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平成に生まれた名車バイク12選!30年にわたる名車の歴史と魅力を振り返る!

30年の歴史を誇る平成という時代も、数多くの魅力的なバイクが誕生しました。数ある平成に生み出されたバイクの中かから、名車の名にふさわしいモデルを厳選し、その特徴やスペックをご紹介、平成という時代を彩ったバイクの歴史についても解説します。
2020年8月27日
ironman17
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平成バイク史を振り返る

平成の時代もいつしか30年を経過し、すっかり一つの時代を築いてきました。ようやく終わりを迎えるこの平成という時代にも、各メーカーが数多くのバイクをラインナップし、多くの名車が生まれました。そんな平成という時代を彩った国内メーカーの名車を選りすぐり、その特徴やスペックを交えご紹介します。みなさんもご一緒に、平成のバイク史を振り返ってみませんか。

平成時代の国産名車バイク①

ホンダ CBR250RR

サーキットで培った技術をフィードバックしたレーサーレプリカが多くのライダーに支持されていた平成初頭、ホンダの4ストロークスーパースポーツとしてラインナップされたのがCBR250RRです。全てのライダーが高次元の走りを楽しめる扱いやすさを追求し、マスの集中化が図られた低重心のフレーム、ガルアームと呼ばれる独特のスイングアームを採用。初心者でも峠のワインディングを軽快に走れるモデルとして高い人気を博しました。

スペック

モデル名:CBR250RR
カテゴリー:スーパースポーツ
エンジン形式:水冷4すとろーくDOHC4バルブ直列4気筒
排気量:249cc
最大出力:40ps(29.4kw)/14,500rpm
最大トルク:2.4kgf・m(23.5N・m)/11,500rpm
全長×全高×全幅:1,975mm×1,080mm×675mm
シート高:725mm
車両重量:158Kg
発売開始年:平成元年

平成時代の国産名車バイク②

ホンダ CB1000スーパーフォア

伝説の名車ホンダドリームCB750フォア以来、ホンダのフラッグシップのラインナップに冠されるペットネームである”CB”の名を与えられ、理想のバイク像を求める”PROJECT BIG 1”のコンセプトに基づいて開発されたのがCB1000スーパーフォアです。ダブルクレードルフレームに搭載された水冷直列4気筒のエンジンは、中低速を重視するセッティングによって扱いやすさとトルクフルな加速感で、その往年のバイクらしいクラシカルなスタイリングも相まって多くのライダーの人気を獲得しました。

スペック

モデル名:CB1000スーパーフォア
カテゴリー:ネイキッド
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒
排気量:998cc
最大出力:93ps(68.4kw)/8,500rpm
最大トルク:8.6kgf・m(84.3N・m)/6,000rpm
全長×全高×全幅:2,220mm×1,130mm×785mm
シート高:800mm
車両重量:260Kg
発売開始年:平成4年

平成時代の国産名車バイク③

ホンダ アフリカツイン

ホンダが参戦していたバリダカール・ラリーで培った技術をフィードバックされたマシンがアフリカツインです。まだアドベンチャーというカテゴリーが浸透していなかった時代から、オンもオフ走れるツアラーとして高い人気を誇りました。平成12年に惜しまれながらもラインナップから一旦姿を消しましたが、ホンダのダカールラリー参戦再開を機に平成25年にCRF1000アフリカツインとして復活、こちらの新型もアドベンチャーツアラーとしてライダーから高い支持を獲得しています。

スペック

モデル名:XRV750アフリカツイン
カテゴリー:アドベンチャー
エンジン形式:水冷4ストロークOHC3バルブV型2気筒
排気量:742cc
最大出力:58ps(43kw)/7,500rpm
最大トルク:6.1kgf・m(60N・m)/6,000rpm
全長×全高×全幅:2,320mm×1,430mm×905mm
シート高:ーmm
車両重量:234Kg
発売開始年:平成2年

