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有機肥料の正しい作り方と使い方のコツ!種類や成分の特徴もご紹介!

有機肥料はオーガニック栽培にはおすすめの肥料です。天然肥料の化学肥料や化成肥料とは違った良さがあり自分で作ることも可能なエコな肥料ともいえます。今回は有機肥料の作り方を3つとその使い方・市販の天然肥料の種類や成分を紹介していきましょう。
更新: 2021年6月16日
佐藤3
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はじめに

有機肥料の種類や成分・特徴を知ろう!

有機肥料についてどのようなイメージをお持ちですか?化学肥料や化成肥料と比べてしまう方もいるでしょうが、同じ肥料といっても目的が全く違うもので本来比べるてしまうのは少し違うものです。今回はそんな植物の栄養素となるものの種類と成分・自分で作る天然肥料の作り方や上手な使い方とともに各成分についても詳しくご紹介していきます。

有機肥料を含む肥料の種類

肥料にはいくつか種類があります。ガーデニングや家庭菜園をはじめたばかりの人にとってはその違いがわからずに困っていることもあるのではないでしょうか?ここでは肥料の種類とその特徴について解説します。

天然肥料

天然燃料は自然な材料を使った肥料のことで有機肥料の別の呼び方としても使われます。成分が自然由来というだけでなく、植物に対する効果も優しいのが特徴です。

化学肥料・化成肥料

化学肥料や化成肥料は複合肥料とも呼ばれるリン酸窒素カリウムのうち2種類以上が含まれるように作られた人工的な植物の栄養のこと。リン酸や窒素の割り合いがわかりやすく表示されていたり、即効性があったりするのではじめて栽培をする人にも使いやすい反面オーガニックの観点からいうと無機物の化合物であることから敬遠されがちです。

オーガニック肥料

オーガニック肥料は元を正せば有機質ということで今回のメインテーマである有機肥料と同じものと考えがちですが、オーガニックの定義の中にはたとえ無機物の化合物であっても自然的な物であればそれは認められます。ですので、オーガニック=有機栽培ということにはなりません。しかし、一般的な見方としては天然肥料は有機肥料でオーガニックであると見られています。ここでも、そんなオーガニックと有機栽培の混乱を避けるためにオーガニック=天然肥料=有機栽培ということでお話を進めましょう。

有機肥料について

種類はわかってもその使い分け方やどんな状況に向いているのかをイメージするのが難しいでしょう。ひとつの種類だけ使っていくのも良いけれど、適材適所で使い分けることで肥料の良さをもっと実感できるはずです。

有機肥料とは

肥料の種類について大まかにご説明させていただきましたが、早速今回のテーマについてもっと詳しく知りましょう。有機肥料とは有機質な物質を使って作る栄養のことで、土にまぜたりその上にばらまいて使います。最初にも申し上げましたが、植物に与える肥料にはそれぞれの特徴がありどちらかに優劣を付けることはできません。合った使い方をするのが一番よい作物ができます。ですから有機肥料が良い肥料であるとは一概にはいえないのです。

有機肥料と化学肥料・化成肥料の違い

Photo byPexels

どうして作物の養分には優劣がつけられないのか?もう少し掘り下げて化学肥料・化成肥料との違いや特徴をご説明します。これを見ていただくと少し化成肥料への考えが変わるかも知れないですね。

即効性が高く持続性が少ない化学肥料・化成肥料

化学肥料・化成肥料の特徴といえばリン酸や窒素といった植物に必要な栄養の割り合いがひと目でわかること。その代わりにすぐに効果はあるけれどあまり長い時間は持たないという特質を持っています。元肥としても利用されますが、追肥としての即効性に期待したい種類になります。


即効性はないが持続した効果がある有機肥料

一方天然肥料はというと有機質であることからすぐに効くわけではないけれど、時間をかけて少しずつ植物に栄養を与えてくれるものです。化学肥料とは効き方タイミングが異なるものなのです。元肥に使うなら長く効くものが良いですし、追肥であればほしい状況で即効性があるものの方が役に立つと感じるでしょう。

