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初心者のためのバイクメンテナンス!自分でできるバイク整備の基本をご紹介!

バイクメンテナンスにチャレンジしてみませんか。オイル交換やチェーンの清掃など、簡単な整備を自分でやってみることで、自分のバイクへの愛着は確実に増します。初心者でもできる簡単なバイクメンテナンスの方法を、わかりやすくご紹介します。
更新: 2021年2月26日
ironman17
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バイクメンテナンスに挑戦

愛車のメンテナンスにチャレンジしてみませんか。オイルや消耗品の交換や洗車など、簡単な整備だけでも、自分のバイクに対する愛着が増すものです。初心者でもチャレンジできる基本的なバイクメンテナンスの方法についてご紹介します。

初心者のバイクメンテナンスのポイント

外観から不具合を見つける

バイクの不具合は、外観を綿密に眺めるだけでも、かなりの確率で発見できるものです。そのためには、常に洗車などをして、自分の愛車をすみずみまで”見る”ことが大切です。日頃から自分のバイクの正常な外見を把握しておくことで、異常があったときにも容易に発見することができます。

いろいろな適正値を知る

自分の愛車のいろいろな適正値を知っておくことは、バイク整備の基本です。タイヤの適正空気圧や、推奨されるエンジンオイルのグレードと量、スパークプラグの番手を知っておくことで、メンテナンスがスムーズに行えるようになります。

また自分のバイクのパーツに多用されているボルトやナットのサイズを知り、それに合った工具を揃えておくことも、バイク整備の基本です。

手に負えないものは専門家に任せる。

自分の命を預かるバイクの整備に過信は禁物です。素人判断で行ったメンテナンスが、思わぬ故障や事故を引き起こす可能性もあります。初心者の手には負えないと思ったら、迷うことなくプロに依頼することも大切です。また日頃から馴染みのバイク屋と仲良くしておき、メンテナンスのアドバイスを受けられるようにしておくと便利です。

初心者の基本バイクメンテナンス①

洗車

バイクの整備において、洗車はもっとも基本となるメンテナンスです。バイクのすみずみを洗うことにより、普段は気に留めない細部にまで目が届くことになり、思わぬ不具合を発見することもできます。また定期的に洗車を行うことで、自分のバイクに対する愛着も増す効果があります。

方法

洗車には水を使わずに行う方法と、水を使う方法があります。水を使わない洗車は、湿った布で汚れた部分を拭き取るやり方で、旧車などでよく行われる方法です。水を使う洗車は、バイク全体を濡らした後、スポンジとシャンプーを使って汚れを落とします。水で洗剤の成分を洗い流し、水分を完全に拭き上げて乾燥させます。

整備のポイント

水を使う洗車の場合、水分を完全に除去してしまうことに気を配りましょう。そして可動部分への注油を行います。洗車はこれで終わりではありません。ワックスなど表面に皮膜をつくるけみかるでコーティングを行うことで、ツヤ出しと汚れの付着を防止する効果が得られます。

初心者の基本バイクメンテナンス②

バイクのサビ取り

金属パーツが多用されているバイクは、いつのまにかサビが発生しているものです。放置しておくとサビがどんどん深くなると同時に、まわりに浸潤していきます。そのためサビを発見したら、すみやかにサビを取り除き、サビ止めの処理をしておくことが不可欠です。

方法

もっとも簡単な方法は、真鍮ブラシでサビをこすって落とす方法です。またアルミ地肌の白サビは、ピカールなどの金属研磨剤でキレイにすることができます。でも一般的な金属のサビには、サビ取りのケミカルを使用するのがもっとも簡単で有効な方法です。液状やジェル状のものを使い、サビを浮き上がらせて拭き上げを行います。

整備のポイント

サビを落とした後にそのまま放置しておくと、ふたたびそのパーツはサビの餌食になってしまいます。サビ取り後は、必ず防錆処理を行いましょう。サビ取りのケミカルの中には、サビ落しと同時に防錆処理を行ってくれるものも多く、処理が一度で済むので便利です。

