はじめに
大根の部位別の特徴&食べ方をご紹介!
大根を丸ごと1本、格安で手に入れたとき、どのような料理にしようか迷うことはありませんか。各部位の味や歯ごたえの特徴を解説し、それにぴったりなおすすめの料理をご紹介します。まずは大根の各部位を使い分けましょう。保存方法も紹介しますので、余すことなく全て使いきって、環境にもお腹にもお財布にも優しい、いいとこ尽くしの食べ方をマスターしましょう。
大根の栄養と効能
大根にはビタミンCや食物繊維、消化酵素が多く含まれており、食物の消化を助け、胃腸の働きをよくする効能があります。焼き魚や焼肉に大根おろしが添えられ、食べると胃もたれがスッキリする所以です。また、殺菌や防腐効果を見込めるため、食中毒予防の役割も果たします。刺身のツマや牡蠣を洗うのに使われるのはこのような効能によるものだと納得できますね。
【部位別】大根本体の特徴
大根の首元部分の特徴
葉に最も近い首元は土の上で育って日光を浴び、薄っすらと緑色をしています。市場に出回っている9割が「青首大根」で、ビタミンCが豊富に含まれており、たっぷりと水分があってみずみずしいのが特徴です。首元は甘みも強く、大根おろしにしても辛さを感じません。ほかには、サラダ、酢の物、漬物といった生食におすすめです。
大根の中央部分の特徴
中央部分は厳密に分けると、青首側の「1番太い部分」と尻尾(しっぽ)側の「2番目に太い部分」になります。「1番太い部分」は大根本来の甘みを存分に感じられ、厚切りにしてもふっくらと柔らかく、1番美味しい部位と言えるでしょう。中央部分は首元と同様に、おろしやサラダ、酢の物のほか、煮物や炒め物など、さまざまな料理に使えます。
大根の尻尾部分の特徴
1番下の尻尾部分は首元や中央部分と比べると辛さやあくが強いのが特徴で、繊維も多く歯ごたえのある部位となります。味噌汁の具や漬物として使い分けるのがベターです。パンチが効いた辛い大根おろしがお好みの方は、辛さを活かして尻尾部分を使うといいでしょう。ちなみに、おろしてから時間が経てば経つほど辛さが抜けていき、熱を加えても辛さは抑えられます。
【部位別】大根の葉と皮の特徴
大根の葉の特徴
葉は本体よりビタミンCが豊富で、本体にはないビタミンAも多く含んでおり栄養満点です。そのほかに、ビタミンB1、B2、カルシウム、ナトリウム、リン、鉄といった成分を持っています。スーパーでは葉は切り落とされて販売されていることが多いですが、葉つきの大根を手に入れたときは細かく刻んで炒め物や漬物に使い分けてみてください。ご飯のお供にぴったりです。
大根の皮の特徴
皮は剥いた後どうしていますか。捨ててしまうのは実にもったいないのです。皮にはビタミンCがたくさん集まっており、真ん中あたりより2倍近くも多いのが特徴です。丁寧に洗って皮ごと食べたり、カットして乾物、漬物、炒め物、汁物と使い分けるといいですよ。メイン料理に添えて出す小鉢が、脇役以上の働きをして食卓を楽しませてくれることでしょう。
【部位別】大根のおすすめの食べ方①首元
大根の生春巻きサラダ
材料(2人分) 大根 3センチ分 人参 2センチ分 生春巻きの皮 4~6枚 お好みのドレッシング 適宜
大根と人参を千切りにして、生春巻きで巻くだけです。お好みのドレッシングでいただきましょう。生春巻きで巻かずに、千切りサラダにしてもOKです。シャキシャキとした食感のサラダは食卓の定番にしたいメニューですね。お好みで、きゅうりや大葉などの野菜のほか、生ハムや茹でたエビ、サーモンなどを加えて、自由にアレンジしてみてください。
梅と大根おろしの冷製パスタ
材料(2人分) スパゲティ(ここではカッペリーニ) 200g 梅干 4個 ◎オリーブオイル 大さじ1と1/2 ◎麺つゆ(3倍濃縮) 大さじ1 大根おろし 大さじ4 醤油(お好みで) 少々 刻み海苔 少々
食欲が落ち込みがちなときでも、梅干しと大根おろしの組み合わせは食欲をそそります。茹で上がったパスタをザルにとって流水で洗ったら、梅干しとオリーブオイル、麺つゆで作ったソースと混ぜ合わせましょう。大根おろしと刻み海苔を上にのせれば完成です。簡単に作れるのに、さっぱりしていて美味しいと多くのファンから支持されています。
【部位別】大根のおすすめの食べ方②中央
フライパンで簡単!ぶり大根