平成時代の国産名車バイク④

ヤマハ XJR400

当時人気のゼファーのライバルとして、空冷最速のネイキッドモデルを目指して開発されたのがXJR400です。独特の二次曲線的な吹け上がりによる加速感や、ヤマハハンドリングによるコーナーリングの楽しさで多くのライダーの人気を獲得しました。オーリンズサスを採用したXJR400Sや上級モデルのXJR400Rなど豊富なラインナップを誇り、平成20年に生産終了となるまで15年間の長きにわたって多くのライダーに愛されました。


スペック

モデル名:XJR400
カテゴリー:ネイキッド
エンジン形式:空冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒
排気量:399cc
最大出力:53ps(39kw)/11,000rpm
最大トルク:3.5kgf・m(34.3N・m)/9,500rpm
全長×全高×全幅:2,025mm×1,090mm×735mm
シート高:760mm
車両重量:178Kg
発売開始年:平成5年

平成時代の国産名車バイク⑤

ヤマハ MT-01

鍛造ピストンやダウンドラフトインジェクションなどのスーパースポーツ並みのハイスペックエンジンを、個性的なネイキッドタイプのボディに搭載したストリートファイターがMT-01です。東京モーターショーで発表されたコンセプトモデルが注目を集め、ほぼそのモデルが形を変えずに市販されたこともライダー達に歓迎されました。1,670ccという大排気量Vツインエンジンがもたらす鼓動感は多くのライダーを虜にし、多くのラインナップを誇るその後のMTシリーズの元祖となりました。

スペック

モデル名:MT-01
カテゴリー:ネイキッド
エンジン形式:水冷4ストロークOHV4バルブV型2気筒
排気量:1,670cc
最大出力:90ps(66.3kw)/4,750rpm
最大トルク:15.3kgf・m(150.3N・m)/3,750rpm
全長×全高×全幅:2,185mm×1,105mm×800mm
シート高:825mm
車両重量:265Kg
発売開始年:平成17年

平成時代の国産名車バイク⑥

ヤマハ ドラッグスター400

ヤマハのアメリカンバイクとして高い人気を得ていたビラーゴの後継として投入されたのがドラッグスターです。ビラーゴのエンジンをベースに空冷Vツインの鼓動を際立たせたサウンドや、ロー&ロングのアメリカンタイプながら素直なハンドリングで多くの女性ライダーをアメリカンバイクの世界に引き込むことにも成功しました。400以外にも250、1100と3つの排気量のモデルがラインナップされ、20年以上の長きにわたってライダーから愛されました。

スペック

モデル名:XVS400ドラッグスター
カテゴリー:アメリカン
エンジン形式:水冷4ストロークOHC2バルブV型2気筒
排気量:399cc
最大出力:30ps(22kw)/7,500rpm
最大トルク:3.2kgf・m(31N・m)/6,250rpm
全長×全高×全幅:2,340mm×1,455mm×845mm
シート高:650mm
車両重量:220Kg
発売開始年:平成8年

平成時代の国産名車バイク⑦

スズキ ジェベル200

オフロードタイプでありながら、大容量の燃料タンクや大口径のヘッドライト、大型のリヤキャリアを装備し、ツーリング性能も非常に高いデュアルパーパスバイクとして大人気を博したバイクがジェベルです。特にジェベル200はツーリングに特化した作りや250並みの装備にもかかわらず低価格であったこともあり、ジェベルシリーズのラインナップ中でも特に高い人気を誇りました。年々厳しさを増す排気ガス規制に適合できず生産終了となりましたが、いまだに中古車市場でも高価格で取引されており、まさに平成を代表するオフロードバイクと言えます。

スペック

モデル名:ジェベル200
カテゴリー:デュアルパーパス
エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒
排気量:199cc
最大出力:20ps(15kw)/8,500rpm
最大トルク:1.8kgf・m(17.7N・m)/7,000rpm
全長×全高×全幅:2,150mm×1,150mm×805mm
シート高:810mm
車両重量:126Kg
発売開始年:平成5年

