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実は美味しい魚「カジカ」とは?その特徴から釣り方、食べ方までご紹介!

「カジカ」という魚をご存知でしょうか。主に淡水で暮らしている「カジカ」はグロテスクな見た目に反して絶品の味わいがある魚として、美食家たちに愛されています。新鮮なものであれば刺身にしても美味しい「カジカ」の基本情報から特徴、そして釣り方や食べ方までご紹介します!
更新: 2024年2月7日
石倉
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はじめに

いかつい見た目だが美味しい魚

カジカという魚をご存知でしょうか。いかつい見た目で美味しそうには見えない魚ですが、実は絶品のこの魚。

カジカについてご紹介!

主に淡水で生活しているこの魚は、古くは山間部で住む人々にとって良質なたんぱく源として活用されてきました。今でも隠れたファンが存在するほどの味のよい魚、カジカについてご紹介します。

カジカの基本情報

カサゴ目カジカ科カジカ属

カジカはカサゴの仲間で「カジカ科カジカ属」という独自のカテゴリーを持つ特徴的な魚です。

カジカの形態

この魚は成熟した個体で20センチ以上にまで成長します。口が大きく唇が厚いのが特徴的で、体色は暗い色合いをしています。生息域が重なり同じような体色をもつギギと違い、ヒレやエラの部分にトゲは存在しません。

日本固有の魚で外国名は「Japanese sculpin」

この魚は日本固有の種で、「Japanese sculpin」という外国名で呼ばれます。直訳すると「日本のカジカ」という意味で世界には他にも約300種のカジカが確認されています。日本に生息している種は約90種とされています。

どのカジカも味は絶品!

河川などの淡水域に生息しているいわゆる「カジカ」と呼ばれる魚以外にも、海水を住処とするハナカジカ、ツマグロカジカ、ケムシカジカなどさまざまな種類の個体が日本近海に生息しています。どの魚も見た目はグロテスクですが、味は絶品です。

カジカは漢字表記で「鰍」

漢字表記では「鰍」と書きます。秋というワードを魚へんの隣に置くわけですが、この漢字が当てられた由来はこの魚の旬の時期にあるとされています。

まるで河に住む鹿のような味

他にも有名な地方名として「河鹿(かじか)」という名前が存在します。味がまるでジビエの鹿肉のように濃厚で芳醇であることからこの名前が付けられました。他にも「ゴリ」や「アブラコ」、「ドンコ」など数十種類の名前が存在します。

カジカは時期によっては禁漁指定されている魚

水質の綺麗な環境でのみ生息できる魚で、近年の環境汚染や山間部の開発から年々個体数が減少しつつある魚の一種とされています。

同じカジカの仲間である「ヤマノカミ(山ノ神)」と呼ばれる魚は環境省レッドリストにおいて、「絶滅危惧」の生物としてカテゴライズがされています。地域によっては時期により禁漁とされ、保護の対象になっている魚です。

カジカの特徴

カジカの特徴的な生息形態

主に淡水に住む魚ですが、淡水のみに生息するわけではありません。サケ科の魚のように一生を淡水の河川で過ごす種類もいれば、河川と海の両方を生息場所とする種類のものも存在します。

なんでも食べる貪欲な魚

口の大きな魚は貪欲であることで有名ですが、この魚もその例に漏れず食性は貪欲で旺盛です。カワムシなどの代表的な虫から己よりも体の小さな魚の他にも、ミミズなど口に運べるものなら何でも食べます。

カジカはさまざまな環境に適応している

日本での生息場所は北海道の南部から九州まで広域に及びます。河川の上流域で綺麗な清水の湧き出る砂地を好み暮らしているのです。また、海で生息する種類のものは深度1000メートルの水域でも生息が確認されています。

あまり泳ぎは得意ではない

この魚は泳ぎがあまり得意でないのも特徴です。そのため、比較的流れの穏やかな水場で暮らしています。

産卵する時期は3月から6月まで

産卵期は3月から始まり6月まで続きます。春から初夏にかけて岩に卵を産み付けます。

産卵時期が終わっても寿命は尽きない

サケ科の魚のように産卵を終えても死ぬことはなく、産卵の時期が終わると体力を回復させるために貪欲にエサを口に運びたっぷりと脂を蓄えます。そのため、産卵の時期が終わって少し経った秋頃のカジカは年を通してもっとも味がよくなるのです。