初心者の基本バイクメンテナンス③

オイル交換

いわばバイクの血液ともいえるエンジンオイルの管理は、エンジン関連のメンテナンスの中でももっとも重要な整備項目です。常日頃からオイルの消耗量や汚れに気を配り、定期的に交換を行うことで、エンジンの調子を保てるだけでなく、結果的にバイクの寿命を伸ばすことにもつながります。


方法

用意する工具類は、ドレンボルトのサイズのレンチ、交換用のワッシャー、エンジンオイル、オイル処理ボックスです。またエレメント交換を行う場合は、交換用エレメントとエレメント取り外し用の工具を用意します。

ドレンボルトをはずして古いオイルを抜き取ります。完全に抜けたら、新しいワッシャーを入れたドレンボルトを、レンチでしっかりと締め込みます。オイル注入口から規定量のオイルを注入すれば完了です。

整備のポイント

エンジンオイルの交換頻度は、3000〜5000キロ走行毎か、半年に一回が目安です。オイルエレメントは3回のオイル交換に1回の割合で交換しましょう。オイルを抜く際は十分に暖気を行い、エンジンオイルの粘度が十分に下がった状態で行います。ドレンワッシャーは消耗品なので、毎回交換しましょう。

初心者の基本バイクメンテナンス④

プラグの点検・交換

シリンダー内の気化されたガソリンに点火を行うスパークプラグも、バイクメンテナンスにおいては重要な整備項目です。消耗パーツであるスパークプラグは、定期的な交換が必要です。初心者でも簡単に点検・交換が行え、エンジン性能に与える効果も大きいパーツなので、ぜひ習得して頻繁にチェックを行いたい項目です。

方法

用意する工具はプラグレンチ1本です。プラグのサイズによって数種類あるので、自分のバイクに合った工具を選びます。プラグコードをはずし、レンチをプラグの頭にかぶせて回すことで、プラグをはずすことができます。

カーボンが付着していれば、パーツクリーナーをかけ、ナイロンのブラシで清掃します。電極の角が丸く摩耗していれば、すみやかに新しいプラグに交換します。

整備のポイント

エンジンが熱い状態のときは、火傷に注意しましょう。理想的な焼け色は、俗に言う”キツネ色”です。新品のプラグを入れる際は、ネジ山の締め込みすぎに注意が必要です。新品のプラグの場合は、手で締め付けられる限界の位置から、レンチで1/2〜2/3回転が目安です。

初心者の基本バイクメンテナンス⑤

バッテリーの点検

開放型のバッテリーはもちろんのこと、バッテリー液の消耗がほとんどないMF型のバッテリーも、メンテナンスは必要です。バイクの各部に電力を供給する重要なパーツですので、定期的な点検整備をこころがけましょう。

方法

開放型の場合は液量を確認し、消耗しているようであればバッテリー液を補充します。端子部の汚れやゆるみを確認し、粉が浮いていればヤスリでこすり落とします。また車体への取り付け状態も確認し、ゆるんでいればしっかりと固定を行います。

整備のポイント

ライトが暗く感じたり、セルが弱々しい場合は、電圧が低下しています。充電を行い、それでも解決しない場合はバッテリーの寿命です。すみやかに新しいバッテリーに交換しましょう。バイクに長期間乗らない場合は、バッテリーのマイナス端子は外しておくようにすると、放電を防ぐことができます。

初心者の基本バイクメンテナンス⑥

エアクリーナーの清掃

燃料のガソリンをシリンダー内で燃焼させるためには、吸い込んだ空気をガソリンと混ぜて混合気とする必要があります。このエアインテークから吸い込む空気から、不純物を取り除くのがエアクリーナーです。このエアクリーナーが目詰まりすると燃焼効率が下がり、エンジンパワーが低下してしまうため、定期的な清掃や交換が必要です。

方法

エアクリーナーボックスを開けると、スポンジ状や蛇腹状のエアクリーナーエレメントが入っています。このフィルターを取り出し、洗浄油でよく洗います。乾式の場合はスポンジをよく乾かして再装着します。湿式のエアクリーナーの場合は、粘度の高い専用のオイルを染み込ませてから装着します。

