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ガス缶「CB缶」の特徴とは?他の種類との違いやメリットを徹底解説!

ガス缶には2種類のガスカートリッジが存在し、アウトドア用品に使うOD缶と家庭用のガスコンロなど幅広く使えるCB缶にはそれぞれ違いがあります。違いのあるガスカートリッジを比較しながらCB缶の特徴やアウトドアで使うメリットなどを紹介します。
更新: 2021年10月18日
揚げ餅
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ガス缶はアウトドアの必需品

バーナーにストーブ、ランタンに使う

アウトドアやキャンプでもガス缶はよく使います。種類によりますがシングルバーナーにストーブ、ランタンもガス缶を使い、ガス缶はガスが無くなっても付け替えが簡単なカートリッジタイプなので手軽です。ガソリン式のバーナーとガス缶式のバーナーを比較すると火力はガス缶がかなり落ちますが、そのぶん専用の携行缶などは不要で、カートリッジの規格が合っていれば純正のガス缶以外でも他社の器具でも使える便利な特徴があります。

カートリッジの規格

一言にガス缶と言ってもカートリッジの形状により規格が存在していてガス缶を使う器具同士全てに互換性があるわけではありません。そのためガス缶は2種類に分類され、さらに20年以上前は現在よりも互換性がなく、それぞれカートリッジごとに使えるバーナーやストーブなどが決まっていました。現在は規格が統一されてガス缶の種類が合っていたら基本的にはどんなバーナーやストーブでも使えるようになっています。

アウトドアで使われるガス缶の種類1

「CB缶」は身近にあるガスボンベ

最も身近にあるガスボンベが「CB缶」と呼ばれるガスボンベになります。CB缶のCBとはカセットガスボンベの事で、カセットコンロなどアウトドア以外でも家庭でよく使うガスボンベなのでスーパーなどで売られているので手に入りやすく、最近では100円ショップ、コンビニなどでも販売されています。汎用性の高いガスボンベのため発売している会社も多く種類もたくさんありますが規格が統一されているので使いやすいです。

CB缶の規格が統一された理由

CB缶は規格が統一されていて使いやすいのは、1995年に起こった阪神淡路大震災がきっかけです。震災の際に救援物資として送られてきた当時のガスボンベには、まだ規格が統一されていなかったため各メーカーごとに独自の規格で作られていたため互換性が全く無く、非常に使いにくく不便でした。その後1998年にガスボンベの規格が改めて見直され統一規格として2つのJIS規格が制定されました。

アウトドアで使われるガス缶の種類2

「OD缶」はあまり見かけないガスボンベ

地方の小さなスーパーでは見かけることはまず無いガスボンベの種類に「OD缶」があります。流通している場所が限られている理由は同じガスカートリッジであるCB缶とは互換性がなく、OD缶を使うには専用のガス器具が必要になるためホームセンターなど大型の店舗やアウトドア用品を取り扱っている店や通販でしか入手することができません。OD缶のODとはアウトドア意味しバーナー、ストーブなどの燃料としてアウトドアで使われます。

OD缶同士の互換性について

CB缶との互換性はありませんがOD缶同士の基本的には互換性はあります。CB缶のように規格が統一されていないようで、一部のOD缶をつかうバーナーには互換性がなく純正のOD缶しか使えないようになっているので注意が必要です。種類が違いますが同じガスボンベのカートリッジなのでCB缶とOD缶の使い方には違いはなく取り付けるだけなのですが、価格など細かい部分でそれぞれ違いがあります。

CB缶とOD缶の比較:形状

種類の違いがすぐに分かる

カートリッジ式の器具でもCB缶を使用するバーナーやストーブはCB缶を横にして使い、OD缶を使用するバーナーやストーブはOD缶を横にしないでそのまま使います。CBをそのまま使うには細長いため不安定で使いにくく、アウトドアでは風があると尚更立たせたままだと危険です。一方OD缶は元々アウトドア用に作られたガスボンベのためアウトドアでも使いやすいように安定性のある形状をしています。

収納性

2種類のガスボンベの比較をすると収納性は考え方や使い方で変わってきます。形状だけで比較すればCB缶は細長く500mlのペットボトルのような形状なのでスリムですが高さがあります。一方OD缶は容量によりますが基本的には高さはあまりなく、そのぶん大きいですがクッカーと一体となって持ち運びできるので便利です。ただし容量の多いOD缶は高さも出てくるのでクッカーの中に入らない場合もあります。

