検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

コルチカムの花言葉と育て方!球根の植え方から冬の管理の仕方まで解説!

コルチカムは北アフリカなどを原産とする球根植物。透明感のある花姿が魅力的です。ただし毒性があるので球根の取り扱いには注意も必要。とくに幼い子供やペットには気を付けましょう。コルチカムの育て方や増やし方のコツをご紹介いたします。
2020年8月27日
Yukari.S
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

コルチカムってどんな植物?

コルチカムは、北アフリカや中東などを原産とする球根植物です。秋咲き品種が多いのですが、なかには春咲き品種もあります。数年間の植えっぱなしも可能です。土に植えずに窓辺などに球根を置いているだけでも芽が出て花が咲くほど強い植物で、ガーデニング初心者さんも育てやすいです。また自然に分球するので増やし方も簡単。では、コルチカムの育て方や増やし方のコツを見ていきましょう。

イヌサフラン・オータムクロッカスという別名もある

コルチカムは、イヌサフランと言う別名で呼ばれることがあります。これはコルチカムがサフランに似ているから。ちなみに植物の名前に「イヌ」がつくと、「ではない」「偽物」といった意味を持つことが多いです。もうひとつ「オータムクロッカス」というのも、秋に咲くクロッカスに似たお花というところからつけられた別名です。

毒性があるので注意

コルチカムの球根や葉っぱには毒性があります。とくに冬から春にかけて葉芽が出てくる様子が美味しい山菜として人気のある「行者ニンニク」とよく似ていて、間違えて食べた事故が報告されています。また、土に植えなくても花が咲くことから、お皿にそのまま球根を置いて飾る園芸方法があり、幼い子供が手にする危険性があります。さらに、土のなかの球根を飼い犬が遊びながら掘り起こして食べた結果、血を吐いて死んでしまったという例もあります。コルチカムの毒性は強く、取り扱いには十分気を付けてください。

コルチカムの花の特徴

コルチカムの花の色は、ピンク色や紫色、白色などさまざまです。楕円形で先端がややとがった花びらがたくさんついています。コルチカムには春咲き、秋咲き品種があり、日本によく出回っているのは秋咲き品種です。

コルチカムの葉の特徴

コルチカムの葉っぱの色は美しいグリーン色。新芽が行者ニンニクのそれと似ていることから、毒性の強いコルチカムを誤食してしまう事故があとを絶ちません。葉っぱがしっかり地上に出てくると行者ニンニクとはやや違う、楕円形で真ん中が膨らんだ形です。

コルチカムの基本データ

科名属名

イヌサフラン科イヌサフラン(コルチカム)属

学名

Colchicum autumnale

和名

コルチカム

別名

イヌサフラン、オータム・クロッカス


英名

 Meadow saffron, Autumn crocus

原産国

北アフリカ、中東、中央アジア

コルチカムの花言葉

コルチカムにはバラエティに富んだ6つの花言葉が存在しています。では、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

花言葉1・危険な美しさ

コルチカムの根っこや種子、葉っぱなどには強い毒性があります。息をのむような透明感のある美しい花を咲かせるのとは裏腹に、その陰には毒性があるところから、「危険な美しさ」という花言葉がつけられました。

花言葉2・私の最良の日は過ぎた

コルチカムには「私の最良の日は過ぎた」という個性的な花言葉がつけられています。秋から冬にかけて咲く透明感のあるお花は、まるで夏のまぶしい思い出をなつかしく思い出しているようでもあり、どことなく寂し気な雰囲気も漂います。そんな花姿からつけられた花言葉のようです。

花言葉3・永続

コルチカムは球根植物であり、一度植え付けておくと分球しながら毎年花を咲かせます。そんな強いコルチカムの特徴から、「永続」という花言葉がうまれました。

花言葉4・楽しい思い出

コルチカムの花姿は独特の雰囲気があり、ぱっと華やかというよりはなんとなく影のあるようなイメージです。過ぎ去った思い出に思いめぐらせているような雰囲気から、「楽しい思い出」という花言葉がつけられました。

花言葉5・悔いなき青春

「悔いなき青春」もまた、過去の思い出に思いを巡らせているようなどことなくアンニュイな雰囲気ただよう花言葉です。美しいのですが毒性があるという性質も手伝い、あまり主役に躍り出ることのないコルチカム。そんな役回りも相まって生まれた花言葉かも知れません。

花言葉6・頑固

コルチカムは、一度根付くと分球しながらいついつまでもそこで花を咲かせ続けます。また、土がなくても花が咲くくらい強い球根植物。そんな特徴から、「頑固」という花言葉がつけられています。

コルチカムの種類


原産国の北アフリカや中東の国々では40種類以上の品種が自生しているそうですが、残念ながら日本で球根が出回っているのはわずかな品種に限られます。

種類1・ザ・ジャイアント

「ザ・ジャイアント」は名前の通りとても大きなコルチカム。球根は手のひらほどの大きさがあり、咲く花も大きめです。育てやすく丈夫な品種なので、はじめの一鉢としておすすめです。

種類2・モンタナム

モンタナムは、秋咲き早生種のコルチカム。花びらが細めで上品な雰囲気です。白から花びらの先にいくにしたがって薄紫色に変化する花模様がなんとも美しいです。

コルチカムの育て方1・土作り

コルチカムは、とにかく水はけがよく、さらに水持ちのよい土壌が好きな植物です。球根植物ですので常に湿り気のあるような多湿な土質ではうまく育ちません。鉢植えにする場合も地植えにする場合も、この特性を考えた土作りをしましょう。市販の草花用培養土や小粒の赤玉土に川砂を2割くらい混ぜて水はけをよくするとベストです。また、ややアルカリ性の土壌を好みますので、球根を植え付ける2週間くらい前までに土に苦土石灰を少し混ぜてアルカリ性に傾けておきましょう。

