開聞岳とは
開聞岳は、鹿児島県の薩摩半島南端にある山です。住所は、鹿児島県指宿市になります。標高は924mとなり、見事な円錐形の山型で、薩摩富士と呼ばれ親しまれている山です。火山でもあります。霧島屋久国立に属しており、日本百名山・新日本百名山・九州百名山にも選ばれている名山です。
登山道も整備されているので、頂上までの登山時間もそれほどでもなく、初心者でも容易に登れる難易度です。鹿児島・錦江湾に突き出ているため、海の景色・山の景色の両方共楽しめる、時期によってその姿を変えてくれます。
開聞岳登山口
開聞岳は富士山などと同じ様に、一合目から頂上まで何合目と割り振られています。その中の二合目が、一般に知られている登山口となります。地元の人なら、地域登山口を知っているでしょうが、ほとんどの登山者は二合目登山口を使用します。
一合目標識から二合目登山口までは、一般道のような感じで、難易度も低くコース・ルートも確立されているため、初心者でもまったく問題ありません。
開聞岳登山口へ車でのアクセス
開聞岳の車でのアクセス・ルートとしては、北九州自動車道を使用するルートがあります。北九州自動車道より鹿児島ICを目指します。鹿児島ICより指宿スカイラインに乗換で頴娃ICを降りてください。鹿児島ICから頴娃ICまでの走行時間は、50分くらいです。北九州自動車道・指宿スカイラインの下道の国道・県道もあります。
頴娃ICを降り国道226号線を指宿方面に進むと開聞岳の姿が見え出します。開聞駅を過ぎると線路の反対側に行ける道路があり、看板もありますので、開門山麓自然公園の駐車場を目指してください。以上が開聞岳のアクセスコース・ルートです。
開聞岳登山口へ公共交通機関でのアクセス
電車でのアクセスルートは、JR九州の指宿枕崎線の開聞駅を利用します。指宿枕崎線は鹿児島中央駅から枕崎駅のルートです。バスだと鹿児島中央駅から指宿まで行き、指宿から開聞駅まで行くルートがあります。本数や乗換の関係で、どちらも一長一短と言えます。開聞駅に到着すれば、開聞岳は目の前です。
開聞岳登山道の特徴
開門岳の登山道の特徴は、開聞岳の形状のため、登山口から山頂まで山腹を螺旋階段のようにグルグル回り込むように続いています。初心者でも、比較的難易度は高くなく、迷うこともありません。歩いていると、開聞岳の周囲を360度見渡せることになり、時期ごとの景色が楽しめる登山となっています。
また、歩いていると自分のいる高度が、その都度感じとる事できますので、登山の励みになります。整備された登山道の難易度は、それほど高くありません。
開聞岳のコース時間と状況
二合目登山口となっていますが、駅前より登山道と言って差し支えありません。二合目登山口まで生活道路で舗装路となります。二合目登山口から本格的登山道となります。比較簡単に登って行ける登山道です。六合目を過ぎたあたりより、岩の割合が多くなり頂上付近は完全に岩場となります。
唯一、難易度が高くなるのは、九合目手前の岩場の木製ハシゴ場で、ここさえ注意すれば初心者でも登れます。駅より、ゆっくりと登っても3時間もかかりません。初心者に最適のコース・ルートです。
開聞岳の山頂状況
初心者でもコース・ルートが決まっているため、コース時間通り山頂に到着できる開聞岳だけですが、時間通り到着できる山頂は素晴らしいの一言です。開聞岳は火山のため、山頂付近になると大きい樹木はなくなり、岩が多くなった山頂ですが、そのため山頂からは360度の展望となります。
見渡していると時間を忘れるほどの絶景です。時期ごとの絶景が味わえるので、リピーターとなる登山者や初心者は数多くいます。
開聞岳登山の天気状況
開聞岳は鹿児島県にあり、知らない人は南国にある山だから、暖かい山だと初心者は思う人もいるでしょう。普段の服装で登れる山だと思う人もいるでしょう。しかし、海から標高が1,000m近い山ですので、下界と同じ服装というわけにはいきません。開聞岳の四季の天気状況を統計調査してありますので、初心者は頂上付近の気温に合わせ、服装を準備すると良いでしょう。
開聞岳・春の天気状況
3月~5月を春として統計調査しました。3月:一日当たりの降水量6,5mm 平均気温6,8℃ 4月:一日当たりの降水量7,8mm 平均気温10,9℃ 5月:一日当たりの降水量7,6mm 平均気温14,3℃となっています。
さすがに南国鹿児島県です。春時期5月の開聞岳の服装は、レイヤーに注意する必要がありそうです。麓はもっと暖かくなっているはずでしょう。
開聞岳・夏の天気状況
6月~8月を夏として統計調査しました。6月:一日当たりの降水量15mm 平均気温17,5℃ 7月:一日当たりの降水量8,4mm 平均気温21,1℃ 8月:一日当たりの降水量6,2mm 平均気温21,5℃となりました。
梅雨の6月の降水量は群を抜いています。この時期は高温のため、服装・雨具はかなり悩みそうです。雨具を着ればその下は汗で濡れるので、雨具を着る判断の難易度は高くなります。
