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米粉の作り方とは?お家で簡単に作れる自家製「米粉」の作り方を解説!

米粉の作り方は非常に簡単です。小麦粉のかわりに、それから食育の一環として子供と共に学ぶのも楽しいかもしれません。今回は本格的ですが簡単にお家で作れる米粉の作り方を解説していきます。ついでに家庭菜園でも育てやすいお米の品種をご紹介していくので参考にして下さい。
更新: 2021年3月11日
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米粉の作り方はとても簡単

米粉は最近とても人気のある食材で、小麦粉アレルギーの方やセリアック病の方、それからグルテンフリーダイエットをしている方にとっての強い味方です。ただし、販売されている米粉は意外に割高だったりしますよね。

そこでお米の話しから自家製米粉の作り方までをご説明していきます。自家製米粉で手作り出来る料理のレシピなどもご案内します。色々な使い道があるのでぜひお試し下さい

小麦粉アレルギーとは

小麦粉アレルギーとは小麦、大麦、ライ麦、オーツ麦などに対するアレルギーで、小麦アレルゲンは加熱しても簡単にはアレルゲンが分解されません。そのため、パンなどでも充分にアレルギーを起こしてしまいます。

稀にですが味噌や醤油でもアレルギーを起こす感受性の高い方もいらっしゃいます。アナフィラキシーショックを起こすこともあるアレルギーなので注意が必要です。

セリアック病とは

セリアック病とは小麦などの麦類に含まれるグルテンに対するアレルギーで、小腸の上皮組織が炎症を起こします。戦後パンなどの西洋食が広まるにつれて認知されてきました。

栄養摂取が上手くいかなくなるためかうつ病などの精神病が併発するとも言われています。過度なストレスや遺伝が原因になるとも言われているのでご注意下さい。

グルテンフリーダイエットとは

小麦粉などに含まれているタンパク質がグルテンです。パンやパスタを手作りするときに粘りを感じた人も多いと思います、その粘りの元になっているのがグルテンです。

グルテンフリーダイエットとは元々セリアック病患者の治療の一環であったのですが、レディーガガがダイエットの際にグルテンフリーダイエットを実践したことから話題になりました。欧米では米のほうがヘルシーだと考えられているので、その点からも米粉を使った商品が増えて来たのだと思います。

米粉の種類

日本では古くから米粉が利用されてきたので様々なレシピがあり、レシピによって色々な米粉が使い分けられてきました。小麦粉でいう強力粉や薄力粉のような使い分けもされており、米粉の場合は上新粉が薄力粉で白玉粉が強力粉になります。

レシピの違いにより柏餅やういろうなどのレシピでは上新粉、パンや大福、ピザなどのレシピでは白玉粉が使われます。粗くひいたものが、桜餅などのレシピで利用される道明寺粉になります。

石臼でひいた米粉もある

小麦粉に限らず米粉にも石臼でひいたものが存在します。通常のものと比べると香りが立つので、パンにすると一目瞭然です。甘味があるものと相性が良いのであんパンやメロンパンなどの菓子パン類に利用するなどの使い方ができます。

使い方によっては麺などにしても美味しくいただけるので、興味があれば石臼でひいてみても良いかも知れません。石臼は小型のものなら4000円程度、大型のもので2万円程度で手に入ります。

説明書に使い方とレシピが一緒に書いてある場合が多いので参考にしても良いでしょう。

米粉の作り方:上新粉の特徴

上新粉の特徴は白く細かい事で、練って加熱すると歯ごたえがあるものが素晴らしいとされます。元々は上新粉は他の米粉とは違ったジャンルで独立した考え方の元評価が決まっていたもので、うるち米を玄米から精白して、水で洗って乾燥させたものを粉にしていました。

粗いものを新粉と呼び、使い道はすあまなどの練り物で、細かくよく出来たもののみが上新粉と呼ばれていました。古くはみな手作りで作られていたものなのでご家庭で手作りする事も可能です。

