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白峰三山の名物山小屋「農鳥小屋」の8つの魅力とアクセス情報をご紹介!

富士山に次ぐ日本第二位の標高を誇る北岳と間ノ岳、農鳥岳を合わせた白峰三山は南アルプスの盟主と呼ばれています。その稜線上のほぼ中間にある農鳥小屋は登山家の間で評判の良し悪しが分かれるおやじさんが経営しています。いざ、白峰三山と農鳥小屋を征服しましょう。
更新: 2021年4月24日
htam
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白峰三山縦走登山に行こう

白峰三山(しらねさんざん)は、南アルプス国立公園内の赤石山脈(南アルプス)にある北岳、間ノ岳、農鳥岳の三山の総称のことです。北岳と間ノ岳の間には、中白根山(中白峰)があります。間ノ岳と農鳥岳の間には西農鳥岳があります。北岳と中白根山との鞍部には北岳山荘があり、間ノ岳と西農鳥岳との鞍部には農鳥小屋があります。白峰三山の東側には、鳳凰三山の尾根が連なっており、その稜線は白峰三山からは絶好との評判です。

白峰三山とは

白峰三山の由来となる三つの山について詳しく紹介します。これらの3つの山は広河原登山口から奈良田登山口の水平移動距離約25.5km、積算標高差上り約3016m、下り約3797mの縦走ルート上に並んでいます。登山の適期は7月から10月となります。有人小屋も冬場は閉鎖されていますから注意しましょう。大門沢下降点には評判の鐘がありますから鳴らしてみてください。

北岳

北岳(きただけ)は、山梨県南アルプス市にある標高3193mの山です。富士山3776mに次ぐ日本第二位の標高の山である。もちろん日本百名山のひとつであり、また、新・花の百名山及び山梨百名山にも選定されています。また、この山は火山ではありません、ですから火山でない山の中では日本一の標高となっています。このルートは危険な登攀ルートはありませんから体力勝負となります。

間ノ岳

間ノ岳(あいのだけ)は赤石山脈の北部にある標高3189.5mの山です。日本百名山のひとつです。山頂は山梨県と静岡県にまたがっています。白根三山の真ん中に位置する山です。

農鳥岳

農鳥岳(のうとりだけ)も赤石山脈にある標高3026mの山です。山頂は山梨県と静岡県の県境にまたがっています。この山は日本二百名山のひとつであり、新日本百名山、及び山梨百名山に選定されています。新日本百名山とは、深田久弥が選定した日本百名山ではなく、岩崎元郎が中高年が登り易い山という視点を加えて選定した日本の百山のことです。日本百名山のうちの52山が含まれています。ここから最後の下りとなります。特に大門沢の下りがきついとの評判です。

山小屋とは

山小屋とは、山(山頂、稜線、峠、麓など)にある宿泊、休憩や避難ができる施設のことをいいます。小屋の番をする人(管理人)がいる有人小屋と、いない避難小屋に分類されます。

有人小屋

写真は大門沢小屋です。有人小屋は開設期間中は管理人がいます。ほとんどの有人小屋は、宿泊と朝夕の食事がついています。寝具も揃っています。場所によっては売店があり、缶詰などの食料品や清涼飲料水、ビール、Tシャツ等の記念品を売っているところもあります。また、有人小屋の中には素泊まりの宿泊客用の炊事場や、幕場(あるいは天場)といってテントを利用する登山者のために指定されたスペース、指定キャンプ地がある場合もあります。農鳥小屋、大門沢小屋、北岳山荘、北の肩小屋は有人小屋です。

避難小屋

避難小屋は天候急変時や休息をするための緊急避難用の小屋と、自炊・寝具持参の宿泊を念頭に置いた無人の小屋があります。綺麗に整備されているところもありますから、利用前に評判を調べておくと良いでしょう。雨風を凌ぐには、テントよりも安全です。

無人の小屋

自炊・宿泊ができることを念頭に置いた無人の小屋です。水場や炊事場、簡易トイレなどが整備されています。寝具や自炊道具はもちろん持参しなければなりません。何が揃っているかは前もって確認しておく必要があります。また、整備してあるものが使えなくても自分でどうにかしなければなりません。

緊急避難用の小屋

文字通り雷や大雨など緊急事態のときの避難を想定した小屋です。水場やトイレ、炊事場などは整備されていないと思ってください。雨風がしのげる場所と考えましょう。緊急時にテント泊を止めて宿泊することはできますが、最初から避難小屋に泊まる計画は避けたほうがよいでしょう。