整備のポイント

エアクリーナーエレメントは消耗パーツです。エレメントが真っ黒になってしまっているような場合は、交換時期です。そのまま使い続けるとエンジン出力が低下するだけでなく、燃費も悪くなってしまいます。迷わずに新品と交換しましょう。

初心者の基本バイクメンテナンス⑦

クーラントの点検


水冷エンジンのバイクの場合、ラジエターの冷却液であるクーラントの量も重要な点検項目です。消耗パーツですので減っていれば補充が必要ですし、5年に1度ぐらいの頻度で交換が必要です。

方法

ラジエターのリザーバータンクを確認します。クーラント液が消耗してLOWERレベルを下回っているようなら、クーラント補充液を継ぎ足して、LOWERレベルとUPPERレベルの間になるぐらいまで補充します。

整備のポイント

クーラント液には緑のものとピンクのものがあります。品質的には差はありませんが、色がまざるとリザーバータンクから見える見た目が悪くなるので、同じ色のものを補充しましょう。補充は水道水でも代用可能ですが、冬場の凍結やサビのことを考えると、不凍液が入っており防錆効果も高い、専用クーラント液の使用をおすすめします。

初心者の基本バイクメンテナンス⑧

ブレーキの点検

バイクを減速させたり、止まりたい場所で着実に停止させるブレーキも、もっとも重要な点検パーツの一つです。ブレーキの引きずりや、消耗パーツであるブレーキパッド、フルードやワイヤーの状態を点検し、異常があれば調整や修理、交換が必要です。

方法

消耗パーツであるブレーキパッドの点検は、明るい場所でブレーキキャリパーの内側をのぞきこんで確認します。厚みの残が2ミリ以下になると交換が必要です。センタースタンドやメンテナンススタンドでタイヤを浮かせて空転させ、引きずりがあるようなら、バイクショップで修理を依頼しましょう。

ブレーキを操作していつもより緩い感触があれば、エアをかんでいますのでフルードの交換が必要です。ワイヤータイプは、ブレーキワイヤーのタイコ近くを確認し、傷やささくれがあれば交換します。

整備のポイント

ブレーキパッドの減りを放置することは、非常に危険です。減っていることが確認されたら、すみやかにパッド交換を行いましょう。ブレーキフルードはそのままの状態でも経年によって劣化します。レバーを握った感触に異常がなくても、2年に1度は交換するようにしましょう。

初心者の基本バイクメンテナンス⑨

ワイヤー類のメンテナンス

最近では油圧を利用してブレーキなどを作動させるバイクも増えていますが、スロットルやブレーキ、クラッチなどバイクの操縦の重要な部分をワイヤーに頼っているバイクも数多くあります。

これらのワイヤーの動きが悪くなると操作性が悪くなりますし、ワイヤーが切断してしまうとその先にあるパーツを作動させることができなくなるため、非常に危険です。

方法

ワイヤーの動きがしぶくなってきたと感じたら、インナーワイヤーに注油を行います。車体に取り付けたままワイヤー内にオイルを浸透させるのに便利な工具が、ワイヤーインジェクターです。まずはレバーからワイヤーをはずします。工具は不要です。

ワイヤーの調整ネジをいっぱいまで緩めてから、ネジの切り欠きが一直線になる位置に合わせ、ワイヤーのタイコ部分を抜き取ります。ワイヤーインジェクターでワイヤーを挟み込み、注油口からスプレー式の潤滑剤を注油します。

整備のポイント

ブレーキワイヤーが切れると非常に危険ですし、クラッチやスロットルのワイヤーが切れるとツーリング先で走行不能になります。ワイヤーの点検は常日頃から頻繁に行い、ほつれや切れが見られたり、サビが多く見られる場合は、迷うことなく交換することをおすすめします。

初心者の基本バイクメンテナンス⑩

タイヤの点検

ライダーとバイクの重量をすべて受け止め、地面と接しているタイヤは、いわばライダーの命を預かる重要なパーツです。それだけにバイクの安全走行に直結するタイヤの状態を常に監視し、適切に対処することは、バイクメンテナンスにおける重要なチェック項目と言えます。

