地中貫通爆弾 「バンカーバスター」とは?その仕組みと圧倒的な威力を解説!のイメージ

地中貫通爆弾 「バンカーバスター」とは?その仕組みと圧倒的な威力を解説!

地表の敵拠点を破壊するのなら単なるミサイルで十分ですが、地中に埋まっている敵拠点を破壊するには「バンカーバスター」がもっとも効果的です。地中貫通爆弾「バンカーバスター」の概要と仕組みについてご紹介しながら、その圧倒的な貫通力と威力についても解説します!

2018年06月14日更新

石倉
石倉
釣りやガーデニング、DIYや登山などをメインに初級者の方から上級者の方まで満足できるような記事作成を心がけています。幅広いテーマを扱い、他サイトにはない情報と印象に残る記事を提供していきたいです。
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目次

  1. はじめに
  2. 地中貫通爆弾 「バンカーバスター」とは?
  3. 地中貫通爆弾 「バンカーバスター」の仕組み
  4. 地中貫通爆弾 「バンカーバスター」の貫通力
  5. 地中貫通爆弾 「バンカーバスター」の威力
  6. 地中貫通爆弾 「バンカーバスター」の開発経緯
  7. 地中貫通爆弾 「バンカーバスター」にはさまざまな種類がある
  8. 地中貫通爆弾 「バンカーバスター」の種類①:GBU-28
  9. 地中貫通爆弾 「バンカーバスター」の種類②:GBU-57A/B
  10. まとめ

はじめに

驚異の威力を発揮する「バンカーバスター」

airfightersさんの投稿
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大きな戦乱が起こると技術に大きな革新が生じるのが兵器です。日本は核兵器を2度も撃ち込まれた世界的に見ても稀な国ですが、世界には核兵器以外にも絶大な威力を誇る兵器が多数存在します。地中貫通爆弾「バンカーバスター」もそんな驚異の威力を発揮する兵器の一つです。

モグラを滅ぼすために開発された兵器

yotubafarmさんの投稿
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コンクリートなどで表層を覆い、地下に軍事施設を隠す方式は今より半世紀以上も昔の第二次世界大戦中にも行われてきた戦術です。今回は、そんな地下にもぐった「モグラの巣」を徹底的に効率よく破壊するために開発された兵器、地中貫通爆弾「バンカーバスター」についてご紹介します!

地中貫通爆弾 「バンカーバスター」とは?

バンカーバスターの威力を実際に見てみる

まずは地中貫通爆弾 「バンカーバスター」とは、具体的にどのような兵器なのかを簡単に解説しましょう。上記の動画は実際にこの兵器が炸裂している様子を映したものです。コンクリートで障壁を作った砦に向かって上方向からほぼ垂直にこの兵器が落下してくる様子が確認できますね。

ミサイルとは違って地中で爆発する

military_war_historyさんの投稿
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このように地中貫通爆弾 「バンカーバスター」は、航空機に搭載して落下させる形式で用いられる兵器です。広島や長崎に航空機から核が投下されたイメージを思い浮かべれば、おおよその図は想像できるでしょう。ただし、単純なミサイルや核弾頭と違ってこの兵器の場合は地表を吹き飛ばすのではなく地中にまで貫通してから炸裂するという特徴があります。

コンクリートで覆われた敵地下拠点を破壊する兵器

ptothehilippさんの投稿
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すなわち、この兵器は「コンクリートなどで守られている敵地下拠点を破壊するための爆弾」なのです。航空機による高度からの爆撃により一方的に、かつ徹底的に敵地下の重要拠点を潰し戦局を決するために開発された兵器であり、地上にある基地を破壊するためなどに用いられる一般的なミサイルなどの兵器とは運用目的からして違います。

地中貫通爆弾 「バンカーバスター」の仕組み

「バンカーバスター」の仕組みはシンプル

thetoolsofwarさんの投稿
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それではこの兵器の仕組みを簡単に見ていきましょう。この兵器の仕組みは実にシンプルです。まず、地球の物理法則である「万有引力」を利用して、航空機によって高度から硬い材質の尖ったガードが付けられている爆弾を投下。重力によって高まる落下の速度を利用してコンクリートなどの障壁を突破します。

時間差による爆発で内部から効率よく破壊する

military_war_historyさんの投稿
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コンクリートなどの障壁を突破した後で、時限信管などの時間差により爆弾を炸裂させて敵拠点の内部から徹底した破壊を実現するのです。例えるのなら、皮膚の硬い大怪獣のお腹のなかに時限爆弾を放り込み爆発させるようなもの。どれだけ外側の守りが強固であってもこの兵器ならば脆弱な内部から効率的に破壊することが可能というわけです。

弾頭の先端部分で貫通力を高める

forcesnewsさんの投稿
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まるでダーツのような仕組みをした形になっているのが確認できるでしょう。先端部分がコンクリートなどの障壁を突破して地中に炸裂部分を侵入させるための殻です。弾頭の中ごろから後方にまであるのが炸裂部分でここに火薬や核などの機構を付けて落下から時間差で爆発させます。すると、画像下段のようにまるで内側から膨張するかのような破壊が起き、より効率よく敵拠点を殲滅できるのです。