山小屋の予約は

避難小屋については、基本的には無料で予約は必要ありません。いつでも利用できるようになっています。しかし、場所によっては、鍵を借りる必要や、維持費をもらう山小屋もありますから調べておきましょう。また、有人小屋といっても、一般の旅館やホテルと違って、基本的には緊急避難場所としての役割を担っています。そのため相部屋や雑魚寝は当然であり予約なしでも泊まることができます。最近は予約なしで訪れる登山者が多いと聞きますが、できればしっかりと計画を立て、小屋の様子を前もって確認し予約をすることをお勧めします。

山小屋での風呂は


栃木県の那須連峰にある三斗小屋温泉です。こんなお風呂が有るのはありがたいですが、このような山小屋は大変珍しい山小屋です。

温泉がある山小屋はめったにない

当然のことながら、ごく一部の例外(温泉が湧いているなど)を除いて、山小屋に宿泊者用の風呂やシャワーはありません。水の貴重な稜線上の小屋はもちろんのこと、谷川沿いの水が豊富な山小屋でも燃料等の問題により、宿泊客用の風呂やシャワーはないところがほとんどです。白峰三山の大門沢小屋は、豊富な水場があり500円のシャワーがあります。(※2018/5/12現在の情報です。)

山小屋の料金は

有人小屋の宿泊料金は場所によって異なりますが、素泊まりの相部屋(食事と寝具は自前)では一泊3000~6000円程度、2食つきの相部屋では概ね6000円~9000円程度です。もちろん個室や豪華な夕食が自慢の山小屋はそれなりの料金がかかります。ちなみに大門沢小屋のように1泊2食と1泊1食で料金が変わる小屋もあります。(※2018/5/12現在の情報です。)

名物山小屋「農鳥小屋」

間ノ岳と西農鳥岳の最低鞍部にある山小屋です。標高2800メートルで収容人員120人です。小屋のやや北で間ノ岳山腹をトラバースすれば塩見岳など南アルプス主脈縦走路に出ることができます。小屋から一段下がったテント場は50張りが可能です。テント場の下に水場があります。この後は大門沢まで水場はありませんから、補給しておきましょう。

農鳥小屋テント場の写真です。農鳥小屋は、間ノ岳と西農鳥岳間のアクセス上にある山小屋です。白峰三山縦走の際には、行程の組み方にもよりますが、位置的には一泊しなければならないような重要な場所にあります。そこのオヤジさんは、登山をしている人のブログや口コミを見ると色んな評判があり有名な方です。「登山者を怒鳴りつける」、「融通が効かない」、「二度と行かない」、「頑張って大門沢まで行った」などの評判が目に付きます。一方で、「登山者のことをとても思っている」というような評判も結構見受けられます。

農鳥小屋の8つの魅力

それでは農鳥小屋の評判や小屋までのアクセスなど詳しく紹介していきましょう。

そうそう!山の鉄則でおじさんが言うことが正しいんだよね。でも、お金払ってるだろ!的な感覚の人が多いから"うるさい"ってなっちゃうのが残念。会いに行ってみる?

インスタグラムに有る書き込みです。山小屋のおやじさんについての評判がたくさんあります。相当有名なおやじさんのようです。

農鳥小屋の魅力①:山小屋の主人

ネット上ではかなり偏屈な評判のあるオヤジさんですが、会ってみると全然そんなことはありません、少し口は悪いけど饒舌で冗談も面白いおやじさんです。ちょっと不器用な感じがしますが、登山者には面倒見がいいオヤジさんです。受付の文字がウケケケと呼べるとの評判もあります。

農鳥小屋の魅力②:山小屋の作り

農鳥小屋は山小屋ですからけっして作りが素晴らしいとはいえません。ただ、雨風がしのげるという点では山小屋の条件はクリアしています。山の中で無駄なものは何一つありません、そんな雰囲気が漂います。すべてのものを大切に修理しなら使っている、そんなおやじさんの心意気が伝わってきます。小屋の構成は、宿泊小屋、食事の小屋、売店の小屋、おやじさんの小屋、物置、テント場、水場などで、どれも赤ペンキで塗られています。

