検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

フラワーホーンとはどんな熱帯魚?種類・飼育方法や色揚げ方法を解説!

フラワーホーンとはどのような熱帯魚かご存知でしょうか?名前を知らなくても、大きなコブがあって色が綺麗な魚は見たことがあるという方も多いかもしれませんね。今回はそんなフラワーホーンの特徴や種類、飼育方法、色揚げ方法などを解説していきます!
更新: 2021年11月8日
T・S
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

フラワーホーンとは?

普通の小型熱帯魚をある程度育ててきた方であれば、ステップアップとして中型魚を検討したくなりますよね。そんな時にオススメなのが、フラワーホーンです。

フラワーホーンは生命力が強く、見栄えが良く、人になつく性質がある可愛い熱帯魚。育て方によって見た目も変わりますので、育て甲斐のある魚です。今回はそんなフラワーホーンの特徴や種類、飼育方法、色揚げ方法などを解説していきます!

フラワーホーンの特徴①

フラワーホーンとは?

画像のように、額に大きなコブが出来るのが特徴の熱帯魚です。大きさは30㎝ほどに成長しますので、丁度飼いやすいサイズの中型魚ですよね。

見た目が非常に良い魚は飼育難易度が心配になるところですが、実は丈夫な魚ですので、育てやすいのも大きなメリットです。画像のように立派なコブを持てるように、また色揚げがしっかり出来るように頑張って育てていきましょう!

フラワーホーンは歴史が浅い熱帯魚

実は歴史の浅い熱帯魚ですので、まず図鑑にも記載されていません。こちらは野生にはおらず、フラミンゴ・シクリッドという魚とトリマキュラータムという魚が交配されて生まれた交雑種であり、人工的な品種なのです。

日本に輸入されるようになったのも2001年からですので、まだまだこれからの熱帯魚という訳ですね。現在も色々な方が新しい種類を作ろうと交配させています。

フラワーホーンの特徴②

フラワーホーンの幼魚はおでこが出ていない

フラワーホーンと言えば大きなおでこがポイントですが、実は幼魚の頃はまだおでこが出ていません。

画像の通り、色もシンプルで、言うなれば「普通の魚」という雰囲気ですよね。コレが成長するにしたがってデコが出はじめ、色も良くなっていきます。幼魚から育てるのであれば、少しずつ見た目が良くなっていく過程を楽しめます。

評価の高いフラワーホーンとは?

定期的に大会が開かれており、そこでの評価の基準があります。まず、コブが大きいこと。そして、目の赤い色や体色が美しいこと。最後にヒレが伸びていて綺麗であることです。

これらが揃った個体は大変価値が高く、驚くような値段で取引されます。日々研究するマニアの方がいるのも頷ける世界ですね。

フラワーホーンの種類

種類①バルーンフラワーホーン

こちらはバルーンタイプの種類で、丸い形が愛らしく、人気があります。通常の種類ではなく、ちょっと変わった種類を育ててみたい方にオススメです。

飼育方法や寿命などは特に変わりありませんので、気軽に飼育してみましょう。サイズが20センチ程度に収まることが多く、大きな水槽を用意出来ない方にもオススメです。

種類②フラワーホーンラピスラズリ

こちらは赤い目と青い体が美しい種類です。大きさは30センチ程度ですので、60~90センチ水槽で育てたいですね。実はこの種類はあまりコブが大きくなりません。

また、性格も本種に比べて穏やかですので、多少は混泳させやすいのがポイントです。

種類③フラワーホーンタイシルク

こちらは光沢のある青色に少し黄色が乗った種類です。こちらもコブが控え目な種類で、コブがしっかり出ている個体は貴重です。

大きさは30センチ程度ですので、60~90センチ水槽で飼育しましょう。

種類④ゴールドレッドフラワーホーン

こちらは金色の体にエラ部分が赤くなるのが特徴の種類です。こちらもコブはあまり出ませんので、コブが好きな方は他の種類の方が良いでしょう。

エラ周りが赤く色揚げされるほど素敵になります。

種類⑤フラワーホーンカムファ

カムファは値段が高めの人気の種類で、赤をベースにした綺麗な品種です。ある程度慣れてきたら、少し値段の高めな品種にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

フラワーホーンはなつく?

フラワーホーンはなつく熱帯魚

なつく熱帯魚としても知られています。おでこや顔つきが強烈で、ちょっとブサイクに感じる方も多い魚ですが、なつく姿がとてもかわいらしく、「ブサかわいい」とよく評価されています。

飼い主の顔もちゃんと覚えてくれますので、なつくペットを育てたい方にはとてもオススメです。

フラワーホーンがなつくのは遊んで欲しいから?