平成時代の国産名車バイク⑧


スズキ GSX1300R隼

スズキの平成を代表するメガスポーツバイクがGSX1300R隼です。時速300キロを超えるそのスピードは、量産車世界最速バイクとして君臨しています。一方でその圧倒的なスペックにもかかわらず、意外なほどの扱いやすさも多くのライダーの人気を獲得した理由と言えます。平成11年の発売から現在にいたるまで生産され続けており、スーパースポーツとしては異例の長さのモデルライフを誇るのも、その完成度の高さゆえと言わざるをえません。

スペック

モデル名:HAYABUSA
カテゴリー:スーパースポーツ
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒
排気量:1,340cc
最大出力:197ps(145kw)/9,500rpm
最大トルク:15.8kgf・m(155N・m)/7,200rpm
全長×全高×全幅:2,190mm×1,165mm×735mm
シート高:805mm
車両重量:266Kg
発売開始年:平成11年

平成時代の国産名車バイク⑨

スズキ バンディット250

セパレートハンドルのレーシーなスタイルに、直列4気筒エンジンの吹け上がりの良い走りで、スポーツテイストの高いネイキッドとして高い人気を誇ったのがバンディット250です。鋼管製の丸パイプでできたダイヤモンドフレームやイタリアンバイクを思わせるような真紅のカラーリングなど、日本車らしからぬおしゃれなデザインも好評でした。セパレートハンドルだけでなくバーハンドル仕様もラインナップされており、ライダーの好みでどちらかを選択できることも大きなセールスポイントでした。

スペック

モデル名:バンディット250
カテゴリー:ネイキッド
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒
排気量:248cc
最大出力:45ps(33.1kw)/14,500rpm
最大トルク:2.6kgf・m(24.5N・m)/10,500rpm
全長×全高×全幅:2,050mm×1,055mm×730mm
シート高:745mm
車両重量:176Kg
発売開始年:平成元年

平成時代の国産名車バイク⑩

カワサキ ゼファー400

サーキットから飛び出してきたかのようなスタイリングのレーサーレプリカがバイク界を席巻していた平成元年、バイク本来のスタイリングを持つオールドルックなデザインで登場したのがゼファーです。空冷4気筒の美しい冷却フィンを持つエンジンは、スペック一辺倒だった他のバイクと一線を画し、後のネイキッドブームの牽引役となりました。続いてラインナップに加わった750ccモデル、1100ccモデルと合わせ、平成という時代のバイクを語る上で欠かせないマシンと言えます。

スペック

モデル名:ZEPHYR
カテゴリー:ネイキッド
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC2バルブ直列4気筒
排気量:399cc
最大出力:46ps(33.8kw)/11,000rpm
最大トルク:3.1kgf・m(30.4N・m)/10,500rpm
全長×全高×全幅:2,100mm×1,100mm×755mm
シート高:770mm
車両重量:181Kg
発売開始年:平成元年

平成時代の国産名車バイク⑪

カワサキ ニンジャZX-12R

世界最速のメガスポーツの名をかけて、スズキのGSX1300R隼と熾烈なスピード競争を展開したバイクがカワサキのニンジャZX-12Rです。その圧倒的なパワーのエンジンや、高い剛性を誇るアルミ製モノコックフレームは、ライダーの扱いやすさよりも暴力的なまでのスペックを追求したものでした。ニンジャの名を冠されたカワサキのラインナップの中でもその過激さゆえに短命に終わりましたが、ライダーの記憶に刻まれる名車であったことは間違いありません。

スペック

モデル名:ZX-12R
カテゴリー:スーパースポーツ
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒
排気量:1,199cc
最大出力:178ps(131kw)/10,500rpm
最大トルク:13.6kgf・m(133.4N・m)/7,500rpm
全長×全高×全幅:2,085mm×1,200mm×740mm
シート高:820mm
車両重量:210Kg
発売開始年:平成12年

