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釣り人が憧れる「イトウ」とは?幻の巨大魚の生態や釣り方などを解説!

釣り人が憧れる魚「イトウ」をご存知でしょうか?イトウはとても大きな魚で、日本最大の淡水魚として知られており、その釣りごたえかた釣り人から大人気ですね。今回はそんなイトウの生態や釣り方、味や美味しい料理などを紹介していきます!
2020年8月27日
T・S
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イトウとは?

「イトウ」という魚の名前を聞いたことがあるでしょうか?主に北海道に生息している魚で、日本最大の淡水魚として知られています。普通に川を泳いでいる魚ではありますが、そのサイズはかなり巨大で、いきなりばったり会ってしまうと腰をぬかしてしまうかもしれません。今回はそんなイトウの特徴や生息地、釣り方などを解説していきます!

イトウの特徴

サケ科イトウ属の淡水魚

サケ目サケ科イトウ属に分類されている淡水魚です。しかし他のサケ類とは見た目に少し違いがあり、頭が平たいのが特徴。日本最大の淡水魚として知られており、大きくなると1mを超え、1.5mまで成長することも過去には2mを超えるイトウも捕獲されたことがあるほどです。背中は青褐色、お腹側は白色で、黒い点が無数にあるのも特徴です。

体長1mになるまで時間がかかるイトウ

日本最大の淡水魚である本種ですが、実はこの大きさに育つまでかなりの時間がかかります。1mにまで育てようとすると大体10年くらいかかると言われており、乱獲してしまうとすぐに大きな個体がいなくなってしまう可能性があるのです。これだけ時間がかかる巨大魚ですので、寿命もその分長く、大体20年ほど生きます。

イトウは糸のように細い淡水魚?

イトウと聞くと人の名前のように感じるかもしれませんが、漢字では「糸魚」と書きます。これは糸のように細長い魚という意味なのですが、画像を見ている限りでは、そんな風に感じませんよね。実は、生殖活動後はやせ細りますので、その時に見た方が「糸のように細い魚」という印象を持ったそうなのです。普段の姿は糸には決して見えませんね。

何度も産卵が出来るイトウ

サケのイメージは「産卵をすると死んでしまう」イメージがある方も多いと思いますが、イトウは一生の間で何度も産卵することが出来ます。とはいえ、毎年産卵をするという訳ではありません。一度の産卵で大体5000個から10000個ほど卵を産み、受精後40日ほどで孵化します。その後20年ほどの寿命の間に、まだ何度も産卵をするという流れになります。

イトウの伝説

北海道にはイトウの伝説があります。内容を簡潔にまとめますと、熊が湖に飛び込んだのに上がってこないので、熊を追っていた狩人が様子を見に行ったところ、とてつもない大きさのイトウが熊を飲み込んでいたという伝説です。もちろん実際にはそのようなことは出来ませんが、それくらい巨大な魚と認識されていたことが分かります。

イトウが絶滅危惧種になった理由

イトウは現在、絶滅危惧種として指定されています。もう既にいくつかの場所では絶滅しており、本当に幻の魚となってしまいそうなのです。絶滅危惧種となった理由は、生息地の環境が人間の手が入ることによって悪化し、産卵がしにくい、餌が増えにくくなったことなどがあげられます。特に産卵場所まで行けなくなったりしたことが大きな要因となっており、このままでは絶滅してしまう可能性があります。釣り方もある程度確立されており、乱獲される危険性もあります。

イトウの生息地

現在の生息地は北海道

現在、北海道のいくつかの川に生息しています。また、樺太や千島も生息地として知られていますね。ただし、現在はまだいるものの、親となれる個体数は1000に満たないだろうと推測されており、また一部の川ではダム開発による影響で自然増殖することは絶望的になったとされています。釣り人にとっては非常に悲しいことですね。

岩手と青森のイトウは絶滅した


昔は岩手県や青森県も、数は少ないですが生息地として知られていました。しかし残念ながら絶滅。現在では北海道での生息地も狭まってしまい、釣り人の間でも出来るだけ大切にしようという意識から、釣っても食べない「キャッチ&リリース」が推奨されています。ただ、アクシデントにより死んでしまった場合は食べられていますね。

イトウの食性は?