CB缶とOD缶の比較:価格


安いのがCB缶、高いのがOD缶

同じカートリッジ式のガスなのに価格は変わってきます。なぜ違うのかというとガスの種類がCB缶より高価なプロパンガスなどが入っているのと需要と供給のバランスの兼ね合いもあります。OD缶がたくさん流通したくさん売れれば価格は下がってきますが、中に充填されているプロパンガスはCB缶に充填されているノルマルブタンより高価なためCB缶ほど安くなることはなく、なぜガスの種類が違うかというと外気によって火力の安定性が変わるからです。

価格の比較

ガスの種類などが異なるため純粋な比較はできませんが、新富士バーナーのアウトドア用品ブランドのSOTOのCB缶、OD缶で比較すると価格に次のような大幅な違いがあり、CB缶には液化ブタンが使われていて、OD缶には液化プロパン、液化イソブタン、液化ブタンが使われています。ガスの種類については後述します。

CB缶 OD缶
レギュラーガス3本
トリプルミックス
1本(250g)で約240円 1本(230g)で626円

CB缶とOD缶の比較:火力

火力が不安定なのがCB缶

ガスの種類が違うため火力も違ってきます。ガスボンベは連続で使用すると液体のガスが気体になる時に周りの熱を奪う気化熱によりボンベが冷えて出力が下がってしまいだんだん火力が弱くなってきます。CB缶に主に使われているノルマルブタンが気化するには-0.5度からなのでボンベが冷えて0.5度以下になると出力が低下し結果的に火力低くなります。連続使用しなくても冬キャンプ、高山での使用などでは火力が不安定になりやすいのがCB缶です。

火力が安定しているOD缶

CB缶より価格が高い理由はノルマルブタン以外のガスも充填しているため、冷気に強くなっています。イソブタンの沸点は約-12度、プロパンガスの沸点は約-42度なので寒い季節、場所で使っても問題がないアウトドア用のガスカートリッジです。また沸点以外の違いに蒸気圧があり蒸気圧とは外に向かう力のことでノルマルブタンよりイソブタン、プロパンガスは強いためカートリッジから出るガスの1時間あたりの量が変わるため火力も違ってきます。

CB缶とOD缶の比較:互換性

2種類のガスに互換性はない

前述したように規格が異なっているためCB缶とOD缶では互換性がありません。アダプターなどを使うことで強制的に互換性を付加する事もできますがメーカーは推奨していないので安全性に関しては不明です。ガス缶の中身の移し替えは違法行為になるので絶対に止めましょう。

同じ規格同士なら互換性はある

CB缶を使う製品はどれも互換性があるので自由に組み合わせても一応問題はありません。バーナー、ストーブともにメーカーの方では純正のカートリッジを推奨していています。

寒さに強いCB缶とは

温度低下に強い

CB缶は外気が寒すぎると液体のガスが上手く気体にならず火力が弱くなったりしますが、CB缶には寒さに強い種類のカートリッジも存在します。違いはOD缶と同じようにノルマルブタンだけではなく、イソブタンなどを配合することで気温が低いときでも気化できるようになり火力が安定するので冬キャンプにおすすめです。名称は会社ごとに違いますが、わかりやすいように「パワー」などが付いているCB缶が寒さに強いガスになります。

流通している場所少ない

寒さに強くアウトドアで使いやすいですが、家庭で使うには無駄に寒さに強いだけになるのであまり使われることがありません。そのためCB缶の特徴である身近な場所で入手できるというのは、当てはまらずアウトドア用品店やホームセンター、通販などにしか取り扱われていません。販売している会社もユニフレームなどアウトドア用品の会社です。そのため一般的なメーカーと比べるとコンビニやスーパーでは売られていません。

CB缶と寒さに強いCB缶の比較:火力

寒さに強いので火力が安定している


OD缶と同じように充填されているガスが違うため火力が安定しているため寒い場所であれば高くなっています。ただしCB缶の形状は中から外へ向かう圧力に対して強くないのでOD缶ほどプロパンガスなどを混ぜることが難しいのでOD缶と比べると火力は同じぐらいかそれよりもさがります。標高が高くない平地での冬キャンプなどにはおすすめですが、冬山や標高の高い冬キャンプではOD缶がおすすめです。

過信は注意

寒さに強くなったからと過信していると、いざという時に使えないこともあります。寒い場合はノルマルブタンだけ液体のままで沸点が低いイソブタンなどが先に消費されていくだけなので最終的には火力は落ちてきます。そのため冬キャンプではストーブで空間を暖めるなどして少しでも気温をあげてガスボンベを冷やさないようにしましょう。

CB缶と寒さに強いCB缶の比較:価格

若干高い

充填されているガスの種類が変わっているということは価格も変わってきますが、OD缶ほどの比率でガスが変わっていないので価格は少しだけ高くなります。ただし100円ショップで売られているような格安のCB缶と比べると倍以上の価格になってきます。そのため普段家庭でカセットコンロを使う場合は、コストパフォーマンスを考えると真冬以外での使用は控えたほうがお財布に優しいです。