上新粉のレシピ1:ういろう


ういろうは上新粉のよくある使い道の一つで、特に簡単にできるレシピです。レシピは上新粉80グラム、砂糖50グラム、そして水が200mlです。材料を混ぜたら加熱すればもう完成です。レンジで4分ほど加熱すれば出来上がるので簡単に手作りできます。

抹茶やフルーツの粉末を加えてフレーバー付きのういろうにするという使い方もあります。手作りだと色々試せるので楽しいものです。

上新粉のレシピ2:みたらし団子

上新粉で人気のレシピがみたらし団子です。まず団子を作ります、上新粉160グラムに水を120グラム混ぜて練ります。よく練れたら団子にしてお湯で浮き上がるまでゆでます。その後、ひやして串に刺し、焼きます。

次にみたらしを作ります、砂糖3醤油5の割合でまぜ、加熱します。泡立ってきたら水溶き片栗粉を適量加えて完成です。後はみたらしを団子にかけるだけですね、団子は簡単なので使い道に迷ったらこういう使い方を試してみてはいかがでしょうか。

米粉の作り方:上新粉1

上新粉を作るときには、白さが評価基準となるので良く研ぎます。玄米からの精白はほとんど機械で行われているので、ぬかなどの細かい粉末が米に残っている場合があります。

そのまま粉にすると色がくすみ、えぐみの原因になることがあるのでしっかりと研ぐと良いでしょう。やり方は普通にお米を炊くときと同じで問題無いので自家製でも簡単です。
 

米粉の作り方:上新粉2

上新粉の主成分はデンプンです、そのデンプンが細かく崩れやすくするために機械を使わない自家製の場合には吸水と乾燥が必要になります。吸水することによって膨張して、その後乾燥するのでデンプン層が崩れやすくなります。

ただし完全に乾燥させるのではなく、2~3時間水をきって乾燥させその後キッチンペーパーで拭き、さらに1時間程度乾燥させれば簡単に崩れるようになります。指でつぶして潰れるようになると思います。自家製ではこの作業をするとしないとで仕上がりがかなり変わります。

米粉の作り方:上新粉3

自家製の場合にはミキサーくらいしか機械を使えないと思いますが、専用の機械でなくともそれで充分に米粉を自家製する事が出来ます。2分以上回し続けるなどの使い方をするとミキサーのモーターが傷むので気をつけて下さい。

ミキサーの4分の1ずつくらいの分量をいれて少しずつ回すのが簡単です。ふるいの使い方はまず米粉を入れておくボウルなどを用意してその上からふるいがけをします、ふるいに残った粗いものはもう一度ミキサーにかければ細かくなります。自家製でも米粉はこれだけ簡単にできてしまうものです。
 

米粉の作り方:白玉粉の特徴

白玉粉は粉の粒子が非常に細かい事が特徴で、粘りが強く団子にすると固さが出てつるんとした食感になるのが特徴です。そのため上新粉で出来た団子を「団子」と白玉粉で作ったものを「白玉」と呼び分けるようになりました。

白玉粉は固まる力が強いので自家製米粉パンなどにも利用されます。ただ手作りするときにこねづらい場合もあるので、そういった場合は上新粉とブレンドするという使い道もあります。

白玉粉のレシピ:1

白玉粉の使い方と言えばやはり白玉です。ぜんざいやおしるこ、フルーツポンチなど様々な使い方ができるのも白玉の良いところですね。作り方はいたって簡単で、上新粉で団子を作る時の作り方とほとんど同じです。

粉が違うだけで別のものになるのは面白いものです。まず、白玉粉と水を同じグラム数で混ぜ、耳たぶの硬さになるまでこねます。それを鍋でゆで、浮いてきたらすくい上げ冷やします。簡単な作り方なので白玉粉があれば試してみて下さい。

白玉粉のレシピ:2

白玉粉はモチモチ感が凄いので色々な使い方ができます。パンだけでは無くドーナツにもなるので、説明していきましょう。作り方はまず米粉60グラム、白玉粉40グラム、豆腐70グラム、黒糖もしくはキビ砂糖を25グラムを混ぜ合わせます。

