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デュランタとは?その種類や育て方を解説!花が咲かない原因や冬越しは?

デュランタ・タカラヅカなどの品種でおなじみのデュランタの育て方をまとめました。基本の育て方から挿し木による増やし方、花が咲かない原因と対策など、よりデュランタを楽しむポイントを紹介しています。デュランタを上手に育てて、美しい花でいっぱいにしましょう!
更新: 2022年5月3日
吉岡てんぱ
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デュランタとは

デュランタは育てやすい

デュランタとは、ブラジルやフロリダのキーウェスト島、西インド諸島などが原産の熱帯植物です。日本でも暖かい地域では葉の緑色を保ったまま冬越しが可能で、沖縄に至っては、生垣にもよく利用されます。デュランタの苗は、10cm~30cmくらいのものが多く出回っていますが、育て方が非常に簡単なため、600cmを超えるサイズにまで育つこともあり、育てる喜びを感じられる植物でもあります。

デュランタの美しい実も魅力的

デュランタは、小花が鈴なりに咲くことで人気がありますが、実は花が終わった後につく、オレンジ色の実も魅力の1つです。白や紫色のおとなしい色の花から一転、ポップでかわいいオレンジ色の実がたくさんつくと、雰囲気もがらりと変わりますよ。まさにデュランタは、1本で2度楽しめる、素敵な花です。

デュランタの開花時期

デュランタは、日本では一般的に6月~10月ごろが開花時期です。ただ、暖かい地域では決まった開花時期はなく、1年中花が咲き続けることもあります。本州でも、冬が暖かい年は、11月、12月ごろまで開花時期が延びることもあるので、一般的な開花時期が終わっても、しっかり管理を続けてあげてくださいね。

デュランタの人気がある種類

デュランタは種類が多い

デュランタは、原産地では30種類以上もの品種が確認されており、日本にも数種類の園芸用品種が出回っています。その中でも、園芸店やホームセンターでよく目にする、知名度の高い品種を3つご紹介します。

人気がある種類1.デュランタ・タカラヅカ

デュランタ・タカラヅカは、深い紫色に白い縁取りがある花びらが特徴的な種類で、デュランタの中で最も人気がある品種です。タカラヅカと名付けられたのは、宝塚歌劇団のタカラジェンヌが、袴を着た時の印象とデュランタの花の印象が似ていることから名づけられました。そのため、宝塚歌劇団のファンの方たちからも、とても愛されている花です。

人気がある種類2.デュランタ・アルバ

デュランタ・アルバは、真っ白の花が特徴的なデュランタです。日本では、デュランタ・タカラヅカのような紫色の花が人気ですが、最近はデュランタ・アルバのような白い花も徐々に出回るようになってきました。デュランタの開花時期は夏をまたぎますが、デュランタ・アルバの白色の花はとても涼しげで、心を涼やかにしてくれますよ。

人気がある種類3.デュランタ・ライム

デュランタ・ライムは、デュランタ・タカラヅカやデュランタ・アルバと異なり、葉を楽しむデュランタです。そのため、園芸店やホームセンターでは、観葉植物コーナーに置かれていることもよくあります。花を楽しむ品種とは異なり、育て方がやや難しく、特に日射に対する管理はガーデニング上級者でも失敗することがあるくらいです。デュランタ・ライムを育てる際は、ここでご紹介する育て方ではなく、デュランタ・ライムの育て方を参考にしてくださいね。

デュランタの育て方


育て方1.栽培環境

デュランタは、日当たりのよい場所で育てると花がよく咲きます。地植えでも鉢植えでも育てることができますが、地植えにする際は、できるだけ水はけがよい場所に植えるのがおすすめです。日本でも、200cmを超えるサイズに育つことはよくあるので、鉢植えの鉢は大きめの物を用意し、地植えの場合はしっかりとスペースを確保するといいですよ。

育て方2.用土

デュランタは、排水性や通気性に富んだ用土に植えるとよく育ちます。一般的な培養土を使用する場合は、赤玉土を少し混ぜてあげるといいですよ。また、自分で用土をブレンドする場合は、「赤玉土(小粒)7:腐葉土3」の割合で準備するのがおすすめです。

プロトリーフ 赤玉土(小粒) 5L

出典:Amazon

育て方3.水やり

デュランタを鉢植えで育てている場合は、開花時期の6月から10月の間は、できるだけ毎日水をあげましょう。ただ、冬は乾燥気味に育てた方がよいので、鉢植えの用土の表面が乾燥して4~5日後くらいに水をやるといいですよ。デュランタを地植えで育てている場合は、しっかりと根付けば水やりは基本的には不要です。ただ、雨が降らない日が続いたときなど、元気がない時は地植えでもたっぷり水をあげましょう。

育て方4.追肥

デュランタの開花時期に当たる6月から10月の間は、緩効性化学肥料を10日から2週間に1度与えると、花つきがよくなります。ただ、暑い時期にチッ素分の多い肥料を与えると、葉の生長は旺盛になるため、花がつきにくくなります。追肥で使用する肥料を選ぶ際は、チッ素分の少ない緩効性肥料を選びましょう。

育て方5.病害虫

デュランタは、病気にかかることはあまりありませんが、アブラムシやハダニが発生することがあります。アブラムシは新芽の周りに集まり、ハダニは葉の裏に集まります。デュランタは茂るととても大きくなり、風通しも悪くなりがちなので、害虫の被害が拡大しやすいです。アブラムシやハダニを見つけたら、早めに駆除しましょう。

