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セイタカイソギンチャクとは?増殖する特徴や対策・駆除方法を解説!

セイタカイソギンチャクとはどのような生き物かご存知でしょうか?海水魚飼育をしていると時折見かけることになるイソギンチャクですが、実はとても厄介者であり、対策をしておかないと増殖していきます。今回はそんなセイタカイソギンチャクについて解説していきます!
2020年8月27日
T・S
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セイタカイソギンチャクとは?

既に海水魚飼育をされている方なら、セイタカイソギンチャクをもう見たことがあるかもしれません。購入したつもりが無いイソギンチャクが紛れ込んでいたら、それがセイタカイソギンチャクの可能性があります。また、これから海水魚飼育を始められる方は是非知っておいた方が良い、対策が必要な生き物です。今回はそんなセイタカイソギンチャクの特徴や駆除、対策方法について解説していきます!

セイタカイソギンチャクの特徴①

セイタカイソギンチャクとは?

セイタカイソギンチャクは和名で、海外ではAiptasia(アイプタシア)と呼ばれています。画像のように茶色っぽい色をしており、鑑賞性はあまり良くありません。あえて育てるにはちょっと地味な印象がありますよね。大きさは最大で5センチを超えますが、基本的には小さいものが多く、数ミリ程度の小さなものがくっ付いていることも多々あります。後述していきますが、駆除されることが多いので、小さい個体と闘うことが多くなるでしょう。

カーリーと呼ばれる理由

セイタカイソギンチャクはカーリーとよく呼ばれています。このカーリーと呼ばれるようになった理由ですが、実は勘違いされているのです。カーリーと名前の付く他のイソギンチャクがいるのですが、それと間違えて紹介されてしまって以来、カーリーとよく呼ばれるようになったとされています。ですので、正しくはセイタカイソギンチャクと呼んだ方が良いのですが、一般的にカーリーと呼ぶのが浸透している為、話す上ではカーリーと呼んだ方が伝わりやすいかもしれません。

セイタカイソギンチャクの特徴②

増殖力が高い

セイタカイソギンチャクの最大の特徴が増殖力が非常に高いことです。厄介者と扱われている本種も、増殖力さえ高くなければここまで嫌われていなかったかもしれません。数ミリ程度の小さい個体がライブロック等に付いた状態で水槽に侵入してくるのですが、その後はどんどん増殖していきます。その増殖を止めようと、ブロック等から剥がすと、残った体の一部から再生し、別個体として増殖してしまいます。

移動してまた増殖する

自分で移動出来るタイプのイソギンチャクですので、いつのまにか移動してまた増殖していきます。放っておけば留まってくれるのなら良いのですが、放置しておくとどんどん水槽内の状態が悪化していくのですから、怖いですよね。取り除いても増殖し、放っておいても増殖してしまいます。また、パッと見える水槽内だけじゃなく、フィルター・濾過槽にも欠片が侵入して増えていくこともあります。

セイタカイソギンチャクの刺胞毒

イソギンチャクは刺胞毒という毒を持っているものが多く、セイタカイソギンチャクにもあります。種類によって毒の強さは違いますが、本種は毒が強めの種であり、せっかく育てているサンゴなどを死なせてしまうのが厄介者扱いされている理由の一つです。サンゴ水槽を作っている方は、見かけたらすぐに対策を取りましょう。時間が経つにつれて悪化していきますので、早めの対策が肝心です。

セイタカイソギンチャクに似てる生き物

ヒドロ虫はカーリーに似てる?

似てる生き物として、ヒドロ虫があげられます。ヒドロ虫と一言で言っても色々な種類があり、刺胞動物門ヒドロ虫綱の生き物は全てヒドロ虫と呼ばれます。このヒドロ虫の中に似てる種類があり、勘違いされることがあるのです。また、ヒドロ虫も増殖力が高いことが多く、そういった点も似てると言われる理由ですね。一部、毒性が強いものもいますので、サンゴに悪影響があるのも似てると言えるでしょう。

ヒドロ虫の駆除方法も同じ

似てるヒドロ虫に困った際も、後述して解説していく駆除・対策方法が有効です。とにかく増殖しないように駆除しなければいけないことは変わりません。対策方法は色々ありますが、同じ薬が効きますので、構造も似てるのかもしれませんね。似てる為、ヒドロ虫かセイタカイソギンチャクか判断が出来ないという方も、やるべきことは同じですので心配いりません。

セイタカイソギンチャクとクマノミの相性


クマノミは入らない

クマノミと言えば、イソギンチャクと戯れることで知られていますよね。ある程度ふさふさとしたイソギンチャクであれば、クマノミが入ってくれることが多いです。しかし、セイタカイソギンチャクとなるとクマノミも入りません。刺胞毒が強いからか、触手が短い為か、クマノミも好まないようです。まだクマノミが戯れるのであれば水槽内に置いておいても良いと考えられるのですが、クマノミも嫌うのであれば駆除した方が良いですよね。

サイズによってはカーリーに食べられてしまう?

