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猟師とは?免許の取り方から収入源・年収まで猟師になりたい人は必見!

近年、様々な影響から猟師は有名になってきています。面白い逸話や美味しそうな肉に興味を持ち、「趣味にしてみたい」と考える人も多いのではないでしょうか?そんなひとのために、猟師になるための方法や収入源・年収など、猟師という仕事について紹介します。
更新: 2021年2月5日
haduki0
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猟師ってなに?

猟師とは「獲物を狩る人」の事を指します。漁師は海で魚を捕るように、猟師は山で鹿や猪といった動物を狩るのです。猟師で生計を立てている人もいますが、多くは趣味で猟師を行っています。

猟師はどんな魅力があるの?

狩る魅力

当たり前ですが、日本では銃刀法違反の法律によって、一般的には銃の使用を禁止されています。例外もありますが、銃を発砲するわけにはいかないのです。ですが、猟師になれば銃を撃つことができるようになります。クレー射撃とは違い、的になるのは獲物となる動物です。

獲物を狙う緊張感や獲物をしとめる達成感など、銃を撃つ楽しみや、野性的な生活に魅力を感じて猟師になります。他にも、大鹿や熊などを仕留めて勲章として剥製にするなど、猟をスポーツなどと同じ趣味として楽しむ人もいるようです。

肉の魅力

猟をする最も多い理由が、「ジビエ肉が食べたい」ことにあります。ジビエ肉とは野性の肉、つまりは鹿肉や猪肉などを指します。どちらも普段食べられるものではなく、旅館など特別な場所でしか食べる機会はないと思います。

ですが、猟師なら自分で獲れさえすれば好きなだけ食べることができるのです。牛や豚とは違う独特の味わいのジビエ肉、その美味しさに取りつかれて猟師となる人も少なくありません。また、猟ではカラス肉やタヌキ肉といった変わり種の肉も獲れます。変わった肉が食べたいなどの食通が、猟師を目指すこともあるようです。

猟師ってどんな仕事?

猟師は趣味でなるだけではありません。猟師という職業があるように、猟師だけができる仕事があります。

害獣駆除

猟師の仕事の一つが「害獣駆除」です。よくテレビなどで「猿などが出没している」というニュースが流れたりしています。動物たちは食料を求めて街や畑を荒らしに来るのです。もちろん、野性の動物は大変危険です。放置しておけば人が怪我したり、作物が荒らされ生計が立てられない人も出てくるでしょう。

そこで猟師の出番です。危険で迷惑な動物を捕獲、場合によっては銃殺し、人々の生活を守ります。特に、田舎や山間部は動物被害が盛んです。安全な生活ができるように、市や町は猟師に求人募集をかけて野生動物に対応しているのです。

肉を卸す

猟師の仕事の一つが「店に肉を卸すこと」です。旅館や肉屋で見かける猪肉や鹿肉は、なにもその店の人が獲りに出かけているわけではありません。多くの場合、仕留めた猟師や組合から購入しています。猟は必ず成功するわけではありません。そのため、量が少なく珍しい肉として取引されています。旅館などが目玉商品として扱っているジビエ肉は、猟師が頑張っているからこそ成り立つのです。

獲物の加工

そんなに多いわけではありませんが、鹿の角など、獲物を加工することで仕事にしている人もいます。角、牙、骨、毛皮など、獲物からは肉以外にも沢山の物を手に入れることができます。それらをアクセサリーや置物、毛皮や剥製に加工して販売するのです。加工の技術や場所が必要なため、どちらかといえば趣味の領域といえます。ですが、生計を支えるため行っている人もいるのです。

猟師で生計は立てられる?年収はどれくらい?

将来猟師を目指すのなら、生計がたもてるかどうかは気になることだと思います。猟師の年収はいくらくらいなのでしょうか?

