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しだれ梅の育て方は?気になる剪定などの時期に合わせた手入れ方法をご紹介!

しだれ梅は、名前のとおりしだれた枝に花をつけます。しだれ梅の枝の伸ばし方は、春に花を咲かせたところから新しい枝を発生させるというもの。枝の伸ばし方を理解することはしだれ梅の花を毎年楽しむために大切な知識です。しだれ梅の肥料や剪定などの育て方をご紹介いたします。
2020年8月27日
Yukari.S
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しだれ梅ってどんな植物?

梅には花を観賞する「花ウメ」と果実を食用にする「実ウメ」があります。しだれ梅は、花を観賞する花ウメのひとつです。しだれ梅は地植えにするほか、鉢植えにして楽しむこともできます。しだれ梅の樹高は5~10メートル。ですが、鉢植えや盆栽にしてコンパクトに仕立てることも可能です。しだれ梅は名前の通り、枝がしだれるように垂れてつき、その枝にたくさんの花が咲きます。枝が垂れるしだれ梅、その枝の伸ばし方を理解して定期的に剪定することが、上手に花を咲かせるポイントとなります。

しだれ梅の花の特徴

しだれ梅の花の開花時期は、2~3月ごろです。しだれ梅の花色は可愛らしいピンク色や白色の種類があり、早春を告げる花として有名です。

しだれ梅の葉の特徴

しだれ梅の葉っぱの色は明るいグリーン色で、葉っぱのふちはぎざぎざしています。しだれ梅の葉っぱの形は楕円形で先がとがっています。しだれ梅の葉っぱは、枝に対して互い違いにつく互生です。

しだれ梅の基本データ

科名属名

バラ科サクラ属

学名

Prunus mume form. pendula

和名

しだれ梅

別名

むめ

英名

Weeping plum

原産国

中国


しだれ梅の花言葉

しだれ梅には、3つの花言葉が存在します。詳しくひとつずつ見ていきましょう
 

花言葉1・高潔

高潔を辞書でひくと、「気高くて立派。けがれがないこと」とあります。しだれ梅の姿はまさしく高潔そのものです。

花言葉2・忍耐

しだれ梅は、寒い冬の時期に内部に花芽を宿し、まだ寒さの残る春のはじめに美しい花を咲かせます。そんな花姿に由来して、「忍耐」という花言葉がつけられました。

花言葉3・忠実

「忠実」と言う花言葉は、梅にまつわる菅原道真の物語に由来するものです。菅原道真が九州の大宰府に左遷された際、彼が大切に育てていた梅がどこからともなく一緒に飛んできたという言い伝えがあります。この言い伝えに由来して、「忠実」という花言葉がつけられました。

しだれ梅の育て方1・土づくり

しだれ梅は、水はけのよい土壌を好む植物です。しだれ梅を鉢植えにする場合、小粒の赤玉土に腐葉土を混ぜたものを準備しましょう。市販の草花用培養土を利用してもよいでしょう。しだれ梅を地植えにする場合は、植え付けたい場所の土をスコップで少し掘り起こし、腐葉土を少し混ぜ込んでおきましょう。

しだれ梅の育て方2・肥料

しだれ梅を植え付けるはじめに、元肥として穏効性の固形肥料を土に混ぜ込んでおきましょう。そのあとは、定期的に肥料を施すことで、しだれ梅を生き生きと成長させます。だいたい、5月、6月、9月に1度ずつ、同じ穏効性の固形肥料を与えましょう。盆栽など鉢植えの場合は、固形肥料の代わりに、液体肥料を施してもよいでしょう。液体肥料の場合は、5月、6月、9月に月に2回の割合で肥料を施します。

しだれ梅の育て方3・水やり

しだれ梅を鉢植えにしている場合は、植えている土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをおこないます。しだれ梅を地植えにしている場合は、ほとんど水やりの必要はありません。よほど乾燥が気になった場合のみ水やりをおこなうとよいでしょう。

