まず、サルカンとは？
サルカンとは、釣り糸の先の方についているエサや仕掛けの近くに取り付けられている、小さな金属製の釣り用の部品です。主に、道糸とハリスなど釣り糸同士を連結する部分に使われています。
上の画像のような形をしたものなど、いくつかの種類があります。
サルカンの役割は？
サルカンは長手方向の軸を中心に、自由に回転出来るように作られていて釣り糸にねじれが発生した際、その撚りを戻す働きがあります。これがサルカンの基本的な役割、仕組みで「ヨリモドシ」とも呼ばれるわけです。
そのほか、釣り糸どうしを連結するという働きがあります。釣り糸同士を結び付ける作業は結節強度を保つのが難しいのですが、サルカンを使って連結する場合、サルカンの輪の部分に結ぶので簡単に結べて結節強度も保てるのです。
サルカンの種類は？
サルカンの種類としては、基本形ではタル型サルカンとスイベル型サルカン（単にスイベルと言うことも多いです）の2種類があります。
他にも、この基本形に機能を付加した、スナップ付きサルカン、三又サルカン、トリプルサルカン、ダブルスナップ付きサルカン、などがあります。主な種類についてこれから解説していきます。
タル型サルカン
タル型サルカンは、最もベーシックなサルカンでいろんな場所に使われています。ヨリモドシという時も、タル型サルカンのことを指すことが多いです。
市販されている釣り用の仕掛けの中には、タル型サルカンが使われている場合が多いです。
ツイッターのコメント紹介
@jashin_saber タル型サルカンはサルカンの基本である
— デビよし（旬） (@DEVI_YOSHI) July 22, 2014
「タル型サルカンはサルカンの基本である」とのコメント、その通りです。価格的にも安く、サルカンの中では圧倒的に使われている比率が高いですね。
スイベル型サルカン
スイベル型サルカンは単にスイベルということもありますし、ローリングサルカン、パワーサルカン、クレンサルカンなどの名前を使うメーカーもあります。
スイベル型は、タル型サルカンに比べて構造的にしっかりと作られています。破断強度が同サイズのタル型に比べ、2倍以上もあることが特徴です。
価格的にはタル型より高くなりますが、船釣りや大型の魚を狙う釣りでは欠かせないサルカンです。
ツイッターのコメント紹介
堤防の探り釣り（ミャク釣り）のとき、自分が普段使ってる仕掛け。
— 海釣りスタートガイド (@umiduri_start) April 30, 2018
丸型オモリ：1～3号
サルカン：NTパワースイベル #6
ハリスと針：オーナー 伊豆メジナ糸付 6号か8号
エサはアオイソメ。
メジナ、カサゴ、クロダイ、スズキ（セイゴ・フッコ）、メバルなどが釣れます。 pic.twitter.com/m4dlO3M0Hw
堤防釣りで大物がかかっても、スイベル型サルカンの6号（ #6）なら問題なさそうですね。
スナップ付きサルカン
スナップ付きサルカンとは、サルカンに開閉が可能なスナップを取り付けたもののこと。用途が広く、いろいろなところで使われています。市販されている仕掛け、「かご」にもこのスナップ付きサルカンが使用されています。
ですから、釣り糸（道糸）にサルカンやスナップ付きサルカンを取り付けていれば、糸結び作業なしに市販の仕掛けや「かご」と連結することができます。
ツイッターのコメント紹介
あまり太刀魚の餌は本職じゃないのですが、自分はナイロンの6号にスナップ付きのサルカンを結びチューブを二重にして針をスナップにつけて使っています pic.twitter.com/A7ZYxLRGRk
— Fishing Gang YOSHIKI (@fishing_life1) October 17, 2015
スナップには仕掛け類をつなぐほかに「釣り針」を直接つなぐテクニックもあります。
三又サルカン
三又サルカンとは上の画像の様に、120度の角度で3方向に分かれているサルカンです。ブッコミ釣り仕掛けに良く使われます。ブッコミ釣りとはオモリの重さでエサを海底に沈め、海底にいる魚を狙う釣りです。
魚を掛けるハリはひとつだけで、魚がエサに食いつくまで待ち続けます。三又サルカンの上の方にある輪に道糸をつなぎ、残りの２つの輪にハリスとオモリをつなぎます。
オモリの糸は、根掛かりした場合切れるように細い糸を使います。
ツイッターのコメント紹介
釣れすぎて三又サルカン骨折w pic.twitter.com/KaqavUcBgt
— AS (@akifumiaazu1031) July 23, 2018
