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シキミの育て方とは?鉢植えでの育て方や挿し木での増やし方も解説!

シキミの育て方をご存知でしょうか?縁起の良い植物としてよく育てられているシキミですが、実は強い直射日光を苦手としていたり、毒を持っていたりと、知っておきたいポイントが沢山あります。今回はそんなシキミの育て方のコツや挿し木での増やし方などを解説します。
更新: 2022年1月27日
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シキミの育て方とは?

縁起の良い常緑の木を育てたいと考えている方にオススメなのが「シキミ」です。榊と同様に扱われることもあるような縁起の良い木であり、よく育てられていますので、見たことがある方も多いのではないでしょうか。気軽に育て始めることが出来ますが、育てる前に知っておきたいポイントが色々ありますので、先に基本を押さえておきましょう。今回はそんなシキミの育て方のコツや挿し木での増やし方などを解説します。

シキミの特徴

シキミとは?

シキミとは、マツブサ科シキミ属に分類される常緑の樹木です。マツブサ科ではなく、シキミ科とされることもあります。原産地は本州や沖縄、台湾などで、樹高は2~10mと丁度良い大きさの木です。よく見かけるのは寺院や墓地などで、家庭の庭にもあります。萌芽性が良い為、生垣にもよく利用されている植物です。また、枝葉に香りがあり、刈り込むと香りがするのも特徴で、線香の材料にも使われています。

シキミは初心者でも育てやすい?

初心者の方が気になるのが育てやすさですが、手放しで育てられる訳ではありませんので、少しお世話をするつもりで育てていきましょう。耐暑性はある程度ありますが、耐寒性があまり無く、寒冷地で育てるのには向いていません。暖かな地域で育てると良いでしょう。

シキミの開花時期

開花時期は3~4月の春時期で、画像のような白い花を咲かせます。花の大きさは3㎝ほどあり、萼と花弁が10~20枚ほど付いています。花後には面白い形の実が付くのも特徴です。この白花が基本ですが、最近では赤系の花を咲かせる種類も出てきており、人気です。

シキミには毒がある

育てる際に必ず知っておくべきなのが、毒についてです。根から花まで、全面的に毒が含まれており、毒は「アニサチン」という猛毒で、実を食べてしまえば死に至る可能性もあるとされている程です。その為、国内で唯一、劇物に指定されている樹木です。ただし、恐ろしい毒ではあるものの、実を一つ口に入れた程度で死に至る訳ではありません。致死量は実で15個ほどだと言われていますので、気を付けていれば大丈夫です。

シキミと榊との違いは?

よく似ているのが榊(さかき)です。榊は神棚にお供えするものとしてよく知られており、シキミは寺院でよく使われている等、使用方法が若干違います。また、植物としても違っており、榊はモッコク科サカキ属に分類されています。地域によっては榊と表記されて販売されていることがありますので、覚えておきましょう。

シキミの種類

シキミの種類①ウスベニシキミ

こちらは名前の通り、淡い赤色の花を咲かせる種類です。白花よりも派手さがあり、人気があります。ピンク系の花が好きな方にオススメです。

シキミの種類②イリシウム・ヘンリー

こちらは中国西部が原産の種類です。こちらもピンク系の花色となっていますが、ウスベニよりも濃いピンクをしており、派手な印象があります。また、光沢があるのもポイント。葉も光沢があり、コントラストの強い種類となっています。

シキミの種類③イリシウム・フロリダナム

こちらは北アメリカの南部に分布している種類です。画像の通り、とても面白い見た目の赤花を咲かせます。開花時期は5~6月で、香りが良いことでも知られています。気になる方はチェックしてみましょう。


シキミの花言葉と名前の由来

シキミの花言葉

綺麗な花を咲かせますので、花言葉も付けられています。花言葉は「猛毒・甘い誘惑・援助」の3つです。猛毒は強い毒を持っていることから付いた花言葉で、甘い誘惑は香りがあることから付けられた花言葉です。援助は、よく仏前に備えられているように、亡くなった方があの世へ行く手助けをすることが由来となっています。

