チャービルってどんな植物?
チャービルは中央アジアなどを原産とするハーブで、現在ではヨーロッパやアメリカなど世界各地に自生しています。種まきからも育てやすくベランダ菜園や家庭菜園におすすめです。チャービルは古代ローマ時代にはすでに食用にされていたという記述が残っているそうです。見た目や香りが少しパセリに似ていますが、パセリよりマイルドなので食べやすいです。スープやサラダ、料理などさまざまなレシピに活用できるチャービル。自分で育てたチャービルを収穫して、毎日の料理レシピに活用してみませんか。
チャービルの花の特徴
チャービルの花の咲く時期は、6~7月ごろの初夏の時期です。チャービルは小さくて白いとても可愛らしい花を咲かせます。ただし、花を咲かせてしまうと株が弱りますので、葉っぱの収穫を目的とする場合は、花を咲かせないようにつぼみや咲き始めた花を摘み取ってしまいましょう。
チャービルの葉の特徴
チャービルの葉っぱの色は、明るいグリーン色です。チャービルの葉っぱはギザギザとしていて、少しパセリに似ています。ただしパセリと比べると質感がやわらかいのが特徴です。
チャービルの基本データ
科名属名
- セリ科シャク属
学名
Autbriscus cerefolium
和名
チャービル
別名
セルフィーユ、茴香芹(ういきょうぜり)
英名
French parsley、Chervil
原産国
中央アジア、西アジア
チャービルの花言葉
チャービルには、全部で4つの花言葉があります。いずれの花言葉も純粋な心模様をあらわすものばかり。チャービルの清楚な草姿や花姿そのものです。
花言葉1・正直
チャービルには、「正直」という花言葉があります。栄養成分が豊富で機能性に優れたチャービルを毎日こまめに摂取していると、からだの巡りがよくなりいつの間にか体調やお肌がよくなるそうです。チャービルは真正直によい効能をもたらしてくれるそうで、そんな特徴から「正直」という花言葉がつけられました。
花言葉2・誠実
チャービルは、初夏にとても可愛らしいお花を咲かせます。チャービルの小さく真っ白なお花からイメージされ、「誠実」という花言葉がつけられました。
花言葉3・真心
チャービルには、「真心」という花言葉があります。やはりチャービルの真っ白でピュアな花色からイメージされたもののようです。
花言葉4・慎重な恋
チャービルの小さな花をよく見ると、その花びらはハートの形にも見えます。白いハートの形というところから、「慎重な恋」という花言葉が生まれました。
チャービルの効果と効能
ハーブのなかでもあまりクセがなくどんな料理にも合うチャービル。ですが、もたらされる効果と効能は抜群で、ぜひ生活に取り入れたいハーブと言えます。では、チャービルの効果と効能について、一つずつ詳しく見ていきましょう。
効果効能1・血行の促進
チャービルに含まれるビタミンBやビタミンCなどのビタミン類やミネラルには、体内の血行を促進させる効果効能があるそうです。チャービルは肉料理や魚料理にも合うハーブ。ぜひ料理に上手に取り入れて、料理の栄養素にチャービルを加えることで、体内の血行をよくしましょう。
効果効能2・胃腸のはたらきをよくする
チャービルには、胃腸のはたらきをアップさせる効果効能があると言われています。フランスなどヨーロッパでは、民間医療でチャービルをよく利用するのだとか。食べ過ぎや飲み過ぎが気になるときに、チャービルの葉っぱを使ったハーブティーを飲むという食べ方がおすすめです。
効果効能3・生活習慣病の予防
チャービルに含まれているビタミンB群やビタミンC、葉酸には体内の活性酸素の発生を抑える働きがあります。抗酸化作用に優れているため、老化を食い止める、生活習慣病を予防する、免疫力をアップさせる、というった嬉しい効果効能が期待できます。
効果効能4・新陳代謝を活発にする
チャービルには、ビタミンB群やC、さらにカロテンに、鉄、マグネシウムといった栄養成分が含まれています。そのためチャービルを摂取すると、体内の新陳代謝が活発になり、デトックスやダイエットの効果効能も期待できます。
チャービルの食べ方と使い方
苦みや強い香りといったクセがあまりなく、食べやすいチャービル。その使いやすさや美味しさから、「グルメのパセリ」という愛称を持つほど。チャービルは乾燥させると味が落ちるので、積み立てのフレッシュなものを使うのがおすすめです。自分で育てたチャービルを収穫して使えば、料理に彩りが加わりおしゃれになります。とは言え使い慣れないハーブをどのようにレシピに取り入れたらよいのか分からない方もいらっしゃるでしょう。では、チャービルの使い方や食べ方の例を少し挙げてみましょう。
使い方と食べ方1・サラダに使う
いつものサラダの上に、チャービルをさっとトッピングすれば外食のような素敵なサラダレシピが完成します。チャービルは手で簡単にちぎれますので、包丁でわざわざ切る必要もなく簡単です。
使い方と食べ方2・スープに浮かべる
コンソメスープやクリームシチューなどのうえに、チャービルをトッピングするのもおすすめです。パセリほど苦みなどがないので、お子様にも食べやすいです。少しグリーンがはいると料理は一気に美味しそうになります。
使い方と食べ方3・料理のうえにトッピングする
ハンバーグや鳥の照り焼き、グラタン、オムレツといった洋食レシピにチャービルをトッピングしましょう。チャービルの優しいグリーンがいつもの料理を引き立ててくれます。しかもチャービルにはビタミンやミネラルといった栄養素もたっぷりなので一石二鳥。簡単に老化予防レシピの完成です。チャービルが苦手でないなら、少しだけでなくたっぷりとトッピングしてもよいでしょう。