三又サルカンに限らず、全ての種類のサルカンは破損することがあるのです。サルカンには破断強度が書かれていますので、狙う魚の平均的な重量の3倍以上の強度のものを購入するようにしましょう。
トリプルサルカン(三方サルカン）
トリプルサルカンは、上の画像の様に道糸に直角に分岐させてエダスをつなぐ場合などに使用します。分岐部分は道糸軸の周りを自由に回転できる仕組みになっていて、分岐軸自体も回転可能でより戻し機能があるため、エダスが道糸などに絡みつきにくくなります。
トリプルサルカンは三方（さんぽう）サルカンとも言います。三又（みつまた）サルカンと混同しそうですが、分岐する角度が異なります。
トリプルサルカンの使用例
針を1本だけでなく、多くのエダスを出したい場合には道糸に複数のトリプルサルカンを取り付けます。この様な仕組みは、手釣りのイカ釣り仕掛けで多数の仕掛けをつなぐ場合などに使われます。
また、生きたエサを使う大物狙いの「飲ませ釣り（泳がせ釣り）」ではたびたび仕掛けの交換をしますので、トリプルサルカンを取り付けてあると便利です。
ツイッターのコメント紹介
@himoyuky タチウオの大きな時合いがないときは、見つけてもらうということが重要になるのでケミホタルよりも点滅する集魚ライトをつけるほうが断然有利だと分かった(^_^) 取り付けはトリプルサルカンで#タチウオ#釣り pic.twitter.com/x3iPI5ISeX
— たんとんてん (@tekitouzenryoku) October 30, 2016
トリプルサルカンにはエダスをつなぐのが通常ですが、この人はタチウオ狙いで集魚ライトをとりつけるとのことです。
ダブルスナップ付きサルカン
スナップ付きサルカンの仕組みはサルカンの片側にのみスナップがついていますが、ダブルスナップ付きサルカンは両側にスナップがついた仕組みになっています。
そのため、道糸側に輪を作っておけば、一切糸結びせずに仕掛け類をつなぐことができます。
サルカンのサイズについて
サルカンのサイズは1号(#1）から22号(#22）くらいまでと1/0号から6/0号くらいまでつけられていることが多いです。サイズの仕組みを説明しますと、22号が一番小さいサイズで、6/0号が一番大きいサイズとなります。
22号から1号までは次第に大きくなっていきます。1号より大きいものは？/0号であらわされ、1/0号から6/0号まで次第に大きくなっていきます。
太陽産業のＮＴスイベル「タル型サルカン」では
上の画像の様に、ＮＴスイベルのタル型サルカンの例では最大サイズが6/0号、最小サイズが22号となっています。破断強度は6/0号で161kg、22号で6.1kgとなっています。
サルカンのサイズの選び方
サルカンのサイズの選び方についてです。大物狙いの場合や仕掛けが重たくて道糸が太い場合などは、それに応じて大きいサイズのサルカンを使います。へらぶな釣りのような繊細な釣りには小さいサイズのサルカンを使います。
基本的には、エサや仕掛けに影響しない様に小さめのサイズを選びます。大きいサイズの魚種を対象にする場合は、その魚種の平均的な重量の3倍程度以上の破断強度を持つサルカンを使うのがよいでしょう。
サルカンの人気商品1５選をご紹介
サルカンの人気商品をサルカンの種類毎に合計で15品ご紹介します。人気ブランドの太陽産業NT-SWIVEL(スイベル）を中心として、タカミヤ、土肥富(dohitomi）のコマ印、ヨーヅリ(YO-ZURI) などなどのブランドからご紹介します。
タル型サルカンおすすめの3選を紹介
タル型サルカン3品を紹介します。いづれも人気のブランドです。
NTスイベル タル型サルカン
サイズは#12，強度は13kg、入数は17個です。兵庫県篠山市の釣り具メーカー太陽産業の製品になります。ブランド「NTスイベル」のサルカンは、アメリカやヨーロッパなどの諸外国でも人気の商品です。
AMYSPORTS タル型サルカン
素材はステンレススチール、50個入りでサイズは計17種類もラインナップされています。沢山のタル型サルカンが必要な場合、1個あたりの単価が安いのでおすすめです。
メーカーはAMYSPORTS。ラインのトラブル軽減に有効で、ダメージを少なくすることができます。メッキ加工仕上げによって、海水・淡水問わずに使える優れものです。
タカミヤ タル型サルカン
サイズは＃12、強度は13kg(破断力)、入数は12個入です。メーカーは福岡北九州市に本社がある（株）タカミヤです。タカミヤは、釣り具全般の製造と直営の小売りチェーン店運営をしています。