地中貫通爆弾 「バンカーバスター」の貫通力

貫通力は種類によっても異なる

deltawhiskeyphotoさんの投稿
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地中貫通爆弾 「バンカーバスター」の貫通力については、前述した「自由落下式」によるタイプと弾頭にロケットブースターを装着して落下速度を人為的に高めた「ブースター式」によって差異が生じます。

分厚いコンクリート壁を物ともしない貫通力

military_war_historyさんの投稿
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自由落下式の兵器の場合には、鉄筋コンクリート壁にして約2メートル程度の厚みを容易に撃ち抜くだけの貫通力があります。また、ブースター式の兵器の場合には、約6メートル程度の厚みまで対応できるだけの貫通力があるとされ、自由落下式のものと比較しておおよそ3倍程度の性能を備えています。

形状と材質を工夫することで貫通力を増大させる

thetoolsofwarさんの投稿
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また、この兵器の貫通力は弾頭の先端、コンクリート壁などに最初に接する部分の形状と材質によっても変化します。特に貫通力がある形状として、円柱で細長い形がよく採用されています。さらに、材質としては硬度の高いニッケルクロムモリブデン鋼を採用するなど、さまざまな工夫が凝らされているのです。

地中貫通爆弾 「バンカーバスター」の威力

通常のミサイルによる爆発とは一味違う

militaryaroundtheworldさんの投稿
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核弾頭の威力は、近代兵器のなかでも群を抜いて高いとされていますが、対拠点兵器としての「バンカーバスター」の威力は、そんな核弾頭に匹敵するほどだと評価されています。その理由として、一般の爆弾による炸裂と違い、この兵器による炸裂は単に火薬を使った爆発とは違い、いわゆる「粉塵爆発」の仕組みを利用したものであることが挙げられます。

地中貫通爆弾「デイジーカッター」の威力とは?

例えば、地中貫通爆弾 「バンカーバスター」として有名な兵器である「BLU-109」、通称「デイジーカッター」は弾頭にアルミニウムパウダーをたっぷりと詰め込んで、地下の敵拠点内部で拡散し火薬を起爆剤にしてそれらの粉を炸裂させることで地下の密封された敵拠点全体を一つの爆弾に仕立て上げ、当該エリア全体を吹き飛ばします。

絶大な威力を誇る大型貫通爆弾

他にも、映画などで大怪獣を相手に投下されたこともある「GBU-57」、大型貫通爆弾は一般的な地中貫通爆弾 「バンカーバスター」をより強力に改良した兵器で核弾頭に負けず劣らずの威力を備えながら、精密誘導も可能な利便性をもち、硬い目標を的確に粉砕できるだけの性能があります。ただし、威力と比例してコストも高くなるため、安易に量産はできません。

地中貫通爆弾 「バンカーバスター」の開発経緯

第二次世界大戦中に「バンカーバスター」の雛型が誕生する

static_setさんの投稿
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地中貫通爆弾 「バンカーバスター」は、第二次世界大戦の戦乱のなかでその雛型となる兵器が開発されたことから、本格的に実戦投入され始めました。

超重量超威力の「グランドスラム」

もともと、地中にある戦略拠点を破壊する手段としては、高火力のミサイルや爆弾で地表ごと吹き飛ばすという戦術が採用されていました。いわゆる「グランドスラム」と呼称される兵器で、重量にして約10トンの超巨大な爆弾を標的に投下して地形ごと破壊するのです。

「グランドスラム」は非効率的な攻略兵器?

aya._.yamさんの投稿
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1944年にイギリス軍によって開発された「グランドスラム」は、今の地中貫通爆弾 「バンカーバスター」のまさに雛型となる兵器でした。この兵器は、確かにコンクリートなどの障壁で隠された地下の敵拠点を粉砕するだけの絶大な威力を備えており有効な攻略兵器として効果を発揮しましたが、いかんせん重過ぎることと、コストがかかりすぎること、さらに破壊規模が過剰すぎることなど無視できない課題が残っていました。

核弾頭の台頭による「バンカーバスター」発展の停滞

mitsuomorikawaさんの投稿
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第二次世界大戦が終結し、米ソ冷戦時代になると低コスト高火力な核弾頭が戦術兵器として台頭を初め、硬い地下の敵拠点を破壊する手段はもっぱら核弾頭によって行えばよいという考えが各国の軍の共通認識となり、核弾頭を用いない地中貫通爆弾 「バンカーバスター」は注目されませんでした。

湾岸戦争から「バンカーバスター」は発展を始める

事情が変化したのは1990年代に起こった湾岸戦争からのことです。この当時、核弾頭に対する忌避感が世間に浸透していたため、核弾頭に代わる「強固な敵拠点を打破するための兵器」が求められ、地中貫通爆弾 「バンカーバスター」が脚光を浴び始めます。

画期的な地中貫通爆弾の誕生

iyhuckleberryさんの投稿
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「グランドスラム」は、重量にして約10トンにもなる大型の爆弾でした。1944年から約50年の時間が経過して、ようやく新たに開発された地中貫通爆弾 「GBU-28」、通称「ディープスロート」は重量にして約2.2トンという運用のしやすい重さで、対地下拠点への破壊効果は従来のものよりも数倍の規模という画期的な兵器でした。