最後にオリーブオイル15グラムとベーキングパウダー5グラムを加えこねたら油で揚げ、完成です。ドーナツ型をつくるときに玉をつなげるような作り方をすればポン・デ・リングになります。

米粉の作り方:白玉粉1

白玉粉はうるち米で手作りする上新粉と異なり、餅米で作られています。白玉粉を自家製でつくる場合には餅米をまず半日ほど水に漬けておき、充分吸水させます。次に軽く洗って1時間ほど乾かします、そして餅米がひたひたに浸るくらいの水と共にミキサーにかけて細かくしていきます。

丁度お米のジュースのようになるまでしっかりとミキサーにかけて下さい。機械の性能によって出来るまでの時間は変わりますが、だいたいはどの機械でも簡単に作れると思います。


米粉の作り方:白玉粉2

餅米をジュースにしたらボウルに濾し布を敷き、その上からジュースを注ぎます。濾し布はボウルよりも大きいものを使って下さい。それを半日冷蔵庫にしまっておき、デンプンを沈殿させます。

すると、白玉粉になる部分が沈殿するので、簡単に次の作業に移ることができます。白玉粉は米粉の中でも米のデンプンを集めたものなので、ほとんどはデンプンと同じ作り方で大丈夫です。このときに冷やしますが、本来は冬につくるため寒晒し粉とも呼びます。

米粉の作り方:白玉粉3

冷蔵庫でしばらく寝かせてデンプンを沈殿させたら、濾し布を絞って水分を抜きます。冷蔵庫でデンプンを沈殿させるのはこのときに上澄みが簡単に絞り出せるためで、沈殿させていないまま絞るとすぐに濾し布の目が詰まってしまいます。

もう絞れないくらい硬く絞り上げて出来るだけ水分を抜いて下さい。つぎにバットかタッパーに絞ったマストをいれてラップをかぶせ、ラップの上から平たく薄くのばします。それを乾燥させ、すりこぎで粉砕したら白玉粉の完成です。ここでまたミキサーを使うという方法もあります。

米粉の作り方:玄米粉

玄米でも自家製米粉を手作りすることが事が出来、玄米粉と呼ばれます。小麦粉で言う全粒粉のように沢山の栄養成分をもっていることが特徴で、玄米パンなども存在します。

発芽玄米粉と呼ばれるものもあり、発芽させた玄米を1度加熱乾燥させたものをミルでひいて玄米粉にします。まず玄米を水に漬け、2日間吸水させます。

それをしばらく乾燥させて200度のオーブンに2分かけ、ミルやミキサーなどの機械で細かく粉にしたら玄米粉の完成です。玄米ブランなどもあるように、栄養面で期待されています。

米粉の作り方:製粉用の機械

前述した石臼の様に製粉できる機械が、家庭用にも販売されています。製粉用の機械には手動式で石臼同様の機械から、電動の本格的な機械まで存在するのですが、手動の機械でも25000円以上、電動のものだとほとんどが5万円以上します。

しかし、電動のものでもニューよめっこというものは小さい機械ですが12000円ほどで手に入ります。米粉以外の使い道にもコーヒーミルにする使い道や、抹茶をつくるなどの使い道があるので、万が一米粉を作らなくなったとしても様々な使い道があります。

米粉パンの作り方:米粉100%で作りたい

小麦粉の代わりにする使い道と言えば米粉パンが王道です。市販の多くの米粉パンは機械でこねやすいようにつなぎに強力粉が混ぜられており、100%米粉のパンはほとんどありません。

米粉はグルテンがないためしっとり感がでにくく、オリーブオイルやバターを使用して作ります。しかし、普通のパンでもオイルやバターを多く使うものがあるので、それを考えれば違和感が無いかもしれません。発酵は普通のパン同様にドライイーストを利用します。

米粉パンの作り方:1

米粉パンの作り方ですが、スタンダードなものはオリーブオイルを使ったフォカッチャ風のパンになります。まず20グラムの水に10グラムの砂糖をいれ、かき混ぜたら3グラムのドライイーストを投入し10分ほど予備発酵させます。

