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高級魚「チカメキントキ」とは?美味しい食べ方や釣り方をご紹介!

チカメキントキは日本近海で釣れる高級魚です。赤く硬い鱗に覆われた魚で、目が大きな愛嬌のある姿が特徴のチカメキントキは、食べてもとても美味しい魚です。今回は、美味しい食べ方やレシピ、釣り方や捌き方などを詳しくご紹介します。
更新: 2021年1月26日
chiro
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チカメキントキという魚の特徴と生息域は?

金色の大きな目が特徴のスズキ目キントキ科の魚

チカメキントキは、キントキ科の魚の中でも大型になる部類です。過去の記録では70㎝程度の大きさに成長したチカメキントキが確認されています。

チカメキントキは、大きくなればなるほど深い海域に生息するので、特別なタックルを持っていないと釣りにくい魚ですが、浅場に上昇する産卵期など釣り易い時期もあります。

熱帯・亜熱帯の海なら世界中に生息

温かい海を好みますが、サンゴ礁域や岩礁域を主とするため近海で暮らしています。主に甲殻類や貝、小魚を捕食する夜行性の肉食魚です。基本は深場にいるため目が大きく水晶のような色をしており、これは金目鯛などの同族魚種と同じです。

よく金目鯛と間違えられますが、ウロコの硬さや口元の形状などに違いがあります。よりシャクレタような下あごがチカメキントキの特徴です。並べて比べると一目瞭然ですが、それぞれに見るととてもよく似た横顔です。

金目鯛との見分け方

チカメキントキを釣ったことがあるなら一目で見分けられますが、ごく稀にですが、店頭にキンメダイとして並んでいるチカメキントキを見ることがあります。平べったい魚体と水晶のような目など、大きな特徴は似ていますが、背びれや胸ヒレの色合いと、ウロコの硬さが断然違います。

チカメキントキ釣りなら船が良い?

チカメキントキは船でしか釣れない

浅場に浮く産卵期と言えど、100m前後までしか上昇しませんから、陸からの投げ釣りでは難しいです。ごく稀に沖の堤防や磯渡しで釣れたという話も聞きますが、まず無理だと考えた方が良いです。

チカメキントキを狙っての釣行はレアケースで、イサキや真鯛狙いの遊漁船での釣りが一般的です。

大きなチカメキントキは深場の岩礁に生息している

甲殻類や小魚を主食としていますので、餌が集まり易い岩礁付近にいます。大きくなればなるほど深場にいるます。底生魚で、浮いても底から5m程度ですが、小魚の群れを追って30mくらい上昇することもあります。

硬い甲羅のようなウロコは、ベイトを追って岩で擦れても致命傷にならないためです。

大物ほど群れの上にいる

活性が高い群れの最上部に大物がいます。これは、小魚を狙って一番捕獲しやすい上層部に出てくるためで、そのような群れに当たったときは、船中大爆釣というお祭り騒ぎになります。引きが強く、どんな大きな魚かと思ったらチカメキントキだったという話もあるほど面白い引き味です。

チカメキントキの釣り方は?

浅場に出てくる時期を狙う釣り方


チカメキントキの卵は浮性タイプで稚魚の頃は表層部分で生活しています。産卵期に浅場に浮いてくる時期がねらい目で、その頃なら一般的な根魚タックルを使う釣り方です。

基本的に群れで行動しているため、ポイントを見つけたら連続で釣ることができます。仕掛けはドウツキで2本針が一般的です。かなりの引き味で、アングラーを楽しませてくれる魚です。

大物狙いなら深海魚タックルを使う釣り方

大物は深海魚釣りのゲストですから、浅場以外の釣り方は深海魚です。浅場のチカメキントキのアタリは、鯛と同じように突っ込む感じですが、活性が高いときはむしろ食いあげるようにアタックしてきます。

がっつり食い込みながらもまだ上に上がろうとするので、高速で巻き上げないとバックラッシュを起こします。

チカメキントキを釣るなら中型電動リールを準備したい

一般的なタックルは胴調子で、十分に強度のある竿に100号~120号の錘を使います。浅場狙いでも水深100m前後を狙いますので、PE3号で300mは巻ける電動リールが良いです。仕掛けは、ドウツキの2~4本針仕掛けで、幹糸7号、ハリス5~6号で枝間は80㎝は欲しいところです。

チカメキントキ釣りの仕掛けは?

