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ウミキノコとはどんなサンゴ?株分けでの増やし方や飼育方法をご紹介!

ウミキノコとはどのようなサンゴかご存知でしょうか?名前通りキノコのような見た目をしているサンゴで、初心者でも育てやすいので人気があります。今回はそんなウミキノコの概要や種類から、飼育方法、株分けでの増やし方などについて解説していきます!
更新: 2019年2月19日
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ウミキノコとはどんなサンゴ?

サンゴ飼育をこれから始めようとされている方であれば、ウミキノコを検討している方も多いかもしれません。ウミキノコは見た目も良く、育てやすい為人気があります。しかし、育て方を間違えると死んで溶けることも珍しくありません。今回はそんなウミキノコの概要や種類から、飼育方法、株分けでの増やし方などについて解説していきます!

ウミキノコの特徴

ウミキノコとは?

刺胞動物門花虫綱八放サンゴ亜綱ウミトサカ目ウミトサカ科に分類されるサンゴで、ウミタケと呼ばれることもあります。ポリプを出している時は見えないかもしれませんが、ポリプを閉じている時は本当にキノコのように見えるのが特徴ですね。ポリプの先端は8つに分かれています。

ウミキノコは育てやすいサンゴ

ウミキノコは広く知られている一般的なサンゴで、初心者でも育てやすいことから人気があります。最も育てやすいとされているサンゴ等と比べると若干難易度は上がりますが、それでもかなり育てやすい部類のサンゴですね。基本的なポイントさえ抑えれば問題なく育てられます。

色のバリエーション

ウミキノコは薄い茶色・ピンク色が基本的に多く、他にグリーン色のものなどがあります。ピンク系の色も可愛らしいですが、カラフルな水槽にされたい方はグリーンを選ぶと良いでしょう。因みに、照明で色が変わることもあり、購入した後にグリーンっぽい色になることもあります。

他の生き物との相性は?

ウミキノコは海水魚と相性が良いサンゴで、ほとんどの魚と一緒に育てられます。一部、チョウチョウウオなどはつついてしまうことがありますが、基本的には丈夫なので問題ない場合が多いですね。酷いようであれば死んで溶ける可能性もありますので様子を見ましょう。また、ウミウサギガイという巻貝を入れると食害されてしまうので注意して下さい。

カクレクマノミとの相性は?

海水魚水槽で大人気のカクレクマノミとも相性が良いサンゴです。カクレクマノミと言えばイソギンチャクとの共生ですが、ウミキノコも触手が長い為、カクレクマノミが共生してくれます。ただし、カクレクマノミに対してウミキノコのサイズが小さいと入れないので、基本的にはオオウミキノコという大型ウミキノコじゃないと共生は難しいと考えておきましょう。大きく育つほどカクレクマノミが入る可能性が高まります。

ウミキノコの種類

ノーマルタイプ

一般的に販売されているのが薄茶色、またはピンク色のノーマルタイプです。こちらは育てやすく、値段も安いので初心者に最適ですね。色合いも優しいので、どんな水槽にも合います。

グリーンタイプ

派手な見た目をしているのがグリーンタイプです。蛍光グリーンが海水水槽の中で映えるので。カラフルで綺麗な水槽を作りたい方におすすめ。グリーンタイプは少しだけ値段が高いのですが、飼育難易度はノーマルと変わりません。株分けで増やしていけますので、グリーンを少しだけ購入して増やしていくと良いでしょう。

オオウミキノコ

カクレクマノミとの共生を考えている方はオオウミキノコを選びましょう。こちらは非常に大きくなるタイプで、最大で50㎝にもなる種類です。サイズがありますので見応えもありますし、大きくなるほどカクレクマノミが入る可能性が高まります。

ウミキノコの毒性


サンゴには毒性がありますが、ウミキノコの毒性は弱めです。毒性が弱いと、毒性が強いサンゴに触れた時に負けてしまうことがありますので、色々なサンゴを入れる際はスペースを空けた方が良いでしょう。オオウミキノコも毒性が弱いのですが、大きくなりますのでスペースには注意して下さい。ウミキノコ同士であれば毒性が同じですので問題ありません。

