソンが自分の立場だけから書いたものですが、映画では、シンプソンとイエーツイの両者がインタビュー出演してその時々の自分の考えや気持ちを語っていますので、主人公二人の心の葛藤の様子がよく理解できます。二人の心の中の葛藤については次に紹介します。

イエーツの葛藤

英国に戻ったイエーツは、「自分が生きるためにザイルを切った」と正直に告白します。そのために登山者たちからバッシングを受けます。この時、シンプソンは一貫してイエーツを援護します。逆の立場であったら自分もそうしただろう、と述べたのです。イエーツの「あの時にザイルを切ったのは、ほかに方法はなかった、あれが最善の手段だ」という考えと、「パートナーが吊り下がっているザイルを切った」という罪悪感の葛藤はいつまでも続くことでしょう。「一生涯その罪の重さを背負っている」と本人は語っています。
 

シンプソンの葛藤

シンプソンはザイルが刃物で切られたことを知った時には声を上げて泣きました。どんな思いで泣いたのでしょうか? あとでは、その時の気持ちを「ザイルが刃物で切られていることは、イエーツが生きていると考えられるのでうれしくなった」と述べています。また、イエーツに対しては「君を責めたりはしない。それしか方法はなかったのだから。二人が生きてここに居られるのは、君がザイルを切ったおかげなのだ。」といい、感謝さえしています。また、「死のクレバス アンデス氷壁の遭難」を出版したのも、命の恩人のイエーツに捧げるつもりだった、とも述べています。シンプソンの心の中では、相反する気持ちが葛藤しているのでしょうが。

主人公二人のその後は

シンプソンのその後

シンプソンは遭難から生還後に6度に及ぶ足の手術を受け、9カ月間もギブスで固定していましたが、厳しいリハビリに耐えて自分の足で歩けるようになります。2年後にはまた登山を始めます。2003年公開の「運命を分けたザイル」への出演ののち、2007年公開の「運命を分けたザイル2」にも出演し、1936年の天才登山家トニー・クルツのアイガー北壁初登頂を追体験しています。

イエーツのその後

イエーツは遭難事件後も登山を続けていた筈ですが、詳しい情報はありません。2003年にはシンプソンとともに「運命を分けたザイル」に出演しています。その後は登山活動のほかに著作活動もしていたようで、2012年に新しい書籍のプロモーションを兼ねたトークイベントがカナダのバンクーバーで行われています。また、2013年の7月にはペルーのシウラ・グランデのベースを含む山々をめぐる19日間のトレッキング、11月にはエクアドルの4000-6000m級の山々の頂上をめぐる16日間のツアーに参加しています。いずれにも「サイモン・イエーツと巡るーー」とのタイトルがついています。元気に登山活動を続けている様子です。

映画「運命を分けたザイル」の無料動画とDVD紹介

「運命を分けたザイル」劇場予告編の無料動画


実話ドキュメンタリー映画「運命を分けたザイル」がどんな映画かを知るには劇場予告編を見るのがベストの方法ですね。DVDを購入する前にこれを見て購入するかどうかの参考にするとよいでしょう。下に予告編の無料動画を紹介します。

「運命を分けたザイル」DVDの紹介

アマゾン、楽天などのサイトで実話ドキュメンタリー映画「運命を分けたザイル」のDVDが売られています。新品も売られていますが、圧倒的に中古DVDが多く出ています。山岳映画の名作であるだけに発売当時に多くの人がDVDを購入したようです。また、ツタヤでDVDをレンタルすることもできます。

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「運命を分けたザイル」のフル動画を無料で見る

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おわりに

ここまでお読みいただき有り難うございます。いかがでしたか。
映画のような状況の中でザイルを切ったイエーツは「自分が生きるためにザイルを切った」と告白し、ザイルを切られたシンプソンは「立場が逆だったら自分も切った。イエーツのお陰で、結果的に自分は生還できた」と感謝しています。しかし、ほかの登山家たちはイエーツを非難しました。非難した登山家が同じ立場に立たされたらどう行動するか知りたいものです。私は、イエーツもシンプソンも心の中で思っていることはわかりませんが、外に向かっての発言内容は立派だと感じました。

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