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【コウモリランの育て方】吊るし方や飾り方のコツと増やし方もご紹介!

コウモリランの育て方をご存知でしょうか?コウモリランはとても魅力的なシダ植物として人気がありますが、普通の観葉植物とは育て方が異なりますので、ポイントを知っておく必要があります。今回はそんなコウモリランの育て方や吊るし方、増やし方などを解説していきます。
更新: 2023年3月30日
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コウモリランを育ててみよう

見た目にインパクトがあり、エキゾチックな雰囲気の植物を育てたい方におすすめなのが「コウモリラン」です。コウモリランという名前は知らなくても、見たことがある方も多いはず。

コウモリランとは、ウラボシ科ビカクシダ属に分類される植物です。ランと名前に付いていますが、蘭の仲間では無く、シダ植物の分類です。

最大の特徴は、木や岩に着生して生きていく部分。通常の観葉植物なら必要な土が無くても生きていけます。自生地は東南アジアや南アメリカ、アフリカ等で、原種は18種類あります。

とても魅力的なシダ植物として人気がありますが、普通の観葉植物とは育て方が異なりますので、ポイントを知っておく必要があります。今回はそんなコウモリランの育て方や、苔玉の作り方・吊るし方、増やし方などを解説していきます。

コウモリランの特徴

コウモリランの育てやすさは?

気になる栽培難易度ですが、ポイントを間違えてしまうと枯れてしまう植物ですので、中級者向けと言えます。特別難しい植物という訳ではありませんが、ほったらかしにせず、逐一チェックして様子を見てあげましょう。乾燥には強いので、水やりの手間が少ないのはメリットです。

コウモリランに花はある?

植物と言えば花が咲くものというイメージがあるかもしれませんが、コウモリランは花を咲かせる植物ではありません。花が咲きませんので種子も付けません。種子は付かないのですが、胞子が付きますので、その胞子を使って増えていきます。

コウモリランは巨大な植物?

日本で見かけるものはある程度のサイズである場合がほとんどですが、実は本来はとても大きな植物です。画像の通り、数十年も生きているものは驚くほど大きなサイズに成長します。植物園などに行くと、画像のような大きなものが見られることがありますので、気になる方はチェックしてみて下さい。

コウモリランの貯水葉について

コウモリランの自生地には雨季と乾季がある

自生地は、日本とは気候が違い、雨季や乾季といったものがあります。雨季になれば雨がよく降り、乾期になれば雨が降りにくく、また気温が高まります。

このような環境で生きる植物は、乾期の雨が少ない状況にも耐える必要がありますので、水をある程度蓄えておく機能を持っていることがよくあります。

コウモリランの胞子葉について

「胞子葉」と「貯水葉」の二つの葉を持っており、それぞれ機能が違います。「胞子葉」は画像の手前側に向けて飛び出した葉を指します。この葉は通常の観葉植物の葉と同様に、日光を浴びます。

また、成長すると胞子が付いて、その胞子から新芽を出して増えていきます。また、胞子葉の表面には白い毛が生えており、日光を和らげたり、害虫から葉を守ったりしています。

コウモリランの貯水葉はとても特殊な葉

最大の特徴が「貯水葉」です。貯水葉は、下に生えている葉です。この貯水葉は、上から落ちてくる虫の死骸や鳥の糞を集め、分解して養分にしたり、水分を蓄える為にあります。貯水葉は、普通の観葉植物には無い特殊な葉なのです。

コウモリランの貯水葉は枯れても取り除かない

貯水葉は次第に枯れ、画像のように茶色くなり、下に積み重なっていきます。この枯れた貯水葉は取り除いてはいけません。この枯れた貯水葉は水や養分を蓄える場所となるのです。年数が経つにつれ、茶色くなった貯水葉がどんどん重なり、どんどん大きくなっていきます。

コウモリランの品種

プラティセリウム・ビフルカツム

こちらは色々な品種の中で、最も一般的なものとして知られています。環境に適応しやすく、丈夫な種類ですので、これから育て始める方におすすめです。寒さにもある程度耐えられますので、ある程度暖かい地域であれば外で冬越しも可能です。

プラティセリウム・ウィリンキー

こちらは少し葉が細めの種類です。葉が長めですので垂れてくるのもポイント。また、表面に生えている毛のせいで白く見える事も多い種類です。こちらも環境に適応しやすく、丈夫で、増やし方も簡単ですのでおすすめの品種です。