生餌の泳がせ釣りのヒット率が高い

一般的な仕掛けは「ドウツキ仕掛け」です。浅場で大物を狙うなら、やはり生餌が一番ですが、大きすぎるとアタックしてこないので、10㎝以下の小魚がベストです。

生餌の場合は、生餌用の仕掛けで、孫針も使います。生餌を使うなら、底から10mくらいまでは探ります。スロージグで狙ってもアグレッシブな魚なので充分楽しめます。

サバの切り身は大好物

切り身で狙うなら、イカかサバがおすすめです。サバの皮の色味が食欲をそそるのか、サバへの食いつきは特に良いようです。ちょんがけ仕掛けでは取られてしまいますので、しっかり縫い付けるように餌を付けることがポイントです。

どんな誘い方が有効か

誘い方は、まず、着底させすぐに2mくらい巻き上げます。根がかりを回避するためですが、ここで素早く動くとチカメキントキの興味をそそることができます。

その後、ゆっくりと1mくらい上下に誘い、あたりが無ければまた2mくらい巻いて誘います。これを10mくらいまで続け、当たらなければ底を取り直します。誘う時は、仕掛けの餌が躍るように細かいシャクりを入れる釣り方がおすすめです。

チカメキントキの捌き方のコツは?

とにかくウロコが硬い

とにかくそのウロコの硬さはすごいですから、普通の捌き方とは少し違います。皮を剥がすのではなく、皮から身を剥がすという方がイメージ的には近いです。馬面ハギやフグ類の刺身の取り方と同じやり方が楽な捌き方です。

三枚におろすのが基本


まず、頭を落としてエラと内臓を出します。背びれの付け根に沿って、包丁で皮に切り込みを入れますが、ウロコが硬いので力が要ります。腹側も同様にします。

この時に皮を剥ぐなら、ヒラメのように包丁でそぎ落としていきます。皮つきのまま料理するなら三枚おろしにする前に剥いだ方が楽です。頭と骨からは素晴らしい出汁がとれますので、軽々に捨てない方がよいです。

鋭いヒレはとても危険

ヒレの鋭さは凶器に近いほどですので、刺さってケガをしないように細心の注意が必要です。料理を始める前にヒレは切り取ってしまうという捌き方が、一般的にも推奨されています。

チカメキントキはどんな食べ方ができるの?

ほんのりピンク色で甘みが強いチカメキントキ

アングラーの特権は、やはりお刺身でしょう。

釣ったその日もぷりぷりで美味しいですが、柵にして2日ほどドリップにつからないよう濡れたキッチンペーパーで包み、ラップでくるんで保存すると、まったりとした食感に変わり、チカメキントキの美味しさを実感できます。

他にもいろいろなレシピがありますが、小さければ濃い味に、大きければ魚本来の味を活かす薄味にするなど、個体差でレシピに変化を付けると良いです。

チカメキントキは大きいほど美味しい

チカメキントキは他の底生魚と同様、うまみと大きさは比例します。お刺身ならせめて30㎝以上は欲しいところです。

煮つけや塩焼きにするならあまり大きさにこだわる必要はありませんが、脂の乗りが少ないので、しっかりした味付けにするのがレシピの基本です。

大きいチカメキントキを加熱料理するなら、むしろあっさり味に仕上げれば、チカメキントキ本来の旨味を堪能できます。

金目鯛より美味しいと言われている

チカメキントキは甘みの強い白身の魚です。大型になるとクエやアコウ鯛などの食感に近い弾力のある引き締まった身になります。

小さいチカメキントキは脂も少なくさっぱりしているので、刺身より煮つけに向いています。釣ってすぐよりも2~3日寝かせた方が美味しいという人も多いです。

チカメキントキ料理ベスト3のレシピは?

