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ニコチアナとは?葉タバコの原料になる植物の特徴など基本情報を解説!

ニコチアナとはどのような植物かご存知でしょうか?かつては葉タバコの原料として知られていた植物ですが、現在は観賞用品種である花タバコがよく育てられており、人気があります。今回はそんなニコチアナの特徴や育て方などの基本情報を解説していきます。
2020年8月27日
T・S
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ニコチアナとはどんな植物?

面白い特徴や歴史を持った植物に興味がある方におすすめなのが「ニコチアナ」です。名前からも感じられる通り、タバコに関係する植物で、かつては葉タバコの原料として知られていました。現在は観賞用品種である花タバコが流通しており、気軽に育てられます。種まき等で増やすことも出来ますので、ぜひ育ててみて下さい。今回はそんなニコチアナの特徴や育て方などの基本情報を解説していきます。

ニコチアナの特徴

ニコチアナとは?

ニコチアナとは、ナス科タバコ属に分類される植物です。ニコチアナ属と呼ばれることもあります。この属は南アメリカ、北アメリカ、オセアニアと、アフリカにも1種だけ分布しています。一番多く分布しているのが南アメリカです。種類によって草丈は違い、大体は30~100㎝程度。種類によって性質に違いがあり、観賞用に育てられている花タバコは1~2年草として育てられますが、宿根タバコは多年草となっています。

ニコチアナは葉タバコの原料になる種類の仲間

名前の通り、ニコチアナはタバコの原料として有名です。葉タバコの原料となるのは「Nicotiana tabacum」という種類ですが、こちらは1904年にタバコ専売法によって栽培禁止となってしまいました。しかし、全ての種類が禁止となっている訳ではなく、1985年からは観賞用の品種は栽培可能となったのです。その観賞用品種は「花タバコ」と呼ばれており、気軽に育てられます。

ニコチアナは初心者でも育てやすい?

初心者の方が気になるのが育てやすさですが、初心者でも育てやすい植物として知られていますので、気軽に育てられます。耐暑性が高いので夏の暑さは問題ありません。耐寒性はあまりありませんので、冬越しがポイントとなります。特に寒さ対策をしなければ枯れてしまいますので、冬で枯れる一年草として扱っても良いですし、冬越しをして翌年も楽しみたい方は室内で冬越しさせても良いでしょう。

ニコチアナの開花時期

開花時期は5~10月となります。花色が豊富で、白や赤、ピンクや、画像の「ホットチョコレート」と呼ばれる渋い色などもあり、カラーを楽しめる花となっています。この花には香りがあり、夕方頃になると甘い香りが漂います。特に香りが強いのが白花の品種で、ジャスミンタバコなどと呼ばれることもあります。ちなみに、開花時期は種まきの時期でも変わりますので、遅く開花させたい場合は春まきにします。

ニコチアナの種類

ニコチアナの種類①Nicotiana tabacum

こちらは葉タバコの原料となっている種類です。現在はタバコ専売法によって一般では栽培禁止となっていますので、見かける機会は少ない植物となります。葉には強い嗜癖性のあるニコチンが含まれています。

ニコチアナの種類①ライムグリーン

こちらは名前の通り、綺麗なライムグリーンの花が咲く品種です。非常に爽やかなカラーで人気があり、他の花を引き立たせる役が出来ますので、寄せ植えにも使われます。草丈は50~60㎝程です。

ニコチアナの種類②宿根タバコ

こちらは画像のように、白い花を咲かせる種類です。白花品種は香りが強く、また草丈は1mと高くなっています。宿根タイプは多年草として育てられるのもポイントですので、気になる方はぜひ育ててみて下さい。

ニコチアナの種類③ウィスパーシリーズ

こちらも大きくなる種類で、草丈は90㎝ほどまで成長します。小さめの花が画像のように沢山咲くのが特徴で、花色も可愛らしく、人気があります。


ニコチアナの種類④パフュームシリーズ

こちらは草丈が40~50㎝ほどに育つ丁度良い大きさの品種です。カラーは色々で、赤や白、紫など、8色が揃っています。画像の色はディープブルーというカラーで、濃い紫が素敵な品種です。こちらは耐病性にも優れるシリーズとなっていますので、育てやすいのが嬉しいポイントとなっています。