デュランタの植え替えの時期と方法

植え替えの頻度

デュランタは非常に生長が旺盛な植物です。地植えの場合は植え替えは基本的に必要ありませんが、鉢植えの場合は、最低でも2年に1回は植え替えてあげましょう。植え替えを怠ると、花の数が明らかに減ってきます。そういった変化が見られた場合は、1年に1度、植え替えをしてあげましょう。

植え替えに適した時期

デュランタの植え替えに適した時期は、4月~8月ごろです。ただ、6月ごろから開花時期に入るので、植え替えによるダメージが心配です。できればデュランタの植え替えは、4月~5月ごろに行いたいですね。

デュランタの剪定の時期と方法

剪定の目的

デュランタを育てる際の選定は、花がら摘みも兼ねています。デュランタは剪定すると次々に花が咲くので、開花を応援するためにも、追肥をする前に剪定するのがおすすめですよ。また、デュランタは200cm、最大で600cm程に生長することもあります。大きくなりすぎて困る場合は、剪定によって切り戻しし、大きさを整えることができます。


剪定に適した時期

株を小さくするための剪定は、3月~4月ごろに行いましょう。花がら摘みを兼ねた剪定は、開花時期に行います。花が咲き終わった部分から順番に行うので、長く花を楽しみたい場合は、開花している間は1週間に1度程度剪定を行うといいですよ。

剪定の方法

花がら摘みを兼ねた剪定は、花序を先端から10㎝程度切り落としていきます。株を小さくさせたい場合は、株の高さの半分程度まで切り詰めても問題ありません。また、茎をまっすぐ伸ばし、先端で丸く形作るトピアリーに仕立てるのもかわいいですよ。

デュランタの挿し木によるふやし方

デュランタは挿し木でふやせる

デュランタは、挿し木によりふやすことができます。難易度もそこまで高くなく、失敗も少ないので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

挿し木に適した時期

デュランタの挿し木は、3月~6月ごろに行うのがおすすめです。ただ、暑い時期は管理が難しくなるので、5月上旬までに挿し木しておく方が、根付きやすいですよ。

挿し木の方法

デュランタの勢いのある枝を、先端から5~10㎝程度切り、挿し木に使用します。枝の下側の葉を2枚もぎ取って、30分程度水に挿しておきます。その後、挿し木用の土や鹿沼土、赤玉土(小粒)など、清潔な土に挿してたっぷりと水をやります。根付くまでは明るい日陰で管理し、乾燥しないよう注意しましょう。

デュランタの冬越しの方法

デュランタの耐寒温度は5℃

デュランタの苗を買うと、説明書きに「耐寒温度は5℃」と書かれています。しかし、これは地上部のことのようで、0度くらいまで下がっても根は生きていることが多く、春になればまたしっかりと芽吹きます。ただ、寒い冬は油断ができません。デュランタを上手に冬越しするためには、きちんと対策をしておきましょう。

鉢植えの場合の冬越し

デュランタを鉢植えで育てている場合は、気温が10度を下回ったくらいから、屋内や温室等で育てると、葉を落とすことなく冬越しすることができます。また、デュランタは霜に当たると枯れてしまうことが多いので、屋外でも軒下などに移動させるだけでも、かなり変わってきますよ。鉢植えの場合でも、冬は水を少し控えめにしてくださいね。

地植えの場合の冬越し

地植えでデュランタを育てている場合は、特に最初の1年目はしっかりと管理をして冬越しさせてあげる必要があります。まだ小さな株ならば、プラスチックのカバーで覆ってもいいですね。地上部が枯れてしまっても根が残るなら構わないという場合は、根元に敷き藁などを敷き、根が凍らないように保温してあげましょう。


デュランタの花が咲かない原因と対策

デュランタの花が咲かない原因1.使う肥料が間違っているから

デュランタの花が咲かない原因の1つに、肥料選びの失敗があります。というのも、デュランタにチッ素が多く含まれた肥料を与えると、葉や茎の生長ばかりが旺盛になり、花つきがとても悪くなるのです。チッ素分が多い肥料の代表格と言えば油粕です。もし花が咲かないな…と思ったときは肥料を確認し、チッ素分が多かったら使用する肥料を変えましょう。

デュランタの花が咲かない原因2.株が未熟だから

デュランタは、植え付けや植え替えをした翌年は、花がさかないことがあります。株がまだ未熟で安定していないと、花を咲かせ子孫を残す準備ができないため、その年は葉や茎の生長ばかりが目立つようになります。ただその場合、さらにその翌年には、たくさんの花を咲かせてくれるので、安心して見守ってあげてくださいね。

デュランタの花が咲かない原因3.葉を楽しむ品種だから

先述の通り、デュランタにはたくさんの品種があり、中にはデュランタ・ライムのような、葉を楽しむ品種もあります。デュランタ・ライムの中にも、多少花を咲かせるものが紛れ込んでいることもありますが、基本的に花は咲かないと思って育てましょう。

デュランタの花で庭を華やかにしましょう

デュランタは、とてもゴージャスな花なのに、育て方が簡単でとても人気があります。その上、苗自体も一般的な花苗と同じ価格帯なので、入手もしやすいです。デュランタは、花の最盛期になると、とても見応えがあります。紫の花も白い花も、庭を一気に華やがせる効果が期待できるので、ぜひデュランタを上手に育てて、庭をたくさんのデュランタで彩ってみてくださいね。

デュランタにつく害虫が気になる人はこちらもチェック

デュランタは、育てやすい植物ですが害虫がつくと一気に被害が広がることもあります。デュランタの育て方と一緒に、デュランタによくつく害虫の駆除方法や予防方法も知っておくと、何かあったときすぐに対応できるので、ぜひあわせて読んでみてくださいね。