プラティセリウム・グランデ

こちらは名前の通り、大きく育つタイプの品種です。葉が最大で1mを超えますので、大きくて立派なものを育てたい方におすすめです。ただし、それだけ大きな植物を育てられる広い部屋が必要になります。冬は12度以上の場所で越冬させましょう。

プラティセリウム・スペルブム


こちらも大きく育つタイプの品種です。大きく成長し、また丈夫で育てやすいのが特徴。寒さにも少し強いので、8度程度まで耐えられます。ただし、耐えられるだけですので、適温ではもちろんありません。出来れば13度以上の場所で越冬させましょう。

プラティセリウム・エレファントティス

こちらは垂れ下がる葉がゾウの耳のように見える、変わった種類です。画像の通り、確かにゾウの耳を連想させます。実は希少な品種ですので、お店で見かけない時はネットショップをチェックしましょう。寒さには強くありませんので、冬は室内で管理してあげます。

プラティセリウム・リドレイ

こちらは貯水葉にしわが入り、球状に盛り上がって成長するのが特徴の品種です。人気があり、少し価格が高めになります。あまり大きく成長しないタイプで、サイズ的にはお手頃なのですが、少し気難しい面があります。

プラティセリウム・アルシコルネ

こちらはマダガスカルからアフリカ東部あたりに自生する種類で、貯水葉が丸いのが特徴。また、胞子葉が本当に鹿の角のような形に成長します。重々しい雰囲気ではない、鹿の角のようなフォルムのものを育てたい方におすすめです。

プラティセリウム・ビーチー

葉が白みがかっており、また切れ込みの深い葉を付けるのが特徴の品種です。上手く成長すると白っぽくなりますが、日光が少ないと白っぽくなりません。しっかり日光を当てて育てましょう。

コウモリランのオシャレな吊るし方

コウモリランの吊るし方①ワイヤー

吊るし方で最も一般的なのが、ワイヤーでの吊るし方です。苔玉部分にワイヤーを挿す吊るし方や、輪を作って支える吊るし方、容器をワイヤーで吊り下げる吊るし方などがあります。どの吊るし方もオシャレですので、是非やってみて下さい。

コウモリランの吊るし方②板を複数並べる

こだわった雰囲気の吊るし方を楽しみたい方は、板に着生させて、板を吊るしましょう。一枚だけでもオシャレですが、沢山飾るほどオシャレになりやすいです。はじめは一枚から始めて、株分けでの増やし方を行いながら増やしていくのも良いでしょう。

花言葉と名前の由来

コウモリランの花言葉

花を付ける植物ではありませんが、花言葉があります。コウモリランの花言葉は「助け合う・信頼」があります。この花言葉は、木に着生して生きていく、他の木の協力があって生きていけることから付けられた花言葉です。また、「魔法」という花言葉もあります。どなたかに贈られる際は、このような花言葉も添えて贈ると喜ばれるかもしれません。

コウモリランの名前の由来

花言葉に続いて、名前の由来も気になるかもしれません。コウモリランは名前の通り、葉がコウモリのように見えたことから付けられました。

また、和名では「麋角羊歯(ビカクシダ)」と呼ばれているのですが、麋角とは鹿の角のことで、葉が鹿の角のようであることから付けられた名前です。花言葉や名前の由来は豆知識として覚えておきましょう。

コウモリランと風水

コウモリランの風水での扱い

お家に飾られる際は、風水も気になるところです。風水では観葉植物はとても重要視されています。葉の形によって風水での扱いは異なり、コウモリランの葉は柔らかい・優しい雰囲気がありますので、調和タイプとなります。

調和のタイプは人間関係を良くするのに適しているとされていますので、風水的にはリビングやオフィスに置くと良いでしょう。

コウモリランの風水+リラックス効果

風水効果としてよく言われているのが、リラックス効果です。確かに、見ているだけで穏やかな気持ちになってくるような植物です。室内に吊るしておくだけで癒しの風水効果が得られますので、是非試してみて下さい。風水ではリビング等がおすすめされていますが、その他の場所に飾っても構いません。

価格はいくらぐらい?