特徴的な産卵の形態

カジカの特徴としては、特に産卵の形態が挙げられます。同じ種類の魚であってもまるで別種の魚かと誤解してしまうほど卵の大きさが異なるのです。

卵の大きさによってカジカは3パターンに分かれる

卵の大きさによって小卵型、中卵型、大卵型の3パターンに分かれます。中卵型で約1.5ミリ程度の大きさです。淡水の河川で生涯を過ごす個体は一般的に卵が大きい「大卵型」になり、海水と淡水を往来する個体は「中卵型」「小卵型」になるというのが通説です。ただ、まだまだ研究途上の魚であり、有力な異説も存在します。

カジカの味

カジカは食べる機会のほとんどない魚

この魚はほとんど市場に流通しません。山間部のごく一部の地域に住む方々以外はその味を体験したことはないでしょう。たまに干して焼いたものが店頭に並べられる程度で基本的に食べる機会のない魚です。

さまざまなレシピが考案されている

ただ、味の評価については特級です。前述したように鹿の肉に例えられるほど肉厚で旨みに溢れた味をもっており、食べ方も塩焼きから汁物、揚げ料理とさまざまなレシピが考案されています。

味には高い評価が付けられている

身は白身でクセが少ないのが特徴です。川魚で美味とされるのはアユやイワナなどでしょうが、カジカの味はそれらの他の川魚らを凌駕するものだと高い評価が付けられています。

旬の時期は?

旬の時期は秋。抱卵している春先の個体も美味です。産卵時期の直後は痩せた個体が多いので注意しましょう。

カジカを購入する際には活魚を選ぶ

この魚は市場で購入する機会がなかなか存在しません。入手方法としては釣りで捕獲するのが一般的ですが、機会があり購入する際には活魚のものを選びましょう。

カジカの食べ方

サイズの大小に関わらず美味しく食べられる魚

型のよい個体の場合には刺身や塩焼きがおすすめの食べ方です。ただ、この魚は小型のものであってもじっくりと加熱してから天日干しすると極上のダシがとれることで知られています。そのため、型の大小に関わらず絶品の味を楽しめる魚です。

新鮮なカジカは刺身で食べよう!

カジカの刺身は特に鮮度がよい個体でしか味わえない食べ方です。鮮度落ちが早く、内臓に臭みが出る魚なので釣りなどの方法で入手した場合にはきちんと冷温で保管し、早めにさばいて刺身にしたいところです。

カジカのさばき方

どんなレシピで食べるにしても「さばき方」は重要!

刺身として食べるにしても、他の食べ方で調理するにしても正確な「さばき方」を知っておき手早く食材として利用しやすい形にしておくことは重要です。そのため、今回はカジカのさばき方をご紹介します。

カジカのさばき方.1

カジカの体表に付着している粘液は、加熱すると雑味となりますのであらかじめ流水でよく洗いましょう。

カジカのさばき方.2

魚を裏返してからエラの部分に包丁を入れます。そのまま包丁を引き、エラを切除しましょう。

カジカのさばき方.3

その後、頭を落としていきます。頭は食べられます。カブト割りの要領で半分に切断すれば、味噌汁などの食べ方でよいダシがとれるので捨てずに分けておきましょう。

カジカのさばき方.4

腹部に垂直に包丁を入れて腹を開きます。内臓を取り除くわけですが、肝臓は煮付けなどの食べ方で美味しく調理できるので、傷つけないように分けておきます。

カジカのさばき方.5

旬の時期の個体では肝臓の他に卵も持っている場合がありますので、これも分けておきましょう。他にも胃は珍味として人気です。

カジカのさばき方.6

内臓は臭みが強いので、よく水洗いしてから塩をふり10分ほど置き、さらに流水で塩を洗い落としてから料理に使いましょう。

カジカのさばき方.7

血合いの部分は臭みが強いので丁寧に切除しておきます。この手間を加えるとより美味しい刺身になります。


カジカのさばき方.8

出典: https://ameblo.jp/homu/entry-10030761466.html

背中の骨に包丁をあてて身を両面切り離していき3枚におろしましょう。

刺身で食べるならばさらに皮を引いていく

刺身で食べるならば、ここからさらに皮を引いていきます。塩焼きや煮付け、汁物などの食べ方で調理するのならばお好みのサイズにぶつ切りにしていきましょう。型のよい個体で、1尾4人前程度の身がとれます。