しだれ梅の育て方4・場所

しだれ梅は、日当たりのよい風通しのよいところを好む植物です。しだれ梅は強い植物なので半日陰のようなところでも枯れてしまうことはありません。ただし、太陽の光のよく届くところで育てた方が花付きがよくなります。盆栽などの鉢植えにしている場合も、気候のよいときは屋外に出してお日様の光を浴びさせるとよいでしょう。

しだれ梅の育て方5・植え付け

しだれ梅の植え付けに適した時期は、12~翌3月ごろです。しだれ梅の苗木を鉢植えもしくは地植えにします。植え付けた苗木がしっかり根付いて安定するまで、日当たりのよい風通しのよいところで管理しながら、水やりを続けましょう。なお、地植えにした場合、苗木が風でぐらつく心配があれば支柱を立てましょう。


しだれ梅の育て方6・植え替え

しだれ梅を鉢植えにしている場合は、根詰まりを防ぐため定期的な植え替えをおこないましょう。だいたい2~3年に1度の割合で植え替えます。しだれ梅の植え替えに適した時期は、花が終わったあとの3月ごろです。これまでよりひとまわり大きな鉢を準備します。植え替えたいしだれ梅を鉢から抜き出したら、根っこについた土を軽くほぐします。傷んだ根っこなどがあれば少しハサミで切り取って整理して、しだれ梅を植え替えます。植え替えたしだれ梅がしっかり根付いて安定するまで、日当たりのよい風通しのよいところで管理しながら、水やりを続けましょう。

しだれ梅の育て方7・剪定

しだれ梅は、特徴のある枝の伸ばし方で、枝をしだれるように垂らす植物です。樹形を整えるためにも花付きをよくするためにも、しだれ梅の枝の伸ばし方を正しく理解して、しっかりと剪定して手入れをおこないましょう。「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」ということわざがあるほど、梅はこまめな剪定をすることで、生き生きと成長します。しだれ梅の枝は思いのほか硬いので、剪定ばさみのほかノコギリを使うのもおすすめです。

枝の伸ばし方を理解しよう

しだれ梅の枝の伸ばし方は、春に花の咲いた枝から、新たな枝を伸ばして成長します。そして夏が来ると、その新たな枝に次の年の花芽をつけます。夏に花芽がついたあとに新しい枝を剪定してしまうと、翌年花が咲かない事態になってしまいます。しだれ梅の枝の伸ばし方や花芽のつけ方を理解して、注意深く剪定をおこないましょう。また、地植えのしだれ梅と鉢植えのしだれ梅では、剪定方法に若干違いがありますので、育てているしだれ梅に合わせて剪定をおこないましょう。

地植えのしだれ梅の剪定方法

地植えのしだれ梅を剪定するときは、しだれ梅を観察しながら伸びすぎた枝や混みあったところを剪定してお手入れしていきます。地植えのしだれ梅の剪定に適した時期は、10~翌1月ごろの花芽が付く前と6~7月ごろの花芽がついたあとです。花芽が付く前の剪定は、ちょっと強めに剪定しても大丈夫です。しだれ梅はどんどんと四方八方に枝をはやすので、しっかりめに剪定して風通しよくなるようにお手入れしましょう。ただし花芽がついたあとはあまり強くしません。軽く樹形を整えてやはり風通しよくお手入れしましょう。

鉢植えのしだれ梅の剪定方法

鉢植えのしだれ梅、とくに盆栽などコンパクトに仕立てる場合、地植えよりも強めに剪定しましょう。ただし、新しい芽のついた枝をできるだけ残すように剪定してお手入れしましょう。鉢植えのしだれ梅は、花が咲き終わったらだいたい3分の1~2分の1の高さまで切り戻してしまいます。強剪定することで樹形をコンパクトに保つことができます。

 

しだれ梅の育て方8・病気

うどんこ病

しだれ梅は、うどん粉病にかかることがあります。うどん粉病が発生すると、しだれ梅の幹や枝、花や葉っぱが白っぽい粉で覆われたようになります。粉で覆われたしだれ梅は光合成が阻害され、やがて弱って枯れてしまうこともあります。うどん粉病を見つけたらただちに病斑部を切り取って駆除しましょう。