コウモリランの販売価格

気になる販売価格ですが、大きく育つ植物ですので、サイズによって価格が違います。大きなものは1万円を超えてしまいますが、小さな株であれば1000~2000円ほどで買えますので、気軽に始められます。成長を待てない場合は大きな株を購入し、成長を楽しんでいきたい場合は小さな株を購入しましょう。

コウモリランの選び方

品種選びは、まずはオーソドックスなものから育てていくのがおすすめです。住まわれている地域が寒い地域であれば、ある程度耐寒性のある品種を選びましょう。店頭で株を見て選べる場合は、害虫が付いていないか、病気になっていないかをよくチェックしておいて下さい。

コウモリランの育て方・ポイントを解説


①環境

屋外でも室内でも育てられます。また、育てる形も、吊り下げや板への着生、鉢植えが楽しめる、多様な植物です。ポイントは気温で、暖かい地域の植物ですので、寒さが苦手です。

寒い地域であれば室内で育てて、暖かい地域であれば屋外での越冬も検討出来ます。また、夏の直射日光は長時間だと危険ですので、30%程度の遮光も検討しましょう。

コウモリランに適した生育環境

シダ植物と言えば日陰のイメージがありますが、コウモリランは日光が好きな植物です。ただし、直射日光が当たり過ぎるのも危険ですので、レースカーテン越しの光を当てるか、一日数時間は直射日光になるような場所で育てると良いでしょう。

暗い場所で育てると成長が悪くなりますのでご注意下さい。また、エアコンの風が直接当たらないようにしましょう。

コウモリランの夏冬の管理

少し先述しましたが、寒さに弱い植物です。10度を下回ると危険ですので、出来れば冬時期は室内に入れてあげましょう。九州や沖縄といった地方であれば、屋外でそのまま冬越しすることも珍しくありません。暑さについては心配いりませんので、風通しの良い場所で夏を過ごさせてあげましょう。

②用土

鉢植えにする場合は土を使っても、水苔を使っても構いません。水苔は板に着生させる場合にもハンギングする場合にも使えますので汎用性があっておすすめです。土を使う場合は、水はけの良い土を使います。

用土を自分で混ぜる場合

もし土で鉢植えで育てる場合は、ピートモス8割、パーライト1割、軽石の小粒1割の割合で混ぜた用土を使用すると良いでしょう。これは、観葉植物の一般的な用土の内容・割合ではありませんのでご注意下さい。

③植え付け

鉢植えにする場合

用土を使って鉢植えにする場合は、鉢底ネットと鉢底石を敷いて、用土を入れてから植え付けましょう。水苔で鉢植えにする場合は、苗に付いている土を少し取り除いで、水苔で覆って丸く整えます。

鉢底には軽石を敷いてから苔玉状態になった苗を置きましょう。しばらくの間、鉢ごと水に沈めておいて、水を吸わせたら植え付け完了です。

板に着生させる場合

板に着生させる場合も水苔を使います。板に苗を置いて場所を決め、周りに釘を打ち、水苔で苔玉状になったものを、釘を使って麻紐で縛って固定します。しっかり固定出来ていれば、後は水につけて最初の水やりをして完了です。

時間が多少かかりますが、貯水葉が板に張り付けば着生します。上の動画が参考になりますので、是非見てみて下さい。

③吊るし方

吊るす場合は、水苔で苔玉を作り、まずは水に沈めて水やりをしておきます。水やりをした苔玉の玉の部分にワイヤーを挿しこんで、天井部をねじって吊るしても良いですし、挿さずに囲うようにして支えて吊るしても良いです。

コウモリランの苔玉の作り方

苔玉の作り方は簡単です。まずは水苔を水でふやかします。ふやかした水苔を、土を軽くとったコウモリランの根の周りに貼り付けていき、手で丸く整えます。あとは水苔がはがれないように麻紐である程度巻いて、紐を結んで固定すれば完成です。綺麗な苔玉になるように形を整えることが大切です。

④水やり

一般的な観葉植物のように、ジョウロなどで水やりをしても良いのですが、水苔を使って苔玉状にして鉢植えした場合は、鉢ごと水に沈めるワイルドな水やり方法で構いません。

手で苔玉を触ってみて、乾燥しているようであれば、バケツに水を入れて鉢を沈めましょう。鉢を全て沈める必要は無く、下部分が沈んでいるだけでも吸い上げてくれます。水を吸い上げなくなるまで漬けておきましょう。