農鳥小屋の魅力③:トイレ

こちらが農鳥小屋名物のトイレです。鍵はありません、男女の区別はありますがどうみても隙間だらけです。当然便器はありません、穴が空いているだけです。さらに何十年も垂れ流しのようですから、使用後のティッシュなどもちろんそのままです。トイレにものを落としたら回収不可能ですから、必要なものだけもって使いましょう。

農鳥小屋の魅力④:食事

水場の写真です。ビールが美味しそうですね。山小屋の食事は一汁一菜が基本です。ここでの夕食のおかずは、ひじきと野菜の煮物と漬物の三種です。朝は、卵とのりに漬物3種です。それだけでも、温かいご飯が食べられれば魅力的ですね。山小屋に美味しい料理を求めてはいけません。ただ、他の山小屋と同様と思って泊まった方はがっかりするかも知れません。

農鳥小屋の魅力⑤:山小屋から見える富士山

農鳥小屋から見た富士山です。季節や時間によって様々な富士山を見ることができます。ほんとに素敵です。富士山だけでなく、この小屋から眺める北岳や間ノ岳などの絶景は魅力との評判です。

農鳥小屋の魅力⑥:満天の星空

どうですか農鳥小屋のテント場から見た星空です。天の川がきれいに見えますね。満天の星空というのはこの事を言うのでしょう。ここの星空は魅力です。

農鳥小屋の魅力⑦:高山植物の群生

農鳥小屋周辺は高山植物の群生が見られます。イブキジャコウソウ、タカネナデシコ、タイツリオウギ・シラネヒゴタイ、ミヤマコウゾリナ、ホソバトリカブト・ミヤマムラサキなどの高山植物は魅力です。最近は高山植物の群生地に踏み後が見受けられます。群生地への踏み入りは絶対にしないで下さいね。


農鳥小屋の魅力⑧:山小屋の目印

農鳥小屋へのアクセス途中にある目印です。おやじさんが書いたのでしょうか?暗闇でもわかりやすいという評判の重宝な目印です。そんな一つ一つがおやじさんのこだわりなのでしょう。

農鳥小屋の予約は

農鳥小屋の情報

農鳥小屋は基本的には、他の山小屋と同様予約なしでも宿泊できます。ホームページには予約希望と書いてあります。予約があれば、食事等の準備もできますし、遅くなったときの対応も違ってくるでしょう。登山者のマナーとして予約することが大切です。ちなみに、遅い場合の食事はカップラーメンとの書き込みもあります。

農鳥小屋の料金は

2017年度は、1泊食事付の料金は7000円、食事なしで素泊りの料金は4500円です。金土日は1000円増しの料金です。テント場は1張りの料金は1000円です。料金は電話で確認となっていますから、詳しくは予約の際現地に確認しましょう。(※2018/5/12現在の情報です。)

農鳥小屋へのアクセスは

地理院地図
地形図、写真、標高、地形分類、災害情報など、国土地理院が捉えた日本の国土の様子を発信するウェブ地図です。地形図や写真の3D表示も可能。

農鳥小屋は間ノ岳と農鳥岳の中間鞍部にあります。白峰三山縦走の重要な登山基地です。稜線2800mの地点にありながら、しっかりした水場があるのも特筆ものです。農鳥小屋へのアクセスは、広河原山荘登山口から北岳、北岳山荘を越えて約15kmの道のりです。奈良田から大門沢を超えて行くコースも有るが上りが激しいので下山で使うほうがよい。

広河原登山口へのアクセスは

登山口広河原麓にある桟橋です。縦走はここから出発となります。ここまでのアクセスは、身延駅から早川町乗り合いバスかマイカーにて奈良田を目指します。ここに駐車場があります。奈良田から大門沢に向かう登山者は少ないです。多くはここから広河原まで専用の登山バスに乗ります。予約はいりませんが本数が少ないので確認しておきましょう。ここはマイカー規制区間です。また広河原には水場がありますから補給しておきましょう。

農鳥小屋への装備は

農鳥小屋へのアクセスは白峰三山の縦走路上となりますから、しっかりした登山の装備が必要です。食料、水、服装、地図、緊急用具などおすすめ商品を紹介します。

登山では水がなんと行っても大切

登山での水の確保は重要です。白峰三山の水場について紹介します。料金を払う場合や料金なしの水場がありますから、アクセス上のどこで食事を取れるかと合わせて給水の計画も前もってしっかり行ってください。