すす病

しだれ梅は、すす病にかかることがあります。しだれ梅にすす病が発生すると、花や葉っぱがまるですすのような黒っぽいカビで覆われてしまいます。そのまま放置しておくと、株自体が弱って枯れてしまうこともあります。すす病を見つけたら、病斑部を切り取る、適切な薬剤を塗布するなどして、すみやかに病気を駆除しましょう。

黒星病

黒星病は、春から初夏にかけての暖かい時期に発生しやすい病気です。しだれ梅が黒星病にかかると、葉っぱなどに黒っぽい小さな斑点があらわれます。斑点は次第に大きくなります。黒星病はただちに株を枯らせてしまうことはありませんが、鑑賞用のしだれ梅には見た目がよくありません。黒星病を見つけたら病斑部を切り取る、適切な薬剤を塗布するなどして、駆除しましょう。


炭そ病

しだれ梅には、炭そ病が発生することがあります。しだれ梅に炭そ病が発生すると、葉っぱが先やふちから枯れていきます。炭そ病は、じめじめとした環境や風通しの悪いところに発生しやすい病気なので、混みあった葉っぱや枝をこまめに剪定するなどのお手入れをして炭そ病の発生を防ぎましょう。なお、炭そ病を見つけたら、すみやかに病斑部を切り取り、焼却処分しましょう。

しだれ梅の育て方9・害虫

アブラムシ

しだれ梅にはアブラムシが発生することがあります。アブラムシはしだれ梅の花や葉っぱに寄生して、しだれ梅の栄養分を吸い取ってしまいます。アブラムシに吸われたところは白っぽく変色し、そのまま放っておくとしだれ梅が弱ってしまいます。アブラムシは群生して発生する害虫で、あっという間にしだれ梅の栄養分を吸い取ってしまうことも。しだれ梅をこまめにお手入れして、アブラムシを見つけたらすぐに駆除しましょう。

カイガラムシ

しだれ梅には、カイガラムシが発生することがあります。カイガラムシは春から夏にかけて暖かい時期に発生しやすい害虫です。カイガラムシは、しだれ梅の茎や葉っぱに寄生して、しだれ梅の栄養分を吸い取ってしまいます。しだれ梅をお手入れしながら、カイガラムシを見つけたらすぐに駆除しましょう。なお、カイガラムシはとても硬い殻に覆われていて、市販の殺虫スプレーなどを吹きかけてもあまり効果はありません。カイガラムシを駆除する場合は、ブラシで直接こそぎ落す方法がおすすめです。

しだれ梅の増やし方・挿し木

しだれ梅の増やし方としては、挿し木が一般的です。しだれ梅の挿し木に適した時期は6~7月ごろです。その年の春以降に伸びた枝からよいところを10センチくらい切り取り挿し木用とします。切り取った挿し木用の枝についている葉っぱを数枚だけ残してあとは取り除きます。発根剤を入れた水に数時間浸けておきます。挿し木用の土を入れた育苗ポットや鉢に挿し木します。挿し木したものから発根して安定するまで、日当たりのよい風通しのよいところで管理しながら、水やりを続けましょう。根っこがしっかり張ってきたら挿し木苗の完成です。好きなところに植え替えましょう。

しだれ梅で日本の情緒を感じよう

しだれ梅は早春に咲くお花です。垂らした枝にたくさんの花をつける様子は本当に見事。古くより人々に愛され、屏風絵や着物のモチーフとしてもよく登場します。しだれ梅を目にすると、春の喜びに満ち溢れ、これまでの冬の寒さが吹き飛んでしまうでしょう。しだれ梅は地植えにして大きく育てることもできますし、逆に盆栽など鉢植えで小さくコンパクトに仕立てることも可能です。庭がなくてもお部屋のなかで情緒を感じられる鉢植えはおすすめですよ。

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