その間に生地をある程度こねましょう。米粉250グラム、水175グラム、オリーブオイル15グラムをいれある程度こねて下さい。普通のパンではグルテンの強度を上げるために塩をいれますが、米粉はグルテンフリーなので使い道がありません。

予備発酵が終わったらイーストも投入してこねます。ローズマリーを加えるとフォカッチャになります。

米粉パンの作り方:2

米粉パンの生地が発酵してきたら、オーブンで焼いて完成です。250度で18分~25分で焼き上がります。食パン風のやわらかくてきめ細かいパンを作る場合には、米粉と水を同じ分量くらいにして固めの液状にしたものを型にハメ、発酵させます。

すると水分量が確保されるためふわふわの食パン風のパンになります。ただし、米粉なので焼き色がつかない真っ白なパンになります。手作りパンが好きな方は試してみてはいかがでしょうか。

家庭菜園で米から作る

米粉を作る時に米から栽培して作ってみたいという人もいるかもしれません。バケツイネとも呼ばれ1時期ブームになりましたが、誰もがよく知るコシヒカリは栽培難易度が高く、家庭菜園向きではありません。

ただマキタ女王などコシヒカリ系でコシヒカリの弱点を克服した品種や、水田が無くても土で育つ陸稲の品種などがあるのでご紹介します。


マキタ女王

コシヒカリの選抜系統で、倒伏しやすいコシヒカリと違い台風でも倒伏しません。コシヒカリが100センチの背丈なのに対し、75センチほどの背丈でがっしりしています。牧田稲研究所ではマキタ超コシヒカリという地温の急上昇に強い系統も選抜されています。米から手作りするのにはうってつけの品種でしょう。

イセヒカリ

イセヒカリは知る人ぞ知る極旨品種で、さらに病気に強く倒伏にも強い家庭菜園には最高の品種です。60センチプランターに4株植えただけでもどんぶり1杯分くらいは収穫できます。

コシヒカリの突然変異と書かれているサイトが多くありますが、陸稲で南方系の特徴を持つ瑞垣という品種とコシヒカリの雑種だと言うことがわかっているそうです。そのためか陸稲として普通の土でも栽培が可能で、日本酒の原料にもなります。

マンゲツモチ

マンゲツモチは餅米の中でも密植栽培が可能で、限られたスペースで沢山の収穫が必要な家庭菜園に最適な餅米です。やや病気に弱いので害虫による媒介を防ぐためにバケツイネの場合は蚊屋などをたてて保護すると良いかも知れません。肥料が少ない方が味が良い米になるので、最低限の肥料だけ与えて下さい。

乙女稲/ちんまい

乙女稲は古代稲の一種で背丈15センチほどで収穫出来る小さい稲です。小さい背丈ですが米のサイズは普通と変わらず大きいので食用にもできます。小さいスペースに沢山の株を植えて収量を上げるなどの使い方ができますが、タネが希少で簡単には手に入りません。

そこで同様に小型である特徴をもつ「ちんまい」という米をご紹介します。ちんまいは実験中に生まれた品種だそうで乙女稲と同じく15センチほどで収穫できます、あかとき学園というサイトで販売されています。

ネリカ米

New rice for Africaの略でネリカと名付けられました。アフリカの食糧事情を救うためにアジア稲とアフリカ稲の交雑で生まれた品種で、陸稲18品種、水稲60品種が存在します。しかし、日本で手に入るのは陸稲品種のみです。

肥料がいらないということと、栽培期間が1ヶ月ほどアジア稲より早いという利点があります。味がイモに近いと言われますが、米粉にすると普通の米より美味しいパンになります。

まとめ

米粉というと作るのに手間がかかりそうですが、日本では古くから手作り自家製は当たり前でした。さらに現代ではミキサーなどの機械の発達のおかげでより簡単に作る事ができます。

そしてパンやケーキにするなどの使い道もあるので最近ブームになりつつあります。米粉は簡単に作れ様々な使い方ができるので皆さんも一度試してみてはいかがでしょうか。