OD缶との比較

ガスの種類などが異なるため純粋な比較はできませんが、SOTOの寒さに強いCB缶であるパワーガスとOD缶を比較してみると次のような違いがあります。CB缶に使われているガスの種類は液化ブタン、液化プロパンです。ガスの比率は各メーカーで異なるのでさらに価格差がある場合もあります。

CB缶 OD缶
パワーガス3本
トリプルミックス
1本(240g)で約270円 1本(230g)で626円

CB缶と寒さに強いCB缶の比較:大きさ・互換性

形はCB缶

寒さに強くても形はCB缶と同じ形状をしています。ただし規格に準じているかというとメーカーによっては規格外になります。CB缶の規格である「カセットこんろ用燃料容器のJIS規格S2148」にはブタンの量が95%以上と決まっているためです。そのため使用するバーナー、ストーブの種類によってが適応外というのもあるかもしれませんが基本的には使えます。

 

CB缶を使うメリット

価格が安い

CB缶を使うメリットとして価格がOD缶より安いことがあげられます。燃焼効率などに大きな変化もないので外気が10度以下にならないような春~秋のキャンプではOD缶より圧倒的にコストパフォーマンスに優れています。また寒さに強いCB缶でもOD缶ほど高くないので便利です。

汎用性が高い

OD缶はアウトドア専用のガスボンベなので使用できる器具が専用のバーナー、ストーブ、ランタンに限られますがCB缶はバーナー、ストーブ、ランタン、発電機など汎用性の高く元々家庭用のガスボンベなのでキャンプをしない季節でもカセットコンロで使えます。

入手しやすい

汎用性の高くよく使う一般的なガスボンベなのでどこでも買うことができるので万が一買い忘れた場合でも対処しやすいです。また従来ではバーナー、ストーブ、ランタンなどはOD缶が主流でしたが近年ではCB缶を使う器具が増えてきているのでよりキャンプやアウトドアで使いやすくなっています。

CB缶を使うデメリット

寒さに弱い


アウトドア専用のOD缶と比べると寒さに強い寒冷地仕様のCB缶でも寒さに弱いことが多く本格的な冬キャンプをするような方はあまりCB缶を使うメリットはありません。またランタン、バーナーやストーブも同じ規格で統一しておかないと一方はCB缶、一方はOD缶にすると荷物が増えて大変です。また火力が弱いと紹介しましたが、正確にはOD缶を使うガス器具の火力が高くなるように作られていることもあります。ガスの問題ではなく器具の違いです。

あまりアウトドアな雰囲気にならない

個人差がありますがキャンプやアウトドアの雰囲気を大切にする方は普段から使っているCB缶だとアウトドアをしている感じがないという場合もあります。雰囲気を大切にする方やベテランキャンパーはOD缶を使うことが多いようです。

CB缶を使うおすすめのガスバーナー(ストーブ)

SOTO:G-ストーブ

SOTOでおすすめのバーナーはG-ストーブです。SOTOにはもう他にもCB缶を使うバーナーもありますがG-ストーブは他社にはない独特のデザインで本のように薄くなる特性があります。非常にコンパクトになるのでツーリングにもおすすめです。

岩谷産業:イワタニジュニアコンパクトバーナー

イワタニ ジュニアコンパクトバーナー CB-JCB

出典:楽天
出典:Amazon
出典:楽天
出典:楽天

イワタニジュニアコンパクトバーナーはコンパクトなCB缶を使うバーナーです。五徳を広げるとバーナーを取り囲むようになり風防を兼ねている作りになっていてさらに、価格も日本製なのに安いのでこれから道具を揃える場合や予備のバーナーを探している時におすすめです。

ユニフレーム:テーブルトップバーナー

ユニフレーム テーブルトップバーナー(US-D)

出典:楽天
出典:Amazon
出典:楽天

価格は高いですが五徳がしっかりしていてCB缶とバーナー本体が離れているため大きなクッカーなどを使っても輻射熱の影響がすくないためアウトドアでも鍋料理が作れます。シングルバーナーですが10キロほどのダッチオーブンを使用することができます。

CB缶のまとめ

こだわりが無ければおすすめ

キャンプする時にいろいろなこだわりがあると思います。雰囲気にこだわりが無かったり、冬の静かなキャンプにこだわりが無かったりする場合はCB缶がおすすめです。断続的にキャンプをするかわからない初心者の方もCB缶だとキャンプ用品以外でも使うことができるので便利です。

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