ウミキノコの飼育方法①用意

用意するもの①水槽

大きくないサイズのウミキノコであれば小さめの水槽で育てることも可能ですが、水槽サイズが小さくなるほど水質が安定しにくくなりますので、出来れば大きめの水槽で育てましょう。60㎝水槽が初心者にはおすすめですが、90㎝水槽があればかなり安定しやすくなります。コスパを考えたい方は60㎝サイズを選びましょう。

用意するもの②フィルター・スキマー

水質を維持する為に、フィルターとプロテインスキマーを用意しましょう。フィルターは濾過能力の高い外部フィルターがおすすめですが、プロテインスキマーも使う場合は上部式フィルターでも問題ないでしょう。水質の維持が最も大切ですので、フィルターとスキマーの設置は必ず行いたいところです。

用意するもの③水流ポンプ

水流を好むサンゴですので、水流ポンプを用意してあげましょう。フィルターからの水流だけでは少し弱いので、ポンプを設置し、水流を壁面に当てて、拡散させながら当てていきます。ランダムな水流を好みますので、なるべく拡散させるようにして下さい。

用意するもの④ヒーター・クーラー

暖かい海のサンゴですので、ヒーターとクーラーで一定温度を維持しましょう。適温は25度ですので、寒い季節はヒーターで、暑い季節はクーラーで温度管理をします。涼しい地域であればクーラー無しでも育てられますが、水温計が30度を超えるようであればクーラーを付けてあげて下さい。

用意するもの⑤照明

光合成をして栄養を摂取しますので、光量が大切です。少ない光量でも生きていけますが、より良く育てたい場合はある程度の光量が欲しいところ。理想はメタルハライドランプの光量ですが、最初はLEDライト2灯でも良いでしょう。光量が少ない場合は、なるべくライブロックの上の方に活着させて、光を浴びやすくしてあげます。基本的に丈夫なサンゴですので、光量はなるべくなら高めにするくらいの意識で大丈夫です。

用意するもの⑥サンゴ砂・ライブロック

サンゴ砂とライブロックも用意しましょう。サンゴ砂は3センチ程の厚みになる量を用意します。ライブロックはウミキノコが活着する場所であり、水質維持の効果もあります。購入した後はキュアリングという作業が必要になりますので、キュアリングの方法に関しては下記の記事をチェックしてみて下さい。

用意するもの⑦添加剤

飼育していると微量要素が足りなくなっていきますので、添加剤で不足分を補ってあげましょう。色々なメーカーから添加剤が販売されていますのでチェックしてみて下さい。必要な要素は、ストロンチウムやマグネシウム、ヨウ素などです。

用意するもの⑧カルキ抜き


水道水には有害な塩素が入っていますので、カルキ抜きで中和しましょう。カルキ抜きは安価で販売されていますが、色々なメーカーが出していますので悩む方も多いかもしれません。どれを使っても問題ありませんが、下記記事でおすすめのものを紹介していますので、気になる方はチェックしてみて下さい。

用意するもの⑨人工海水

海の生き物ですので、水を海水にしてあげる必要があります。そこで使用するのが人工海水の素です。混ぜるだけで簡単に海水状態に出来るのですが、製品によって違いがあり、サンゴ用のものが色々販売されています。下記記事でおすすめの人工海水と、作り方などを解説していますので、気になる方は是非見てみて下さい。

用意するもの⑩掃除用具

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出典:楽天

定期的に水換えをして水質を保つ為に、掃除用具も用意しておきましょう。水換えに使うホースは上記の水作のものがおすすめです。こちらは非常に使い勝手が良く、多くの方が愛用しています。他に、水を入れる為の大きめのバケツや、掃除する為のスポンジを用意しておきましょう。

餌は必要?

サンゴは餌を食べることが出来る生き物ですが、ウミキノコは餌を与え無くても育ちます。しかし、餌を与えた方がより元気に育ちますので、少し手間をかけても構わない方は与えましょう。与える餌は液状のプランクトンフード。頻度は半月から一ヶ月に一度が良いでしょう。

ウミキノコの飼育方法②準備

水槽の立ち上げ

準備が出来たら水槽を立ち上げていきましょう。一通り水洗いをして、サンゴ砂を入れ、人工海水を入れ、機材類をセットして運転させれば準備完了です。

ライブロックを入れて放置

水温が適温になったら、ライブロックを入れて2週間ほど放置しておきましょう。この間にバクテリアが増えて、水槽環境が良くなっていきます。ライブロックを入れる際はキュアリングが必要な場合がありますのでご注意下さい。