カジカの釣り方①:事前情報

カジカの釣り方とは?

市場にはほとんど出回らない魚であるカジカは、釣りで入手するのがおすすめです。今回はこの魚の釣り方について解説していきます。

カジカ釣りはとても簡単!

カジカ釣りは簡単なので、子供から大人まで幅広い世代の方が楽しめます。

外道としてもよく釣り上げられる魚

よく釣れる場所としては、水質の綺麗な河川の上流域が挙げられます。イワナなどのメジャーな釣りの対象魚とスポットが重なるので、それらの魚を狙う際には外道としてよく釣り上げられます。

釣りにベストな時期は?

産卵時期前の2月前後、初春の頃は餌の食いが特によいので初心者の方がカジカを狙って仕掛けを投げるにはよい時期です。ただ、この魚の味がよくなるのは産卵時期が終わって少し経った後の秋口からなので、本当の美味しさを体験したい方はこの時期に釣りに出かけましょう。

仕掛けは静かに投げ込もう!

カジカはあまり泳ぎが得意でないので流れの緩やかな場所によく生息しています。身を隠せる岩場や砂地に潜んでいるので、静かに仕掛けを投げ込みましょう。臆病な面も持っているので音をガチャガチャと鳴らすと逃げてしまいます。

カジカ釣りに用いる餌は?

餌はカワムシやブドウムシ、ミミズなどでもよく釣れます。その釣り場にいる生き物であれば大抵は食べてくれますので、現地で調達してもよいでしょう。

カジカ釣りの注意点

この魚は地域によっては保護の対象となっています。そのため産卵期には釣りが禁止されている地域もありますので、あらかじめリサーチしてから釣りに出かけましょう。

カジカの釣り方②:川釣り

シンプルな「探り釣り」でカジカを狙う

カジカの釣り方としては「探り釣り」がおすすめです。魚がいそうなスポットに仕掛けを静かに投げ込み、竿を揺らして魚を探っていく釣り方です。ガン玉などのオモリとハリを付けたシンプルな仕掛けでカジカを狙っていきます。

カジカ釣りのコツとは?

この釣り方のコツとしては、仕掛けをなるべく着水音を出さずに投下することです。また、もしも思うようにアタリが来なければ軽く竿先を揺らして餌を動かし魚を誘ってみましょう。カジカは動いている餌に食いつく習性があるので、軽く上下に動作させるとパクリと仕掛けにかかります。

レジャーとして楽しめるカジカ釣り

イメージとしては「ザリガニ釣り」が近いでしょう。仕掛けが単純でカジカが餌に食いつくのが竿先から伝わる振動以外にも目視でも確認できるので、小さなお子様でも十分に楽しめます。

カジカ釣りのおすすめ仕掛けとは?

カジカは外道としてよく釣り上げられる魚ですが、味がよいのでこの魚をメインに狙う釣り人も多く存在します。そのため、専門店ではカジカのための釣具が多く販売されています。リーズナブルな価格で竿や仕掛けを揃えられるので、もしもこの魚を釣ろうと考えるのなら専門の道具を使ってみてはいかがでしょうか。

オルルド釣具 コンパクト延べ竿

出典:Amazon
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コンパクトで持ち運びしやすい延べ竿です。河川上流でカジカを狙うならばこの竿でも十分に楽しめます。

Gamakatsu カジカ(NSB) フック L 釣り針

出典:Amazon

カジカに適した構造をした針です。しっかりとカジカの口に掛かり、引きを敏感に釣り人に伝えてくれます。

ハヤブサ ライトショット かんたん探り釣りセット

出典:Amazon
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よりお手軽に道具を揃えたいなら、探り釣り用のセットを購入しましょう。この仕掛けと竿、そしてラインを用意すればすぐにカジカ釣りを楽しめます。