シキミの名前の由来

不思議な響きの植物名となっていますが、これは毒と関係しています。猛毒の実を付けることから「悪しき実」と呼ばれており、それが今の呼び方へと変わっていったとされています。その他、「シキビ」と呼ばれたり「コウノキ・コウノハナ・ハナノキ・ハナシバ」などと呼ばれることもあります。また、漢字では「樒」と書きますが、「櫁」「梻」と表記されることもあります。

シキミの縁起について

育てる際に気になるのが縁起についてですが、非常に縁起の良い樹木ですので、安心して育てられます。毒性が強い為、「悪霊や邪気を払う」とされており、お寺などにもよく植えられているのです。縁起が気になる方にとって安心の植物と言えます。また、縁起で言われる悪霊や邪気以外にも、動物が食べられない植物ということで、ケモノから墓を守ってくれる植物とされてきました。

シキミの販売価格は?

シキミの販売価格

気になる苗の販売価格ですが、実は安く販売されており、800~1500円程度で購入出来ます。これくらいの価格帯であれば気軽に購入出来る方も多いので、ぜひ育ててみて下さい。ただし、苗を販売しているお店があまり多くありませんので、もしお近くで販売店が見当たらない場合は、ネットショップを利用すると良いでしょう。ネットショップではセット売りのものも販売されていますので、生垣にしたい方は複数株を購入するのがオススメです。

シキミの選び方

苗を購入する際、なるべく品質の良い苗を選びましょう。意外と品質のばらつきが大きい植物で、品質が悪いものは育ちが悪くなりますので注意します。小さい苗よりも大きい苗の方が状態が分かりやすいのですが、大きくなるほど価格も高くなります。葉の色や幹の様子、病害虫の被害が無いかをチェックしてから購入して下さい。

シキミの育て方①環境

シキミは地植え?鉢植え?

よく地植えで育てられている植物ではありますが、鉢植えで育てることも可能です。地植えの場合は水やり等の手間が減るメリットがありますが、場所を移動出来ないデメリットがあります。実は強い直射日光を苦手とする面もありますので、移動が必要な環境で育てる場合は鉢植えを選択すると良いでしょう。

シキミに適した生育環境

日光はある程度必要ではありますが、株元に強い日差しが当たると乾燥して弱ってしまいます。午前中は日が当たり、午後は日陰となるような半日陰の場所に植え付けて育てると良いでしょう。日が当たる場所で育てたい場合は、株元にグランドカバーとなる植物を植えて日光を防ぐ方法もあります。土質はあまり選びませんので、水はけにだけ注意して下さい。水はけが悪いと枯れる危険性があります。

シキミの夏冬の管理

夏冬の管理には気をつけましょう。夏の高温乾燥を好みませんので、風通しを良くしておき、乾燥しないよう管理します。また、冬の寒さも苦手です。本州の多くの地域では問題ありませんが、土が凍る寒冷地では冬越し出来ない場合があります。そういった地域で育てる場合は鉢植えにして、寒くなってきたら暖かい場所に避難させると良いでしょう。

シキミの育て方②用土・植え付け

シキミの用土


用土は保湿性に優れた肥沃なものが適しています。鉢植えにする場合は、黒土に腐葉土を混ぜたものを使用すると良いでしょう。地植えにする際は、1ヶ月ほど前にたい肥と元肥を混ぜて耕してくと万全です。土壌を選びすぎる植物ではありませんので、気軽に用意しましょう。

黒土

腐葉土

シキミの植え付け

植え付けの適期は4月下旬~5月上旬です。晩霜の心配が無くなったら植え付けましょう。また、9月にも植え付けられます。地植えの場合は、植穴を掘って植え付けますが、浅植えにするのがポイントです。深さ5㎝程度で浅植えしましょう。植え付けたらたっぷり水やりをして完了です。複数株植える場合は、30㎝ほど株間を取って下さい。鉢植えする場合もほぼ同様に植え付けます。