着生したコウモリランへの水やり

着生させたコウモリランの水やりも同様で、板ごと入るような容器に水を入れて、10分ほど漬けておきます。板が大きい場合は、浴槽に水を張ってつけておくのも良いでしょう。板の着生の場合は水切れが少し早いので、乾燥していないか逐一チェックして下さい。

吊り下げたコウモリランへの水やり

コウモリランをハンギングした場合も同様で、水苔が水をしっかり吸水するように、水に漬けてあげて下さい。周りから少し水をかける程度ではすぐに乾いてしまいますので、定期的に水やりをしましょう。

コウモリランへの水やりのポイント

水をある程度溜めておけるタイプの植物ですので、乾燥には比較的強いのですが、乾燥させすぎて枯らしてしまうケースがよくあります。水の与えすぎもよくないのですが、水切れには注意し、定期的に10分ほど水に漬けましょう。

⑤肥料

コウモリランに肥料は必ず必要ではありませんが、与えた方が成長しやすくなります。大きく成長して欲しい方は肥料を与えましょう。肥料を与える場所は、貯水葉の中か、鉢の隅になります。冬に肥料を与えると肥料焼けしてしまいますので、春から秋に与えましょう。

コウモリランへのおすすめの肥料


コウモリランへの肥料は液体肥料でも緩効性肥料でも構いません。液体肥料であれば10日に1回与えると良いでしょう。緩効性肥料であれば2ヶ月に1回程度で良いので、手間がかからないのがメリットです。

⑥植え替え・増やし方

一般的な植物は1~2年に1度植え替えをすることが多いのですが、コウモリランはあまり植え替えする必要はありません。大きくなりすぎた時だけ植え替えをしましょう。

植え替えの適期は5~8月です。植え替えの方法は植え付けと同様で、鉢植えや板への着生を再び行いましょう。また、植え替えついでに株分けを行うのも良いでしょう。

株分け

増やし方は株分けするか胞子で増やすかの2通りで、大きく育って植え替えする際は株分けを行うと良いでしょう。株分けでの増やし方は簡単で、画像のように子株がいっぱい出ていれば子株部分を切り取り、植え付けと同様のやり方で板に着生させるだけです。

胞子から増やす

胞子葉の裏側に胞子が付いている場合は、胞子での増やし方も行えます。葉の裏に付いている胞子をスプーンで削り取って、タッパに湿らせた土を入れて、その上に蒔きましょう。

フタをして、20度くらいの気温で水が乾かないように管理をすれば、小さな芽が沢山出てきます。株分けでの増やし方よりも難しいのですが、是非チャレンジしてみて下さい。

⑦病気・害虫

コウモリランは炭そ病という病気にかかることがあります。これは高温多湿環境が続くと発生しやすい病気で、黒い斑点が葉っぱに広がり、放っておくと枯れてしまいます。黒い斑点が出始めた葉っぱはすぐに取り除いて、薬剤で殺菌しましょう。

コウモリランに付くカイガラムシ

カイガラムシによる害虫被害を受けるので、薬剤で予防しておくことをおすすめします。成虫には薬剤が効きにくいので、幼虫の間に始末しなければいけません。もし成虫が付いていた場合は補殺しましょう。詳しい対策方法は下記記事で解説しています。

⑧その他

剪定は必ず必要ではありませんので、枯れてきた葉があれば切り取る程度になります。また、風通しがあまりにも悪い場合は剪定を検討しましょう。

室内から屋外へコウモリランを出す場合

室内から屋外へ出す際は、環境が変化しますので、少しずつ日当たりを強くするようにして下さい。まずは半日陰環境に置いて、その後に日光が当たる環境に移すと良いでしょう。

まとめ

今回の「【コウモリランの育て方】吊るし方や飾り方のコツと増やし方もご紹介!」はいかがでしたでしょうか?

コウモリランの特徴や花言葉・風水などから、植え替え・増やし方などについてをお伝えさせて頂きましたが、魅力的ではあるものの、育て方にポイントがありますので、毎日チェックしながら育ててあげて下さい。花言葉・風水ともに良い意味を持っていますので、贈り物にも是非使ってみましょう。

コウモリランが気になる方はこちらもチェック!

今回はコウモリランについて解説させて頂きましたが、他にも観葉植物・ガーデニングに関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。