材料 大根 400g ブリ 2~3切れ(250g) 〇水 100ml 〇酒 大さじ2 〇砂糖 大さじ2 〇みりん 大さじ1 〇生姜スライス 1かけ分 醤油 大さじ2
ぶりの旨みを大根に染み込ませた定番の煮物です。こちらのレシピは簡単に美味しく調理できる工夫が詰め込まれています。まず、大根の下茹でがわりに電子レンジを使い、柔らかくしています。短時間で味が染みて大助かりです。また、フライパンでぶりの表面を焼き付けることで臭みを抑えています。熱湯で霜降りさせて氷水に取る手間がかからないのはうれしいですね。
とろ~りチーズの大根ステーキ
材料(2人分) 大根 6~8cm バター 大1 酒 大2 麺つゆ(二倍濃縮) 大2 チーズ 適宜 (お好みで)パセリ・ブラックペッパー 適宜
バターと麺つゆで味付けした大根にとろけさせたチーズがたまりません。見た目がおしゃれな上にやみつきになる美味しさで、大人から子供まで大喜びされることでしょう。大根の中央部分の大量消費におすすめなので、ぜひ作ってみてください。リピート決定メニューになりますよ。5000件を超えるつくれぽが寄せられている大人気レシピです。
【部位別】大根のおすすめの食べ方③尻尾
大根の健康味噌汁
材料(2人分) かぼちゃ 50gくらい 大根 50gくらい 人参 50gくらい 和風顆粒だし 小さじ1 味噌 大さじ1~1.5 白髪ネギ 適量
尻尾の部分は汁物にすると最適で辛さも感じません。ほかの根菜や具材を加えて具沢山(ぐだくさん)の汁物にしてもいいですね。素材の味が引き立つ栄養満点の汁物は夏のエアコンで冷えた体にも肌寒い季節にもおすすめです。豚汁や鶏肉を使った味噌汁、けんちん汁のほか、コンソメスープや中華スープにと使い分け、健康的な食生活を送りましょう。
激旨!大根の漬物
材料 大根 半分 酢 25cc 塩 大さじ1 砂糖 大さじ8前後 酒 小さじ1 お好みで(漬物昆布、ゆず皮、鷹の爪) 適量
材料をすべてジッパー付き保存袋やタッパーに入れ、冷蔵庫で1~2晩寝かせるだけで激旨になる簡単レシピです。甘めの味付けになっていますので、砂糖の分量はお好みで調整してください。大根からびっくりするほどたくさんの水分が出ますので、タッパーは大きめのものがよいでしょう。一緒に人参やきゅうり、セロリなどを漬け込んでもOKです。
【部位別】大根のおすすめの食べ方④葉
シンプル!大根菜飯
材料(4人分) 白米 2号 大根葉 茶碗軽く1杯 粗塩 小さじ1/2
ビタミンやミネラルが豊富な葉の部位は、ご飯に混ぜていただきましょう。細かくみじん切りにした葉に粗塩を振ってしばらく置いておくと水分が出てきます。よく絞ったらご飯に混ぜ合わせるだけで完成です。シンプルな塩味の菜飯は飽きることがありません。ツナや塩昆布などを加えてオリジナルアレンジを楽しんでみてもいいですね。
常備菜に!大根葉のじゃこ炒め
材料(2~4人分) 大根の葉 1本分 ちりめんじゃこ 大さじ3~4 白ゴマ 大さじ2 ごま油 大さじ1×大さじ1/2 味の素 少々 3倍濃縮麺つゆ 適量
ごま油で炒めて常備菜にするのもおすすめです。冷蔵庫で4~5日程度持ちますよ。作り方のポイントは葉を軽く湯がくことで特有のクセを少なくして食べやすくすることと、しっかりと水気を絞ることです。ちりめんじゃこの代わりにサクラエビを使っても香ばしく仕上がります。お弁当にしても喜ばれ、納豆や卵焼きに混ぜても美味しいのでお試しくださいね。
【部位別】大根のおすすめの食べ方⑤皮
大根皮の切り干し大根
材料 大根の皮 あるだけ
皮は天日干しにすることで栄養価が高まります。水分が抜けて、カルシウムや鉄分、ビタミンB1やB2、食物繊維が大幅にアップするので、少量で効果的に栄養を摂取できるのがうれしいですね。作り方も簡単で、皮を5mmほどの細さに切ったら、ザルや干し網に広げて天日干しするだけです。自家製の切り干し大根を炒め煮や酢の物、サラダに使い分けていただきましょう。
大根皮のペペロンチーノ
材料(2人分) 大根の皮 100g にんにく 1片 鷹の爪 2cm オリーブ油 適量 塩コショウ 適量