使い方と食べ方4・ハーブティーにする
料理レシピに取り入れるのはちょっと、という方には、摘み取ったチャービルをハーブティーにするのもよいでしょう。急須にひとつまみのチャービルを入れ、上から熱湯を注ぎ入れます。少し蒸らしたらチャービルティーの出来上がり。あまりクセはありませんが、どうしても青臭さなどが気になる場合は、普段飲み慣れている緑茶などとブレンドするのがおすすめです。
チャービルの育て方1・土作り
チャービルは水はけと水持ちのよい土壌を好む植物です。小粒の赤玉土に少し腐葉土を加えるとよいでしょう。市販のハーブ専用の土や野菜用の土を利用しても便利です。また、チャービルは弱アルカリ性の土壌でよく育つので、植え付ける前に、苦土石灰を土に混ぜ込み2週間以上寝かしておきましょう。
チャービルの育て方2・肥料
チャービルは、強いハーブで、痩せた土壌でも育つ植物です。そのためチャービルにはそれほど肥料をほどこす必要はありません。念のためにチャービルをはじめに植え付ける際に穏効性の固形肥料を元肥として少しだけ土に混ぜ込んでおけば、あとの追肥などは必要ないでしょう。
チャービルの育て方3・水やり
チャービルは、水を好む植物です。植えているチャービルを観察しながら、土の表面がかわいたと思ったらすぐに水やりをしましょう。
チャービルの育て方4・場所
チャービルは、半日陰で風通しのよい環境を好みます。日当たりのよい場所でも育ちますが、お日様の光を浴びすぎると、チャービルの茎や葉っぱが頑丈になり食べにくくなりますので注意しましょう。
チャービルの育て方5・植え付け
チャービルの植え付けに適した時期は、4~5月もしくは9~10月ごろの気候のよい時期です。チャービルの苗を育苗ポットなどからすぽんと抜き取ったら鉢や庭に植え付けます。ただしチャービルは直根性なので、本来は別の場所への植え替えには不向きです。出回っている苗を用いて鉢や庭に植え替えるときは、根を傷つけないよう細心の注意を払いながら、すみやかに植え替えをしてしまいましょう。植え替えたチャービルの根元に腐葉土や落ち葉などでマルチングをほどこすと、チャービルを乾燥から守ることができておすすめです。
チャービルの育て方6・植え替え
チャービルは直根性の植物です。直根性というのは、根があまり枝分かれせずにまっすぐに地中に伸びていく植物の性質を指します。直根性の植物は植え替えには適しません。太くてまっすぐな根っこを傷めてしまい、植え替えたところにうまく根付かないからです。
チャービルの育て方7・剪定
チャービルは、草姿を維持するための剪定は必要ありません。ただし、葉っぱやつぼみを摘み取ることで長いあいだ葉っぱの収穫を楽しめます。
葉っぱの摘み取り
チャービルは、どんどんと葉茎を茂らせるハーブです。あまり葉や茎が混みあってくると蒸れの要因になりますし、一部の葉っぱに栄養がまわらず茶色っぽくなってしまうこともあります。チャービルは春から秋のあいだ、適時摘み取ってあげましょう。
つぼみの摘み取り
チャービルの花の咲く時期は、6~7月ごろです。チャービルは花を咲かせると、そのあと種をつくり寿命が尽きてしまいます。長くチャービルを楽しむためには、花を咲かせないようにつぼみのうちにこまめに摘み取りましょう。長い時期チャービルの葉っぱの収穫を楽しむための秘訣です。
チャービルの育て方8・病害虫
チャービルには、ほとんど病気と害虫の心配はありません。
チャービルの増やし方1・種まき
チャービルの増やし方としては、種まきが一般的です。チャービルは発芽しやすく、種まきによる増やし方は比較的簡単です。チャービルの種まきによる増やし方に適した時期は、4~5月もしくは9~10月ごろの気候のよい時期です。
増やし方のポイント1・種は自家採取も可能
チャービルの種はホームセンターやお花屋さんなどで手に入れることもできます。また、育てているチャービルから種を自家採することも可能。チャービルは6~7月に花を咲かせたあと種をつけます。自家採取したい花だけは摘み取らずそのまま置きます。種が熟したらこぼれてしまわないうちに採取します。ストッキングなど目の細かいメッシュ状のものを花にかぶせておくと安心です。
増やし方のポイント2・直根性の性質に注意
チャービルの種まきによる増やし方は簡単ですが、ひとつポイントがあります。チャービルは直根性のため、基本的に種まきから出来た苗を別の場所に植え替えられません。ですから、チャービルを育てたい場所にはじめから種をばらまきしましょう。種まきしたあとは、発芽するまで水やりを続け乾燥しないように気を付けます。チャービルの種はとても小さいので、水やりで流れてしまわないように霧吹きを使うのがおすすめです。種まきから発芽して本葉が数枚になったら、混みあっている苗は間引きましょう。ここまできたら種まきによる増やし方は成功。あとは成長と収穫を待つのみです。
チャービルを育てて活用しよう
チャービルは、育てやすく食べやすいハーブです。種まきから簡単に増やすことができるのでガーデニング初心者さんにもおすすめ。とても豊富な栄養成分を含み、美肌や老化予防にも最適です。それほどクセがなく料理に取り入れやすいのも嬉しいところ。いつものレシピにチャービルをさっとトッピングするだけで、レストランのような素敵な食卓に早変わりです。ぜひ、チャービルを育てて活用してみましょう。
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