平成時代の国産名車バイク⑫

カワサキ W650


カワサキが吸収合併したメグロの技術を獲得し開発した大排気量マシンの先駆けが、かつて名車の名をほしいままにしたW1です。そのWの伝統を受け継ぐバーチカルツインのエンジンに、ネオレトロ調のスタイリングで平成の世に生み出されたのがW650です。往年のWファンだけでなく、Wを知らない若い世代の人気も獲得することに成功し、派生車種として400ccや800ccもラインナップに加わり、平成においても名車の仲間入りを果たしました。

スペック

モデル名:W650
カテゴリー:ネオクラシック
エンジン形式:空冷4サイクルSOHC4バルブ並列2気筒
排気量:675cc
最大出力:48ps(35kw)/6,500rpm
最大トルク:5.4kgf・m(55N・m)/5,000rpm
全長×全高×全幅:2,180mm×1,175mm×780mm
シート高:800mm
車両重量:211Kg
発売開始年:平成10年

平成のバイク史を振り返る

第二次バイクブームとレプリカ人気

平成という時代の始まった1989年は、カウリングやセパハンの認可といった規制緩和に始まった第二次バイクブームの真っ只中にありました。この時代は、各メーカーがWGPを始めとしたバイクレースに参戦し、そこで培った技術をフィードバックしたレーサーレプリカ全盛の時代でもありました。まさにスペック至上主義の時代であり各社が速いバイクをこぞって発売し、ライダーも高性能なバイクを所有し乗りこなすことに夢中になった時代でした。

空前のネイキッドブーム

世間がレーサーレプリカ一辺倒だった時代、昔のバイク本来が持つシンプルなスタイリングに、スペックにこだわらず走ることを楽しめるバイクとしてカワサキからゼファーが発表されました。ゼファーの存在は、スペック重視のバイク界に一石を投じることとなり、マシンとライダーの限界を追求するような走りに疲弊していた人々から支持されたネイキッドブームが、日本のバイク界を席巻することとなりました。

規制緩和とリターンライダーの増加

平成に入り、バイクの免許制度にもさまざまな規制緩和の波が押し寄せました。まずは平成7年、それまで”一発免許”と呼ばれ合格することが至難の技であった大型バイク免許が指定教習所で取得可能となり、憧れのビッグバイクが一挙に身近な存在になりました。また平成17年には、それまで長らく禁止されていた高速道路でのタンデムが解禁されました。時を同じくして第二次バイクブームでバイクに親しんだ世代が、子育てが一段落し、経済的にも余裕が出てくる時期と重なりました。そんな中高年が、再びバイクに乗ったり、若い頃に乗れなかったバイクを手に入れるいわゆるリターンライダーが増加しました。

バイクの楽しみ方の多様化

平成も時代が進み若者の娯楽が多様化するに従い、バイクの国内販売はピーク時に比べ1割程度に激減しました。そのまま国内のバイク市場は衰退してしまうかに見えましたが、主要4メーカーの企業努力や先述したリターンライダー、そして女性ライダーの増加により、幾分息を吹き返してきています。またバイクの楽しみ方も多様化し、単に走りを楽しむかつてのライダーとは異なり、ツーリングの様子をSNSにアップしたり、熟年カップルがタンデムで旅行したりと、十人十色のバイクライフを楽しむようになってきたのも平成という時代の傾向でもあります。

新たな時代のバイク界も期待がいっぱい

平成の時代を彩った名車についてご紹介してきました。若者のバイク離れや、自動車のEVシフト、自動運転など、モータリゼーションは大きな変革期を迎えています。でもバイク本来が持つ”操る楽しみ”をライダーが忘れることは決してありません。来たるべき新時代も、メーカー、ライダーがこのバイクという乗り物に対する愛情を失わない限り、平成という時代に勝るとも劣らない名車が次々と生み出されていくことでしょう。