開聞岳・秋の天気状況
9月~11月を秋として統計調査しました。9月:一日当たりの降水量7,4mm 平均気温19,2℃ 10月:一日当たりの降水量3,2mm 平均気温14,4℃ 11月:一日当たりの降水量3,7mm 平均気温9,9℃となります。
ほかの地域では、9月時期は雨が降るのですが、開聞岳はあまり降りません。頂上付近の気候もよくなり、服装の心配はあまりありません。
開聞岳・冬の天気状況
12月~2月を冬として統計調査しました。12月:一日当たりの降水量2,8mm 平均気温5,2℃ 1月:一日当たりの降水量3mm 平均気温3,1℃ 2月:一日当たりの降水量4,1mm 平均気温3,9℃となります。
さすが南国です。ほかの地域とこの時期の気温を比べると、かなり暖かいことがわかります。汗冷え対策の服装が必要です。
開聞岳登山で出会える動植物
開聞岳の二合目登山口から登山道の岩場付近の間は樹木帯です。タブノキやシイノキが主体となっていますが、その下にも多くの花木が姿を見せています。コウツギやコガクウツギなどのウツギの種類や南国よく見られるトベラや大き目のシダ類が目につきます。また、タツナミソウの可憐な姿も見られます。植物の雰囲気をみると、まさに南国ムードが漂っています。
登山道で探すのは大変でしょうが、開聞の名前を冠した開門皐月が有名です。麓付近や周辺の畑や庭などで、花時期になれば姿が見られるはずです。
開聞岳登山後の温泉
開聞岳の登山を成功させ、下山してからの楽しみは何なのでしょう。ほとんど人は、汗を流す温泉があればと思うでしょう。初心者でしたら、いくら難易度が高くない山とはいえ、経験者より流す汗は多いはずです。開聞岳は火山です。近くに有名な温泉は数あります。下山後の楽しみ、温泉を紹介します。
指宿温泉
全国的に有名な指宿(いぶすき)温泉です。開聞岳も同じ指宿市なので、登山後は指宿温泉に入るのは自然です。アクセスは、国道226号を使用して、指宿方面に進みます。公共交通機関でのアクセスの人は電車で指宿駅に向かってください。車でのアクセスの人は、指宿駅周辺を目指して進みます。
アクセス時間は30分もかかりません。指宿温泉街の看板が目に入ってくるはず。公衆浴場や砂風呂など各種選ぶ事ができます。駅前の観光案内所に確認すると良いでしょう。
川尻温泉
開聞岳の麓にも温泉があります。川尻温泉です。アクセスコースは簡単で、アクセス時間もそれほどかかりません。開聞駅付近の県道243号を長崎鼻方面に進むだけ、川尻温泉そぼの川尻小学校の卒業生は、開聞岳登山口そばの開聞中学に通います。中学生の通学コースを利用すれば到着します。
泉質は、指宿温泉などと違い鉄分が多く茶色っぽい塩化物泉です。皮膚病に効くと言われています。
開聞岳付近の観光
開聞岳は、鹿児島の指宿にあります。指宿といえば当然、指宿温泉となります。一般の観光コースとなれば、この周辺は観光業者が喜ぶ観光スポットの宝庫となっています。開聞岳の登山の後、余裕があれば訪れても損はしない観光地を紹介します。
長崎の鼻
開聞岳の登山をして、頂上から見て右手からグッとつきでた岬が、長崎鼻です。ここは公園となっており、だれでも行ける場所です。長崎鼻から開聞岳を眺めると、あそこを登った感慨が押し寄せてくる風景です。そして、この長崎鼻は日本人が誰でも知っているであろう、浦島太郎がたどり着いた浜という伝説があるところです。
浦島太郎につきものの竜宮城ですが、その名を冠する竜宮神社も近くあります。アクセスも簡単で、開聞岳から指宿方面に少し進めば、長崎鼻の標識が現れます。
知覧特攻平和会館
指宿市の隣、南鹿児島市にある知覧特攻平和会館も全国的に有名な観光スポットです。戦争を知っている人も知らない人も行ってみる価値がある場所です。平和についての考え方を確かめられる場所でしょう。アクセスも簡単で、電車の人は指宿枕崎線の平川駅か喜入駅よりバスで行けます。車の人は、指宿スカイラインの指宿ICよりアクセスができます。
池田湖
開聞岳の登山をしていて、見えていた湖が池田湖です。長崎鼻と同じ様に、登山後に池田湖から開聞岳を眺めると、感慨深いものがあります。紅葉シーズンに行けば、湖面に映る開聞岳の姿は素晴らしいものがあります。また、恐竜イッシーがいるということで、ブームにもなっています。
同じ指宿市内にあり、アクセスも簡単で、指宿の観光案内所でマップをもらえば、その他観光スポットにも行く事もできます。
開聞岳登山のまとめ
開聞岳は美しい山です。その形状を見て、薩摩富士とも呼ばれていますが、本家の富士山よりも綺麗かもしれません。登山口・登山ルート・コースもきちんと確立されており、初心者が登山するにしても、比較的難易度も高くなく、時期を問わず登山もでき、コース時間通りに登ることも容易です。
登山口から続くらせん状の登山道も非常にめずらしく、その山形のなせるワザでしょう。装備満載の服装ではなく、普通の登山の服装で登れる山で、下山後の温泉も楽しめる、素晴らしい山です。