有機肥料の大きなメリットは土壌改良効果

効果タイミングの他にも化学肥料と有機肥料の大きな違いは、土壌改良効果のあるなしにあります。無機物と違って土の中の微生物の餌となって土が変化していき、そのため植物が育ちやすい土になること可能性がとても高いのだと思っていただくとわかりやすいでしょう。

おすすめ有機肥料の作り方の種類1.ボカシ

さてそれでは有機肥料の中でも有名なものの作り方を3つご紹介しましょう。まずはボカシ肥料の作り方から。時間や手間がかかるというイメージの強いものですが、ボカシはその中でも比較的簡単に作ることができます。堆肥と比べて発酵の間ずっと放置だけで済むのも初心者向けの作り方であるといえるでしょう。

オーガニック栽培に欠かせない天然肥料

天然肥料といえばボカシという人もいるでしょう。作り方もとても簡単で4つの材料を合わせて水と混ぜるだけ。どんな季節にでも作ることができるおすすめな肥料で追肥にも使えます。

材料

ボカシを作るのに必要な材料は米ぬか・油かす・牡蠣殻石灰・発酵促進剤の4つ。その他材料の1/10の量の水とそれを混ぜる入れ物も用意してください。この水の量はあくまでも目安であり、それよりも少ない分には問題ありません。目安を書いておきますので、それを参考に混ぜながら様子を見て全部入れる必要はありません。

作り方

有機質な材料4つをまず用意した入れ物に入れ、手で混ぜます。動画では園芸シートの中でおこなっています。よく材料を混ぜたらそこに水を加えていきますが多すぎるとカビの原因となりますのでこの量はしっかり守ってください。目安は混ぜたものが強くにぎるとかたまりになるけれど、指でほぐれる程度です。

発酵の目安

できたものを袋に入れて夏場であれば半月から1ヶ月足らず。冬の寒い時期なら2-3ヶ月くらいが目安となります。

有機肥料ボカシの成分は

油かすには窒素の成分が多く、米ぬかは窒素リン酸カリウムのすべての他脂質が多く除草効果もあります。元肥にするだけでなく追肥として利用してもおすすめ。

おすすめ有機肥料の作り方の種類2.有機石灰肥料

有機天然肥料で土壌改良

さきほどボカシの作り方では牡蠣殻石灰を入れていましたが、普段食べている卵の殻を使ってどうような有機石灰質の肥料を作ることが可能です。

材料と作り方


材料は捨ててしまう卵の殻のみ。細かく砕くのにミルサーがあると便利です。殻はしっかり乾かしてから使用してください。

有機肥料石灰質肥料の成分は

こちらの成分はカルシウムで主に土壌改良のために土にまきますが、先に申し上げたとおり有機質の粉は微生物の餌となり土をふかふかにする作用があります。また、卵の殻のくだけたものは害虫避けの効果も農薬としても使えるといわれているので土壌改良以外にも役に立つでしょう。

おすすめ有機肥料の作り方の種類3.生ゴミから堆肥

捨てるものを利用したオーガニック栽培

堆肥は市販されているものもありますが生ゴミを利用して自分で作ることも可能です。作り方は先に紹介したふたつと比べると手間も時間も慣れも必要となってくる上級者向けのものですが、捨てるものを利用しておいしい作物を育てるリン酸もカリウム・窒素がたっぷりの肥料ができると思うと挑戦してみたい気持ちになりますね。

有機肥料生ゴミ堆肥の成分は

生ゴミ堆肥はどんな成分かというと元となる床用の米ぬかにはすでにリン酸と窒素・カリウムがはいっています。市販の堆肥との成分調査は札幌市役所が8ヶ月に渡り成分分析した結果が以下のように出ています。従来のものよりも窒素リン酸カリウムすべての数値が高い結果となりました。