普通の魚もそれなりになつくのですが、フラワーホーンがなつくのは餌が欲しいからだけではなく、人と遊びたいからという意見もあります。

画像のように人と追いかけっこをしたり、コブを触っても大丈夫だったりと、他の魚では考えにくいようななつく姿が見られるのは魅力的ですよね。なつくペットを育てたいけど、犬や猫は飼えないという方も多いので、そんな時はなつく熱帯魚を検討してみましょう!

実は性格はかなり荒い!

人になつく魚ではありますが、実は性格がかなり荒い魚としても知られています。元々このシクリッド系は性格が荒いものが多く、フラワーホーンは中でもキツめの性格をしているのです。

混泳させるとすぐに攻撃してしまいますので、混泳は避けた方が良いでしょう。もしどうしても混泳させたい方は、先に大型魚を育てておいて、後から入れるようにしましょう。

フラワーホーンの成長と寿命

フラワーホーンの成長速度は?

気になる成長速度ですが、かなり早く成長します。お店で購入して半年もすれば立派なサイズになりますので、すぐに大きくなることを想定して準備しておいた方が良いでしょう。

体が大きくなれば、餌の量や水槽サイズももちろん変わります。また、餌が足りなかったり、水槽サイズが小さいと体も小さくなりやすいですね。

フラワーホーンの寿命は?

寿命も気になるところですよね。平均寿命は5年程度と言われることも多いのですが、丁寧に育てている方々は10年以上育てることも珍しくありません。ある程度サイズのある魚ですので、寿命も長めとなっています。

寿命を伸ばすには、水質・水温・餌の量・ストレス等をしっかり管理してあげることが大切になります。こまめにチェックしてあげましょう。

フラワーホーンの値段は?

幼魚の値段は安い!

(熱帯魚)フラワーホーン 花羅漢

出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
サイズ約5-6cm

フラワーホーンは値段の高い魚ですが、実は幼魚の値段は安いことが多く、1000円以下~10000円の間で買えることも多いのです。それくらいの値段であれば、初心者の方でも買いやすいですよね。

ただし、値段の安い幼魚は後々どのように成長していくのかが分からないので、もしかするとコブが控え目になる可能性もあります。どうなっていくかを楽しみたい方にオススメですね。

良い個体は値段が高い

フラワーホーン 紅麒麟

出典:Amazon
出典:Amazon
水槽60cm水槽
水温23〜25℃
ろ過上部式フィルター
水替1週間に1.2回
エサ用金魚小赤の小さいサイズ

ある程度大きくなると、値段がどんどん高くなってきます。大きくなる程に特徴が出てくるので、良い個体ほど値段が高くなりますね。数万円で買えるものから、10万円以上、数十万円を超えることも珍しくありません。

最初から値段の高い個体を購入するのは危険ですので、まずは幼魚から育ててみて、フラワーホーン飼育に慣れることをオススメします。

フラワーホーンの飼育方法①用意

用意するもの①水槽

まずは水槽を用意しましょう。最終的には90センチ水槽で育てるのがオススメになりますので、成長に合わせて水槽を変えていくのではなく、最初から90センチ水槽を使用するのがオススメです。

幼魚にとって90センチ水槽は大きすぎるので、セパレーターを使用して区切ってあげると良いでしょう。

用意するもの②ヒーター

普通の熱帯魚が好む水温は25度程度ですが、フラワーホーンが好む水温は25度以上で、30度の水温設定がオススメになります。

ですので、水温が一定になるオートタイプのヒーターではなく、水温調整が出来るサーモスタット操作型のヒーターの設置をオススメします。

90センチ水槽であれば300Wのヒーターを用意すると良いでしょう。オススメのヒーターは下記記事で紹介しています。また、合わせて水温計も用意しておきましょう。

用意するもの③フィルター

上部式フィルター オレンジ

出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
水槽45〜60cm

水質を維持する為のフィルターも用意しましょう。餌を沢山食べる中型魚ですので、ある程度の濾過能力が必要です。初心者の方にオススメなのが、上部式フィルターです。

上部式は掃除やろ材交換もしやすく、値段も控え目な製品が多いのがポイントですね。90センチ水槽用の上部式フィルターが販売されていますので、チェックしてみて下さい。

用意するもの④カルキ抜き

水道水には危険な塩素が含まれていますので、塩素を中和する為のカルキ抜き剤を用意しましょう。

オススメのカルキ抜き剤は下記記事で紹介しています。特にこだわりが無ければ安いものを、こだわりたい方は品質の良いものを使用しましょう。最初は安価なものでも十分です。