ウミキノコの飼育方法③導入

ウミキノコの購入

バクテリアが増えたところで、ウミキノコを購入しましょう。ネットショップでも購入出来ますが、サンゴの購入は出来ればお店で行いたいですね。価格は2000~5000円程度で販売されていることが多いです。選ぶ時のポイントは、ポリプがしっかり開いていて傷が無いこと。また、茎が折れたりしていないことも重要です。

水合わせ

購入したウミキノコは水合わせをしてから水槽に入れます。まずはウミキノコが入った袋を水槽に30分浮かべて。水温を合わせましょう。次に、袋の水ごとバケツに出して、バケツに少しずつ水槽の水を入れます。水質が急激に変化するとストレスになるので、少しずつ水を入れて下さい。バケツがいっぱいになったら水を少し捨て、また入れてを繰り返し、水質が似た状態になったら水槽に入れましょう。

ウミキノコの活着

活着が心配な方も多いかもしれませんが、購入する際は既に枝状のライブロックに活着して状態で買うことが多いので、わざわざ活着させることはあまりありません。活着したものを配置するだけですね。ライブロックの隙間に差し込みましょう。

ウミキノコの飼育方法④管理

水換えを定期的に

配置が終わったら、後は適切に管理していくだけです。フィルターとスキマーの能力や、入れている魚の数にもよりますが、2週間に一度の頻度で水換えをしてあげましょう。魚が沢山入っている場合は一週間に一度がオススメです。水質が急激に変化しないよう、一回に換える量は3分の1程度にして下さい。


ウミキノコの成長速度

育てていくにつれてウミキノコが大きくなっていきます。成長速度は光量やエサ、添加剤を与えているかによっても変わってきますが、数か月するとそれなりにサイズが変わっているでしょう。サンゴの中では遅くもなく早くもない成長速度ですね。

ウミキノコのポリプが開かない場合

ポリプが開かない時は環境をチェック

ポリプが開いていない場合は環境に問題があるかもしれません。一時的にストレスがかかっている時はポリプが閉じるのですが、ずっとポリプが閉じているなら危険です。まずは水温をチェックし、水温が適切なら硝酸塩濃度を測ります。20ppmを超えるようであれば水換えをして下げましょう。

ウミキノコの脱皮

ポリプが開かない原因は脱皮にあるかもしれません。実はウミキノコは脱皮をするサンゴで、脱皮時期が近づくとポリプが閉じます。そして脱皮を行い、またポリプを開くようになるのです。ポリプが閉じていたら、とりあえず水温や水質をチェックして、問題なさそうであれば脱皮の可能性を考えておきましょう。脱皮の場合、一か月前くらいから閉じる可能性もあります。

ウミキノコが溶ける場合

脱皮かと思ってポリプが閉じている状態で放っておいたら、徐々に溶ける場合もあるかもしれません。サンゴは死ぬと溶ける生き物ですので、もし徐々に溶ける様子であれば危険です。溶ける様子が見えたらすぐにテスター等で水質チェックを行い、問題点を改善しましょう。一緒に入れている生き物にいじめられている可能性も考慮します。溶けると水質を悪化させ、他の生き物にも悪影響がありますのでご注意下さい。

ウミキノコの増やし方

ウミキノコは株分けで簡単に増やすことが出来ます。大きくなってきたら、綺麗なハサミやカッターで思い切って株分けし、ライブロックに固定して活着させましょう。力を入れて押しつぶすとダメージが大きくなりますので、株分けする際は綺麗に切りたいところです。株分けがなんとなく怖い方も多いかと思いますが、株分けしてしばらくすると、上記のように立派な個体になります。

まとめ:ウミキノコとはどんなサンゴ?

今回の「ウミキノコとはどんなサンゴ?株分けでの増やし方や飼育方法をご紹介!」はいかがでしたでしょうか?概要から毒性、飼育方法などをご紹介しましたが、今すぐ育ててみたくなった方も多いかもしれません。育てる際、光量なども気にしすぎる必要はありませんが、良い環境にするほど元気に育ちますので、なるべく良い環境を作ってあげましょう!

ウミキノコが気になる方はこちらもチェック!

今回はウミキノコについて解説させて頂きましたが、他にも海水魚やサンゴに関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。