小売り店舗の名前は、「釣り具のポイント」です。
スイベル型サルカンおすすめの3選を紹介
スイベル型サルカン3品を紹介します。パワースイベル、ローリングサルカン、ローリングスイベルと各社での名前は違いますが、すべてスイベル型サルカンです。
NTスイベル(N.T.SWIVEL) パワースイベル
サイズは＃7、強度は38kg、入数は10個です。メーカー太陽産業で強度が高く大物狙いにおすすめの商品です。
ヨーヅリ(YO-ZURI) ローリングサルカン
カラーは黒、サイズは#5、強度は34Kg、50個入りです。魚種は全魚種に対応します。メーカーは、ルアー、ジグ、ウキ、サルカンなどが主力の釣具メーカー 株式会社デュエルで、本社は福岡県福岡市にあります。
ヨーヅリ（YO-ZURI)はデュエル社のブランドの一つです。
ダイワ(DAIWA) ローリングスイベル
サイズは＃5、強度は34kg、入り数は27です。フッ素コーティングを行うことにより通常メッキ品に比べて、驚異的な回転力を実現しています。
メーカーのDaiwaは1958年の創業から60年を迎える釣り具全般の老舗メーカーですが、特にリールで有名です。
スナップ付きサルカンおすすめの3選を紹介
ここではスナップ付きサルカン3品を紹介します。
NTスイベル(N.T.SWIVEL) スナップ付サルカン
サイズは＃10、強度は7.7kg、入数は8個です。仕掛けやルアーを結び変えずに交換ができて便利。メーカーは太陽産業。
ヨーヅリ(YO-ZURI)ローリングインター
カラーはブラック、サイズ＃8、破壊強度は6kg、50ヶ入りです。数が必要な場合にはおすすめの品です。メーカーは株式会社デュエルになります。
OWNER(オーナー) スナップ付スイベル
サイズは＃8、強度が14kg、10個入りです。メーカーは兵庫県西脇市にある、株式会社「オーナーばり」です。釣り鈎専門メーカーとしてスタートしましたが、今では「ハリ」「仕掛け」「ルアー」など仕掛け、アクセサリー全般を取り扱っています。
「OWNER」はメインのブランド名です。
3又サルカン人気の2選を紹介
三又サルカン人気の2品を紹介します。
NTスイベル(N.T.SWIVEL) 三又サルカン
サイズは＃8、強度は12kg、入数は8個です。メーカーは太陽産業です。
AMYSPORTS 三又サルカン
サイズは全11種類。強度は21kg、50個入りの商品です。メーカーはAMYSPORTSです。
トリプルサルカン(三方サルカン）人気の2選を紹介
トリプルサルカン人気の2品を紹介します。
NTスイベル(N.T.SWIVEL) トリプルサルカン
サイズは＃7、強度は枝方向で23kg、入数は5個です。メーカーは太陽産業。 夜光玉タイプで、夜釣りでの胴突き仕掛けにおすすめです。
「ハリミツ」トリプルサルカン
カラーはブラック、サイズは＃10、6個入りです。ステンレス製のため強度があります。メーカーは兵庫県丹波市の株式会社ハリミツ（HARIMITSU CO.,LTD.）で、釣り針と仕掛けの総合メーカー。
小規模な会社ですが、日本海でのイカ仕掛けでは名前が知られています。
ダブルスナップ付きサルカン人気の2選を紹介
ダブルスナップ付きサルカン人気の2品を紹介します。
NTスイベル(N.T.SWIVEL)ダブルスナップ付きサルカン
サイズは＃10、強度は14kg、入数は6個です。メーカーは太陽産業。
OWNER(オーナー) ダブルスナップ付サルカン
サイズは＃8、強度は14kg、6個入りです。メーカーは株式会社「オーナーばり」。
サルカンにテグスを結び付ける方法
「テグスとテグス或いはテグスとハリスなどを結び付けるのは、難しいし、その部分で強度が低下しやすい。テグスをサルカンの輪に結ぶのは容易である。」と説明してきましたが、初心者に取っては、この結び方もわからないかもしれませんね。
何通りかの結び方がありますが、最も簡単と思われる方法を動画でご紹介しましょう。
おわりに
ここまでお読みいただきありがとうございました。いかがでしたか？サルカンといってもたくさんの種類があるのですね。ここでは紹介しませんでしたが、ベアリング入りで回転性能を高めたものもあります。
釣り初心者が堤防釣りの様な通常の釣りでサルカンを購入する場合は、8号～14号程度のものを買えばよいでしょう。また、数種類のサイズをセットにしたものも売られていますので、これを購入するのもよいと思います。
では皆さんの次回の釣での良い釣果をお祈りして終わります。