方法

タイヤの適正空気圧は取り扱い説明書に記載されていますし、スイングアームやチェーンカバーなどにもステッカーで表示されています。エアゲージをタイヤのバルブに差し込み空気圧をチェックします。

少なすぎたり多すぎたりしたら、エア調整を行います。タイヤの溝の深さを測る工具はデプスゲージです。溝の残りが1.6mmを切り、スリップサインが現れる状態になったら、すみやかに新品タイヤに交換します。

整備のポイント

タイヤのゴムは走行しなくても劣化が進みます。製造されてから長期間経過したタイヤは、ゴムの劣化が考えられます。またトレッド面のカーカスまで達するようなひび割れや、タイヤの側面にあたるサイドウォールの傷を発見したら、迷うことなく新しいタイヤに交換しましょう。

初心者の基本バイクメンテナンス⑪

チェーンの点検・清掃


多くのバイクで、エンジンの回転を後輪に伝えるのに採用している方法が、チェーンを使った駆動方式です。そのためチェーンの不具合は、バイクの走行性能にも大きく影響します。常日頃からチェーンの状態をチェックし、適切に整備を行うことが必要です。

方法

バイクに荷重をかけた状態で、チェーンの遊びを確認します。適正な遊びは15〜20mmです。工具を使ってアクスルナットを緩め、チェンアジャスターを動かして適正位置に調整します。またチェーンのサビや汚れは、定期的にブラシやディグリーザーを使って洗浄します。

整備のポイント

チェーンルブはやみくもにさせばいいというものではありません。チェーンにルブを馴染ませた後、余分なルブはウェスで拭き取ります。チェーンを駆動させるスプロケットも重要点検項目です。摩耗してスプロケットの山が尖っているような場合は、すみやかに交換しましょう。

初心者がそろえたい工具

100均工具で十分か?

最近の100円ショップの工具の充実ぶりは、目を見張るものがあります。ですが、100均工具はあくまで100均です。工具の工作制度は決して高いとは言えず、ナットの締め付けなどでも角をなめてしまいがちです。

基本はやはりちゃんとしたメーカーの工具を使い、100均工具はあくまで仮締めなどに使用するなど、割り切った使い方にとどめるのが懸命です。

最低限必要な工具は?

ドライバー

プラスとマイナスの2種類があります。バイクでもっとも使用頻度が高いのが2番サイズですが、1番から3番サイズと、短いサイズのスタビードライバーのプラスとマイナスで計8本そろえておくことをおすすめします。

レンチ

バイクでよく使われるサイズは8、10、12、14、17ミリです。自分のバイクの車載工具に入っているサイズが、そのバイクでもっとも使用頻度の高いサイズですので、そのサイズをまずは買いそろえるようにしましょう。片側がメガネ、反対がスパナのコンビネーションタイプがおすすめです。

ボックスレンチ

ラチェットハンドルとエクステンションなどと組み合わせて使います。サイズは小さなものから大きなものまでありますが、一つづつ買いそろえるよりはセットになったものを購入することをおすすめします。

差し込み角のサイズにはいくつかありますが、バイクメンテナンスには9.5ミリ角のものを選ぶと、もっとも使い勝手がよいでしょう。

まずはセット工具がお得

本格的にバイクメンテナンスを行いたいなら、名前の通ったメーカーの基本セットを購入することをおすすめします。バイク整備にはある程度の種類の工具が必要ですし、1つずつ工具を買い揃えるより安上がりだったりします。まずは基本セットを購入し、メンテナンスのスキルが上がるごとに必要な工具を買い足していくとよいでしょう。

まずは自分でやってみよう

初心者のためのバイクメンテナンスについてご紹介してきました。バイクには乗るのが専門で、整備はバイク屋に任せればいいという考え方もあります。でも愛車を自らの手でメンテナンスをすることで、自分のバイクに対する愛着が増すことは確かです。

まずは消耗パーツの交換など簡単な整備で構いません。物怖じすることなく、基本的なメンテナンスからはじめ、少しずつステップアップを目指しましょう。