皮を使ったきんぴらは定番の料理ですが、いつもと違った洋風アレンジはいかがでしょうか。皮を電子レンジで加熱して柔らかくし、甘みを引きだしておくことがコツです。オリーブ油でにんにくと鷹の爪を炒めて、香りが出てきたら大根の皮を加え、塩コショウで味を調えましょう。皮も無駄なく使いきれる、節約レシピです。
【部位別】大根の保存方法
部位別に切り分け立てて冷蔵
大根を保存しましょう:blush::heart:️
— もち子*35w (@moti711mama) April 13, 2018
畑の時と同じ様に冷蔵庫でも立て向きで保存します♪
上・下に分けておきます:raised_hands:
上部分:辛味が少ないのでサラダや大根おろしに
下部分:辛味があるので煮物に
※我が家の方法です(沢山の保存方法がありますのでご家庭に合った方法をお勧めします)#もち子ごはん pic.twitter.com/joo05wYLBg
丸ごと1本手に入れてもしなびてしまってはだいなしです。葉がついたままだと養分や水分を吸い上げてしまうので、葉、首元、中央、尻尾と部位別に切り分けておきましょう。乾かないように切り口はラップや湿らせた新聞紙、キッチンペーパーなどでくるみ、冷蔵庫の野菜室で保存します。縦に伸びる野菜は牛乳パックなどを使って、立てて保存することが長持ちさせるポイントです。
おすすめは冷凍保存
冷凍大根ほんとすごいの。輪切りにした大根をジップロックにいれて冷凍するだけ。凍ったままだし汁に投入して、各種調味料で30分煮るだけで、一晩寝かせたくらいのしみしみ大根になりました(これはツナを一緒に入れました)。めっちゃ柔らかい。圧力鍋いらないくらい。 pic.twitter.com/b4vbOgd84H
— 嘉島唯 (@yuuuuuiiiii) October 16, 2016
「短冊切り」「いちょう切り」「輪切り」と使う料理に合わせてカットしておき、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存しましょう。冷凍保存しておくと、料理の時短になる上に、丸ごと1本を上手に使いきれますね。また、冷凍することによって繊維が壊れるので味が染み込みやすくなるという利点があります。冷凍大根を煮物や甘酢漬けに使い分けて、美味しさを味わいましょう。
大根の冷蔵、冷凍保存方法のレシピ
保存は冷蔵で1~2週間、冷凍で1か月を目安としてください。大根おろしを冷凍するコツは水切りは軽く行い、絞り過ぎないことです。製氷皿に入れて凍らせ、型から抜いて小分けしたものを冷凍保存袋に入れておくと便利です。自然解凍していただきましょう。葉を冷凍するコツは、さっと塩ゆでしたら、しっかりと水切りしておきます。解凍したときに水っぽくなりません。
まとめ
大根1本を上手に使いきろう!
大根は部位によって甘さや辛さといった味、柔らかいか繊維質かといった歯ごたえが異なることがおわかりいただけたかと思います。部位を使い分け、その特徴を活かした料理をぜひ楽しんで作ってみてください。保存方法を工夫すると丸ごと1本余すことなく上手に使いきれますね。この記事で、あなたのライフスタイルに合った料理や保存法を見つける手助けとなれば幸いです。
大根が気になる方はこちらもチェック!
大根についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もぜひ読んでみてください。大根おろしの辛さを取る方法や辛み成分についてまとめた記事や大根の葉をクローズアップして徹底解説した記事は必見です。大根が大好きで自分の家庭菜園で大根を育ててみたい方にうってつけの記事もありますよ!
大根おろしが辛いから甘くしたい!辛味を取る方法や辛み成分を徹底解説!
煮物やおでんに使われる甘くてほろ苦くておいしい大根。しかし大根おろしになるとなぜか急激に辛いと感じてしまいます。大根おろしが辛く感じるのは、...
大根の葉は栄養が豊富?捨てたら勿体ないほどの栄養成分や効能を解説!
大根は美味しい根菜ですが葉っぱも食べられることをご存知ですか。実は大根の葉っぱは美味しく、しかも女性に嬉しい鉄分などの栄養成分がたっぷり含ま...
大根の育て方を徹底解説!種まきから収穫まで大根の栽培方法を詳しくご紹介!
日本の食卓に欠かせない混在野菜の代表選手、ダイコン。育ててみたい野菜のひとつです。種まきや植え付け、植え方、肥料の種類や追肥の時期など、大根...