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小潮と大潮が与える釣りへの影響は?釣れない・釣れる理由はどこにある?

釣りに出掛ける時に「潮汐表」は気にしますか?大潮なら釣れる。小潮なら釣れない。そんなふうに思っておられる方は多いと思います。もしそうであればその「理由」は?今回は大潮と小潮では釣りへの影響がどう出るのか、またいつでも釣果を上げられる方法まで紹介いたします。
更新: 2021年2月6日
kuma10
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目次

小潮・大潮って?

海面が高くなる「満潮」、逆に低くなる「干潮」。地球の自転に合わせて一日の内で満潮と干潮は2度来ます。この時の海面の高さの差を「干満の差」と言います。月の引力により起こる現象のため、月が地球を公転する周期(約27.3日に一回)にあわせて一周する計算です。一般的には潮の流れが速く大量の海水が供給されるため「大潮の方が魚が釣れる」とされています。

潮回りについて

潮の回り方は新月から満月を経てふたたび新月に至るまで、一般的に5つに分けられています。魚の活性に関係があるのは事実ですが、あまりにもイメージが付きすぎているきらいがあります。釣り人の持っているイメージとともにご紹介いたします。ただしこれは陸からの釣りのイメージが強いようです。

大潮(おおしお)

干満の差が激しく、満月や新月の前後5日間ほどになることの多い潮回りです。大量の海水が移動するためプランクトンの量が増えるため魚の活性が上がり、一般的に「魚が釣れる」潮回りだと言われています。

中潮(なかしお)

新月と満月の大潮の前後に2日から4日ほど回ってくる潮です。干満の差が小潮と大潮の間くらいの潮回りです。時期的にも大潮の前後から始まるため中潮はまだまだ魚の活性は良いと言われています。また中潮だけが大潮の前後に2回回ってきます。魚が釣れないイメージはあまりありません。

小潮(こしお)

干満の差が少なくなり、半月(上弦・下弦とも)の時に起こる潮回りです。一般的に海水の流量が少ないため魚の活性が上がらず「魚が釣れない」潮回りだとされています。中潮が大潮の前後にあるのに対して小潮は新月と満月の大潮の後5日ほど(中潮の後)で訪れます。

長潮(ながしお)

半月(はんげつ)の小潮を二日ほど過ぎ、干満の差がいよいよ無くなる小潮の最後あたりの潮回りです。釣りをする上で「長潮かぁ」と釣果に期待できず釣行を渋る人が出るほど釣れないイメージがあります。若潮の前に1日だけ来ることの多い潮回りです。

若潮(わかしお)

小潮、長潮と潮の動かない状態から大潮に向かい徐々に潮が動き始める潮回りです。「潮が若返る」ことから若潮と呼ばれています。新月と満月に向けて新しい潮が入って来る良いイメージがありますね。若潮の後の中潮が一番釣果が上がるとおっしゃる方もおられます。

動画で説明「潮回り」


とても簡単ですが「潮回り」を説明している動画がありました。重要なのは潮の満ち引きは一日に2度あるということ。特に大潮の場合「朝マズメ」「夕マズメ」の二回の満潮前後は絶好の釣りタイムです。潮の動きだけでなく魚の朝ごはん時、夕ごはん時は絶対に狙いたいですね。

潮止まりについて

魚が釣れない

どの潮回りでも言えることですが、満潮のピークと干潮のピークで潮の行き来が無くなることを「潮止まり」といいます。満潮時は「上げ止まり」、干潮時は「下げ止まり」などと言いますね。大潮・小潮に関係なく魚が釣れない状態であると言われています。

満潮前後を狙う

逆に魚が釣れるとされているのが満潮のピーク前後です。よく「上げ7分(ぶ)」とか「下げ3分」などと使いますが、大潮でも小潮でも潮の動く「時合(ジアイ)」は魚の活性が上がります。

小潮の釣り

小潮はゆっくりとジアイを探す

さて、小潮での釣りは難しいというイメージが強いようですが、果たして本当にそうでしょうか。小潮なら小潮で釣果が見込める魚は居ないのでしょうか。または小潮でも釣果の上がる釣り方はないのでしょうか疑問に思いませんか。

実はあります。小潮は干満の差があまり無いため干潮時でも「干上がる」ことがありません。つまり一日中釣りができます。ジアイも長くダラダラ続く傾向があります。

こんな魚が狙い目(穴釣り)

小潮は潮の動きが鈍いために急流を嫌う魚が狙えます。また急流を好む魚でも「小潮だからといってエサを食べないわけでは無い」のですから、ジアイさえ掴めれば大潮より「長く」狙えるわけです。根魚系の魚をじっくりと狙う(釣り座は変えながら)のがおすすめです。ですから「穴釣り」などで釣果を上げるのが小潮の良い狙い方だと思います。

大潮の釣り

大潮は一撃必殺ジアイを逃すな!

大潮の釣りは簡単なのでしょうか。もちろん魚の活性が上がるわけですから釣れる確率は上がるでしょう。一説には静水のブラックバスですら大潮・満月の時には活性が上がるといわれるほどですから。しかし仕掛けが安定しないほど潮が速い釣り場で思い通りのロッドアクションができなかった経験はありませんか?大潮は狙い目と狙い場所をはっきりさせ、一瞬に賭ける釣りがおすすめです。

こんな魚が狙い目(サビキ釣り)

満潮の潮止まりが早い時間で、日中にジアイが来る場合は「上物(うわもの)」を狙うのが常套です。上げ潮と共に回ってくるアジサバやそれを追ってくる青物やシーバスなども当然狙えます。防潮堤などからのサビキ釣りなどが代表的な釣り方になりますね。

大潮の釣りがもっと気になる方はこちらもチェック!