収入は歩合制

端的にいってしまえば、猟師の年収は未定、または0円です。というのも猟師の収入は歩合制だからです。肉を卸そうにも獲物が獲れなければ卸せませんし、毎年必ず害獣が出るとは限りません。そのため、猟師は獲物が獲れなければ、収入0円で生計が成り立たないなんてこともありえるのです。そう考えると、猟師は趣味でもなければやってられないのかもしれません。


収入は無限大

猟師は年収0円であるとともに、年収数百万円であるともいえます。収入は歩合制ですので、逆にいえば、沢山獲ればそれだけ儲かります。わかりやすい動物だと猪がそうです。大きさや肉付き、性別などによって値段が変わりますが、大体1頭数万~数十万します。もし、良質の猪が10頭も獲れれば数百万円の収入ということです。

もちろん実際はそんなにうまくはいきません。獲れないのそうですが、何より買ってくれる場所が無ければ収入にならないからです。そのため、現実的に考えれば年収50~100万円が精々といったところでしょう。ですが、年収数百万円が実現可能と考えれば、猟師で生計を立てるのも夢がある仕事ではあります。

収入は現物支給

猟師の収入は何もお金だけではありません。自分で食べるジビエ肉も収入の一つといえます。大きさによっては数十キロの獲物も珍しくはなく、それらすべての肉が食べ放題ともいえるのです。

レバーやハツなどのホルモンを食べられるのは猟師の特権ですし、ヒヨドリやシマリスなどは猟師でしか食べられないと思います。趣味の領域ではありますが、それらの肉やホルモン、羽や牙などは猟師だからこそ手に入る収入といえるでしょう。

猟師には求人募集がないの?

猟師は市や町などから依頼がくるものの、一般的には自主的に狩りをする仕事です。そのため、求人募集が行われることは滅多にありません。猟師の仕事は自営業と同じで、会社のように安定した収入を求めることは難しいのです。ですが、例外はあります。猟資格の講師や猟銃の販売所で求人募集を出す場合があるからです。

実際に、過去に狩猟会社の社員募集として求人募集が出されていました。もちろんこれらの求人は月収で支払われますので、年収が安定しています。正確にいえば猟師の求人募集ではなく、猟師資格保有者の求人募集ではありますが、年収が安定しない猟師にとっては収入を立てやすい求人といえるでしょう。

ボランティアの募集

年収が安定した仕事としての求人は滅多にありませんが、市や町が募集するボランティアの求人ならそこそこあります。増えすぎた害獣の対処やパトロールなど、仕事としてしにくい場合はボランティアの求人募集することがあります。害獣の駆除などは頭数によって報酬を出す場合もありますが、収入はあまりあてにはできません。

趣味で行う兼業猟師

猟師の多くは、別の仕事と兼業している人が多いです。普段はサラリーマンだけど、狩猟期の休日は猟師になるといった風に、猟師以外の側面も持っています。猟師を仕事として活動するのではなく、趣味の範囲で猟師を行っているのです。

猟師は年収が不安定です。そのため、専業猟師では生計が立たなくなってしまう場合もあります。そのようなことが無いようにするため、安定した別の仕事も行い生計を保っています。

専業猟師は高齢者が多い

猟師の多くは高齢者が占めています。これは、昔ながらの伝統な部分もありますが、一番は経済的な面が大きいからです。若い人だと安定した生計を保つために、猟師の他に別の仕事も必要になりまが、高齢者なら貯金や年金といった蓄えや収入があるので、猟師での収入が0でもなんとかなるのです。

そのため、猟師の多くは趣味でやっていける高齢者が多く、特に専業猟師のほとんどは高齢者といっても過言ではないのです。将来年金がどうなるかはわかりませんが、猟師の年収が不安定である限りは、この比率は変わることはないでしょう。

免許?資格?猟師になるにはどうしたらいい?

猟師は「猟師になりたい」と思うだけでは猟師になることはできません。例外もありますが、銃や罠などの、狩りをするための資格が必要です。また、道具の使用許可だけではなく、猟を行うという狩猟登録も行わなければなりません。

猟師は銃や罠など危険な道具を多く使用します。そのため、好き勝手猟をされてい待っては大変危険なのです。狩猟免許もそうですが、狩猟登録御行うことで自然も人も安全に管理できるようにしているのです。

組合の許可を貰う

狩猟者登録を申請すればすぐにでも猟師と名乗って問題はないでしょう。準備ができ次第猟を始められます。ただ、猟を始める前には猟師組合などの許可をとることをおススメします。猟は好きな場所、好きな時期にできるわけではありません。国が指定した場所と時期のみ行うことができます。そのため、猟ができる場所には多くの猟師が集まってきます。