ニコチアナの花言葉と名前の由来

ニコチアナの花言葉

ニコチアナには沢山の花言葉があります。「援助・保護」の花言葉が知られていますが、その他にも「ふれあい・あなたがいれば寂しくない・秘密の恋・私は孤独が好き」といった花言葉もあります。花言葉によって意味が変わってきますので注意しましょう。どなたかに贈られる際にはどの花言葉の意味で贈っているのか書き添えておくと良いかもしれません。

ニコチアナの名前の由来

面白い響きの名前が付けられていますが、これには意味がある訳ではなく、学者の名前が由来となっていて、フランスにタバコを紹介した外交官・学者だった「Jean Nicot」という方の名前にちなんでいます。

ニコチアナの販売価格は?

ニコチアナの販売価格

育てる前に気になるのが、苗の販売価格です。苗の価格は高くはありませんが、流通量が少ないのが難しいところです。苗の流通時期は春ですので、時期になったらお店やネットショップをチェックしてみて下さい。苗はシーズンがありますが、種子は違う時期でも販売されており、600~1500円程度で購入出来ます。種から育てていくのも良いでしょう。

ニコチアナの選び方

苗を購入する場合は、なるべく生き生きとした雰囲気のものを選びましょう。最初から調子が悪いものを購入すると大変です。病害虫の様子が無いかもチェックして、問題無くスタートを切れるものを選びます。種から育てる場合は品種選びをするだけになりますので、あとは上手く育つように適切に管理するだけです。

ニコチアナの育て方①環境

ニコチアナは地植え?鉢植え?

栽培の形ですが、地植えでも鉢植えでも育てられますので、お好きな植え方を選べます。地植えであれば水やりの手間が減りますが、移動が出来ないデメリットがありますので、どちらか合う方を選びましょう。ただし、寒さに弱い植物ですので、かなり暖かい地域じゃないとそのまま冬越しは出来ません。一年草として育てるのであれば地植えでも大丈夫ですが、冬越しさせたい方は鉢植えにして室内に取り込めるようにした方が良いでしょう。

ニコチアナに適した生育環境

とても日光を好む植物ですので、日当たりの良い場所で育てましょう。半日陰程度の場所でも育ちますが、日光が不足するほど生育が悪くなりますので、出来れば一日中日が当たる場所で管理をして下さい。また、多湿環境を苦手としますので、水はけが良く、風通しの良い場所が適しています。長雨の時期は、鉢上であれば軒下などに移動させた方が良いでしょう。室内で育てる場合は窓際に置いて、日が当たるようにして下さい。

ニコチアナの冬の管理

一年草として育てるのであれば、冬の管理は必要ありません。冬越しをさせたい場合は、室内に取り込むと良いでしょう。気温が10度を下回ると成長しなくなり、5度を下回ると枯れますので、大体15度ほどあれば冬越しが出来ます。その程度の温度を保てるのであれば、屋外でも冬越しは可能です。一年草として終わらせるのであれば、種を採取しておいて、毎年種まきをして育てる方法もあります。

ニコチアナの育て方②用土・植え付け

ニコチアナの用土


使用する用土は水はけがよく肥沃なものが適しています。用土に緩効性肥料を混ぜて使いましょう。地植えをする場合は、植え付けの際に掘り上げた土に腐葉土とピートモスを少し混ぜておきます。地植えの場合は、赤玉土の中粒を5割、腐葉土を3割、ピートモスを2割の割合で混ぜると良いでしょう。弱酸性を好みますので、酸度調整済みのピートモスを使用して下さい。

ニコチアナの植え付け

植え付けの適期は秋時期の10月、もしくは3~7月です。夏と冬は避けるようにしましょう。購入した苗をポットから出して、根を少しほぐして下さい。地植えであれば、植穴を掘って植え付けます。鉢植えでは、鉢底にネットを敷いて、軽石を3㎝ほど敷いてから用土を入れて植え付けましょう。植え付けが終わったら、最後にたっぷり水やりをします。植え付けが遅れると調子が悪くなりますので、適期の、出来れば早めの時期に終わらせます。

ニコチアナの育て方③水やり・肥料

ニコチアナへの水やり

地植えにした場合は雨水がありますので、水やりはほぼ必要ありません。乾燥気味の環境を好む植物ですので、ほとんどの時期は放っておけます。真夏になり、よほど乾燥している様子であれば水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら水やりをします。多湿になると病気になりますので、土の表面が乾くのをしっかり待つことが大切です。