「暮らし~の」のサイトの中に「大潮の釣り」に特化した記事を見付けました。釣れると言われている大潮の本当の狙い方など詳しい記事ですので、興味のある方はこちらもチェックして下さいね。


ジアイ(時合)について

ジアイって何?

魚釣りをしていると「ジアイが来た」などとよく耳にします。これには複数の使い方があります。例えば船釣りなどでいきなりボイルが始まり何分間か爆釣することがあります。これも「ジアイ」です。また、「この場所でこの潮回りならそろそろジアイだな」という使い方もあります。ジアイは「魚が釣れる頃合い」のことで良いと思います。

動画で説明

この動画では潮の上げ下げの中で「潮が動いている時間帯」を「ジアイ」として図を使って説明しています。つまり一日の中で「ジアイは何回か来る」という説明です。大潮でも小潮でも考え方は一緒です。参考にして下さい。補足ですが動画中の、潮の上げ始めの「上げ7分」は「上げ3分」の間違いだと思いますのでお間違い無きようお願いいたします。

ジアイが無い潮回りってあるの?

小潮・長潮・若潮あたりは相対的に潮が動きません。それでも上げ潮・引き潮はあります。活性自体が低い事が多いので粘りの釣りになるとは思いますが、ジアイは来ます。一日の内で「多い少ない、長い短い」はありますが必ずジアイと呼べる時間は来ます。釣り方や狙い魚種が合わずに空振りもありますが、どこかで何かのジアイは来ています。ジアイを逃さないで下さい。

小潮の釣り方

小潮は泳力の弱い魚を

小潮前後はあまり潮が動きません。ですから狙いはあまりその場を動かずに「居食い」をしている魚がターゲットになり易いです。例えばキスやハゼ、カレイなどの他カサゴやメバルなどの根魚。他にエギングでのイカなどもじっくり狙える対象でしょう。

小潮のエギング

潮のあまり動かない潮回りの時におすすめな釣りが「エギング」です。釣り方は「ランガン」です。普段から下見や実際に竿を出している釣り場の中に大潮の時に潮が動きすぎて釣りにならない場所はありませんか。単純に潮が速すぎてエギングにならないこともありますし、二枚潮などが起こるとこれもエギングしにくいものです。そんな場所を小潮の時に狙ってみましょう。

ランガンエギング

最近流行のランガンという釣り方はもともと「RUN&GUN(ランアンドガン)」の略で、直訳すると「走っては撃ち、走っては撃ち」となります。エギングやアジングなどライトなタックルを持ち堤防の端から端まで走り回ったり、時には磯場をぴょんぴょんと飛び回って釣る釣り方です。釣りはとかく「待ち」になりがちですが、「攻め」の釣りと言えるでしょう。

ランガンについてもっと気になる方はこちらもチェック!

ランガンという釣り方を覚えると釣りの楽しさがまた広がります。「暮らし~の」のサイトの中にランガンについて詳しい記事を見付けましたので併載しておきます。興味のある方はこちらもチェックして下さいね。

大潮の釣り方


大潮は泳力の強い魚を

新月や満月近くなると釣り人はワクワクしてきますよね。プランクトンの量が増え、小魚が跳ね、それを狙うフィッシュイーターの活性も上がります。アジ・サバ・青物・シーバスなど泳力の強い魚が朝マヅメや夕マヅメにボイルするのを見逃す手はありません。ただし大潮のジアイはとても短く、満潮の前後2時間づつ位が勝負になります。磯の王者シーバスなどを豪快に狙ってみましょう。

大潮のシーバス釣り

大潮に狙いたい魚№1は(個人的に)シーバスです。大潮の時は干潮と満潮の潮位差が2mにもなります。干潮時には浅すぎて大型の魚が入れない潮通しの良い磯場の潮位が2mも上がった状態を想像して下さい。ベイトも磯場のプランクトンを食べに集まります。お腹を空かせたシーバスがサラシの中に突入してくる姿が目に見えるようです。

気を付けるべき大潮・小潮の釣り

釣果と潮汐を照らし合わせる

今回潮回りでの釣り方や釣り物をレポートして参りましたが、これはあくまで「考え方」の一部です。ご自分のフィールドと重ね合わせて、また実釣してみて試行錯誤して下さい。新月や満月の大潮、半月の小潮、どちらでエギングをしてもシーバスを狙っても構いません。ただ幾度か実釣してみて釣果に差が出るようでしたら改めて潮汐を照らし合わせて考えてみましょう。

他の要素も合わせて考える

潮回りや干満の差、フィールドの状態の他にも考えるべきことはたくさんあります。例えばシーバス狙いの時などは「潮の濁り」や「前日の雨量」などが大きな条件になりますし、またどの魚にも共通して「季節・旬」なども関わってきます。釣りに絶対はありません。大漁なら大漁の、坊主なら坊主の分析をしましょう。

潮汐表を活用して釣果を上げろ!

潮を見る上で大事なことは「潮止まり」の時間を把握することです。もちろん大潮・小潮など潮回りを把握することは大事です。しかし「小潮だから釣れないから出かけない」というわけにはいきません。ようは潮と釣り場の状況、ポイントをきちんと把握することです。釣具屋さんには「潮見表」や「潮汐表」がサービスで置いてあります。どんどん活用しましょう!

潮の満ち引きがもっと気になる方はこちらもチェック!

潮の満ち引きのメカニズムがきちんと分かればまた潮汐表の見方も変わりますよね。「暮らし~の」のサイトの中に潮汐の理由に詳しい記事を見付けました。興味のある方はこちらもチェックして下さいね。