カジカの釣り方③:海釣り

海のカジカは夜釣りで狙う


海に生息しているカジカを釣り上げる場合には、夜釣りがおすすめです。ロックフィッシュを狙う釣り方で堤防などから仕掛けを投げ込んでいきましょう。ただし、淡水での釣り方と違って根がかりが多いので仕掛けはあらかじめ多めに持っていく必要があります。

海釣りは初心者には向かない

また、産卵の時期に海でカジカを狙う場合には沖の岩礁域を探っていくことになりますが、波も強く足場も不安定なことが多いので、淡水での釣り方と違ってお子様連れや初心者の方にはおすすめできません。

しっかりと準備をしてカジカを釣ろう

産卵時期が終わってからであれば、堤防などから投げ釣りで狙ってもよい型のものが釣れますので、慣れた方以外は陸から狙っていきましょう。くれぐれも無理をしないようにしたいですね。

カジカの美味しい料理レシピ5選!

刺身以外にも美味しい食べ方がある

カジカは見た目がグロテスクなため敬遠されがちな魚ですが、知る人ぞ知る味のよい魚です。主に山間部の水が綺麗な場所で、その地域の人々によって楽しまれている魚で、刺身以外にもさまざまな食べ方が考案されています。

カジカの美味しい食べ方をご紹介!

カジカの美味しい食べ方をいくつかご紹介しますので、料理レシピを参考にしてご家庭での調理にお役立てください。

①カジカの味噌汁

カジカの味噌汁は地方によっては「カジカ汁」とも呼ばれ、地域に根付いた郷土料理として大変人気がある一品です。白味噌を使ってシンプルに味付けされた料理は、飲めば思わず溜息が零れるほどの芳醇なコクがあります。通常の魚のアラ汁などと違って、身や頭部以外にも肝や胃も一緒に入れて味わうのがおすすめです。

②カジカの煮付け

特に型のよいカジカならば刺身の他に煮付けもおすすめの食べ方です。醤油と味醂、そして砂糖で甘辛く煮込んでいけばご飯のお供からお酒のつまみまで、オールマイティに食卓を彩るカジカの煮付けが完成します。魚から出るダシを生かすために、ほうれんそうや椎茸などを一緒に煮込んでいきましょう。

③カジカ鍋

カジカ鍋はこの魚を味わうレシピとしてはメジャーな料理の一つです。この魚は良質なダシが身と骨から溢れることで知られ、そのダシを生かした鍋は魚鍋のなかでもクエやアンコウ、フグと並んで絶品であると評判の一品。

ぶつ切りにした身と処理をした内蔵、そしてカブト割りにした頭部まで余すところなく活用し、旬の野菜と一緒にぐつぐつと煮込みましょう。

④カジカの焼きからし

カジカの焼きからしは骨酒やダシ取りによく使用される料理です。じっくりと炭火で炙って身から水分を出して旨みだけを残していきましょう。そのまま食べても美味しいですが、熱燗に漬けて骨酒にすれば豊な香りと栄養が口中から全身に染み渡ります。

⑤カジカのから揚げ

内臓を処理したカジカのから揚げは、サイズを問わずに美味しく食べられるおすすめの料理です。レシピも簡単で、さばいた後に塩を振りよく水洗いしてぬめりや臭みを取ってから、片栗粉をまぶして180度の油でカラッと揚げるだけ。身から溢れる脂と甘みをキンキンに冷えたビールと一緒にいただきましょう。

まとめ

カジカを釣って食べてみよう!

古くから日本の各所でたんぱく源として活用されてきたカジカ。見た目はグロテスクですが、一度食べたら病み付きになるほどの絶品です。淡水に生息している個体であれば、お子様でも簡単に釣り上げられるので、これからのレジャーシーズンにカジカを釣りに出かけてはいかがでしょうか。

淡水に生息する魚について知りたい方はこちらもチェック!

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