シキミの育て方③水やり・肥料

シキミへの水やり

鉢植えにした場合は、土の表面が乾いてから水をたっぷり与えましょう。乾燥には弱いので、水切れには注意しつつ、常に濡れた状態にはならないようにします。地植えにした場合は雨水で足りることが多く、ほとんど水やりはしなくても良いでしょう。真夏の猛暑で乾燥した場合は水やりをして下さい。その際は夕方以降に水やりをすると良いでしょう。

シキミへの肥料

肥料は3月と10月に与えます。どちらも油かすや堆肥などを与えて下さい。花後の6月頃にも追肥をしても良いのですが、梅雨時期に肥料を与えすぎると徒長する場合がありますので、6月の肥料は少し控え目にするのがポイントとなります。

油かす

堆肥

シキミの育て方④植え替え・増やし方

シキミの植え替え

鉢植えで育てていると次第に根が詰まってきますので、2~3年に1回は植え替えしましょう。植え替えの適期は4~5月です。鉢から株を抜いて、土を落としてから、一回り大きな新しい鉢と新しい用土で植え替えましょう。

シキミの増やし方①種まき

増やし方は実生と挿し木の2つが一般的です。挿し木よりも実生の方が、一度に沢山増やせます。9月頃に種を採取して、すぐ種まきをしても構いません。種を貯蔵しておいて、4月にまくのも良いでしょう。発芽まで時間がかかりますので、じっくり管理します。

シキミの増やし方②挿し木

少しだけ増やしたい場合は挿し木がオススメです。挿し木の適期は6~7月、もしくは9月に行います。枝の先端を10㎝の長さで切り、切り口を1時間ほど水に浸けて水揚げします。あとは挿し木用の用土に挿して、発根するのを待ちましょう。発根するまで水切れしないように管理して下さい。

シキミの育て方⑤剪定・手入れ


シキミの剪定

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生垣にも利用されているように、剪定に強い植物です。強剪定してもまたすぐ伸びてきますので、気軽に好きな形に刈り込みましょう。茂って風通しが悪くなっているようであれば、間引き剪定をします。また、樹高が高くなりすぎると扱いきれなくなりますので、高くても3m程度に抑えておくと良いでしょう。短くしても、毎年1m以上伸びますので安心です。

シキミの手入れ

7月頃に茎の先端にある芽が1本だけ伸びてきたら、摘み取ってしまいましょう。10月頃に伸びてきた枝も、先端を摘み取ってしまいます。

シキミの育て方⑥病気・害虫

シキミの病気

病気はすす病や黒しみ斑点病、炭疽病などにかかる恐れがあります。中でも気をつけておきたいのがすす病です。すす病はカイガラムシという害虫によって発症することが多い病気ですので、カイガラムシ対策をして防いで下さい。

シキミに付く害虫

害虫はカイガラムシとアブラムシに加えて、シキミグンバイに注意しましょう。こちらは葉の裏に付きます。発生を確認したらすぐに防除して対処しましょう。カイガラムシは薬剤が効きにくいのですが、幼虫の間は薬剤が効きますので、あらかじめ薬で予防しておくことをオススメします。カイガラムシの対策については下記記事で詳しく解説しています。

まとめ

今回の「シキミの育て方とは?鉢植えでの育て方や挿し木での増やし方も解説!」はいかがでしたでしょうか?育て方や増やし方のポイントを解説させて頂きましたが、直射日光や過湿・乾燥に気を付ければ問題なく育てられますので、気になった方はぜひ育ててみて下さい。上手く育っていけば、榊のような用途でも使用出来ますので便利な植物です。

シキミが気になる方はこちらもチェック!

今回はシキミについて解説させて頂きましたが、他にも観葉植物・ガーデニングに関する記事が沢山あります。気になる方はぜひ見てみて下さい。