それらの猟師をまとめるのが猟師組合です。猟師間の問題の解決や情報の交換、環境保護や書類管理など猟場を守るために日々活動をしています。猟は勝手に始めても構いませんが、先人たちが守ってきた猟場にお邪魔するという意味でも、猟師を始める前には挨拶に向かった方がいいと思います。
 

猟師に必要な資格 その1「狩猟者登録証」

猟を行うためには、都道府県ごとに狩猟者登録をする必要があります。もし、しないまま猟を行ってしまうと「銃や罠を使用した密猟者」という扱になってしまいます。不審者として扱われないためにも必ず量を始める前には登録を行うようにしましょう。

どのように免許をとればいい?


狩猟者登録は、出猟したい(猟をする場所)都道府県に申請することで登録されます。詳しい内容は都道府県によって違いますが、必要な書類と登録料を都道府県別申請先に提出すれば大丈夫です。狩猟者登録申請書など必要になりますので、詳しくは市役所の窓口で確認するといいでしょう。
 

費用はどれくらい?

都道府県別で費用は違いますが、大体2,000円前後です。それと、狩猟税として別料金がかかります。

・第一種猟銃:約16,000円
・第二種猟銃:約5,000円
・罠猟:約8,000円
・網猟:約8,000円

狩猟者登録証は狩猟免許が必要

狩猟者登録をするには、狩猟免許が必要になります。安全と環境保護のために、狩猟の講習が必要となるのです。狩猟免許を持たずに狩りをする人は滅多にいないとは思いますが、注意しましょう。

猟師に必要な資格 その2「網猟免許」

網猟免許とは、網で捕縛する資格のことです。網を設置し手動で操作する「むそう網」、獲物が通りそうな場所に網を設置し引っかかるのを待つ「はり網」、獲物に向かって網を投げる「なげ網」などがあります。ウサギやタヌキを獲ることもできますが、主に鳥に対して行われます。そのため、網猟免許は鳥獣保護法に適応されている免許区分の一つとなっています。

猟師に必要な資格 その3「罠猟免許」

罠猟免許は、罠を利用する資格です。罠に引っかかると締め付けて捕縛する「くくり罠」、織の中に餌を入れておびき寄せる「はこ罠」、行き止まりに誘い込んで退路を断つ「囲い罠」などがあります。

罠を設置しておけば後は待つだけですので、女性でも簡単に猟をすることができます。ただ、いつかかるかわかりませんので、毎日確認する必要があります。また、罠にかかった獲物をしとめる道具が必要だったり、獲物が引っかかる場所を見極めたりなど、経験が必要な猟法でもあります。

猟師に必要な資格 その4「第1種銃猟免許」

第1種銃猟免許とは、銃全般で狩りをするための資格です。猟師といえば銃と思う人もいるかと思いますが、それを実現できるのがこの資格なのです。取得すればライフル銃・ガス銃・空気銃と猟銃すべてを扱うことができるようになります。銃は格好いい反面、危険でもありますので、取り扱いには注意しましょう。

猟師に必要な資格 その5「第2種銃猟免許」

第2種銃猟免許とは、第1種銃猟免許同様に銃で猟をするための資格です。第1種との違いは扱える銃に制限があります。第1種はライフル銃も含めて使用することができますが、第2種はガス銃・空気銃のみでライフル銃は使用できません。空気銃やガス銃でも猟はできますが、猪や鹿などの大型の獲物は仕留めにくくなります。

そのかわり、狩猟登録証・玉代・銃本体の値段など、総じて料金が安くすみます。生計が厳しかったり、趣味の一環として考えているのなら第2種銃猟免許でも十分に楽しむことはできるでしょう。

狩猟免許はどのように取得すればいいの?

狩猟者登録と同じで、都道府県別の申請先に必要な書類を持って出願します。書類に不備が無ければ、試験日と場所を教えてもらえるので、当日そこへ出向いて受験。そして、見事合格すれば免許が配布されます。また、試験に合格しやすくなるように試験前には講習会も募集しています。

詳しい話は市役所や、各都道府県別の猟友会に確認するといいでしょう。
網、罠、銃一種・二種ありますが、どれも同じ方法と手順で取得できます。

必要な書類

・狩猟者登録申請書
・猟銃・空気銃の所持許可証(すでに銃を所持している場合のみ)
・医者の診断書(統合失調症や薬物中毒などの症状が無い事の証明)
・証明写真
・受験手数料
・返信用封筒(必要ない場合もあり)

費用はどれくらい?