大門沢の水場です。南アルプスの天然水がたくさん出ています。大門沢のような豊富な水場はありがたいですね。

給水はハイドレーションがいい

ハイドレーション

サロモンのハイドレーション

ハイドレーションが歩きながら給水ができて便利です。水場での補給をお忘れなく。

行動食はエネルギーが高く食べやすいものを

行動食

【MEDALIST/メダリスト】 ENERGY GEL / エナジージェル GRAPE & HONEY (ブドウとはちみつ) 【45g、106 kcal】 1袋

白峰三山縦走ルートは標準タイムでは、山小屋泊2泊約30㎞の大変長いアクセスです。途中エスケープするルートはありません。1泊2日で縦走するレコもありますが、相当の体力が必要です。山小屋泊ですから、テントや寝具は必要ありません。食事も付いていますから、昼食、行動食と非常食が最低限必要です。

服装は重ね着が肝心

3日間の縦走ですから、その間天候や気温が大きく変わります。寒さや強風に耐えられる服装や、汗をかいてもすぐ乾くような素材の服装を重ね着できるようにすることが大切です。当然雨具は防水・通気性能がよいものを持参しましょう。

アウターは防水透湿性能重視

ハードシェル

アウトドア用防水ハードシェルの定番 ノースフェース・ドットショットジャケット

軽量な素材のハイベントR2.5層を採用しており、しなやかな着心地が特徴です。冷気を遮断しつつ、非常に高い防水透湿性も確保します。日帰り低山や富士山、また高原キャンプでの天候や気温の急変にも対応可能です。厚手のミドルレイヤーと合わせられるややゆとりのある形状でから、オールシーズンで活躍します。

ミドルレイヤーはコンパクトで防寒性能重視


インナーダウンジャケット

カナディアンインナージャケット 高級ダックダウン800フルパワー

防寒用のミドルレイヤーは、保湿性、快適性に優れ、形態にも便利なダウンジャケットがおすすめです。アウターとしても着られます。雨天時は、ダウンは水に濡れると保温性が急激に落ちますので、インナーとしての着用がおすすめです。

ソフトシェルはコンパクトでムレ防止

ソフトシェル

軽量で耐久撥水加工を施した、マムート・ウィンドシェルジャケット

襟にフードが収納できます、裾のドローコードは片手で調整可能です。脇下がメッシュ構造なのでムレを防ぎます。また、スタッフザックつきなので、コンパクトに持ち運びできます。キャンプや旅行、トレイルランニングなどに最適です。

アンダーシャツは軽量速乾性重視

アンダーシャツ

モンベル 1107486 メンズ ジオライン L.W. ラウンドネックシャツ

速乾性で軽量なアンダーウエアです。日程に合わせて複数枚用意すると良いでしょう。紫外線が強いので長袖がおすすめです。

農鳥小屋はコップがありません

シングルチタンマグカップ

EPIガス EPIgas シングルチタンマグカバーセット400

農鳥小屋には売店があり、ビールやジュースなどを販売しています。また、食事の際、あたたかいコーヒーを飲むことができます。しかし、コップは自前となっていますから持参すると重宝です。テント泊の場合は必需品です。

遭難や緊急時への備え

地図は山と高原地図がおすすめ

山と高原地図 北岳・甲斐駒

このルートは道標はしっかりしており道迷いはありませんが、現在地やペースを確認したり山小屋までの時間を計算するためには、登山専用の地図がおすすめです。スマホ版もありますが電池切れには注意が必要ですので、紙の地図は必ず持ちましょう。登山口までのアクセスも分かります。

軽量ツェルトは万能

緊急用ツェルト

モンベルライトツェルト

ツェルトは大変コンパクトに収納できて軽量です、遭難や緊急時のビバークの際の簡易テントとしての利用だけでなく、ポンチョとして羽織り雨を避けたり休憩場所や着替え、トイレの目隠しとして使ったりするなど使い方は多様です。軽量なのでザックに常備しておきましょう。

まとめ

南アルプスの主峰北岳を目指すには白峰三山の縦走が不可避です。そして農鳥小屋はその重要な拠点となる山小屋なのです。経営者のおやじさんが有名ですが山に入ったら甘えは禁物です。特にこの縦走コースは気象の変化が激しいため、朝快晴でも夕方には雷雨となることもあります。そんな中、山小屋のありがたさを実感できるのが白根三山縦走コースです。早速出かけてみませんか。

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