一般的な堆肥よりも肥料成分(窒素・リン酸・加里)が高く、亜鉛や銅の含有量は推奨基準よりも大幅に低い結果となりました。

生ごみ堆肥の特性について札幌市役所

家庭で簡単にできる天然肥料用コンポスト

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動画のように大量に作るのでなければコンポストを利用することで、もう少し手軽に堆肥を生ゴミから作ることができます。しかし虫がわきやすかったり場所が必要であったりすることは減少はすれ無くなったりはしません。通常コンポストを設置するのに半畳から畳1枚あたりの場所を必要すするだけでなくにおいもありますのでご近所のことも十分考慮した上でできそうだと感じる方のみ挑戦してみてください。

その他代表的な有機肥料の種類1.油粕

オーガニック栽培に欠かせない有機肥料

ボカシなどの有機肥料の材料としても、それだけでも肥料として使えるものがいくつかあります。その代表的なものをいくつかご紹介しましょう。まずは油かす。大豆などの絞りカスを利用して作られるものでリン酸や窒素・カリウムをバランスよく含んでいるものとしてよく使われます。

特徴と使い方

油かすの使い方は大量に与えないこと。ガスが発生して逆に植物の成長に悪い影響を与えてしまいます。元肥として植え付け前に土に混ぜたり少量を追肥として使うのに向いています。

その他代表的な有機肥料の種類2.発酵鶏糞

リン酸豊富な有機肥料の代表

鶏糞は肥料に良いとされ安価に手に入る有機肥料として人気がありおすすめ。窒素やカリウムも含みますが特にリン酸が豊富で使いやすいのでおすすめです。


特徴と使い方

元肥として使用するとき大量に混ぜすぎると土壌改良の効果がききすぎてカルシウムが多すぎてしまうのでこちらも油かす同様控えめに使うのがおすすめ。追肥として使うのであればニオイに注意。鶏糞は安くて良い肥料ですが周囲にかなり気を使わないとご迷惑をかけてしまうことも。乾燥鶏糞というものも売られているのでそちらを使用すると少しは良くなる場合もあります。

その他代表的な有機肥料の種類3.米ぬか

植物性由来の有機肥料はリン酸がたっぷり

米ぬかは白米を精米するときにでる籾殻(もみがら)の粉状のもの。米に虫が付くのもこの米ぬかの栄養があるからで、それだけでも栄養があるものだとおわかりいただけるでしょう。そのまま肥料として使うよりも他の有機肥料とまぜて堆肥やボカシとして使うのがおすすめ。その作り方は先に紹介したものをご参照ください。

特徴と使い方

米ぬか効果の特徴は発酵がゆっくりなこと。そのためにじっくり効いてほしい元肥として向いています。しかし、ボカシや堆肥にすると追肥としても使用することができ利用範囲がとても広く使いやすいです。

まとめ

有機肥料でオーガニック栽培を

ひとくちに有機肥料といってもいろいろな種類があり、それだけでも利用できますが発酵させボカシや堆肥にすると元肥だけでなく追肥としても優秀な植物の栄養となります。特に米ぬかや油かすはこれらの原料としてよく使われるものなので、じぶんで作ってみようという人も触れる機会が多くなるでしょう。鶏糞などそれだけでも使われるものもありますが、どれも与えすぎると土壌改良効果が強くですぎたりガスが発生したりで良くありません。はじめて使うという方は有機だけにこだわらず化成肥料などと一緒に、与えすぎ注意しながら適量使っておいしい作物を育ててください。

有機肥料が気になる方はこちらもチェック

暮らし~のではこの他にも肥料の違いや作り方・使い方だけでなく成分についても詳しく解説した記事をご用意しています。もっと有機肥料のことが知りたいという方はこちらも合わせてご覧いただければと思います。