非常に悪食な魚として知られており、まだ大きくない頃は水棲昆虫を食べ、ある程度大きくなってくるとヤマメやマス、ドジョウなどを食べ始めます。更に巨大な個体となるとカエル、ヘビ、ネズミ、鳥なども食べるようになってきます。流石に熊は食べませんが、それくらい獰猛で悪食であることが分かりますね。

イトウの釣り方①時期や環境

イトウ釣りの時期

釣りで狙う時期ですが、地域によってほんの少し変わってきます。北海道の南の方では3月頃と10月~11月が狙い目で、東や北の地域では5月~6月と10月~12月が狙い目とされています。どちらの時期も狙いやすく、禁漁期もありませんのでいつでも狙うことが出来ます。ただし乱獲するのはマナー違反となっています。

イトウは綺麗な川に生息している

生息地となっている川は限られており、綺麗な川によく住んでいます。有名なのは「猿払川(さるふつがわ)」や「天塩川(てしおがわ)」、「朱鞠内湖(しゅまりないこ)」がありますね。どの釣り場にもシーズンになると釣り人が沢山いて、幻の魚イトウを皆さん狙っています。初心者の方は先輩方にポイントを習うのも良いですね。

イトウがよく釣れる「猿払川」

よく釣れる生息地一つ目は「猿払川」です。こちらは日本最北端として知られている稚内宗谷岬からオホーツク海側に40㎞ほど南下したところにある川で、沢山の個体が見られることで知られています。特によく釣れるポイントが、河口から猿払橋までの2㎞間です。5月~6月、または10月~11月に狙いましょう。

イトウがよく釣れる「朱鞠内湖」

よく釣れる生息地二つ目は「朱鞠内湖」です。こちらではイトウの管理や増殖事業が取り組まれており、その努力が実を結んで数が増えてきたとされています。1mを超える大物が釣れることが増えており、釣り人に大人気ですね。

イトウがよく釣れる「天塩川」

よく釣れる生息地三つ目は「天塩川」です。こちらは北海道の4大川の一つとされており、なんと長さは250㎞もあります。この川は餌も豊富で流れも速く、とても元気なイトウが釣れることで知られています。特によく釣れるポイントは下流域です。

イトウの釣り方②タックル・ロッド等

タックル・ロッド①ルアーを使う場合

ルアーフィッシングで狙いに行く場合は、ロッドはトラウトロッドかシーバスロッドの、8~10フィートのロッドを使用しましょう。スピニングリールは中型のものを使い、12~16ポンドのナイロンラインか1号くらいのPEラインを使います。PEラインを使う時は30ポンドくらいのナイロンラインをリーダーとして結びましょう。ルアーはスプーンであれば重さ10~30グラム、ミノーであれば7~13㎝のものが適しています。

タックル・ロッド②フライフィッシングの場合

フライフィッシングで狙いに行く場合は10番以上のダブルハンドのフライロッドとフライリールを使用しましょう。フライラインはインターミディエイトを基準にしてタイプ2から4で竿と同じ番手のものを使い、マイナス1~4xのリーダーを結びます。ショックリーダーはフロロカーボンの6~8号が適しています。ストリーマー系のフライを使って狙いましょう!


イトウの旬

養殖ものの脂が乗る時期は10月から3月

旬の時期がいつなのかも気になりますよね!天然物の旬は夏から秋とされていますが、現在は絶滅危惧種となってしまい、天然物を食べる機会は中々ありません。養殖されているイトウの旬は10月~3月で、とても脂が乗って味が良くなります。ほとんどのものは地元の飲食店で消費されていますので、旬のものが食べたい方は北海道に遊びに行きましょう!