ニコチアナへの肥料

肥料を好みますので、春から秋までの間は肥料切れしないようにしましょう。地植えも鉢植えも、4~10月の間、緩効性肥料を月に1回与えるので手軽でおすすめです。液体肥料を使用する場合は週に一回のペースで与えます。手間をかけたくない方は緩効性肥料を使用すると良いでしょう。

ニコチアナの育て方④植え替え・増やし方

ニコチアナの植え替え

地植えにしたものは冬に枯れてしまいますので植え替えは必要無い場合がほとんどです。また、暖地で冬越しが出来た場合でも、地植えであれば植え替えは必要ありません。鉢植えで冬越しさせた場合、根が詰まってきたら植え替えをしましょう。一般的な観葉植物と同様に、一回り大きな鉢と用土を用意して植え替えます。

ニコチアナの増やし方①株分け

増やし方は株分けと種まきの2通りがあります。宿根タバコは根から新芽を出し、子株が出てきます。この子株を株分けして増やしましょう。簡単な増やし方ですので、とてもおすすめです。

ニコチアナの増やし方②種まき

種まきでの増やし方も一般的です。花が咲いた後は種子が付きますので、茶色く枯れてきたら採取します。採取した種を保管しておいて、9~10月、もしくは3~5月に種まきをしましょう。用土に種をまきますが、好光性の種ですので土はかけずにそのままにします。水を与え、15~20度に保てば発芽しますので、本葉が3枚ほどになるまで育てたらポット上げしましょう。

ニコチアナの育て方⑤切り戻し・支柱立て

ニコチアナの切り戻し

ニコチアナは切り戻しをすることで何度も花を見せてくれます。花が枯れてきたら葉の付け根で花穂を切り戻してしまいましょう。切り戻しを行うと、脇芽が出てきて、次々と花を咲かせます。バランスの良い草姿になりますので、切り戻しを行うのが楽しむコツとなります。

ニコチアナの支柱立て

品種によっては草丈が高くなりますので、倒れる可能性もあります。草丈の高い品種を育てる場合は、支柱立てをすると良いでしょう。大きくなってきたら支柱を立てて、固定し、支えてあげます。


ニコチアナの育て方⑥病気・害虫

ニコチアナの病気

ニコチアナがかかりやすい病気は特にありません。ですが、多湿環境を苦手としますので、水やりのしすぎで色々な病気が発生する可能性があります。少し乾燥気味に育てるようにしましょう。

ニコチアナは連作障害に注意

ナス科の植物は連作障害が出やすいことで知られています。ナス科の植物を育てた場所で、またナス科の植物を育てるには数年はあけた方が良いでしょう。土を変えてしまえば問題ありませんが、地植えで土を大きく変えるのは難しいので、やはり場所を変えるのが現実的です。ナス科の植物は色々ありますので、前にナス科の植物を育てていないかチェックしてから植え付けて下さい。

ニコチアナに付く害虫①アブラムシ

害虫被害は、アブラムシとオオタバコガに注意して下さい。アブラムシは吸汁するタイプの害虫で、大量発生すると危険です。栄養を取られるだけじゃなく、病気を媒介する為、早めに対策をしましょう。他の植物から移ってきますので、付かないようにするのは難しい部分があります。詳しい対策方法は下記記事で解説しています。

ニコチアナに付く害虫②オオタバコガ

オオタバコガは春から秋の生育期に発生する害虫で、卵を産み付け、産まれた幼虫が食害します。放っておくと食べられてしまいますので、見つけたら補殺するようにしましょう。

まとめ

今回の「ニコチアナとは?葉タバコの原料になる植物の特徴など基本情報を解説!」はいかがでしたでしょうか?葉タバコの原料であったことや花言葉、種まきでの増やし方や切り戻しの方法など、様々な点から解説させて頂きましたが、歴史的にもとても面白い植物です。一年草として育てればとても簡単な植物ですので、ぜひ育ててみて下さい。温度さえ保てば冬越しも狙えますので、チャレンジしてみましょう。

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今回はニコチアナについて解説させて頂きましたが、他にも植物に関する記事が沢山あります。気になる方はぜひ見てみて下さい。