おすすめのチカメキントキ料理 その1 甘辛煮つけ

ウロコをとらずにエラと内臓だけを出す捌き方で、そのまま煮付けます。まず、味醂と日本酒を同量鍋に入れて、沸騰したら火をつけてアルコールを飛ばします。

そこに味醂と同量の醤油と3倍量の出汁を入れて煮立たせ、味加減をみながら砂糖を加えます。そこにチカメキントキを入れて、キッチンペーパーで落し蓋をしたら、弱火でじっくり味をしみこませるのがおすすめのレシピです。

おすすめのチカメキントキ料理 その2 から揚げ

頭を落としてエラと内臓を処理したら、皮をそぎ落として骨ごとぶつ切りにする捌き方にします。軽く塩をして小麦粉を付けて揚げても良いですし、下味をつけて揚げても美味しいです。

下味をつけるなら、醤油と味醂と日本酒にすりおろした生姜を入れてしっかり漬け込んでから、片栗粉を付けて竜田揚げ風にするのがおすすめのレシピです。とても美味しいから揚げ料理が出来上がります。

おすすめのチカメキントキ料理 その3 一夜干し

ウロコの硬いチカメキントキは、腹開きという捌き方が良いです。ウロコをとる必要もありませんからエラの部分から腹開きの捌き方をおこないます。

レシピは特にありませんが、しっかり中を洗い、水気をふき取って、開いた状態がキープできるように、エラ部分に竹串を刺して固定することをおすすめします。

しっかり塩を振って、天日干しなら3~4時間、換気扇下で干すなら一晩吊ります。出来上がったらそのままラップに巻いて冷凍保存できます。


チカメキントキはお刺身でも美味しいの?

チカメキントキの刺身は釣り人の特権

チカメキントキのおいしさは、キントキ科の魚の中でも群を抜いています。ウロコが硬いので捌き方が難しく、お刺身は難しい魚ですが、釣った1日目から4日目くらいまでのおすすめの食べ方はお刺身です。

味も日々変わりますので、毎日少しずつその変化を楽しむという食べ方も良いです。釣り方も鯛のドウツキ仕掛けと同じですし、釣り味も最高なのに、チカメキントキで釣行する遊漁船はほとんどありません。あくまでもゲスト扱いです。

ほんのり甘い刺身はワサビより塩が合う

お刺身にできる捌き方をマスターしたら、料理も食べ方も幅が広がります。おすすめのお刺身の食べ方は、1日目~2日目は薄造りで紅葉おろしにポン酢です。フグと同じような食感を楽しめます。

3日目~4日目は少し厚めに切って塩をのせる食べ方です。塩をお刺身にのせ、身でくるむようにしながらいただきます。まったりしているのにしっかりした噛み応えもあり、まるで別の魚のように味が劇的に変わっています。

一度は食べたいチカメキントキ茶漬け

塩をお刺身にのせて、身でくるむようにしながらいただきますお刺身も捨てがたいですが、まったりしているのにしっかりした噛み応えもあるチカメキントキをお茶漬けにすると、まるで別の魚のように味が劇的に変わります。

ワサビをのせてチカメキントキの骨でとった出汁をかけて少しお醤油を垂らしていただきます。

チカメキントキは超高級魚です

底もの網などで捕獲されて市場に並ぶこともあるチカメキントキですが、実は超が付くほどの高級魚としても有名な魚です。チカメキントキに似た魚として、キンメダイやキチジなどがいますが、魚体の色も目の形状もとてもよく似ています。

キンメダイに比べると身のしまりが良く、キチジほどの脂のりもないことから、お刺身に一番向いていると言えます。

釣らないとなかなか口に入らないチカメキントキは、高級料亭でひっぱりだこの超高級魚です。

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