コルチカムの育て方2・肥料

元肥として、はじめに球根を植え付けるときに穏効性の固形肥料やたい肥を混ぜ込んでおきましょう。そのあとは追肥として、春から秋の時期かけて同じ固形肥料もしくは液体肥料を与えます。固形肥料の場合は、1カ月に1回くらい、液体肥料の場合は2週間に1回くらいの割合がベストです。冬のあいだは肥料を控えましょう。

コルチカムの育て方3・水やり

水を好む植物ですが、与えすぎて多湿になるのは禁物です。とくに鉢植えの場合、下にお皿などを敷きっぱなしにしておくといつまでも水が鉢のなかに溜まったままになり、球根を傷めてしまいます。土の表面が乾いたかな、と思ったらその都度たっぷりと水やりしましょう。春咲き、秋咲き品種により、成長時期が多少異なりますが、地上部分の葉っぱが枯れている時期は、水やりの頻度を下げましょう。

コルチカムの育て方4・場所

コルチカムは日当たりのよい場所を好みます。球根に蓄えられた栄養分だけで花を咲かせるパワーを持っているので、多少日当たりが悪くとも花が咲きますが、それは一年だけ。その次の年からも花を楽しみたいなら、日当たりをよくして球根に栄養を蓄えられるようにしてあげましょう。

耐寒性・耐暑性どちらもあるので安心

なお、コルチカムには耐寒性、耐暑性があり、夏の暑い時期も冬の寒い時期もあまり気にせず植えておけます。ただし、冬に土が凍ってしまうような地域では、地植えより庭植えにして冬は暖かいところに避難させるほうが安心です。やむを得ず地植えにする場合は、冬がやってくる前に落ち葉などを敷いて霜よけや寒さ除けをしてあげましょう。

コルチカムの育て方5・植え付け

コルチカムの植え付けは、だいたい8~9月ごろの夏から秋にかけての時期におこないます。球根は地表すれすれにごく浅めに植え付けるのがポイントです。複数の球根を植え付ける場合は、球根同士のあいだを20センチくらいあけましょう。植え付けたあとはたっぷり水をやり、日当たりのよいところで育てましょう。


コルチカムの育て方6・植え替え

コルチカムは、土のなかでどんどん分球していくので、とくに鉢植えの場合には定期的に植え替えをおこないます。成長した根っこや球根がぎゅうぎゅう詰めになって根づまりという状態になるからです。根づまりを起こすと、球根にうまく栄養を取り込めなくなり生育がストップしてしまいます。コルチカムの植え替えは、植え付けと同じく8~9月ごろにおこなうか、もしくは4~5月ごろにおこないましょう。土から球根を掘り起こして、これまでより大きな鉢や広い庭に植え替え、たっぷりと水を与えましょう。植え替えた株が根付いたら、水やりを少し控えましょう。なお、植え替えの際に分球してもよいでしょう。

コルチカムの育て方7・病気

白絹病

白絹病は、糸状菌というカビの一種を要因とする病気で、植物のおもに根元近くにふわふわとしたカビのような病斑部があらわれます。カビというだけあってじめじめとしt梅雨時期などに発生しやすいので、できるだけ風通しよく管理することが先決です。残念ながら、白絹病に一度かかってしまうと治療は難しく、その株は抜き取って処分するしかありません。また病原菌が土に残っていれば、同じところでまた病気が発生するので、土を入れ替える、土を焼いて処理するなど方策をとる必要があります。

コルチカムの育て方8・害虫

根ダニ

コルチカムには、ときどき根ダニが発生することがあります。根ダニはダニの一種で、体長1ミリ以下の小さな害虫です。土のなかの根っこを食べるので、発見が遅れがちになるうえ、生育の妨げとなります。育てているコルチカムの地表部はなんともないのに、元気がなくなってきたと思ったら根ダニの発生を疑いましょう。根ダニを見つけたらできれば、球根を植え替えてしまうのがベストです。植え替えるときには根っこに根ダニがひそんでいないかよくチェックしましょう。

コルチカムの増やし方1・分球

コルチカムの増やし方としては分球が一般的です。育てているコルチカムが充実してきたら分球による増やし方にチャレンジしましょう。分球による増やし方は2ステップに分けられます。まず球根を土から掘り起こす時期は春、葉っぱが黄色く枯れてきたころを目安とします。球根を傷つけないように土から掘り起こしましょう。掘り起こした球根は、風通しのよい直射日光の当たらないところで保管しておきます。次のステップは球根の植え付けです。植え付けは秋におこないます。かたまりになっている球根を手でひとつずつばらばらにしてそれぞれを植え付けましょう。なお、分球による増やし方は、2~3年に一度の割合で可能で、あまり頻繁に掘り起こすと分球していませんし、株をむやみに弱らせることになります。

 

コルチカムは育てやすい球根植物

コルチカムは球根植物のなかでも手間のかからない部類で、植えっぱなしでも数年花を咲かせてくれます。また、ワンシーズンであれば土に植えずともお皿などにそのまま球根を置いておくだけで開花まで楽しめます。ただし、コルチカムには強い毒性があり、誤食で健康被害にあったというニュースもよく耳にします。美しいものには毒がある、とはこのことでしょうか。取扱いには十分気を付けながら、毒があるからこその魅力を楽しんでみませんか。

コルチカムが気になる方はこちらもチェック