用意するもの⑤餌

ひかりクレスト カーニバル 210g

出典:Amazon
出典:Amazon
内容量210g

餌も用意しておきましょう。基本的に好き嫌いなく食べてくれる魚ですので、人工飼料をメインにしつつ、他の餌もおやつ程度に与えていくのが良いですね。

同じ餌だけを与えていると、栄養が偏ってしまうことがありますので、3つほど用意してあげたいところです。メインの餌には、上記の「ひかりクレスト・カーニバル」がオススメです。

用意するもの⑥掃除道具

水作 プロホースM

出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
サイズ11×6×37cm
重量180g

週に一回、水換えと掃除をするのに使う道具も用意しておきましょう。水換えホースでオススメなのは、「水作・プロホース」です。

安い製品もありますが、使いやすい物が欲しい方にオススメです。合わせて、抜いた水を入れる大きなバケツと、コケ掃除をする為の新品のスポンジを用意しておきましょう。

底砂は必要?

底砂を入れるかどうか迷う方も多いかもしれません。中型~大型魚の水槽では、底砂無しのベアタンク方式で育てている方も多いですよね。

大きな魚の飼育は掃除が大変なので、やはり底砂が無い方が管理が楽になります。もし敷きたい場合は薄めに敷くと良いでしょう。暗い色の底砂を敷くと色揚げに影響しますので、明るい色の底砂が良いとされています。

フラワーホーンの飼育方法②準備

水槽の立ち上げ

用意が出来たら、水槽をセッティングしていきましょう。90センチ水槽はかなり重量がありますので、しっかりした場所に置きましょう。

水槽を置いたら、機材をセットし、水を入れて、カルキ抜き剤で塩素を中和させます。あとは機材の電源を入れれば、水温が温まり、フィルターでろ過が始まるはずです。問題なく機材が動いているかチェックしましょう。

パイロットフィッシュを1ヵ月間入れる

View this post on Instagram

@r.s_jpがシェアした投稿 -

水槽が立ちあがっても、まだフラワーホーンを入れてはいけません。水質を保ってくれるバクテリアを増やす為に、パイロットフィッシュを入れましょう。

パイロットフィッシュを一ヶ月間飼育すれば、バクテリアが増え、飼育しやすい環境になります。パイロットフィッシュについては下記記事で紹介していますので、気になる方は見てみて下さい。

フラワーホーンの飼育方法③導入

フラワーホーンを購入

パイロットフィッシュを一ヶ月育てたら、次はフラワーホーンの購入です。お店で扱っていればお店で購入しましょう。見当たらなければネットショップを利用します。

お店であれば、出来るだけ見た目の良さそうな個体を選んで下さい。ネットショップは実際に見れないリスクがありますので、信頼出来るお店から購入するようにしましょう。

水合わせをして入れる

購入すると、袋に入った状態で持ち帰ることになります。その袋を水槽の30分浮かべて、まずは水温を合わせます。次に、袋の中に水槽の水をゆっくり入れ、水質を合わせていきます。

袋をいっぱいにして、半分捨てて、またいっぱいにしてを3回繰り返したら、水槽にフラワーホーンだけを入れましょう。水合わせはとても大切な作業ですので、2時間ほどかけてゆっくり行ってください。急激な環境変化は死につながる可能性もあります。

フラワーホーンの飼育方法④管理

餌やり

餌やりは一度に沢山与えるのではなく、少ない量を分けるのが理想です。一日三回、少量を与えられると良いのですが、仕事で難しい場合は一日二回、3分ほどで食べきれる量を与えると良いでしょう。

大食漢ですので、与えすぎに注意して下さい。与えすぎると消化不良になり、死に至る場合もあります。餌を食べてくれない場合は、餌を変えてみるか、水換えをしてみましょう。

水換え

水換えは水質の維持の要ですので、定期的に必ず行いましょう。週に一回、3分の1の水量を交換するのが目安です。週に一回で水質が維持出来ていない場合は、週に二回に増やして下さい。

週に二回水換えをした方が、新陳代謝が活性化します。ついでにコケ掃除なども行いましょう。フィルターのろ材の様子も見て、汚れが酷くなってきたら一部交換して下さい。

フラワーホーンの飼育方法⑤その他

アルカリ性にならないようにする

フラワーホーンは、弱酸性から中性の水質が適している熱帯魚ですので、アルカリ性に傾かないようにしましょう。

日本の水道水は中性で、普通に飼育していると酸性に傾いていきます。アルカリ性に傾くような底砂等を入れていなければ大丈夫ですが、もし入れる場合は水質調整をしながら飼育しましょう。

肛門から何か出ている時は?