イトウの味は「川のトロ」

気になる味ですが、サケ科ではあるもののサケっぽくない味とよく言われます。結構淡白な味をしており、食感はコリコリとした感覚です。骨が柔らかいのが特徴で、軟骨のようで面白いと言われることもありますね。天然のものよりも養殖ものの方が脂が乗っていますので、天然にこだわる必要はありません。また、ペットショップで稚魚が販売されていますのでご自分で育てることも出来ます。

イトウの食べ方・捌き方

イトウの食べ方・捌き方①鱗・頭を落とす

さばき方は普通の魚とあまり変わりませんが、サイズがサイズだけに大変ではあります。まずは鱗をばら引きで豪快に落としていきましょう。細かな所は包丁を使って丁寧に落としていきます。次に、胸鰭と腹鰭が頭につくように包丁を斜めに入れて中骨を切り、反対にころがして同じように刃を入れ、頭を切り落とします。

イトウの食べ方・捌き方②内蔵を出してよく洗う

お尻に刃先を入れてお腹を開き、頭と内蔵を一緒に出してしまいます。出してからお腹を見ると血合いが見えますので、血合いに包丁を入れてから、外側も内側もお水で綺麗に洗います。洗い終わったら水気をとって下処理は完了です。

イトウの食べ方・捌き方③三枚おろしにする

最も一般的である三枚おろしするのがおすすめです。お腹側から中骨に沿って包丁を入れ、次に背中側から中骨に沿って包丁を入れて片身をはがしましょう。反対側も同様に行います。尻尾の手前部分を切っておくことで身ははがしやすくなります。

イトウの食べ方・捌き方④腹骨をすいて皮をはがす

身を切り分けたら、立派な腹骨がついていますので、包丁を入れて腹骨をすいていきましょう。あとは皮を剝がして完成です。皮と身の間に包丁を入れて、一気に剝がしてしまいましょう。

イトウの料理

イトウ料理①刺身

幻の魚イトウを料理する機会があったなら、是非最初はお刺身にして食べてみましょう。キュウリやスイカのような爽やかな香りがあると言われており、お刺身の味はビンナガマグロのようだと言われることがあります。あまりサケっぽくはなく、感動するほどではないかもしれませんが、それなりに美味しく頂けます。

イトウ料理②フライ


サケ科の魚ですのでフライ料理もよく合います。特に特別にこだわって調理しなければいけないことはありませんので、普通にフライにしましょう。軽く塩コショウをして、小麦粉、溶き卵、パン粉の順に衣をつけ、パン粉がカリッとするまで揚げていきます。

イトウ料理③ムニエル

上記ツイートに書かれているように、イトウはムニエルでも美味しく頂けます。水気をふいて切り分けたイトウに塩コショウをして、小麦粉を全体にまぶしてから、サラダ油とバターを入れたフライパンに入れましょう。中弱火くらいの火加減で焼いていきます。身と脂肪分のバランスが良く、美味しいと評判ですね。

イトウに関するTwitter

イトウ釣りをすべくタックルに悩む

こちらの方は天然のイトウを釣りたくて新しいタックルを検討する様子が書かれています。こちらのツイートは沢山のいいねやリプライがついており、色々な方がアドバイスをしていました。どんなタックルを使うべきか悩んだらSNSで聞いてみるのも良い手段ですね!

ルアーについたイトウの痕跡

こちらはルアーにくっきりとイトウの歯形がつけられたことが書かれています。ルアーは決して柔らかいものではありませんが、それでもこれだけの傷跡がつくのです。実はイトウは歯がするどいので、持ったりする際はご注意下さい。

まとめ:イトウとは?

今回の「釣り人が憧れる「イトウ」とは?幻の巨大魚の生態や釣り方などを解説!」はいかがでしたでしょうか?

日本最大の淡水魚・イトウの特徴から釣り方・使用するタックルなどの解説、料理方法などを解説させて頂きましたが、今すぐ食べてみたくなった方も多いかもしれません。天然のイトウは絶滅危惧種ですので、釣りをしていて何かアクシデントがあり、死んでしまったという場合にのみ食べるようにしましょう。1m級まで育つには10年近くかかりますので、乱獲しないようご注意下さい!

イトウが気になる方はこちらもチェック!

今回はイトウについて解説させて頂きましたが、他にも魚・釣りに関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。