より大型化させた強力な兵器も開発された

他にも、より大型化して貫通力と威力を増大させた地中貫通爆弾も開発されています。ただ、現在は第二次世界大戦などの大きな戦乱こそ起こっていませんが、規模の小さな紛争は各所で起こっており、小規模ピンポイントで敵の堅牢な拠点を破壊する必要性の方が高くなっています。

「バンカーバスター」の未来は世界情勢に左右される

military_war_historyさんの投稿
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核もミサイルも、求められる戦場の模様によって性能が変化します。この兵器もこれからの情勢次第でより小型化されるのか、それとも大型化されるのか、進化の方向性が変わることでしょう。

地中貫通爆弾 「バンカーバスター」にはさまざまな種類がある

世界には多種多様な「バンカーバスター」が存在する

defenseandmilitaryanalysisさんの投稿
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各国の軍によって、さまざまな地中貫通爆弾 「バンカーバスター」が開発されています。今回は、特に代表的な兵器である「GBU-28」と「GBU-57A/B」を解説します。

代表的な2種類の地中貫通爆弾

deletedbkmcsさんの投稿
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どちらの種類も、地中貫通爆弾 「バンカーバスター」としては有名なもので、実際に戦場で活躍した経歴もある兵器です。それでは、以下でそれぞれの性能などを見ていきましょう。

地中貫通爆弾 「バンカーバスター」の種類①:GBU-28

地中貫通弾「GBU-28」の開発経緯

airfightersさんの投稿
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前述した湾岸戦争において、イラクの戦略塹壕は非常に堅牢な作りをしていました。過去の戦乱から教訓を得て、構造を工夫した塹壕は通常のミサイルや爆弾ではなかなか貫通することが困難だったのです。この塹壕を突破するために急造された兵器が地中貫通爆弾 「バンカーバスター」の「GBU-28」でした。

戦車の砲弾を流用した急造兵器

ahmadalhamad5さんの投稿
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この兵器は、地中貫通爆弾 「バンカーバスター」としてはもっとも有名なもので、地中貫通爆弾 「バンカーバスター」と言えばまずこの「GBU-28」の名前が挙げられるほどです。ただ、急造された兵器であり弾頭には引退した戦車の砲弾が流用されるなど、なかなかユニークな仕様になっています。

「GBU-28」の威力を見てみよう

それでは実際にこの兵器が炸裂している場面を見てみましょう。地上に弾頭が接触してから、ほんのわずかに遅れて煙が立ち込めている様子が確認できます。イラクの軍司令部は基本的に地下に設置されており、地表は分厚いコンクリートなどの障壁でガードされていました。ただ、この「GBU-28」であれば、するりと軍司令部まで侵入して、一撃のもとで徹底した破壊が可能だったのです。

急造兵器だが威力は絶大

bitburg_air_baseさんの投稿
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急造された兵器ではありますが、貫通力と威力のバランスに優れるだけでなくコストも比較的安い優秀な兵器であり、今でも実戦で活躍できるだけの性能を誇っています。実際に対北朝鮮での軍事運用も想定されたほどの兵器です。

地中貫通爆弾 「バンカーバスター」の種類②:GBU-57A/B

入念にテストされた大型の「バンカーバスター」

この兵器は、前述した「グランドスラム」と呼ばれる約10トンの重さの大型爆弾を上回る大きさの地中貫通爆弾です。アメリカの空軍によって開発されたこの兵器は、重さにして約13.6トン。2002年に開発が開始されて数度の改良を経て実戦配備された経歴をもつ点は、急ごしらえの「GBU-28」との明確な違いと言えます。

高精度の誘導性と絶大な威力は怪獣すら打ち倒す?

extreme_militaryさんの投稿
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GPSによる高精度の誘導機能に加えて、地上から約70メートルの深度まで貫けるほど性能を強化させており、これから先の将来で地球規模の戦乱が起きた場合にはその猛威を振るうことでしょう。余談ですが、この兵器は日本の怪獣映画である「シン・ゴジラ」において、ゴジラに向けて発射された兵器としても知られています。

まとめ

無慈悲な威力の「バンカーバスター」

sumner2433さんの投稿
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核弾頭は地表のほとんどの構造物を灰燼にするだけの絶大な威力があります。そのため、最近では対核弾頭用の地下シェルターを建造し、そこに重要な軍事拠点を設置することが多くなっています。地中貫通爆弾 「バンカーバスター」はそのような地下にもぐった「モグラ」を無慈悲に殲滅します。できれば、この兵器が実戦で炸裂することなく倉庫で埃をかぶっていられるような世の中であってほしいものです。

圧倒的な威力の兵器について知りたい方はこちらもチェック!

madasnillocさんの投稿
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当サイト「暮らし~の」には他にも圧倒的な威力を誇る兵器についての記事が多数掲載されております。戦慄を覚えるような驚異的な兵器について興味がある方は是非ご覧ください!

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