肛門から何か出ている場合は、脱腸かもしれません。実は脱腸はよく見られる現象で、治らないことも多いのですが、しばらく餌を抜くと治る場合もあります。

消化不良になりやすいので、餌の与えすぎには注意しましょう。

フラワーホーンの病気

病気の予防が大切

フラワーホーンは病気に強く、普通の熱帯魚よりも病気の心配が少ないのがメリットです。ただし、病気に全くならないという訳ではありませんので、基本的な飼育方法を守り、予防に努めましょう。もし病気になってしまったら、薬浴治療を行います。

かかりやすい病気①白点病


白点病は白い点が体表に付く病気です。水温が低いとかかりやすいので、フラワーホーン飼育は30度にしておくのがオススメです。

かかってしまったら、まず水換えをして様子を見ます。変わらなければ、グリーンFという薬剤で薬浴させましょう。少し薄めにしてあげると良いですね。

かかりやすい病気②転覆病

餌の与えすぎで消化不良を起こし、ひっくり返ってしまう転覆病になることがあります。この病気は平衡感覚が失われている状態です。

一旦餌を与えずに放っておくと治ることもありますので、しばらく様子を見ましょう。このような病気にならない為にも、餌の与えすぎには注意して下さい。

フラワーホーンの色揚げ方法

色揚げはクリルが簡単

テトラ クリル−E 100g

出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
内容量100g

色揚げはクリルという餌を使用するのが簡単でオススメです。色揚げは様々な要因が絡みますが、手っ取り早いのが餌による色揚げです。

こちらはエビの餌になりますが、エビは赤色が強くなりやすいので、色揚げがとても期待出来るのです。

興奮すると発色が良くなる

他にも、興奮させて発色を良くする方法もあります。大きな水槽にセパレーターを付け、オスメスを隣同士で泳がせることで興奮させます。これは後述する繫殖にも繋げられる方法です。

水槽サイズが大きくないと出来ない方法ですので、スペースに余裕がある方は試してみましょう。

フラワーホーンの繫殖について

繫殖は難しい?

繫殖、産卵は不可能ではありません。ただし、繫殖には二つの壁があります。まず、フラワーホーンの魅力である立派なおデコはオスの特徴であり、ほとんどメスが輸入されていないという問題です。

専門店で取り扱われていることもあるかもしれませんが、無い場合も多いので、繫殖を狙いたい時はショップに相談しましょう。輸入してくれる場合もあります。そして、繫殖のもう一つの問題が、ペアリングです。

繫殖の流れ①お見合い

繫殖用にメス個体が手に入ったらペアリングをするのですが、オスメスで性別が違っても、性格が荒いので喧嘩になることがよくあります。画像のようにセパレーターで仕切り、お互い威嚇しない様子であればセパレーターを外してみましょう。

外した途端に喧嘩する可能性もあります。もし問題無ければそのままにしましょう。繫殖するまでの間に多少は傷が付くかもしれませんが、仕方が無いところもあります。

繫殖の流れ②産卵したら他の水槽へ

無事に繫殖行動を取り、卵を産んだら親魚を別水槽に移しましょう。卵を移しても構いません。フラワーホーンは一度に数百個の卵を産みます。

産まれた稚魚は映像のようにとても小さいので、稚魚用のブラインシュリンプ等を与えて育てていきます。大きくなるにつれ、餌も大きくしていきましょう。共食いすることもありますので注意して観察して下さい。

まとめ:フラワーホーンとは?

今回の「フラワーホーンとはどんな熱帯魚?種類・飼育方法や色揚げ方法を解説!」はいかがでしたでしょうか?特徴や基本的な育て方、病気等の注意点、繫殖について等を解説させて頂きましたが、非常に興味深い熱帯魚でしたよね!

意外と気軽に育てられる魚ですので、興味がある方は是非飼育してみて下さい!低水温が苦手ですので、水温を高めにすることだけ守りましょう!

フラワーホーンが気になる方はこちらもチェック!

今回はフラワーホーンについて解説させて頂きましたが、他にも熱帯魚に関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。