クマノミが嫌うだけじゃなく、サイズによっては魚が危険かもしれません。イソギンチャクにも色々な種類がありますが、本種は餌を食べることが出来るタイプであり、とても小さな魚であれば食べてしまう可能性があるのです。サンゴを害するだけじゃなく魚まで食べてしまうなんて恐ろしいですよね。クマノミはある程度大きくなる魚ですが、クマノミサイズ以下の魚を育てている方は駆除を急いだ方が良いかもしれません。

セイタカイソギンチャクの駆除・対策方法①

セイタカイソギンチャクを食べる魚を入れる

方法はいくつもありますが、駆除してくれる生体を入れるという方法は良く行われています。チョウチョウウオなど、サンゴをつついて食べてしまうタイプの魚は、セイタカイソギンチャクも食べます。捕食対象となってしまえば、どんなに移動して増殖しても全滅させられるでしょう。ヤッコなどを育てている方は、カーリーの心配はあまりしなくて良いですね。

サンゴを食べてしまうデメリットがある

セイタカイソギンチャクを食べるタイプの魚は、サンゴを食べてしまうのがデメリットです。サンゴ水槽で増殖した為に対策として魚を入れ、駆除は出来たもののサンゴにも被害が出たというケースがよくあります。サンゴをメインに育てている水槽であれば、魚での対策はしない方が良いでしょう。

セイタカイソギンチャクの駆除・対策方法②

ペパーミントシュリンプで駆除する

もう一つの生体駆除の方法が、ペパーミントシュリンプを入れる方法です。ペパーミントシュリンプは画像のように赤い体をしたエビで、よく海水魚水槽に入れられているホワイトソックス・スカンクシュリンプなどの仲間です。このエビもセイタカイソギンチャクを食べてくれますので検討してみましょう。魚と違ってサンゴへの害が少ないのが大きな特徴です。

ペパーミントシュリンプのデメリット

あまりサンゴなどを害さないのが特徴ではあるのですが、マメスナギンチャクは食べてしまうかもしれません。また、エビは魚の好物であることが多く、エビ好きの魚が育てられないのもデメリットの一つとなります。水槽内に入れる際、高水温だとすぐに死んでしまうことがありますので、最高でも25度に抑えましょう。駆除力は高くはありませんので、数匹入れておいた方が良いかもしれませんね。

セイタカイソギンチャクの駆除・対策方法③

注射して駆除する方法

一番知られている駆除方法が、薬を注射する方法です。魚のように移動する訳ではありませんので、注射は簡単に行えます。薬を打つとすぐに溶けていきますので、ある程度サイズがあるセイタカイソギンチャクの駆除におすすめです。

注射する方法のデメリット

このやり方のデメリットは、やはり薬剤を使う点にあります。どの薬剤も水に悪影響を及ぼさない、サンゴや魚に害は無いと書かれてはいますが、大切な生き物に何かあったらと心配になりますよね。もしどうしても心配であれば、セイタカイソギンチャクが付着しているものごと一旦水槽から出して注射しましょう。そして、駆除が終わった後でまた元に戻せば薬剤の悪影響の心配も減ります。

アイプタシアX


一番有名な薬剤が「アイプタシアX」です。セイタカイソギンチャクは刺激を与えると縮こまったりするのですが、アイプタシアXはまるで餌のように感じられ、むしろ口を広げてくれる程なのです。そして、10分ほど経てば効果が表れはじめ、駆除することが出来ます。また、危険を感じると幼生を放出する特徴がありますが、粘性がある為幼生を放出出来ないようにするところも特徴です。

カーリーキラー

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出典:Amazon

こちらもよく使われている駆除剤です。似てる生き物であるヒドロ虫にも使えますので、怪しいと思ったら使用してみましょう。こちらも天然由来の成分を使用していますので、他の生き物に害はありません。心配な方は一旦取り出して使用して下さい。効き目は少し遅めで、1日経てば消滅するというイメージがです。その間に少し移動したりはするかもしれませんが、問題ありません。

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こちらも有名な駆除剤です。画像の注射器が付属されていますので、ピンポイントで駆除が出来ます。水槽内にセイタカイソギンチャクがいるのを確認出来たら、移動して害を増やす前に薬剤で駆除してしまうのが一番手っ取り早い方法となるでしょう。