どれも一種:5,200円
講習料:約10,000円

猟師に必要な資格 その6「銃砲所持許可」


銃砲所持許可とは、銃の所持を認めてもらうための資格です。猟銃免許で猟をする人は当然銃を所持していると思います。ですが、猟銃免許は「銃で猟をする免許」なだけであって、「銃の所持を認めている」わけではありません。日本では銃を所持しているだけで銃刀法違反になり逮捕されてしまいます。そのようなことが無いようにするため、銃砲所持許可を申請してもらう必要があるのです。

どのように免許をとればいい?

銃砲所持許可は各都道府県の公安委員会によって配布されています。ただし、実際の窓口は各警察署ですので、特設警察署へ確認してもいいでしょう。

銃砲所持許可他の資格とは違い、少々面倒なほど長い工程が必要になります。初心者講習会から始まり、教習射撃、銃の申請、銃の購入、銃の発砲確認と、すべて終了するには約半年程かかります。また、講習それぞれで料金や必要書類も違ってきます。安全のために仕方がないことではありますが、申請する際はそのことを理解して取り組みましょう。
 

ライフル銃と空気銃の違い

ライフル銃と空気銃では受講する工程に違いがあります。詳しくは確認したほうがいいですが、空気銃の方が多少工程が短くすむのです。それでも数カ月はかかりますが、すぐに始めたい場合は空気銃の使用も視野に入れておきましょう。
 

費用はどれくらい?

・初心者講習会:8,900円(テキスト代含む)
・火薬類等譲渡許可証:2,400円
・射撃教室:約30,000円
・銃砲所持許可:10,500円
・銃購入代:人それぞれ
・玉購入代:人それぞれ
 

猟師に必要な資格 おまけ「普通自動車免許」

猟とは直接関係ありませんが、自動車の免許があると助かります。猟場の多くは山間部ですので、都心などに住んでいる場合は脚が必要になります。(銃所持のまま交通機関の使用禁止)また、獲物を仕留めたらそれを運ぶためにも必要となるでしょう。一番は軽トラックなどがいいですが、沢山運べるのなら何でも構いません。特に理由が無いのなら、必ず所持しておくことをおススメします。

免許の必要が無い「自由猟法」

猟をするためには必ず狩猟免許が必要なわけではありません。スリングショットや槍といった、免許のいらない狩猟道具を使用すれば狩猟免許が無くても猟を行うことはできます。あくまでも免許は道具の使用免許なだけであって、猟の許可免許というわけではないのです。ただし、だからといって何でも自由にしていいわけではありません。

人に向けて狩りをしないなどの絶対条件はもちろん、狩猟してはいけない方法や動物など、猟師としての規則は守る必要があります。また、狩猟時期や場所なども守る必要があります。自由療法とはいっても網、罠、銃を使用しないだけで、それ以外は猟師と変わらないということです。

まとめ

近年、様々な本で猟師が紹介されています。猟の魅力を伝える内容は、多くの人が興味を持ちます。ですが、紹介数とは裏腹に近年では若い猟師が減ってきているそうです。

その理由が、「臭くて汚い」「重労働」「寒い」など、アウトドアが辛く面倒なことにあります。また、「生計が成り立たない」「お金がない」などの理由から猟師を諦める人も多いようです。

確かに猟は面倒で汚いです。特に、動物の解体は多くの人が挫折してしまうことでしょう。ですが、猟は辛い以上に、肉の美味しさ、獲物を狩る楽しみ、自然との接し方などを楽しむことができます。専属猟師になる必要はまったくありません。まずは趣味から、兼業猟師として初めて見てはどうでしょうか?美味しい肉を食べられるだけではなく、害獣に悩む多くの人たちが喜びますよ?

猟師が気になる方はこちらもチェック!

猟師に興味を持った人は下記のサイトもおススメです。猟法の一つである罠猟について詳しく紹介されていたり、猟に欠かせないナイフについて紹介しています。より本格的に猟について知るためにも、是非参考にしてみてください。