セイタカイソギンチャクの駆除・対策方法④

ピンセットで取っていく

サンゴがいる為、駆除する魚を入れられない場合、また駆除剤も使用したくない場合は、直接取り除いていく方法もあります。ピンセットやラジオペンチなどを使って剥がしとっていきましょう。ただし、この方法では剥がしきれなかった欠片から再生して増殖してしまう可能性があります。そこで、付着していた部分ごと削り取るという方法があります。

半田ごてで焼く

欠片が残っている場合は、半田ごて、もしくはガスバーナーで焼いてしまうという方法があります。ライブロックの場合、この方法を使った部分はデスロック状態になってしまうので、少しデメリットがありますね。半田ごてで、付着している一部分だけを焼くのがおすすめです。

セイタカイソギンチャクの駆除・対策方法⑤

熱湯をかける

もう一つ、直接的に対策をする方法が「熱湯をかける」方法です。熱湯をかけてしまえば確実に駆除出来ますので、根本的に対策したい場合は有効です。ブロック等に付いている状態であれば、取り出してかけてみましょう。もちろん、熱湯をかけた部分はバクテリア等も死んでしまうデメリットがあります。

3日間待って乾燥させる

熱湯をかけても、まだ潜んでいそうな場合は、しばらく乾燥させることをおすすめします。熱湯をかけるだけでもほとんど死滅しますが、更に3日ほど乾燥させればほぼ完全に死滅します。せっかくのライブロックが死んでしまうのは惜しいですが、困った際はこの方法も検討してみましょう。

セイタカイソギンチャクを入れない為には?

一番有効な対策は、そもそも水槽に侵入させないことです。100%侵入を防ぐことは出来ませんが、防ぐ為に出来ることはあります。ライブロックだけじゃなく生き物に付着して入ってくることもありますので、購入する際に、その水槽内にセイタカイソギンチャクがいないかをチェックしてみましょう。もしいるようであれば、侵入してくる可能性があります。また店員の方にも、侵入してしまう可能性があるかを聞いてみましょう。

セイタカイソギンチャクを育てる方もいる

今回は厄介者としてセイタカイソギンチャクをご紹介してきましたが、あえて育ててみようと考える方もいます。メインの水槽であれば、移動して増殖を繰り返してしまい困ることも多いはずですので、サブの水槽で楽しむと良いでしょう。エサを与えると食べるタイプですので、育てる楽しさも感じられます。どのように対策をすれば良いのか、あえて育てて研究してみるのも楽しいかもしれませんね。


セイタカイソギンチャクに関するTwitter

突然現れるセイタカイソギンチャク

こちらのツイートでは、タマイタダキイソギンチャクが移動したことに加え、セイタカイソギンチャクが見つかったことが書かれています。イソギンチャクは移動出来るので扱いが中々大変ですよね。セイタカイソギンチャクはある日突然見つかることが多く、その頃には増殖が進んでしまっている可能性がありますので、早めに発見出来るように、毎日のチェックを怠らないようにしましょう。

セイタカイソギンチャクに似てる生き物は多い

こちらのツイートでは、セイタカイソギンチャクに似てる生物について書かれています。こちらがはヒドロ虫のようにも見えますよね。どちらも駆除の方法は同じですので、適したやり方で対処しましょう。

生体はすぐに効く訳ではない

こちらは駆除目的でエビを投入したのに、中々カーリーを食べてくれないことが書かれています。これは魚に関しても同様ですが、食べられると認識するまでに時間がかかることがあります。一度認識すればよく食べてくれますので、しばらく待ってみましょう。

発見したらアイプタシアX

こちらはカーリーを発見してすぐに、アイプタシアXで駆除することが書かれています。色々な駆除の方法がありますが、やはり定番なのはアイプタシアXでの対処ですね。効果が高いので、困った方は是非使ってみて下さい。移動しますので、見つけた日にすぐに対処したいところです。

まとめ:セイタカイソギンチャクとは?

今回の「セイタカイソギンチャクとは?増殖する特徴や対策・駆除方法を解説!」はいかがでしたでしょうか?カーリーの由来や特徴から対策方法まで解説させて頂きましたが、かなり厄介者であることが分かりましたよね。対策方法はありますので、見つけたらすぐに対処しましょう。放っておくと移動して増殖しますので、早めの対策が肝心です。欠片が再生してしまいますので、取り除く方法は慎重に行いましょう。

セイタカイソギンチャクが気になる方はこちらもチェック!

今回はセイタカイソギンチャクについて解説させて頂きましたが、他にも海水魚・サンゴ・イソギンチャクに関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。